「南アルプスのシカ大群映像」の裏事情
最初は旧Twitterだった。
南アルプスの一角に鹿の大群が密集している空撮動画が載せられたのだ。それも撮影した会社から。
これはスゴイ。Yahoo!ニュースに転載されて、そちらにコメントもつけたが、尋常ならざる数である。奈良公園より密集している。450頭というが、周辺を合わせたら1000頭に達するのではないか。
ただ、気になったのは、山中なのに森林が途切れていること。なぜ樹木がないのだろう。場所が「長野県の南アルプス、伊那市と大鹿村の境にある二児山の北側の斜面」と記載があるのだが、そこを調べてみた。
すると、北面だけでなく、この山々の区域には草原状態の地域が点在している。
シカが増えたから草原になったのではなく、草原になったからシカが集まったのではないか、というのが私の推測。シカは基本的に草原を好む。草は餌だし。では、なぜ草原なのか。
南面にもある草原地帯は、旧黒川牧場とある。もしかして、山腹各地が牧場を開くために森林が伐採されて、牧場を閉鎖後も木が生えないのではないか……と想像した。その点は、コメントには書かなかったけどね。
もう一つ、北面にも南面にも、崩壊地が写っている。砂防工事が行われているようだが、これも草地をつくってシカの餌供給にもなるだろう。
標高は1200メートルぐらいあるようだ。通常だと、こんな高地までシカは上がって来ないと思うのだが、数が増えると、どんどん生息域を広げているのかもしれない。カモシカの居場所がなくなる。
奈良県の大台ヶ原も、シカの大量発生が起きたことがある。それは台風で倒木が相次ぎ、その跡地に草(笹)が生えてシカの餌となったからだった。環境省がかなり苦労して駆除した。国立公園だから。同じことが、ここでも起きたのかもしれない。
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山を歩いている印象では1500mくらいまでは普通にニホンジカがウロウロしていますね。広葉樹が減ってくる2000m付近から減っていはいますが、シラビソが優占する標高でも稚樹の皮がむかれているので、それでもかなり生息している感じです。このような標高だと罠を仕掛けるハンターもいないので、激増はしないまでも増えていくのでしょうね
投稿: 0 | 2026/09/01 08:48
昔の常識は、どんどん更新されて、いまやシカも亜高山帯動物になってきたのかもしれませんね。
こんな山の中でシカの駆除をすることはないでしょうね。国立公園などに指定されない限り。
投稿: 田中淳夫 | 2026/09/01 09:10