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森と林業の本

2024/06/23

謎のハイブリッドグマ

先日、某地方紙の記者が生駒まで取材に来た。特集記事の中で林業の実情を取り上げるから話を聞きたいとのことだった。

大型企画の担当で、わざわざ奈良まで足を運ぶ(最近は、経費の面からなかなか長距離泊まり掛け出張が許されなくなってきている。とくに地方紙は……)というのだから、ベテラン記者かな、と思っていたのだが、生駒駅の改札口で待ち合わせて出会ったのは、意外や若い女性記者であった。

さあ、取材に入る前の雑談に何をするか。車で移動する最中、若干悩む。お互い?探るように世間話をする。

入社4年目なの? 記者稼業はどう? 楽しい?とかなんとかオジサン的な質問をしているうちに、人生相談ぽく(ここでオヤジ化する)なるが、聞いてみると農学部卒。なんだ、私と一緒か。専門は? と聞けば、なんと森林科学系なのであった。私と同じや、それなら林業もそこそこ知っているでしょう。卒論何やったの? とまたオジサン的質問。

すると、クマの生態を追いかけていたというのだ。森林とクマの専門家(見習い)ではないか。ただ、クマの記事はまだ書いたことがないというのだが……。

えっ、私も卒論は動物追いかけていたんだよ、扱ったのはカモシカとかアカネズミだったけど、クマの冬眠穴調査もやったんだぜ、と、若い女性記者との共通点をせっせと探すのは、やはりオヤジ化したのかも。

ここでクマの話で盛り上がる。その際に話題になったのが、ハイブリッドグマの話題だ。

クマの出没が毎日のようにあるが、その中でいきなり飛び出したハイブリッドグマの噂。ようするに東北地方では、通常のツキノワグマの2倍ぐらいある巨大クマの目撃例が増えているという。しかも凶暴。これはツキノワグマとヒグマのあいのこ、つまりハイブリッドではないのか?と言い出した人たちがいる。これにマスコミは飛びついた。

「ヒグマとツキノワグマの悪魔合体が起きている」…!いま秋田の猟師たちが恐れる「最凶のハイブリッド熊」の正体

「何年も前から、一般的なツキノワグマの倍ほどもある大型の個体を見たと、山の仲間たちは話していました。私たちは、ヒグマとツキノワグマが交配して誕生したであろう彼らを『ハイブリッド個体』と呼んでいます。ヒグマの体格と獰猛な性格を受け継いだ個体が、秋田の山の中をウロウロしていると思うと、恐ろしくてたまりません」

何のことはない、秋田県で聞いた噂をそのまま垂れ流しているだけだ。

真面目に考えれば、津軽海峡があるかぎり両種の出会いもないし、野生状態のツキノワグマとヒグマが交配するとは考えられない。出会えばヒグマがツキノワグマを食い殺す可能性だってある。遺伝子的には、クマ同士ならかろうじて一代雑種はつくれるかもしれないが、それが巨大になるとか凶暴になるかどうかもわからない。病弱になる可能性だって高い。

では、正体は何か。ツキノワグマとは世界的にはクロクマの仲間である。だからアジアクロクマとも呼ぶ。アメリカ大陸にはアメリカクロクマがいるが、それがデカいのだ。立ち上がると2メートルを超す個体もいる。アメリカのヒグマ、グリズリーと比べると小さいのだが……。

ツキノワグマも餌が豊富になって、また長生きをすることで巨大な体格を手に入れた個体もいるのではないか。私の見解としては、餌の量が増えると、クマの数が増えるだけでなく、巨大化したツキノワグマが出現するのかもしれないよ。

とまあ、こんな話をしている時が、もっとも楽しい(^^;)。若い記者に説教を垂れるのが趣味ではないのである。

もちろん、取材には前向きに応えましたよ。絶望の林業の話を(-_-;)。彼女、『絶望の林業』と『虚構の森』を持参していた。有り難い。ただ図書館からの貸し出し本であった。『盗伐 林業現場からの警鐘』は買ってね、とお願いしておいた。「はい、Amazonでボチります」との返事にゴキゲンになったのであった。

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みどりのシロクマ?????これもハイブリッドだろうか。価格はなんと9割引!

