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森と林業と田舎の本

2023/12/03

生駒山は野生動物の楽園?

クマ問題で立て続けに取材を受け、私も記事を書く状態がまだ続いている。世間はクマの出没に異常に反応している、というのが私の感想。

ところで私が話す内容だが、クマの専門家ではないので、クマの生態について知りたければ研究者にどうぞ、と言っている。私の担当は、日本の自然の変化と野生動物が増えた理由だ。もちろん推測に過ぎないが。そしてクマに留まらずシカの話も多くなり、さらにイノシシのの話題提供もする。それは奈良のシカであり、生駒山に出るイノシシである。ちなみに、地元の生駒山にはクマとシカは出ない(^^;)。

ただ、想像以上に生駒山は動物が多い。イタチもタヌキも出る。昔はライオンも見かけたという話題もあって……(信じない人は検索してみてほしい)。

先日、山で、ココココココ、という音を聞いた。木が鳴っている。一瞬、風で木々の枝がぶつかっているのかと思ったが、すぐにキツツキと気付いて探した。

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ようやく発見。穴から出たり入ったりを繰り返しているが、マイホームの拡張工事中なのだろうか。こうした巣づくりに枯れ木も必要なのかも。

そして、湿地で実に明瞭な獣道も発見。

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イノシシの足跡だらけだわ。

やっぱり生駒山は野生動物の楽園ということで。

2023/11/25

平城宮跡おぎの美術館

平城宮は、ちょうど今オギの盛りだ。オギとは何か。ススキの一種で、見た目はほとんど変わらないのだが、オギという種類の植物なのである。

オギは株立ちせず、若干湿った土地を好む。

この平城宮跡にオギを見に行った。湿地に足をつけながら(^^;)。

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ふわふわ。

そこに開かれていたのが「おぎの美術館」。何かと思えば、奈良女子大学の仕掛けた「平城宮跡アオハルプロジェクト」の一つである。オギの広がる平城宮跡のオギ原を美術館に見立てるとのことである。オギの間につくられた通路を進むといろいろある……というのだが、もう風で飛んで行ってしまったらしい(^^;)。

まあ、素直にオギの素顔を楽しめばいいのだと思うよ。

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実に多彩な顔を見せるから。

平城宮跡は約130ヘクタール。この草原の世界を歩くはいろいろな発見がある。ところどころにある茂みに近づくと、そこにベンチがあって、誰かが何かをやっているという。ぼぉ~とするのにはもってこいだ。

 

2023/11/22

ミカンジュース・ブレンダー

前からしつこく記してきたが、取れすぎのミカンは、生食する量としては限界なので、ジュースに絞り出した。

去年も試行錯誤しながら随分絞ったが、今回は戦略的に……。

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まず選んだのは極小粒。小さすぎて皮をむいて食べるのは面倒すぎるもの。そればかり成った木があるのだが、まず半分に割ってからジュースカット機を使う。500ミリリットルのペットボトルを満タンにするには、ざっと40個ばかり絞った。

味は、ちょっと酸っぱいかな。木が変わると味も変わる。極小なのは品種か、発育の問題かはっきりしない。このまま飲んでもいいが、味はきついほどだから酒の割り材にもなりそう。

もしかして、ユズなども混ざっていたかもしれない。なぜなら、我が家のミカンの木には、父がいろいろな柑橘類を接ぎ木しているからだ。ユズもあればデコポン、清見オレンジ系などもある。見た目で区別できるものはするが、わかりにくいものは、そのまま絞る。

早稲のミカンは甘かった。そして大きなミカンも甘かった。ただ皮が分厚く剥くのが大変なものも多い。絞り機に入りきらないほど大きなものは4分割しなければならぬ。力もいる。今後、ブレンドを考えよう。ミカンジュース・プレンダーになる!

