朝ドラの主人公夫の死因
朝ドラ『風、薫る』を見ていたら、主人公の一人・大家直美の夫が日清戦争で亡くなっていた。
私は台湾に出征したと聞いたから「さてはマラリアで死ぬかも」と思っていたが……。
案の定、戦死したのだが、その死因は脚気。
実は日清戦争で戦死した人の半分以上が病気で、その7割が脚気だったという。こんな統計があった。
日露戦争の陸軍戦死・戦傷死:約5万8000人 〜 6万人
うち病死: 約3万7000人
うち脚気による死者:約2万7800人(病死者の約75%)
脚気患者 25万人
すごい数字だ。ただし、これは陸軍である。海軍ではほとんど死者を出さなかった。
当時、脚気の病因はわかっていなかったが、脚気はビタミンB1不足で起こる。白米ばかり食べたらかかるのだ。
海軍では原因を食べ物にあると睨んで麦飯を食わせたから発症しなかったが、陸軍は細菌説を取っていた。そして麦飯を嫌って白米を食べさせ続けた。その元凶が、当時の台湾総督府陸軍局軍医部長だった森林太郎である。
まっ、この名前で私は飛びついたのだけどね(^^;)。森林太郎。ご存じだろうか。シンリンタロウではなく、モリ・リンタロウと読む。彼は小説家でもあり、そのペンネームが森鴎外だ。
もちろん、森鴎外にすべての責任を押しつけるのは無理があり、陸軍の医局全体の責任だろう。医学自体が、発展途上だった。ただ海軍は経験則から脚気の直る食べ物を探したのに対して、森林太郎は理論に縛られたのだ。
理論より現場。森林の現象を解きあかす際に、よく言われることなのに。森林では環境も遺伝も、あまりに複雑で理屈で割り切れないことばかり起きる。
余談。生駒市内を散歩していると、こんな名前の表札に出くわした。
連名だが、片方は「森林」。これは姓だとしたら、シンリンと読むのか。それともモリリン? いやあ、モリバヤシだろうなあ。
息子の名前を太郎としたら、混乱するかもしれないヾ(- -;)。
« ヴィラン・イノシシが森をつくる? | トップページ | クマ・ウォッチング観光 »
「森林学・モノローグ」カテゴリの記事
- タクシードライバーと林業従事者(2026.10.11)
- 平城宮跡、オギの秋(2026.10.08)
- 栗の料理法(2026.10.04)
- 「イコミナ開放区」で気になったのは……(2026.10.02)
- 倒木から謎の突起物(2026.10.01)
































コメント