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本の紹介

林業・林産業

2018/12/08

奈良、最強!フォレスター・ギャザリング

本日、奈良でフォレスター・ギャザリングが開かれた。

 
会場は、橿原市今井町の今井まちなみ交流ンター「華甍」。知る人ゾ知る、戦国~江戸の環濠都市の街並みを残す今井町のシンボル的木造建築だ。おかげで、外を大型車が走ると、ビリビリと窓ガラスが揺れるのだが……。
 
フォレスター・ギャザリングとは、森林総合監理士を含めた、自称フォレスターの集まり。今年で4回目になるが、私も過去何回か参加&取材に訪れている。その際は、このブログにもアップしているはずだ。
 
 
今回は地元奈良で開かれるので、静岡帰りでちと忙しい中、駆けつけた。懇親会は抜き。
 
20181208_125917  
 
以前は、参加したフォレスターがお互い語り合うのを目的としていた。ところが今回は,ちょっと趣向を凝らしたのか、シンポジウム形式。5人の話題提供的発表とパネルディスカッション。そしてライトニング・トークという一人5分以内の短い意見発表が11人。そのほか、森林管理局や奈良県庁からも出席していた。
 
私としては、森林監理業務に就いている人が語り合いの中で出る愚痴を聞くのが目的(^o^)というか、林業現場で起きていることに対する本音を探るつもりだった。それをネタに記事を書こう……。だが、今回は各地で行われている新しい試みというか、挑戦事例の披露の意味合いが強くなったようだ。 
 
 
そこで感じたのが、奈良の林業、最強じゃん! ということ(笑)。
 
そもそも5人の発表のうち3人が吉野の山守や山主だった。いずれも11代目です、うちは14代目、うちはまだ7代目で……なんて言葉が出るのだ。そこで生まれた500年の育成林業の伝統が育んだ技術と管理システム、そして商品開発や社会との関わり。その一方で、現在の苦境の中で行われている新たな挑戦事例。山守制度こそ、元祖フォレスターであると示す。
また今回の主催者でもある、奈良県森林総合監理士会は、日本で初のフォレスター組織化だった。進取の気性を示しているとも言えよう。
 
ほかの地方の発表と比べても、いかに奈良、とくに吉野が有利な立場にあるかと感じさせられた。いくら林業が不振と言っても、培った技術集団・山守はまだ健在だし、大山主の存在が山守を支えている。所有権などの集約化もすでにできているうえ、長期的な視野と体力を残す。何よりずば抜けた優良資源を抱えているのだ。
 
加えて発表者が、みんな漫談風で笑いを取りたがるのは、関西圏の宿命か。(笑いといえば大阪と思われがちだが、関西圏でその影響が強いのは意外と奈良なのである。) これもコミュニケーション能力の高さを示している! と言えなくもない。。。
 
実際、参加者も奈良林業人の取り組みには、結構関心を強めていた印象がある。奈良に続け、となるかどうか。 
 
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さて、その後の懇親会で参加者がどのような交流をしたのかわからないが、私としては愚痴を聞き出してネタを得るという目的は外してしまったような気がする。
ともあれ、私も次の挑戦を考えている。来年に出版する本の執筆だ。早く進めなくてはならない、という意を強くした。
 
もうタイトルは決めている。「絶望の林業」である。
 

2018/12/02

全銘展の栃

昨日の続き。意外な出品に目を奪われた。

 
栃だ。栃の大木が多数出展されていたのである。 
 
奈良の、吉野の木材市で栃の材がこんなに並ぶのは珍しいのではないか。
なかでも、びっくりしたのは、これ。
 
Dsc00251
 
これ、300万円だって。。。
 
太さは見ての通りだけど、長さは2メートルほどかな。
なんで、この値段? と聞くと、今、栃がブームなんだそうだ。かなり引っ張りだとのこと。しかも、栃の材は、辺材というか、回りの白い部分に価値があるそうだ。芯部の赤い部分が混じると値が落ちるとか。
 