なお大量に出た搾りかすの処分も考える。とりあえずコンポストに放り込むが、大量すぎでコンポストの中で分解されるのか。酸味が強すぎる堆肥になるかもしれん(^^;)。体ひひはぇたミカンの木の根元に返す。

おそらく、今後何百個ものミカンを絞らなくてはならない。

2023/11/18

道なき道に道を見つける

このところ運動不足。もっと山を歩こうと決めて、裏山に分け入った。

ただ私は同じ道を歩くのが苦手だ。とはいえ我が家を起点とすると、どうしても同じ山になり、歩くルートもいくつかに絞られる。今回も裏山に分け入ったが、何百回も?通った道を登るのはシャクだなあ……と思い出して、この道のここから逸れたら、歩いたことのない所に足を踏み入れるんじゃない?と気付いた。当然、そこに道はないが、道なき森に分け入ることこそ、森歩きの醍醐味じゃないか。

そこで、ついと逸れる。いきなり斜面を登り藪をかき分ける。

ただ道がないというと若干違う。どうしても通りやすい地点を見極めて進む。斜面も登りやすいルートを無意識に探す。すると、道が見えてくるのだ。イノシシの獣道が。獣が通れるんなら人も通れる、というのが持論なのだが、慣れると獣道もちゃんと見えるのだ。

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どこに道があるか。見えるか? 道沿いには、糞や掘り起こしたところがある。

獣も人も、やはり通りやすいところを選ぶので、自分が選ぶ道には獣の足跡もある。獣(この場合はイノシシ)も、常にがむしゃらに進むのではなくて、以前通ったところを何度も通る。だから自然と道ぽくなる。結局、獣道も通りやすいところにできるものだ。

そんな道を進むと、それなりに向かうところも想像ができる。ほら、ため池に出た。

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次に道のないところを進もうと考えて選んだのは、池を一周すること。これは道がないだろう……。

たしかに始めのうちは木や藪をかき分けていたのだが、うっすらと足跡がある。これはイノシシではない。草をなぎ倒し、踏み固めた跡が。と思ったら、こんなものが。

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道がないのに橋がある(笑)。まあ、橋と言っても板が腐りかけで、長く放置されていたようだが、その周辺に道とは言えない道の痕跡はある。獣道ではない。かつて池の周りを歩く道はあったのだなあ。おそらく池で魚釣りをする人がつくったのだろう。釣りは禁止なのだが……。

結論として、獣も人も、道を作りたがるものなのであった。

2023/11/04

予期せぬ収穫物

本日は智頭。その様子はまた別の機会にして、昨夜の続き。庭にはまだまだ収穫物がある。

夏がいつ終わったのかわからないままほうちしていた庭の一角の畑。そこを掘り起こして土の天地返しをしていると、意外な収穫物が現れた。

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ジャガイモである。別に作付けしていない。少なくても、ここ2年は。それ以前に、父が植えた可能性は……少ない。父はサツマイモを植えていたはずだ。となると、私が? そういや芽の出た小さなジャガイモを庭に投げ捨てたような気がする。可能性はある(笑)。

それがいつのまにやら生長していたのか。ジャガイモの葉が畑に育っていた記憶にないのだが、トマトはあったから(トマトも野生化していたのだった)その葉と混ざっていたのかも。トマトとジャガイモの葉は似ているからね。どちらもナス科ナス属だし。(その雑種をポマトという。)

雑草の中にトマト

そこで周辺を気をつけて掘ってみると、続々と小さなジャガイモが見つかった。

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すでみ目が出たものもある。それは残して来年育ってもらうかとも思ったが、この際全部収穫。来年は本気で作つけるかな。

簡単にレンジで茹でて、塩だけで食べてみたら美味い。油で揚げてもいける。ちゃんと料理に使えそうだ。

庭の野生化計画、なかなかよろしい進展ではないか。

2023/11/03

柿プリンづくり

これまでも触れてきたが、庭の柿が豊作すぎる。昨年は1、2個しか稔らなかったのに、今年は何百もある。そんなに大きな木ではないのに。
放置すると、クマは来ないけど、熟してボタボタと落ちてくる。それが隣の家まで拡散しかねない。そこで、可能なかぎり収穫している。