2024/05/14

Wedgeに「都会にも増えるクマの出没……」を書いた裏事情

(いつもはYahoo!ニュースをアップした際に書いている「裏事情」シリーズ、今回はWedge on line」でもやってみた)

Wedge on line に〈都会にも増えるクマの出没〉生息地の環境悪化が原因じゃない、動物たちが人里に来るワケを大解剖を執筆しました。

これ、書いて納めたのは黄金週間明けなんだけど、本日アップ。ところが、その前日に、こんな記事がYahoo!ニュースにあって

市街地のクマ対策で秋田県の佐竹知事 市街地での発砲も可能とする猟銃の弾力的な扱いを国に要望へ

こちらにコメントをつけた。もちろん別の記事、別のテーマなのだが、出だしが同じ話題。

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私としては、一度の執筆用資料調べで二度美味しい……わけである。それに「都会に憧れる野生動物」というのは、私にとって『獣害列島』で予言したテーマで、それが見事的中した事例になった。逆に言えば、『獣害列島』の出版は、ほんの少し早かったか。今ならもっと注目浴びたのになあ。

ともあれ、これまで億劫がっていた自身の仕事の拡散を、もっと積極的にやっていこうと思ったのでありました。

 

 

2024/05/05

そうだ、奈良行こう!!!

京都に行った限りは、奈良にも行かねばならない。

やはり、奈良も混んでいた。国の内外の行楽客でごった返し、駅のホームに下りても前に進めないほど。これが仕事でなかったら、逃げ出したくなる。仕事とは、もちろん奈良公園の奈良のシカ、ナラシカのご尊顔を仰ぎ奉るためである。奈良県民は、年に幾度はナラシカに詣でねば市民権を剥奪される。ま、実際は仰ぐというよりは見下ろしていたが…。

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驚いたのは、素性の悪いナラシカが増えたこと。赤信号を渡っているではないか。こんなことは、コロナ禍前にはなかったことだ。コロナ禍で人気がなくなったのをこれ幸いと信号無視を覚え、コロナ禍明けのインバウンド景気で外国人からの人気が集まったためか、そこのけそこのけ、ナラシカ様が通る…と神鹿としてのマナーを失ってしまったようだ。ああ、嘆かわしや。

そして、見つけた植物虐待の動かぬ証拠。

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ここまで木が太るまで何年かかったか。その間、放置したのか。柵を外す木づかいならぬ気遣いはなかったのか。

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パイナップルではないよ。

目が汚れたので、萬葉植物園に入って美しい花を愛でようと思ったが…。

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名物の藤の花は終わりを迎え、カキツバタが咲いていた。

2024/03/20

ナラシカに癒される

先日、奈良公園を訪れる。

もはや名物のナラシカ(奈良のシカ)と外国人の戯れ。ペコペコおじぎをし合ったり、スマホでシカと並んでの自撮りに必死になったり。

そして横断歩道で青信号を待って渡るシカ……あれ?

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なんと、信号無視するシカがいた(-_-;)。赤信号だぞ。車も急停止。シカたがないなあ。

シカし、それもまた不良シカがいたという.ことで、どこにも公衆ルールを守らないヤツがいることにホッとする面もある。

さて、今度は東京帰り。夜遅くなり、最終に近くなって疲れ気味であったが、近鉄奈良線の快速急行に乗ると、ナラシカトレインであった♪

これも名物になりつつある。そして、癒されるぜ、この車内には。

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2024/03/05

ヤマイヌとニホンオオカミ

先日からNHKで流れていた、このニュース。私は、正直呆気に取られた。何?これ。

はく製は絶滅したニホンオオカミか 気づいたのは都内の中学生

ようするに国立科学博物館に所蔵されていたヤマイヌの剥製を見て、当時小学生だった小森さんが、「ニホンオオカミではないの?」と感じて、その後調べて、今回はとうとう科博の研究員も加わって論文にした、やはりこれはニホンオオカミだった、というもの。

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しかし、この前提であるヤマイヌとは何?

