無料ブログはココログ

森と林業と田舎の本

2022/12/18

ペットショップでペット販売禁止

アメリカ・ニューヨーク州で、2024年からペットショップでイヌやネコ、ウサギの販売を禁止することになった。

ペットショップでペットとなる動物を売ってはいけないのはどういうことだ、と思う日本人は多いだろう。それって、ペットショップ潰し?

この際はっきり言って、そういうことである。動物の売買を禁止するのだから。

突飛なことと思う人もいるだろうが、実は世界的傾向だ。フランスも、すでに販売禁止を決定しているし、次々と続く国が出ている。完全に禁止でなくても、ブリーダーからの仕入れを禁止したり、(販売中の)飼育頭数を制限したり。動物の種類を絞ったり、と制限は広がっている。世界は、そういう方向に進んでいるのだよ、ということを日本人も、もっと認識すべきだろう。

なぜか。そういう質問が出たら、やはりに日本は遅れていることの認定になるんだろうな。多頭飼育で病気を広める悪質ブリーダーの跋扈や、購入したペットをあっさり捨てる例が頻出しているからだ。とくにコロナ禍で目立ったことはニュースにもなった。

だいたい成長する動物は、売り時が小犬・子猫の頃だけで、売れ残ると、かなり悲惨である。動物園の肉食動物の餌にするという話もあったが、まあ、そのまま殺されることが普通だろう。ノライヌノラネコが処分されるのが可哀相、なんて声があって里親探し……なんて運動になっているが、そもそも販売しない方がよい。

もしかしたらペット飼育も資格制になるかもね。セミナーで勉強してテストを受けて合格しないと飼えないとか。まあ、頭で勉強しても、実際に飼うのは全然違うけど。

これも、実はアニマルウェルフェアとかノンヒューマンパーソンズとか、さらに言えばSDGsの意識とも関わっている。さて、日本は今後どうなるだろう。

1_20221218223601

我が家にも、家の中にウサギが走っている時代もあったんだけどね。ウサギはショップで買わないと、手に入れるのは難しいかな。

 

2022/12/12

「週刊ポスト」にイノシシ記事

週刊ポスト12月16日号に「凶暴イノシシを倒せ!」という記事が載った。私は、そこにコメントを出している。

もう、この号は売っていない(本日、次号が発売された)だろうから、ここに紹介しておこう。

Img001_20221212193001

この記事の発端は、神奈川県の秦野市の住宅街にイノシシが現れたことから始まる。そして、イオンモールへと近づき、ぶつかった人に軽傷を負わせたらしい。この事件に触発されたから記事にしようと思ったようだ。そして『獣害列島』を執筆した私にコメントを求めてきた。

私は、この事件を知らなかったので説明を受けたのだが、「そんなの、地方に行ったら日常茶飯ですよ」と最初に発言してしまった(^^;)。

まあ、軽傷といえどもけが人を出したこと、そして市の担当者が槍で突き殺したという点は斬新かもしれないが、イノシシの出没は地方に行ったらニュースにもならない。せいぜい町内会の回覧板か市報に載るぐらいではないか。やはりマスコミの編集部は東京都心にあるのだなあ、と思った次第。(ちなみに記者は、地方出身で身近だったそう。)

むしろ私は、今後は都会こそ野生動物に狙われていますよ、という点に重心を置いて語った。

Img002_20221212193001

こんなコメント。サルの話は山口市で起きたことだが、人間は手出ししていないのにサルから住宅内に侵入して暴れた事例に注目していて、いよいよ人と動物の全面戦争が始まるよ、と煽っておいた(⌒ー⌒)。そして、もはや個別の事例はニュースにもならないだろう、と。

私も、獣害に対するコメントを出せるのは、今のうち、かもね。

さて、どうなるかなあ。

 

2022/12/04

鹿救助隊! 鹿の国の物語

東京での講演を終えた。テーマは、当然「フィンランドの林業」だったのだが、その後の懇親会で話したのは、鹿の国の話。

なぜか海のない埼玉県と奈良県の連係の話題から、「だって奈良にはシカがいるもん」的な話となり、「奈良公園では、シカは信号を守って横断歩道を渡る」とか、「鹿救助隊が24時間体制で待機していて、真夜中でもシカが交通事故などにあえば出動して助けに行く」とか、鹿せんべいを持っていると、鹿はお辞儀をして“せんべい、ください”とねだってくる、「ときには奈良公園から遠征して街の中を探検に行く」、「朝の県庁前にはシカが通勤してきて、芝生で朝食を取っている」、そして奈良公園近くの住民は、マイシカ、推しシカを決めている」まで、シカ話を展開したのであった。(馬鹿話ではない。)

