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森と林業と田舎の本

2021/04/19

イノシシは北へ向う。探さないでください……

東北地方でイノシシが激増しているという記事があった。

イノシシ「北上」で被害急増 目撃されなかった青森にも
 

「環境省の資料によると、イノシシによる農業被害額は19年度に東北全体で約2億7800万円。12年度の1億1400万円から2倍以上に増えた。イノシシが生存していないとされていた秋田では17年度に、青森では19年度に初めて農業被害が確認された。」「12年度に比べ、19年度のイノシシによる農業被害額が10倍以上に増えた山形県。」

イノシシが北上しているという話は、結構前から言われていたが、被害額も順調に?増えているようである。むしろ西日本では、イノシシ害は減少気味で、その代わりにシカ害が増えている。イノシシが減ったというより、シカが増えすぎたように感じる。イノシシはシカに追われているようにも思う。

さて東北にイノシシがいなかった理由としてよく上げられるのは、イノシシは足が短く、雪深い場所は移動できない説。あるいは雪に覆われて餌を見つけられない説。

しかし、GPSを使って調査してみると、雪の積もった土地も動き回っていることが確認されたそう。しかも温暖化で雪が減って、より動きやすくなったから北上してきたのだ……というわけだ。

しかし私は、そもそも「東北にはイノシシがいなかった」という前提そのものを疑っている。シカもそうだが、もともと生息していたのに、大規模な狩りをして追い払った可能性がある。また江戸時代には山は荒れて、棲めなくなったのかもしれない。

その証拠は、すでに多くの研究者が指摘している。たとえば青森の古墳からはイノシシ形の土偶が出土しているし、東北各地に「猪」「亥」の付く地名もある。八戸では、飢饉を「猪飢渇(けがち)」と呼んだが、これにはイノシシ害も含まれているようだ。つまり昔は東北にもイノシシがいたのではないか。雪も、東北より北陸の方がよく積もるが、イノシシはいる。福井、石川、新潟にイノシシがいるのはなぜだ?
決定的なのは、岩手県一関市の弥生時代の遺跡からイノシシの骨が出土していること。

つまり、昔から東北にもイノシシがいたのだよ。それが、近年(明治から100年ぐらい?)見かけなくなったから、「東北にはイノシシはいない」と思い込んでいたのだろう。

ちなみに生駒山は、50年ぐらい前に編纂された生駒市史には「イノシシはいない」とある。ただイノシシ垣はたくさんあったので、大規模な駆除でいなくなったとする。しかし、今やイノシシは普通にいる。いや、激増している。わずかな間に生息情報はひっくり返ったのだ。
外から持ち込まれた説もあるが、私は、どこかに生き延びた個体がいたのではないか説を取っている。それが、近年の餌の条件がよくなったので、増えたのだと睨んでいるのだ。

今年のタケノコ期待薄だな。。。

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2021/04/07

「潮」5月号に獣害問題の記事

「潮」という月刊誌の5月号に「里山は野生動物の“楽園”になった。」という記事を執筆。

獣害問題の記事を長めに書いた。6ページである。

Photo_20210407165201 トップ部分だけ。

ここでは「クマにどんぐり」問題を初っぱなに書いた。どうも一般誌で、この団体の活動をちゃんと問題視した記事を見かけないので、あえて指摘することにした。まあ、熊森協会の別動隊のヴィーガン協会うんぬん……と書くのはややこしいので団体名は省いたが。
なお獣害問題に託けて? 日本の山野の復活や農地の「見えない餌」に触れる。こちらも深刻だと思うのだ。


ちょうど発行された頃だったか、私は川上村を訪れていたのだが、その際に食事したカフェレストラン? まあ食堂か(^^;)、で窓の外を見ると、シカがいましたよ。真っ昼間で車の通る国道沿いに平気で出てくるようになりましたなあ。

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なんだか昨年『獣害列島』を執筆した時点より事態は悪化しているような気がする。ヤバいぞ、日本列島。

 

 

 

2021/03/25

人間を恐れないシカ、増殖中?