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ただし、小さいものが多い。それを毎日2、3個以上食べて数を減らしてきたが、もう辛い(^^;)。大きいのも食べたいが、それを食べると数がこなせない。近所にも配っているが……。

そこで思いついた。柿プリンをつくろう。

簡単なのだ。柿の実をミキサーで混ぜて、そこに牛乳を入れるだけ。後は冷蔵庫で冷やすと、柿のペクチンと牛乳のカルシウムが反応して固まる。味付けは好みだが、私は砂糖などは入れずに柿のままにした。それでも十分甘い。

4_20231103113101混ぜたばかり。

意外と大変だったのは、柿の皮を剥くことよりも種子をとること。種なしなら楽ちんなのたが、我が家の柿は結構種子がある。後は牛乳の量かなあ。固まり具合の調整は勘!

3_20231103113201ちょっと緩い。

2_20231103113301プリンぽくなる。

美味い。このカップの量で二度ぐらいに分けて食べるようかと思ったが、一気に全部食べてしまった。味や固まり具合を変えると、もっと楽しめるかも。寒天を入れて、固めにしてみることも考える。ドライフルーツも入れてみるか。

小さな柿を10個近く使ったと思うが、これなら消費量が伸ばせる。

あの手この手で庭の収穫物をいただきます。

2023/10/22

庭のホネホネ団

庭を眺めていると、骨を発見した。一つ見つけると、ここにも。あちらにも。

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庭に散乱する骨……すわっ、事件だ! と騒ぎたいところだが、正体はすぐわかる。

私は、ブタのスペアリブとかトリカラ骨つきなどを食べると、残る骨を庭に投げる癖があるのだ(^^;)。
魚の骨のときもあるが、これはネコが食べてしまうようだ。これでゴミが片づくなら結構である。

というのは、もともとコンポストがあって、生ゴミはそこに放り込むようにしているからだ。そして草刈りした草や落葉なども入れる。約半年ごとにコンポストをひっくり返すが、底はほぼ土になっている。上のまだ原形が残る分を底に入れ直す。コンポストがあふれることないのだが、当たり前のようだが、骨はすぐに腐朽して土にはならない。腐葉土の中の骨は庭に撒いてしまう。それは土に埋もれるように見えて、今回のようにたまに顔を出すのである。

もし、我が家を売却して、次に入る人が庭いじりしたら面白いだろうな。。。ザクザクと骨が発掘される(⌒ー⌒)。

もっとも骨も、長い年月をかけて朽ちていくそうだ。今後どうなるか、実験みたいなものである。

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鈴なりミカン。こんな木が5本くらいある。ミカンも、食べたり汁を搾った皮はコンポストか、庭に直接捨てる。

2023/10/18

ササもどきの正体

庭の林床に、急にササが覆いだした。

おや、どこから侵入したササだろう……と思ってよく見ると、ササに似た葉だけど、棹がなく、細い茎が地を這うように伸びている。引っ張ると簡単に引き抜ける。

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これはササに似た草だな、と気付いたが、さてその正体は。

さっそく検索する。するとササに似た葉の雑草というのはわりとたくさんあるようだ。まずはササクサ。そのままやんけ、という名なのだが、たしかに似ている。が、葉の大きさがちょっと違うような。もっと小さな葉だ。

そこでササガヤに行き着いた。カヤ(茅)の一種か。これだ、と思うが、必ずしもそれと同じ葉ばかりではない。

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このように、やや波打った葉もある。これは……チヂミササという種類らしい。ササとつくが、ササではなく、イネ科のチヂミザサ属。

調べていくうちに近似種がいっぱい。チゴザサというのもある。

種の系統は違っていても似た姿になるのを相似と呼ぶ進化の仕方だが、ササにも真似られる良さがあるのだろう。

どれがどれやら……ただ、我が家の庭に侵入し、大繁殖したのは間違いない。それは悪くない。

まず背丈があまり高くならないので、庭を覆い尽くすことなく、林床だけに広がっている。ササに似ているだけに、わりと美しい。そして、その気になれば、すぐに抜ける。手で引っ張るだけでずらずらと連鎖的に引き抜けるのだ。これのおかげで、鬱陶しい大型雑草が繁茂しなかったと思えば、庭の彩りになる。

こういう雑草は、保護したくなる(^o^)。

で、その正体(名)は何だ?