写真を見ればわかるが、この材は異常に芯部が小さい。それだけ側が大きく、何枚も採れるわけだ。
 
「それに、これ杢があるんだよねえ」とは、近くにいた人の話。
 
え、どこ? と聞いて指さされても私にはわからない。でも樹皮を見たらわかるという。ううう。
 
「これがわからんか」と言われたが、素直に「わかりません。素人です。教えてください」とお願いする。樹皮の文様がどうのと……。ま、その場で教わってもとてもわからんのだが(´Д`)。
 
こうした栃は、だいたいテーブルの天板になるらしい。何枚採れるか……から考えると、一脚の価格が恐ろしいものになることが想像できる。それでも買う人は確実にいるらしい。
 
 
ちなみに、こんな出展もあった。
 
Dsc00254  Dsc00243
 
ここまで傷んでいても? ウロが空いていても?(確認したが、深さは1メートル弱くらいか)
 
小物には使えるのだろう。栃がそんなに人気なのか。この栃は川上村産。
 
「川上からスギやヒノキじゃなくて、栃が出されるとはねえ」という周りの声(^o^)。価格も、スギより高いし。
 
ちなみにケヤキの大木の出展もあったが、意外なほど安かった。かつて広葉樹材の王様だったのに。逆に栃は、栃の実を取るのが目的で、材として出すことはあまりなかったはず。また杢の中にカネクイと呼ばれる硬いところがあって嫌われるとも聞いた。それが大逆転。ずいぶん変わったものだ。
 

2018/12/01

全銘展に行ってきた

朝から電話があった。長野の林業家からだった。
 
「これから桜井に行くところなんよ」
「はあ。桜井というと……」
「銘木市やってるでしょ。奈良の銘協で全国の。それ見に行こうと思って」
 
それは奇特な。別に買いつけでもなければ出展でもなく、見学に行くのだという。
 
「頑張って見てきてくださいね」
私はすげなく返事する。私は、パソコンを立ち上げて週明け締め切りの原稿を書き始めたばかりなのだ。それに、近年の銘協の市は寂しくなった、と言われている。あまりよい木が出なくなったとの評判。それほど見どころがあるように思えなかったのだ。 
 
サクサクと原稿を書いて終盤に近づいたころ。昼前にまた電話があった。
 
「桜井に着いたよ。銘協に着いたところ。すごいよ。いっぱい並んでいるよ」
「それはよかったですね。全国からだから、少しはよい木が出ているかな」
「12メートル、13メートルのヒノキも出ているよ。量も多い。来ない?」
 
やっぱり誘いがきた。いやあ、原稿書いているし。風邪気味だし。そもそも生駒から桜井って近くないのだよ。車で、週末だから1時間半はかかる。
 
「立米178万円だって。材積が5,7あるから……1本で1000万円超すよ!」
「え……1000万円? ど、どこの」
「えっと、東京青海産だって」
「奈良じゃなくて東京の木?」
「福井もあるよ。こちらも長い。立米80万円付いているよ」
「……行きます」
 
というわけで、昼飯食わずに家を飛び出した。見事に釣られたのであった。
 
週末は混んでいる。渋滞しつつ桜井方面に車を転がす。会場は満員だった。こんなに人がいる木材市はあんまり知らない。
先に紹介しておくと、11月30日~12月1日で全国銘木展示大会が開かれているのだ。昨日が原木市で、今日は製材品市。
 
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たしかに出荷量が近年なく多い。何より大木が多い。直径60センチ以上が当たり前で、1メートルを超すものも少なくない。よくぞ集めた。広葉樹が多いのも特徴か。栃の大木がずらずらと並ぶ。その価格たるや……。
 
とりあえず、1本1000万円の木はこれ。
 
1  近畿中国森林管理局賞を取っていた。
 
昨日にセリが行われ、落札したものには価格が記されている。
 
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青のチョークが書かれたのが価格。178万円だって。長さは13メートル、材積5,749。たしかに1022万円になるわあ。。。
 
今日は、これぐらいで。

2018/11/23

SGECの貯木場 in 智頭

智頭町で初めて見たもの。

 
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これは石谷木材市場なのだが、ここに並べられている椪積みは、SGEC材なのだそうだ。 
SGECは日本の森林認証制度(近年は、国際的なPEFC認証に参加したから、そう呼んだ方がよいかもしれない)だが、FSCなどほかの認証制度と同じく、そこから産出した木材は流通も管理される。いわゆるCoC認証だ。認証を取っていない木材と区別して流通させねばならない。さもないと非認証材と混ざって、トレーサビリティがなくなり認証材と確認できなくなるからだ。
 