北海道苫小牧市の小学校の校庭に、エゾジカが大挙(約20頭)押し寄せたというニュースがやっていた。

改めて探すと、ユーチューブにアップされていた。

小学校にエゾシカの群れ 北海道・苫小牧市 シカ出没相次ぐ 

何本もある。何度も出没しているらしい。しかも角のあるオスジカも多い(3月なのに、まだ落ちていない)し、警官も出動したよう。児童の通学を心配したり、交通規制もするとかしないとか。。。

なんとなく笑ってしまったのは、そこに映る光景は、奈良では日常だからだろうか。もちろん、奈良のシカは角きりをされていて危険性が低いし、体格もエゾジカより小さいのだが……。ちなみに私が見たのは、奈良女子大学の構内(左)と、奈良教育大付属小学校(中、右)かな。別に騒動にはならない。たいていの人・学生は、無視して通りすぎる。

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奈良はいいのよ。歴史的にシカとつきあってきて、住民はシカの扱いに慣れているしシカも昔から当たり前のように人と交わり市街地に出没している。子どもたちもシカを平気で触る。シカも触られて平気。怪我したとは聞かない。(観光客は、たまに怪我する。)
しかし、北海道のシカがなぜ人に慣れてしまったのか。その点は不思議だ。

かつて北海道ではエゾジカを片っ端から捕獲して缶詰にしていた。今も駆除は相当な規模で行われている。しかし人前に姿を現しても追われることはないという確信を持っているかのようだ。今回の「学校に出没」ではなく、エゾジカがコンビニに出没して、人に触られている動画もあったはずだ。

巷間言われるように、餌がないから仕方なしに、こわごわ町に入った……という様子は見られない。新天地を求めて足を延ばした冒険心あふれるシカがいるのか。いや、やっぱりなめられているんじゃないか?

おそらく郊外、それも田園や放牧地なら人が追い払ったり駆除しようとするので逃げるのだろう。しかし都会ほど、人は甘いと気づいたのかもしれない。それとも北海道の農家でも、人はシカを追わないのか。諦め気分かもしれないが……。人に出会って危害を加えられなかったことを学習してしまうと、どんどん人里、都会に進出するようになるかもしれない。

 

 

2021/03/18

獣害に「忠犬」を!

田畑を荒らすイノシシやシカなど追い払うロボットオオカミ「モンスターウルフ」で獣害対策が話題になっているが、私はその効果に疑問を持っている。

それより効果があるように思う“秘策”がある。

というと語弊を招くが、実は先に妻籠(南木曽町)を訪れたとき、山間部を走って目にしたのが「忠犬」の看板だった。

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忠犬? 南木曽にも忠犬ハチ公みたいな伝説とかエピソードが伝わっているのか?と怪しんだが、なんでもイノシシやシカ、そしてサルなどを追い払うためのイヌの利用事業が進んでいるのであった。

これこそ我が意を得たり、なのである。なぜなら獣害対策には、私は何よりイヌが効果的ではないか、と思っていたからだ。ロボットではなく、生きたイヌが現れた野生動物に合わせて臨機応変の対応(吠える、追いかける、かみつく、人を呼ぶ……)をする方が効果的だと思うからである。機械による音や光では、動物側はすぐ慣れてしまうことは多くの事例が示している。そこで動物には動物を、なのである。
もちろん、人間も追い払いに頑張るべきなのだろうが、野生動物と向き合うと危険な側面もあるうえ、高齢者が増えている山間部では体力的に無理だろう。さらに夜も田畑を見回りするなど考えると、日々の暮らしへの影響が大きすぎて、とても連日できることではない。

そこでウシやウマ、ヤギ、ヒツジ……などの放牧も考えた。しかし、どこでも飼える動物ではないし、その動物の世話がまた大変になる。ヒツジなどでは、逆に襲われてしまう可能性だってある。