赤信号を渡ろうか渡るまいか、迷っているシカ。

12_20221204210301

鹿救助隊の救急車。

2_20221204211101

外国人は、日本のシカだからお辞儀すると思っている。

1_20221205001801

若シカがおそるおそる市街地に新天地求めて探検に行く。

2_20221204210301

いやあ、みんな本当?の話ばかりなんだけどな。信用してくれよ。本当だよ。多分……。

この本に詳しく書いております。『鹿と日本人 野生との共生1000年の知恵

と、ともあれ、鹿の国は偉大なのだ。

追記・近鉄電車は、5日から奈良線に「ならしかトレイン」を走らせるよ。

鹿づくし「ならしかトレイン」、近鉄に登場

外観のラッピングに加えて、吊り革や床、座席まで鹿づくし。これは乗りたい!

2022/11/21

シカの剪定技術

全国どこでも山に行けばシカが増えている話になるのだが……。

20221114_160103

これは吉野に行った際の写真。別に山奥というわけではなく道路沿い。車で走っていて見かけた。しかし、立派な角だな……。この一頭だけではない。あちこちにオスメスともにうろちょろ。人間を見ても逃げない。私は、日本全国奈良公園化計画が進行中、と言っているのだが……。

そういや先日吉野で入ったカフェで、店前の木材市場を眺めていたら、「シシガミ様がいるよ」と教わった。もののけ姫の世界である。ま、巨大な角を持つシカであったのだけど。なんでも、木材市場周辺をいつもいて吉野杉のハイを眺めているそうだ。

ただしシカがいると、よいこと?もある。

2_20221121171801

林内や道路沿いの草刈りをやってくれることだ。人が刈らずとも、きれいにしてくれる。
写真は、明日香村の某御陵(亀山天皇の良助親王墓の冬野墓と記載がある)の周りの植え込みなのだが、きれいに丸く刈り取ってある……と思ったら、後ろの方には長い枝が残っていた。これは下手くそ、いや手抜きだ。首の届くところしか食べないという横着したのだね。まだまだ修行が足りない。

 

 

 

2022/10/28

駅前に乱舞するアーバンムクドリ

たまたま夕刻に生駒駅前を歩くことがあったのだが。

1_20221028140301

チュン、チュン。いやヂュン、ヂュユンといった鳴き声が響く。渦を巻くように駅の上空を飛び回る影。。いや影というより地上の照明が当たって夜空に白く映る。

2_20221028140401

おそらくムクドリと思うが……なぜ、こんなに乱舞するのか、そもそも夕方になるとなぜ駅前に集まってくるのかわからない。とくに餌が多いようにも思えないし、餌を獲っているというより電線に停まってまったりしているかのよう。

今のところ、この鳥害は、糞を落とすぐらいだが、何かほかにもあるだろうか。まあ、うるさい、というのもアリだな。

しかし、ムクドリの群集は各地に確認されて、鳥害の発生が起きているのだから、よほどムクドリは生息数が増えたのではないかと想像する。
ムクドリが集合するのは駅前などに多いようだが、ほかの場所と何が違うの? 列車の発着の音は気にならないらしい。街灯に餌となる虫が集まってくるのではという推測も、ほかに似た場所はあるし。しかも夜がふけると姿を消すので、ねぐらはまた別にあるらしい。

きっと人が多いところを選んで集まり、そこで井戸端会議をしてからねぐらに帰るというルーティンができているのだろう。都会に適応した鳥、都会の方が快適に住める鳥もいるのか。

アーバンムクドリとの共生も考えないとな。

 

 

2022/08/06

野生動物が都会に進出する理由

先日、大阪に出た際、某ラーメン屋の入り口にネズミがいた。

20220801_211614

まあ、繁華街?にネズミが生息するのは当たり前だし、この店が不潔だったというつもりはない。ただ、まだ明るい時間帯なのにドアをよじ登るかよ、と思っただけだ。

そういや、先日まで山口市小郡で、連続してニホンサルに人が襲われる事件があった。たしか累計60人以上が怪我をしたはずで、それも人が手出ししていないのにいきなり襲ったのか、窓を破って押し入ってきたとか、かなり怖い状況だったようだ。それも1匹の凶暴なサルが……と思いきや、どうも複数が徒党を組んで、いや群で街の中を移動しつつ各地で襲撃を繰り返したという。