聞けば、智頭町では石谷家の山林のほか、町有林や森林組合などの森林もSGEC認証を取っているそうだ。
そこで市場にも、認証材を取り扱う貯木場が設けられているのである。
 
実は、SGEC認証の貯木場は、初めて見た。この日は、なかなかの量が並んでいる。ただし、「SGEC材として求められたことは一度もない」そうである。価格も変わらない。。。
と、ちょっと悲しい現実であった。
 
 
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SGEC材だが、心材と辺材の間に白い環ができているのに気づいた。なんか不思議な文様。
聞くと、伐採後にしばらく置いておくとできるのだそうだ。乾燥が関係しているのか。私は、これまでこのような原木をあまり目にしていないのだけど……気がついていないだけかもしれないが。智頭材だけの特徴とも言えまい。この現象について詳しい人はいるだろうか。 
 
 
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この日の市場には、巨木が結構な量並んでいた。たまたまらしいが、鳥取中部から出荷されたらしい。で、年輪を数えてみると……77本まで確認。つまり約80年生? 意外や若いのであった(笑)。

2018/11/21

林業学校バブル、新局面

すでに2年以上前から、次々に林業スクールが設立されていることに触れてきた。
 
 
 
その勢いは今だ止まることなく、まだまだ続いている。
来春には、三重県に「みえ森林・林業アカデミー」のほか、熊本県に「くまもと林業大学校」が開校するらしい。
 
さらに、栃木県矢板市に「フォレストビジネスカレッジ」が開校(開講?)するという。こちらは製材会社大手トーセングループが設立するもので、民間主導。入学すると、トーセンの契約社員となって勤務しながら1年間研修を受けるシステム。給料も出る(月給15万円)。
すでに5年以上林業現場で働いている者を対象にして、素材生産から製材までを学ぶという。なんだか、こちらは従業員不足対策か?と思わせなくもないが、ようは森づくりではなく伐採技術者が足りないのだろう。
 
北海道立林業大学校を2020年の開校めざして動いているし、富山県では一般社団法人モリビオ森の暮らし研究所などが中心となって、南砺市利賀村に2020年に「TOGA森の大学校」(仮称)を開校するそうだ。
 
今度は必ずしも自治体主導でなく、企業まで乗り出してきたことが特徴かもしれないが、そのうち外国人向けの林業スクールをオープンさせて、どんどん現場に送り込んでくるんじゃないかという気がしないでもない。そんなに林業人材が足りないかね? 
 
これは、林業学校バブルだよ。しかし、養成するのは伐採人員ばかり。長期間森づくりできる人材じゃない。
 
 
私は今の木材生産こそ、一種のバブルだと思っている。そもそも日本にそんなに木材需要がないから、無理して木を伐りだす必要性はない。ただ政策的に木材生産の拡大を煽っているだけだろう。だから木材が市場にだぶついて材価を下げている。それなのに、釣られて学校までつくってしまったら、もはや後戻りはできなくなる。
 
そのうち木材の供給過剰が行き着くところまで行き、また森林資源も底をついて、木材生産バブルが弾ける時が来る。その際に林業学校バブルも弾けて、促成された現場の林業ワーカーがあぶれる時代が来るだろう。そして……彼らは失業するんだろうなあ。
 
そのとき森はどうなっているだろう。
 
 

2018/11/13

隠れた高級材を見つける林業

中国メディアによると、海南省の海口市人民公園で枯死した2本の木を2017年に伐採して売りに出したところ、1428万2000元(2億3372万円)の値が付いたそうだ。
 
 
伐られたのは、中国で海南黄色花梨、和名ではニオイシタン(匂紫檀)と呼ばれる木である。
その樹木はマメ科の植物で、鎮痛剤など薬材にもなるうえ高級家具の材料。現在は1キロ8000元(約13万円)で取り引きされているという。海南省が原産で、国家2級重点保護野生植物に指定されている。そして盗伐されることもあるらしい。
 