やはり、もっとも身近で、飼育に抵抗感もなく、何より効果的なのがイヌなのではあるまいか。イヌ自体が夜行性だし、畑を走り回って出没する動物を追うことは、イヌの本能にも合致する。追い払う能力や範囲などは、少しの訓練で身につくだろう。一部でオオカミを放て、とおバカな意見も出ているが、絶滅したオオカミを海外から持ち込む前に考えるべきは、オオカミと同じ種であるイヌだろう。(せいぜい亜種)

実際に、戦後すぐまではイヌの放し飼いが当たり前で、なかなか効果的だったという声もある。だいたい「忠犬ハチ公」のようなエピソードもイヌを放し飼いできた時代だから生まれたのだろう。
それができなくなったのは、1953年に狂犬病予防法が制定されたことが大きい。 狂犬病の恐れから放し飼い禁止が義務づけられたからだ。またノライヌの駆除も進められた。

しかし、今こそ中山間地のイヌの放し飼いを解禁すべきではないだろうか。リスクより益の方が大きいはずだ。だいたい、ネコは今も野放図な放し飼いを容認されているのに、イヌだけを取り締まるのはおかしいだろう。

……とまあ、そんなことを考えていたところに、目にした「忠犬事業」なのである。

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イヌを訓練して、人に危害を与えないようにするのはもちろんだが、シカやイノシシを追うようにしつける。また行動圏を決めて、それ以上遠くには行かないように覚えさせればよい。たとえば柵で囲んだ田畑に放し飼いなら問題も起こりにくいはず。
私が子どもの頃飼っていたイヌも放し飼いをしていたが、町の一角の袋小路の路地から出て行こうとしなかった。たまに私が首輪にリードを付けて遠くに連れて行こうとすると(たいてい狂犬病予防接種などをうけさせるためだが)、必死に抵抗して出るのを嫌がった。自分のテリトリー意識は高いようだ。

「忠犬事業」は、イヌのシツケにかかる費用などを補助しつつ、集落単位で認知させるらしい。全国で20~30自治体ぐらいで実施しているようだが、もっと普及させる価値があるのではないか。サル追いに特化したモンキードッグもいるそうだが、そこは臨機応変でいい。

イヌの放し飼いが獣害の抑制にどさだけ役立ったか確認する必要もあるが、ゼロということはないはず。それに高齢化の進む集落でイヌを飼えば、人々の癒しや体力維持にもなるし、防犯やコミュニケーションにも役立つ。むしろ可愛がりすぎて、愛玩ペットになってしまうと、野生動物を追わなくなるかもしれないから、そちらの方が心配か。

南木曽町の「忠犬」というネーミングもステキだねえ(^o^)。横文字でなく、「忠犬」ですよ。

2021/03/17

モンスターウルフって、怖い?

SNSで「モンスターウルフ」なるものがいっぱい流れてきた。そこでネタ元を探してみると、だいたいこれ。

「モンスターウルフ」福島県国見町導入へ 鳥獣害対策、鳴き声で撃退

これ、昨年に登場していたのだが、また実験など始めるとしてニュースになるのね。

ようするにオオカミをかたどったフィギアで全長120センチ、高さ80センチ。赤外線センサーで野生動物を感知すると、身体を動かすだけでなく、目などに仕掛けてあるLEDが点滅するほか、オオカミの鳴き声や銃声など50種類以上の音を発する。開発したのは北海道の「太田精器」。

そのパンフレットは、こちらだ。詳しい仕様は、リンク先を見てもらいたいが、

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う、う~ん。本気で、これでシカやイノシシ、そしてクマを追い払えると思っているのだろうか。