そんな動物は日本にはいないはずだが。まさか山で、野生化したイヌ、ノライヌ、ノイヌを指すわけではあるまい。

江戸時代は、ヤマイヌとオオカミは別の動物とされてきた。しかし、現在ではどちらも同じか、イヌとオオカミの混血をヤマイヌと呼んだとされている。実際、両者の混同はややこしくて、シーベルトがオランダに持ち帰ったニホンオオカミの毛皮とするものも、実はラベルにはyamainuと書かれているらしい。

このニュース、科博の研究員も加わっているのだから、まさか単なる混同だと思わないが、それならヤマイヌの定義をしてもらいたい。完全に独立した種としてヤマイヌが認められたのなら、そちらの方が大発見に思う。

同時にニホンオオカミとどう違うのか、今回の“発見”は、どこをどう調べてそういう結論に達したのか。

ちなみにニホンオオカミは、DNA的にはイヌ、それも日本の柴犬に酷似しているそうだ。ユーラシア大陸にいるオオカミとは離れているのである。西洋イヌと日本イヌ、タイリクオオカミ(ハイイロオオカミ)とニホンオオカミ。これらの関係はどうなってるの?

こうした点を押さえずに報道されても困る。ただ少女がこんな研究して論文書きました、これにニュースバリューかあるぞ!そんは発想ではないか。かなり生半可な、いい加減な記事、ニュースだ。

まあ、昨日は東吉野村に行って、最後のニホンオオカミ像の前で記念撮影してきたこともあり、ひっかかる。

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2023/12/25

不死身のシカ考2

奈良の春日大社の鎮守の森である春日山原始林は、天然記念物であり世界遺産である。

その森をムシャムシャ食べているのが、同じく天然記念物の奈良のシカだ。おかげで原始林は林床がスカスカになってきた。また稚樹が食われるので大木ばかりの高齢化が進んでいる。とくにシイ・カシ類のドングリも食べるので次世代が育たない。また下生えがなくなれば昆虫も減る。それに、春日山から出て周辺の田畑を襲う。農作物を食べても駆除されることない。

というように、シカ害が問題になっているので、少しシカを減らさないか、有体に言えば駆除できないか、という声もある。保護しすぎだというのである。たしかに現代は、ざっと1200頭も奈良のシカはいるが、山の扶養能力からすると、多すぎるようだ。

004_20231225095801若草山のシカ

しかし、だよ。シカの保護は平安時代より続いているのだ。中世の頃は、シカを殺せば首が飛んだ。シカ一頭首一つ、と木曽檜みたいな扱い。江戸時代の犬公方・徳川綱吉の「生類憐れみの令」でも、奈良ではイヌよりシカの方が大切にされた。落語「鹿政談」のような話もある。

その頃も、春日山原始林はシカの住み処であり、かなり食われていたはずだ。

それとも、春日山もシカも守られる自然の摂理か政策があったのか?

これは、私が『鹿と日本人 野生との共生1000年の知恵』を執筆の際に、非常に悩んだところだ。いかに説明するか。

結論としては、当時の春日山原始林は、やっぱりボロボロだったんじゃない?ということである。

何か自然界では人か手を加えないと多様で豊かな森が残ると思いがちだが、それこそが間違った思い込みではないか。森とシカがぶつかれば、森は食われて、不死身のシカが勝つのだ。

ただ明治時代に奈良県の県令(知事)が、奈良のシカを狩の対象として追い込んだ。捕まえてすき焼きにした。檻に閉じ込めて餓死させた。だから減ったので、森の植生は蘇った。それは戦後も同じだ。食料難で奈良のシカは密猟されたのだ。

結論。シカのいる自然界は、森がボロボロになる。それこそが自然の摂理だ。

とまあ、こういう論考になった。(詳しくは『鹿と日本人 野生との共生1000年の知恵』をお読みください。)