この木を91個のブロックに分けてネットオークションにかけた。入札開始価格は515万2000元(約8430万円)だったというから、それなりに価値のある木材であることは知られていたようだ。それが3倍近くまで跳ね上がったわけである。
 
とはいえ、日本でも植えられている模様だし、苗が売っていたりする。中国でも、価値を知らずに薪にすることもあるそうだが。。。
 
なんだか、価値を知らないと損をする典型のような話。昨日の樟脳もその一つだが、以前紹介した銘木として扱われるクロガキと同じだ。
 
 
ちょっと次元は違うが、以前取材した林業家は、山を盛んに購入しているのだが、その際に山主は「うちの山には金になる木がない」というそうだ。長く放置していたからだ。そこで捨て値で買う。もちろん山主の了解済みだ。 
 
ところが数十haかの山をじっくり調べながら歩くと、たいていどこかに立派な素性のスギやヒノキがあるそう。一見、放置されて荒れ放題の山でも、その中でしっかり育った大木はあるのだ。
そうした木を伐りだして売ると、買値ぐらいはすぐに元が取れるそうだ。そして残りの木々も売り方次第で収入になる……という話をしてくれた。 
 
結局、山主が自分の山の価値を十分把握していないということなのだが……こうした林業を行うためには、大規模では無理だ。むしろ小規模山林を十分に調べて、価値ある木を見つける、あるいは育てるベクトルである。
 
そういや、京都の北山林業や東京の四谷林業は、磨き丸太など高級材を生産していたが、その場合の持ち山は、わずか数ヘクタールだったという。狭いから丁寧に施業できたのだ。
 
無価値と思える山の中から真の価値を見つける林業。小規模でも価値が高ければ、面積の何倍もの資源となる。こうした方向性も重要だなあ、と思った次第。
 

2018/10/15

真実は?ヨーロッパの林業現場

秋のテレビドラマで、「僕らは奇跡でできている」(フジテレビ系列)というのが始まっている。

主人公が動物行動学の大学講師という設定なので見だした。まだ第一回目(明日16日火曜日が2回目)であるが、まずまず面白い。
 
その中でイソップ童話の「うさぎとカメ」のエピソードを取り上げていた。これは予告編でもやっていたので見た人もいるだろう。 うさぎとカメが駆けっこの競争をしたが、先に行ったウサギが途中で寝てしまう。遅れたカメは、ウサギを追い越して先にゴールする……。実力があっても怠けたらダメで、コツコツ進むのがよいという教訓を表しているはずなのだが。。。
 
Dsc_1313  Dsc_1314
 
だが、そこで問われるのだ。カメはなぜウサギに声をかけなかったのか。ウサギは急病で倒れたのかもしれないのに、と。カメは無慈悲で、不作為の犯罪を犯したのではないか。
 
なかなか盲点だ。イソップ童話をいかに解釈するか。
 
 
実は、私のお気に入りのEテレ番組に昔話法廷というのがあった。(不定期放送)
 
これは昔話、たとえば「白雪姫」や「赤頭巾ちゃん」「アリとキリギリス」「かちかち山」「3匹の子豚」……などの法廷劇なのだ。そこでは白雪姫に毒リンゴを食べさせた継母や、オオカミを殺した赤頭巾ちゃんが、その行為がどれほどの犯罪であったか正当であったかを裁かれる。アリは保護責任遺棄だと問われるのだ。
 
そんな無茶な、と思わせながらも、検察と弁護士のやりとりの中から、実は継母の妃は本当に白雪姫を殺そうとしていたのか、むしろ白雪姫こそ隣国の王子と図って、継母を倒して王国の乗っ取りを狙ったのではないか。
赤頭巾ちゃんも、実はおばあさんをオオカミに売って、食べさせたのではないか、その後に証拠隠滅を図ったのではないかという疑惑が浮上するのだ。
 
