農業省が動物福祉省になった国
デンマークの農業関係の省庁である「食品・農業・漁業省」が、新たに「自然・動物福祉省」に再編された。
この国は、農業のほか畜産業が盛んで、年間約3000万頭の豚を生産しているそうだ(豚肉の9割を輸出)が、養豚大国から、農業とか畜産の名称が消えたのだ。
今年の総選挙では、養豚産業を巡る動物福祉や環境政策が争点の一つになって、「豚選挙」と呼ばれたとか。
結果的に新政権は、農業省を再編に取り組んだのだ。「自然・動物福祉省」は、農業分野における温室効果ガスの排出削減の機能(これまでは「グリーン・トライパート省」が担当)も引き継ぐという。
農林水産業と環境は、同じ自然を扱いながらも何かと対立しがちだが、一緒にやっていく方針なのである。
現実に日本の農業・林業・水産業は、生物多様性などに反した構造になっている。農業も林業も単一種を集中的に栽培しがちだし、水産庁なんぞは持続性を無視した魚獲り放題施策を推進する。動物福祉にいたっては、改善する気があるように見えない。オリンピック時でも動物福祉を求めるGAPを無視して、まがい物のJGAPをつくって誤魔かしたからね。
そういや、中国の天津肉類協会加盟企業は、森林破壊と無縁であることが認証されたブラジル産牛肉に限って輸入することを確約した。今年は5万トンだそうだ。ブラジルの牛肉輸出業者の今年の対中輸出見込み量の4.5%に相当する。もちろん価格は上がる。
こうした動きは、徐々に世界の食肉市場にも影響を与えるだろう。
世界的に農業政策は、気候変動や生物多様性への影響、動物福祉、水質汚染などを無視できなくなってきた。
日本も、こうした潮流に乗ったらどうか。20世紀末の官庁再編時に、林野庁と環境省を合体させる動きがあったのに、ギリギリのところで潰された記憶がある。今度は農林水産省と環境省を再編・合併して「自然環境産業省」でもつくったらどうかな。

でも、農水省の看板は石造りだ(^^;)。環境省はひっそりと。
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