少なくても2匹は捕まえて駆除した。だが、その後も被害が出ていたから人を襲うことを覚えたサルはもっといるのだろう。もしかしたら群に伝播した……人を襲う知恵をつけたのか、文化が生まれたのか? さすがに今は被害が出なくなったようなので、群は小郡を去っていったか。暴れるだけ暴れて、さっさと退却するとは、ヒットエンドランを覚えたような。次は、またやるよ。

私にサルの気持ちがわかるわけではないが、人にちょっかい出されてとか、餌になるものがあって、ではなく、人を襲うために室内まで侵入するというのは、野生動物の常識を覆す行動だったのだが、地方ニュース扱いで終わらせるのはもったいないというか、危険と感じる。もっと、重大事として取り上げてほしい。

私の勘としては、今後も続くように思う。時折、町を襲うのだ。これは野生動物の都会進出の一例だと思えるからだ。
動物は、常に行動域を広げる欲求があって、それは条件が整うととめどなくなる。町を自らのホームレンジとして認識しだしたのかもしれない。

野生動物は、今や奥山から里山、里山から田舎、田舎から地方都市へと広げている。そのうち大都市にも向かうだろう。これまではネズミが尖兵となり、タヌキやアナグマ、イタチなども生息域を広げていた。そこにイノシシ、シカ、クマ、アライグマ……なども加わり、目立つうえに被害を出す大型・中型動物も現れだした。その流れの中に、サルも入ってきたのではないか……と。

もちろん、根拠を示すことはできない。ただ野生動物全般の大きな動きとして有り得るのではないか。

まあ人類も一緒で、ロシアはウクライナへと勢力圏を広げる行動を起こした。今ならできる、と思えたのだろう。中国も、常に周辺の領土を狙う。台湾だけではなく、取れるものならどんな小島でも海域でさえも囲い込もうとする。日本だって、アメリカだって、その潜在意志はあるのだろうが、今は理性が抑えているのか。(もしロシアや韓国が国家として破綻し軍事力がなくなったら、日本は北方4島も竹島も取りにいくと思う。私は千島列島全部が日本領土だと思っているけど。)

ネズミとサルから、ここまで連想するのは、もはや予言者だね(^^;)。

2022/08/03

「ネコは侵略的外来種」論争 

「イエネコを侵略的外来種として登録」。こんなニュースを知っているだろうか。ただし、ポーランド。

ウクライナ戦争でウクライナを全力で支える国として最近注目されているポーランドだが、実はこんな論争が起きていた。

ポーランドの国立科学アカデミーがイエネコ(Felis catus)を1787番目の侵略的外来種に登録。生物の多様性を脅かす存在の動物と認定したというのだ。これは勇気ある発表。同時に日本で報道することも勇気かも。報道したのはスポニチだけどね……。

もっとも、お決まりだが、その後、愛猫家や獣医らが猛反発している。愛猫家の代表的意見は、こんな具合。

「多様性を阻んでいるのは環境破壊や、鳥がぶつかる建物を作っている人間のせい。その人間が侵略的外来種ではないのに、ネコが登録されるのは公平ではありません」と反論。

侵略的外来種だとする根拠は、「イエネコはポーランド国内で毎年1億4000万羽の鳥を捕獲している」とデータベースでの登録に至った正当性を主張。「イエネコが多様性を脅かしているという共通認識は高まっている」

ちなみに私は『獣害列島』で、すでにネコは猛獣!と指摘、主張し外来種認定している。当然、反発を買っている(笑)。私のデータは、主にアメリカやオーストラリアのもので、残念ながら日本には同種の研究例自体がないようだ。いろいろ探したが、たまに見かけたネコ論文は、「なぜネコは可愛いのか」というテーマばかりであった。

可愛いのはいいんだよ。でも、可愛くても猛獣だし、外来種だし、在来種を痛めつけているんだよ。あえて付け加えたら、街中にいるノラネコは、あまり気にしなくてもいいと思う。あいつらは、各家庭を回って餌を確保しているのが大半で、野生動物を獲っていないだろう。ネズミや昆虫などは狙うかもしれないが、野鳥も少ない。逆にカラスなどの餌食になっている。

だが、郊外の森の中に住み着いたノネコもいるのだ。

20220720-141729

これは、生駒山の森林公園に住み着いたネコ。近頃、とみに増えている。こやつらは、たまに餌をやる人間もいるようだが、絶対数が足りないから、おそらく野鳥や野生の小動物を餌にしている。ネコも野性味があるならともかく、ミョーに人慣れしているのが気に食わんが。

ポーランドの科学アカデミーの主張は、「鳥の産卵期にはイエネコを外に出さないようにする」ことを求めている程度だ。

侵略して多様性を奪っていくのは、ロシアと一緒かもね。

 

2022/07/09

コウモリ撃退スプレー

ホームセンターで見かけた商品。

20220706_142426

コウモリ撃退スプレーなんぞが商品化されているのか。いや、コウモリがここまで嫌われているのか……。

おそらく屋根裏など家の中にコウモリが住み着くのを追い払うものなんだろうが、コウモリって、蚊やハエを食べてくれるし、なかなか有益なんだがなあ。家の中で糞をされては困るのかもしれないが、専門の薬を使う? 