2023/12/24

不死身のシカ考1

今年はクマの出没問題がクローズアップされたが、もともと獣害と言えばシカである。クマなんて人身被害がなければ、ほとんど問題にならなかっただろう。クリスマス・イブの夜だし、シカについて考えた。ヾ(- -;)

シカは、植物質ならなんでも食べる旺盛な食欲と、4、5年で生息数が2倍になると言われる繁殖力で、植生を破壊する。

天敵のオオカミは当てにならない。オオカミが捕食するシカの数などしれたものだ。江戸時代からオオカミがいても数は減らなかった。
ハンターも同じ。現在、年間70万頭以上も駆除しているのに、減らない。
繁殖率が高いうえに、近親交配しても平気。数頭が数百頭まで増えても、遺伝子は異常をきたさないらしい。
シカがバタバタと死ぬような病気も見当たらない。冬の寒さにも耐える。
生まれる数が、どうもメスの方が多い気配がある。雄はハーレムをつくるから繁殖率は想定以上に高いかもしれない。
餌となる草木が減っても、それまで食べなかった樹皮でも落葉でも、毒を含む植物でも食べて生き残る。以前は食べないとされたアセビやシダ植物をもりもり食べる姿を見た。
さらに餌が少ないと体格を小さくするが、数はなかなか減らない。栄養失調になっても死なない。

もはや種として不死身だ。個体は弱くても、種としては叩いても叩いても復活する。

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おかげでシカが増えた森は、植生が破壊される。下生えの草木がなくなることで、昆虫も鳥も減る。裸地になることで土壌流出が増え、より自然破壊が強まる……と言われている。だから、駆除しなければならないのだと。

さて、ここからが疑問だ。まるで弱肉強食とは、肉食動物は弱くて何でも食べるシカは強い、という意味のようだが、それは生態系としておかしいのではないのか。シカは、地球の生態系からはみ出した異物みたいではないか。

そうではなく、シカがいて成り立つ生態系があるはずだし、シカの生息数をコントロールする要素は何かあるはずだ。

この思考続く。

2023/11/29

カワイイに勝る感情なし~クマ駆除批判

このところ、立て続けに新聞・雑誌、web等々の記事でクマ出没関係の取材を受けている。また私も執筆している。まだ終わらなさそう。そろそろクマも冬眠に入ってよ。。。

それぞれ媒体によって切り口は違うのだけど、話しているとわりと行き着くのが「町に出没したクマを駆除したら、批判の電話やメールが殺到する」問題。たしかに深刻である。

ところで驚いたのは、ある記者の一人が最初に言った言葉。
「クマってかわいい動物ですよね」

なんか、パワーワードだ (@_@)。
う~ん。かわいいかどうかは感性の問題ではあるが、最初にそこから入るか。「クマは怖いし、危険な動物だが、しぐさがかわいいときもある。その面構えにもかわいさがある」だったらわかるのだが、最初にぬいぐるみ的なかわいさから入られると、「かわいいけど、危険」とはいいづらくなる。説得力がなくなる。どんなに危険でもかわいい動物を殺すなんて、と言われてしまう。「カワイイ」に勝る感情はないのだ。ヤバい。都会人の発想はヤバいぞ。

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「カワイイ」感情の研究書

そこで私も感想は言えるが、肝心の止める方法がない。

一応、私なりの分類 では、批判する人は
・鬱憤晴らし。他人を罵倒するネタとして使っているだけ
・感情的な動物愛護[殺すのはかわいそう、かわいい動物を殺すな……]
・「殺すな」という理由を理論武装している[森林生態系の頂点にいる、野生のシンボル的存在等]

この3つに分けた。面倒くさいのは「理論武装」タイプだが、結局のところ感情的なことを隠して糊塗しているに過ぎない。
いずれも被害を受けている人々への共感力も想像力もない点が共通点と言える。都会人的上から目線である。