いくら動きや鳴き声のパターンを買えて馴れさせないと言ってもなあ。これまでの実験では成功したというのだが。。。

むしろ私は何カ月持つかな、と考えてしまう。すでによく似た装置はいろいろあった。音や光や超音波発生なんてのもあった。しかし最初は驚いても、徐々に馴れるのがこれまでのパターンだ。動物もバカではないからね。毎回別の個体が姿を見せるのならよいが、たいてい同じ個体が毎晩のように出没すると言われる。そこで追いかけられなかったら、徐々に「怖くない」と学習するだろう。

仮に半年持てば、収穫を終えるからよいか。しかし、多分、学習効果は何年も続くから、甘く見ないほうがよい。

むしろ人間の野菜や果実泥棒に効くかもよ。

2021/03/05

数を減らして分布を広げたシカとイノシシ

環境省が、シカとイノシシの生息数と分布の推定結果を出している。

全国のニホンジカ及びイノシシの個体数推定及び生息分布調査の結果について(令和2年度)

結果を簡単に紹介すると、2019年度末における本州以南のニホンジカの個体数は、中央値で約189万頭(90%信用区間:約142万~260万頭)、イノシシの個体数は、中央値で約80万頭(90%信用区間約58万~111万頭)。この数字だけを見ると、2014年度をピークに、ニホンジカ、イノシシともに、減少傾向が続いていることになる。

ちなみにニホンジカは、本州以南に限る。北海道のニホンジカ(エゾジカ)の個体数は、北海道が独自に調査を実施している(2019年度末で約67万頭と推定)が、計算結果のデータ形式が異なるため、別で取り扱うのだが、一般人的には気にしない(^^;)ので、日本列島にニホンジカはざっと250万~260万頭と思っておけばいい。
イノシシは全国とあるが、もともと北海道には生息しない。リュウキュウイノシシは数字に入っているようだ。そうそうヤクシカも入っている。

なお、推定方法は、19年度までの捕獲数等の情報をもとに、ハーベストベースドモデルを基本とした階層ベイズモデルと呼ばれる統計手法を用いる方法……とか。

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(図表は、いずれも環境省HPより。)

ところが面白いのは分布だ。広がっている。1978年度から2018年年度までの40年間で、ニホンジカの分布域は約2.7倍に拡大、イノシシの分布域は約1.9倍に拡大しているのだ。また2014年度調査からもニホンジカ及びイノシシの分布域は、5年でそれぞれ約1.1倍に拡大しているという。どんどん生息域を増やしているのだ。
ニホンジカは、東北、北陸、中国の各地方で、イノシシについては、東北、関東、北陸の各地方で分布の拡大が見られた。

数が減っているのに分布は広げた……これをどのように説明するのだろうか。捕獲数を元に導き出す推定数というのも、捕獲数が増えたら数が増え、不猟だったら減るということになるから、信用度はどこまであるのか。

捕獲(環境省的な言い回しだが、ようするに駆除だ)を熱心すれはするほど、警戒したシカやイノシシは周辺に散っていくとも考えられるし、餌が減って新天地(この場合は人里)に進出しているのかもしれない。あるいは広がったため見落としが増えて数が減ったように見えるだけかもしれない。ただ確実なのは、分布域が広がれば頭数によらず獣害は増えるだろうということ。

ちなみに駆除で獣害(主に農作物被害)は抑えられないことは、さまざまな研究や実体験からも言われていることだ。生息数を半減させても、被害は半減しない。なお被害額は毎年漸減傾向にあるが、届け出があるものだけのカウントなので、農業を止めたら被害も受けないことになるから、イマイチ本当かどうか疑問だ。

それでも環境省と農林水産省2013年に「ニホンジカ、イノシシの個体数を10年後(令和5年度)までに半減」することを当面の目標と決めているのだが、これは獣害抑制手段を目的化してしまっていないか。