ちょっとだけコウモリの勉強もしたことのある私にとって、複雑な気分。コウモリって手にとると可愛いのだよ。飛ぶのもヒラヒラと、可愛い。もっとも洞窟の中で大群に襲われたりすると怖いけどね。

1_20220709162901

こんなオオコウモリが飛んでいるのも迫力がある。(ざっと翼長80センチ)
その後、たたき起こして火にあぶって食べたのであった。

 

2022/06/26

シカ生息数変動の理由

「季刊 森林総研」という森林総研が発行している広報誌があるが、57号はシカ特集。

季刊 森林総研 No.57 シカと森の現在

そこに掲載されているグラフ。

Photo_20220626220001自家

同様の研究データは、私も『獣害列島』で使わせてもらったが、なかなかの急勾配が香ばしい。
ようするに幕末~明治時代より生息数の急減少が始まり、昭和の30年代ぐらいか、戦後の急増ぶりが激しい。つまり大正時代より40~50年間が谷底でシカの数は極めて少なかったというわけだ。そして現在は江戸時代より多いと推定されている。

これが獣害の度合いにも影響しているのは間違いない。ただ、この増減を「乱獲」で減り、「雌シカ保護と農山村の過疎化」で増えた、と説明しているのはいま一つ納得いかない。

ここで研究者に喧嘩売るわけではないが、それぞれの要因はあるとしてもより根源的には森林の質と量の変化ではないのか。

森林を面積で見るのではなく、蓄積とか生物多様性で見たら、幕末~昭和前期は極めてすさんでいた。森といってもスカスカで若木しかなかったり、常に刈り取りと火入れがされていたからだ。それがシカ(およびその他の野生動物)の生息に影響を与えないはずはない。
森が豊かであったら、人間が狩猟しようとしても、森の中に逃げ込んだ動物は簡単に捕獲できない。そもそも明治時代に狩猟が盛んになったと言えるのか。毛皮は軍需物資であったが、狩猟だけでなく養殖もされていた。乱獲以前に生息数が減っている説明も必要だろう。
そして農山村の過疎化は森林の回復と表裏一体のはずで、過疎化したから捕獲できなかった……と考えるのは本末転倒ではないのか。

あ、やっぱり喧嘩売ってるな(笑)。

 

 

 

2022/06/24

シカの糞と糞虫の聖地

久しぶりに若草山を訪ねた。 草原があって、奈良盆地が一望できて。そこで見つけたもの。

1_20220624173801

シカの糞である。やっぱり奈良の魅力は、奈良のシカ、ナラシカでしょ! でも、シカだけを見ていては魅力は半分。そこでこのシカの糞をよく見ると、糞虫がいる。拡大すると、こんな感じ。ここに魅力を感じなきゃ!

2_20220624173801

糞虫という呼び名はともかく、これはきれいな瑠璃色だ。おそらくルリセンチコガネ? コガネムシの仲間は糞虫が多い。とくに奈良公園には約60種もいるという。日本全国に160ぐらいのはずだから、3分の1が生息する「糞虫の聖地」だ。

なぜ糞虫が多いかと言えば、当然シカの糞が大量になるからだ。それに群がる。しっかり糞を砕いて地中に運び込もうとしている。

おかげで土壌が肥えて草がよく生えて草がシカの餌になりシカの糞が大量に出て……という循環が成り立つ。また公園のシカの糞が知らぬうちに片づけられ、公園来訪の観光客にきれいな環境を提供し、よき思い出もつくってリピーターになってもらう、という循環もある。

ふと思ったのだが、奈良公園はいいよ。昔からシカの数は安定している。が、全国の野山で爆発的に増えている野生動物、とくにシカとイノシシの糞はどうなっているのだろうか。糞虫も増えて片づけているのか。糞虫は間に合わず野山に糞があふれているのか。今後、山に入ったらウンコ踏む状況になったら登山客減るかも? 

 

より以前の記事一覧

January 2023
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31        

森と筆者の関連リンク先