ヴィラン・イノシシが森をつくる?
昨日はNHKの「クローズアップ現代」を思い切り批判したが、その後Eテレの「ヴィランの言い分」という番組を見た。
ヴィラン、つまり悪役とか嫌われ者という意味だが、そんな悪役の言い分を聞くという趣旨の番組。わりと好きだ。
そこで取り上げられたのがイノシシ。
畑荒らすわ、突進するわで悪者にされてるけど、ちょっと待てい! そもそもオレ、人間が怖くて昼じゃなく夜に動くようになった超ビビりなの!畑に入っちゃうのも、嗅覚抜群・自慢の鼻がおいしそうなニオイをキャッチしちゃうから! でもその鼻で森の土を掘り返せば、フカフカになって生態系の多様性がアップするんだぜ! それに人間たちが大好きなトンカツもハムもソーセージも、もとをたどれば全部オレの親戚!もっと感謝して!
その中で面白い、と思った点。
イノシシは獣害を引き起こすから嫌われているわけだが、その際に地面を掘り起こす癖がある。
だが説明を聞いていると、鼻先で土の中の臭いをかぎ分ける能力があり、食べ物を探しているそうだ。そして見つけると、掘る。そのため鼻に固い骨が入っているのが特徴だ。表土を鼻と牙でほじくり返せるのだ。これはイノシシ、ブタならではの骨構造らしい。
重要なのは、森の溜まった落葉をひっくり返し、土を掘り起こして攪乱すること。それが土壌を豊かにして、次の世代の植物が芽吹きやすくして森林の更新を図るそうだ。
なるほどね。今や森林だけでなく、すべての生物界は攪乱することが進化と多様性につながると言われている。現状固定は、むしろ環境を劣化させていく。定期的に攪乱することで、微生態系の循環が起きて、環境全体の生態系を維持できる。
ただし大規模攪乱は自然の破壊になるので、中規模攪乱がよいそうだ。恐竜が滅びような大攪乱は、一歩間違うと地球上の生命が消えかねなかった。しかし洪水津波地震に台風……山崩れも中規模攪乱の範囲なのか、中の上くらいの攪乱なのか。その視点で見ると、最近の気象災害はどうだろう。
なかなか考えさせられます。
ちなみにイノシシ研究家の江口さん、イノシシハットをかぶってご登場でした!
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