なかなか意味深(^o^)。
 
さて、長い前振りであったが、私は津山に鍛冶屋を探したり剥製を見に行ったわけではない。少しだけ、仕事もした(笑)。
 
また、多くの人から興味深い話を聞いた。
 
その中でも印象に残ったものは、某森林組合の人から聞いたオーストリアのフォレスターの話であった。
 
招聘したオーストリアのフォレスターが日本の林業現場を見て言ったこと。
・林道を引きすぎている。こんなに道を入れたら山が壊れるじゃないか。
・排水路のパイプは詰まるもの。掃除も、重機を使わず手でするものだ。
・小規模な山に道を入れたり伐採するため集約する作業は何年もかかるもの。1年でできたという日本は奇跡だ。
・林業は機械を入れて大型化しない方がよい。 
 
 
そのほか、こんな話も出た。
・「里山資本主義」とかで持ち上げられたオーストリアのギュッシングの町。バイオマス発電で町おこしを成功させたことになっているが、実は財政破綻している。バイオマスは失敗したとして見直しが進んでいる。
・ドイツのフォレスターが、日本の古い林業地を訪ねて択伐の仕方を勉強していた。ドイツでは上手く行っていないから。 
 
さて、日本で語られているヨーロッパの林業やバイオマス事情の真の姿は何か。本当にモデルになるのか。まあ、私もドイツやスイスの森林について、一般に語られるのとは別の姿について耳にすることがあるが……。
 
判決を下すのはあなたですv(^0^)。

2018/09/25

倒木処理と倒伏稲刈り

雨の合間に生駒山の山歩きしている。

 
ウォーキングというより、台風の被害地巡り(^^;)かも。あちこちの遊歩道や森林公園を訪ねるのだが、ほとんどが「通行止め」だ。倒木が出たからだという。
ま、無視して分け入るのだけど。(もちろん、自己責任です。)
 
実際は、遊歩道などはそこそこ歩ける程度には片づけているようだ。と言っても、太い倒木まで片づけることはできず、枝を払って、倒木の下をくぐったり乗り越えられるようにしている程度。一般のハイカーに通ることをオススメできる状態にない。
 
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この手の倒木のかた付けは大変だ。たとえは市役所の職員が気軽に手を出せるレベルではないだろう。よく考えずにチェンソーの刃を入れたら、どちらに跳ねるかわからない。外注するにしても造園業か林業関係者か……。まちがっても森林ボランティアにはさせられない。
 
私も最近はチェンソーを持ち歩くかなくなった。怖いから(^^;)。実は故障したんだけどね……。
その代わり手鋸と鉈にしている。それで済むところしかいじらない。
 
 
さて、その後は生駒の棚田地帯も見て回った。
 
Dscn6287_3
 
もう稲刈りが進んでいた。だが、よく見ると、稲もほとんど倒れている。台風に続く雨で稲穂が倒伏してしまっている。
 
しかし、稲刈り機は進歩しているねえ。倒伏した稲も刈り取れるのだよ。 コンバインの刃がちゃんと倒れた稲をすくい取るように切っていく。 
 
林業でも、倒木処理機を開発できないものだろうか。倒木を安全に処理する機械。林道や作業堂がないところにも自走して設置できるのがいいな。林業というより、自治体などに売れるような気もするが。
 

2018/09/12

木質バイオマス利用動向調査値を読む

林野庁が、「平成29年木質バイオマスエネルギー利用動向調査」の結果(速報)について

発表している。
 
目を通すが、なかなかわかりにくい。一応、私なりにかみ砕くと、
 
1398事業所からあった回答(回答率97%)によるもので、
 
平成29年にエネルギーとして利用された木材チップの量は、全体で872.6万トンで、前年から99.2万トンの増加(前年比12.8%の増加)となった。
「間伐材・林地残材等」に由来する木材チップは、263.5万トン(前年から71.7万トンの増加)
「製材等残材」に由来する木材チップは、150.1万トン(前年から14.9万トンの減少)
「建設資材廃棄物」に由来する木材チップは、412.6万トン(前年から14.6万トンの増加)
である。
 
もっとも、これだけでは中途半端だ。添付資料を見ると、いろいろ注釈が付いている。
それを、またかみ砕くと、
 
輸入されたチップ 134,169 トン
輸入丸太を用いて国内で製造 5,000トン
  :輸入した丸太を全てチップにした場合に限る(加工した後の残材から製造されたものは「製材等残材」に含む)。
上記以外の木材(剪定枝等) 325,976トン
 