私の反論の仕方として、次のように指摘した。

「シカは年間70万頭も駆除している。それには文句をつけないのか。クマとシカをどこで区別しているのか」
「クマだけを守りたがるのは、動物差別ではないのか」「ネコは殺してもいいのか」
「かわいいから殺すなというのは、かわいくないのは殺していいということか」等々。

そして、究極の批判封じは「東京23区内にクマが出没して、一人か二人食い殺されることですなあ」

これで、一発で批判は収まるよ。そんなこと取材では言わなかったけどね。言いたかった(^^;)。

2023/10/30

会計検査院の暴く獣害防護柵の効果

アーバン・ベアという言葉が使われるようになった。野生のクマが都市部に出てくる状況を示している。こうなるよ、私は拙著『獣害列島』で述べている。たかだか3年前だが、予言の書になった。
クマだけでなく、多くの野生動物が人間社会に越境している。実は、本日も幹線道路を走っていてシカと出くわした。奈良公園ではないよ。五条市大塔町だけど。

再造林地には、主にシカによる食害を防ぐため、国の補助を受けて造林地に整備された防護柵が築かれる。そのうち623カ所を会計検査院が調査したそうだ。すると3分の1に当たる213カ所で破損などにしており、シカが入り込める状態だった。つまり効果がなかった。

これって凄くない? シカ防護柵の3分の1は役立たずだったのだ。

調査したのは、2017~21年度に19道県で整備された623カ所・計約400キロもの防護柵。国の補助金約3億8500万円が使われたそうだが、その結果、17道県の213カ所・計約140キロが破れていた。それはシカが網を破ったほかに、倒木などによる破損もあるそうだが、いずれにしろシカが入り込める。そして116カ所は食害に遇って一部の木は枯死していたしていそうだ。

そしてあぶり出されたのは、防護柵の点検と補修をほとんどしていなかったことだ。点検を行っていたのは、68事業主体のうち一つだけ。ほかは、まったく点検をしないでいたか、下刈りを刈るなどの定期作業にやる程度だった。

こんな防護柵の効果を、会計検査院が調べてくれるとは。ちゃんと費用対効果を考えて、次の補助金に活かしてほしいが、多分、無駄だろうな。同じように同じ柵が作られていく。
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ちなみに柵が破れていなかった自治体はどこか。それが福井と奈良だったのである。いやあ、びっくり(笑)。写真も奈良の造林地。なぜ破られていないのか? 偶然?それとも必然? 

2023/10/20

アメリカのクマ対応マニュアル

このところ、クマの猛威が連日報道されている。とくに酷いのはツキノワグマが出る秋田や岩手だろうが、北海道でもヒグマの出没は増えている。町に出てくるところから一歩進んで民家の敷地内まで入り込んだり、もはや緊急事態だ。

こうした自体において対応はいろいろ模索されているようだが、一般に通じるマニュアルがないようだ。そんなときに見つけたのが、これ。

『非致死的なクマ管理技術の手引き_日本語訳』の公開について 

カナダの市民団体がつくったというマニュアルだが、それを日本の<Bear Smart Japan>(団体というよりプロジェクトと記されている)が翻訳したものである。

タイトルどおり、クマを殺さず人間との共存をめざしたもののようだが、実は目を通すと銃器も使用するし、必ずしも非致死的とも言えない。ただ、できる限りクマを人間社会に近づけず、追い払うという思想で成り立っている。私は、分厚いので全部を読み切っていないが、とりあえずパラパラと目を通した。

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扱うのは北米に生息するグリズリーとクロクマだ。グリズリーは、ヒグマとほぼ同種。クロクマはツキノワグマよりは大きいが、近い種類で森林性なので生態もツキノワグマと近そうだ。それぞれの対策が日本でも対応できる。

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なかには日本ではできない手段もあるが、わりと参考になるかと思う。完全な駆除以外では、忌避剤によってクマに痛い目を合わせて人間社会に出てこないようにするのが基本のようである。

クマで悩んでいるのなら、まず読んで損はない。ちなみに近畿の山でもクマは出没している。東北ほどではないが、最近は山に入るのに緊張を強いられて、何かと準備が必要になった。

 

 

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