数を減らしたのに分布が増えた、という調査結果も、十分に内容を吟味しないと実態をつかめないだろう。

2021/02/26

漆芸に見た猫の生態

以前、本ブログでも紹介したような気がするのだが、生駒市には「緑ヶ丘美術館」(および別館)がある。

住宅地の中にポツンと存在して、洋風ながら一般民家を改造したかのような純民間の美術館。扱うのは映画ポスターやマンガまであって幅広いものの、基本は日本の伝統工芸の現代作家作品が多い。ほとんどが所蔵品らしいが、逸品ぞろいである。どんなけ溜め込んでいるんだ(^^;)と思わぬでもないが、これを完全無料で見せてくれるのだから有り難い。

今回は「日本の<漆>展-Ⅳ語り継ぐ蒔絵展」と、別館で「香炉香合展」。

さて、その中で私が目を引きつけられたのは、「乾漆螺鈿箱 眠い猫」と名付けられた作品だ。しんたにひとみの作品。人間国宝などの作品が並ぶ中で、まだ若い人のようだ。しかも奈良市在住だという。

ま、それはよいとして、作品は漆塗りに螺鈿細工をほどこした小箱だが、その上面と4つの側面に描かれているのがネコである。

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鳥を追いかけるネコ、というモチーフで、このネコ眠っていないじゃないか、と突っ込むのは止めておこう。この前面の鳥を追いかける姿で、すでに不穏な様子(笑)。そこで、裏側の側面を見ると……。

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鳥を捕まえて、食べておるがな……。やっぱりネコは凶暴で、野生動物の生態系を生きているのだった。アメリカの研究では、一匹の野良ネコは、年間数百羽の鳥や小動物を捕まえるというが、なかなかの環境インパクトであろう。

とはいえ、これはしんたにさんの考えたモチーフではなさそうだ。なぜなら、春日大社の宝物にある国宝の日本刀「金地螺鈿毛抜形太刀」にも似たネコがいるからだ。こちらにインスパイアされたのだろう。

この太刀は、平安時代の守り刀と思われ、刀剣乱舞ネコ、じゃないネタになったのかどうか。その鞘には金粉に漆、そして螺鈿で雀に襲いかかるネコが描かれている。この絵柄はサライの記事を見てほしい。

私が興味をもったのは、平安時代にすでにネコが渡来していて、貴族に飼われていたことを示している点だ。そして、そのネコは早くも鳥を襲っていたのだった。今なら「外来種は駆除しなければ」と言われるかもしれない(笑)。


なお別館の香炉香合展も見てきた。

こちらは主に陶器の香炉と、香料を入れる香合という小さな箱が展示されている。茶道具の一つであるが……。私は発見してしまったのだ。

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これらの香合は木製だが……わかるかな? 

これは黒柿による作品だ。銘木にして珍木でもある黒柿。柿の木の黒変種で、滅多に見つからないだけに、ときとしてすごい値段がつくが、肝心のその木を使った作品を目にする機会はあまりない。これらの香合は1辺10センチ未満だが、このように加工すると香合自体が数十万円にもなる。もちろん作家の価値であるのだが、素材も高いのだ。

 

以上、伝統工芸展で、注目したのはそこか! と突っこまれるのは覚悟しつつ、紹介しておきます(笑)。

 

 

2021/02/23

ネコの鳴き声の秘密

昨日は「ネコの日」だったんだそうな。おかげでSNS上がネコの話題にあふれ返っていたようだが……。

あえて?遅れて記すのだが、NHKのEテレ「地球ドラマチック」(土曜日 午後7時)という番組がある。そこで20日に「不思議いっぱい!ネコの秘密」がやってきた。

単なるネコのかわいい様子を紹介する馬鹿番組(⌒ー⌒)とは違って、科学的に取り上げるというので見たのだが、なかなか味わい深かった。とくに、なぜネコが人間に馴れるようになったか、いや人間がネコになつくのか……という、今私がもっとも気にかけている話題を取り上げていた。

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それによると、ネコの鳴き声は、人間の赤ちゃんの泣き声と同じなのだそうだ。と言っても、聞けば違いはあるのだが、多分音の根源の部分に共通点があるのではないか。それは超音波的なものなのか、メロディやリズムなのか、明確な説明はなかったのだが……。