2023/10/16

無駄な豊作の生態学

庭のミカンとカキが豊作。どれも一枝分を収穫しただけで、とんでもない量になったので、近所におすそ分けしたりしているが、それぜ食べきれないほど。

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粒が小さいのは、花がたくさん咲きすぎたからか。それは夏の高温と関係があるのかどうかわからない。が、非常に甘いので満足のいく収穫であった。が、そこで考える。なぜ、こんなにたくさん実をつけるのか。昨年は、ミカンはそこそこ豊作であったが、カキはまったくの不作であった。たしか、一つ二つしか実は成らなかった記憶がある。

思えば無駄なのである。たくさん実をつけても、子孫を残すことに通じるのはわずかだ。それは、たとえば魚の卵でも同じで、1匹の生む卵の数は、少なくても数千、多いものは1億個以上を産卵する。が、生き残るのは1匹から2、3匹。

残りは無駄だ。いや、生き残るためには必要だというが、稔らせるために使うエネルギーを考えると、相当な浪費になる。農作と不作・凶作のリズムは何か理由があるのだろうか。

植物生理学的に説明はされているが、そうではなく進化論的に農作と凶作を繰り返す論理が知りたい。進化の過程で、AIではないがディープラーニングして、適正な量の実の成り方を身につけないのか。適度に周辺の動物を潤わせながら、自分の子孫も残しやすい最適解を求めたらよいのに。毎年、適度量を成らせたら、実を熟させるエネルギーを無駄にしなくて済むのではないか?

今年は全国的にブナ類の果実は凶作らしく(とくに東北)、それによって冬眠前の食料が得られないクマが里へ出没することが警告されている。里の農作物、そして人間の持つ食べ物を狙うとされるのだ。これも、その前の豊作時にクマの数が増えたから凶作時に飢えるクマも出る。

そこで考えた。あえて攪乱をもたらそうとしているのではないか。豊作で増えたクマを凶作で多く殺す。その翌年にまた豊作になったら、クマは減っていて実を食べ残すから、多くの実が発芽できる……。植物のすごい生存戦略ではないか。

さらに考え方によっては、無駄になった果実や卵も、それがほかの生物の栄養になったり土を肥やすことで生態系を循環させる。生態系も無駄があるから循環することができるのかもしれない。循環させるための無駄をあえて植物は作り出すのも進化の末の結論?

よし、無駄に数の多いミカンとカキは、かじっては捨てて庭の土の栄養としよう。

2023/10/13

何本のスギ?

生駒市内の某神社。こんなスギが生えていた。

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これは何本のスギが生えていると言えばよいのだろう。

というのも、根元はこんな風。

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つながっている。これは2本の癒着なのか、地面近くで枝分かれしたのか。幹は、太いところで直径40センチ級だが、根元を図れば1メートルを超える。幹周りなら3メートル超えの大木となる。

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実は、さらに上で分岐しており、幹は3本……いや4本あるのでした。写真でも4本の幹を同時に写すのは難しい。昔、お化け煙突というのがあった(見る方向によっては2本、3本、4本に見える煙突群)が、それと同じか。

この神社は、巨石があって磐座として祀られている。石が非常に重要な意味を持ち、この岩も空を飛んだという逸話もある。そんな非常に古くからあり古事記にも登場するとかしないとかいう神社なのだが、私が注目したのは、こちらのスギなのであった(^^;)。

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ご神体の烏帽子岩。

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