ところが、この資料にも注釈が多く付いている。それをまたまたかみ砕くと……(もうドロドロや)
 
パルプ用等の原材料から燃料に転用した量については、
「間伐材・林地残材等」530トン
「製材等残材」85,784(85,784)トン
「建設資材廃棄物(解体材、廃材)」42,588トン
「輸入されたチップ」986トン
合計 129,888(85,784)トン
 
なお、この統計にヤシ殻PKSは入っているのだろうか。木材チップ扱いされていない可能性がある。
 
Photo
こんな図表もある。木質ペレットはごくわずかである。バイオマス発電計画では、輸入木質ペレットが多かった記憶があるが、実態はない。
 
  
ごく簡単にまとめたら、全体872,6万トンのうち、半分近い412,6万トンが建設資材廃棄物。ようはリサイクル木材、もっとかみ砕いて言えば産業廃棄物である。
ただ私は、「間伐材・林地残材等」に由来する木材チップというのが曲者で、そのうちの幾らかは「建設資材廃棄物(解体材、廃材)」だと想像するが……。つまり、バイオマス発電所の燃料の半分前後が産廃と見てよいのではないか。 
 
 
別に産廃を燃やしたらいけないというつもりはない。むしろ産廃こそが木材のカスケード利用の最終段階である。ただし、それを間伐材だとか林地残材と言ってFITの買取価格を高くしていたら違法だし、廃材に付着・含浸している塗料などに毒性物質が含まれていないことを期待したいのだが。

2018/09/10

今、クローズアップされる?「盗伐」

8月31日の朝日新聞に、私のコメント付きの記事が載ったようだ。

 
……ようだ、というのは、これまで私は読んでいなかったから(^^;)。
正確に言うと、前日に記者から電話があって、翌日に載せます、と知らされたのだが、肝心の新聞を手にしたら載っていない……。ただネットでいくつか指摘する投稿があったので、どうやら掲載はされたらしい。ネットにもアップされている。ただ関西一円に配達される大阪版には載らなかったらしい……というわけだ。
 
わざわざ載っていない、とこちらから記者に連絡するのも億劫なので放置していたら、それに関して連絡くれた人がいて、送ってくれた。(ネット記事は、こちら 。)
 
Photo
 
私のコメントは、一番最後。だいたい、いつ取材を受けたのかも覚えていない(^^;)。電話で長々と話した気はするのだが。。。
 戦後に次々と植林された木々の切り時はこれから。温暖な九州南部は全国に先立って伐採期のピークを迎え、その後全国に広がる。森林ジャーナリストの田中淳夫さん(59)は「無断伐採は、今後全国の山で起こる可能性がある」と警告。「被害に遭わないためには、自分の山に興味を持って情報を集めるしかない」と呼びかける。 
 
ま、ここまでは長いまえがきだ。
もともと私が「盗伐」の記事を書いたのは、2年ぐらい前である。よみうりオンラインだ。
 
 
そのときはそんなに評判にならなかったのに、今年になって急に反応が増えた。どうやら宮崎のテレビ局が特集番組をつくったことや、裁判が始まるなど大きな動きになったかららしい。 
 
私的には、もう終わったネタなのだがヾ(- -;)、先にツバを付けたのは私だよ、と宣言しておきたい( ̄∇ ̄) 。エラソウ
 
ただコメントしたように、今後は全国の山で起こる可能性がある。いや、もう行われている可能性の方が高い。 
ただし盗伐の質は昔と違って、高く売れる木を1本2本抜いてこっそり売る……レベルではないはず。今や材価が安いから大量に伐らねば儲からない。そのため「こっそり」ではなく、道も入れて大規模に皆伐する場所(ここは合法的)に隣接する森を伐るだろう。それなら、仮にばれても「誤伐だ」と言い逃れできる。盗伐と誤伐では罪の重さが全然違うし、立証責任も面倒になる。
自分の森の隣で皆伐が始まったらご用心。
 

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森と林業と田舎