緑の長城の「今後」
たまたま見つけた衛星写真。
これ中国大陸の北部、タクラマカン砂漠からゴビ砂漠にかけての地域だが、見事に「緑の長城」ができている。
かつては北方遊牧民族「匈奴」「突厥」「契丹」そして「モンゴル」の侵入を防ぐために気づかれた万里の長城だが、今度は砂漠の拡大を防ぐ森林の帯を築いているのだ。まあ、計画は知っていたが……こうして衛星写真で見せられると、ショックというか、本気でやったんだ……と思わせる。
中国は、森林が増えているのだ。1950年代に比べて面積にして2倍以上、たしか森林率は23%を超えたはずだ。
もちろん森林の質が……という声があるが、少なくても何も木がなかったところに木が増えたのなら、プラスであるのに間違いない。
途上国の経済発展が農地拡大を抑制?―生物多様性保全と気候変動対策の新たな視点
以前から提唱されている「経済と森林面積のU字仮説」というもので、経済発展は最初こそ森林を減らすが、やがて森林を増やす方向に向かうのである。
ただ……ここで気になるのは、短期間に大量に植えると何が起こるか。問題は、植えた木の寿命だ。日本も戦後に大造林して、その人工林が近年は林齢60年を超えたから伐り時だ、という林野庁の言い分があるが、同じことが中国でも起きるのではないか。ただし「伐り時」ではない。
植えた樹種にもよるが、大半は早生樹だろう。早生樹は生長は早いが長生きしない。60年も経てば、枯れ始めるのではないか。木材にできる樹種なら、伐って木材供給に供すればよい。もはや海外から木材を輸入するのではなく、中国が木材大国、林業大国になるかもしれない。
しかし、そうではない樹種なら……枯れてしまう。その木は農業用、燃料に使われるかもしれないが、果たして跡地はどうなる? 植え替える?それとも自然に別の草木が生えてくる? いや再び砂漠になる……。
やはり樹種も多様に、寿命も多様に植えないと、一気に問題が押し寄せる。
さあ、どうする。
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