いずれにしてもネコは人間に対して、ほかの動物にはない刺激を与え、それが人間の本能に触れてネコにメロメロにする、らしい。これって、もしかしてカッコウの托卵みたいなもの? 人間の心を操り、身の安全を確保するとともに人間を奴隷にして貢がせる……(笑)。時には人間に子育てまでさせるのだから、托猫かも。

ちなみに再放送が、28日25時よりある。


おまけ。同じ「地球ドラマチック」で21日に「ネアンデルタール人 真の姿に迫る!」も見たが、ここでネアンデルタール人は洞窟の奥深く(300メードルぐらい奥)までもぐって(そんなに大きくなく、進むには狭い部分も通り抜ける)、そこにストーンサークルみたいな場所をつくっていたそうだ。そして灯用だろう、炉もいくつか設けていた。人骨のタイマツまであった。骨は煙が少なく長時間燃えるのだ。

これで、人類最初のケービングは3万年以上も前であることが確定した(^^;)。これは実利を求めて新天地に旅をするのと違って、純粋な冒険心の始まりだろう。原生人類より前に冒険家はいたたのだなあ。

2021/02/19

砂防工事とイノシシ

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この写真は、私の住む住宅街の隣接地。急傾斜で結構な谷間だったのだが、そこに砂防ダムをつくることになって、1年近く工事が続いている。これは、そのダムの管理道。住宅のすぐ側に渓流があることは、ちょっと自慢だったのだが、もはや姿を消してしまった。

それは仕方ないとしても……こっそり侵入して歩いてみると。

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いたるところに、こんな足跡が。イノシシが出没しているんだねえ。イノシシにとっては生息場所を破壊されたことになるはずだが、同時に街に出やすくなったのかもしれない。イノシシは適応力があるから、人が手を入れた土地でも住み続けるだろう。そのうちゴミ集積場が荒らされないか心配だな。

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谷にはちょっとした湿原もあるのだが、そこはイノシシの足跡とぬた場と化していた。かなりの頭数がいるなあ。今後、市街地へのイノシシの出没は増えるか減るか。

2021/02/08

鹿灯籠のある寺

生駒山を縦走……というほどではないが、ずっとトラバースしていていると、いくつか寺院に出会う。車も入らぬ急斜面に意外や立派な堂宇を構えた寺院があったりするのだが、たまたま入った慈光寺もその一つ。さすがに今は車道もつくられていたが……。なかなか立派な釣り鐘がある。役の行者が鬼を捕まえた地として知られる。鬼は滅っさず、自分の部下にしている(^o^)。

ほかに野鳥塚があったり、ホトトギスの名所として江戸時代は有名だったり、樹齢200年を超える巨大カエデが繁っていたりと、そこそこ見所もある。

だが、私が目を向けたのは、この石灯籠だ。

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なんの変哲もない……と思いきや、よく見るとシカがいた。拡大すると……。

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奈良の春日大社は、「奈良の鹿」由来の鹿灯籠は数多い。3000とも言われる灯籠のうち何割かにシカが描かれている。が、このお寺は大阪側に建つし、春日系の神社でもない。それなのに鹿灯籠があるのはなぜだろうか。ちなみに生駒山にはシカは生息していない。多分、昔からだ。

それでもシカを描いた石灯籠を奉納した人がいるのだろう。

昔からシカと言えば、害獣だった。一部は獲って食ったり皮や角を利用することもあったが、日常ではない。それなのに神の遣い扱いしたのは、どうしてなんだろうか。シカには、どこか神性があるのか。

日本人は、獲って食ったり田畑を荒らすと毛嫌いしつつ、一方でお祀りしてきた。イノシシもオオカミもクマも神の遣いとして祭っている。そんな動物とのつきあい方をいつか探ってみたい。

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