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本の紹介

林業・林産業

2018/08/15

林業・材価敗戦論

73回目の敗戦記念日を迎えた夏に、林業界における敗戦論を考えてみた。林業を単純化して経済面だけから描いてみる。

これは思考実験だと思っていただきたい。

現在の日本の林業の衰退は、利益が十分に得られないことにある。いくら木を伐採して売っても、儲からないから林業家は疲弊し、山村の経済は縮小していく。
 
通常の産業では、利益を出すためにすべきなのはコストを削減して価格を上げることだ。だが、現実には、コスト削減には限界があって、同時に価格を上げることもままならない。だから利益が十分に確保できず衰退している。
実は、これは日本だけではなく世界的な状況だ。木材価格(材価)は、どこの国でも全生産コストと比べると採算割れしている。なにしろ生産に数十年かかるうえ、資源は重くかさばり、地理的条件の悪いところに広く薄く分散している。だからコストは下がらない。
 
では、なぜ価格を上げられないのか。上げると売れなくなるからだ。
 
なぜ売れなくなるか。材価が高かったら買わなくても別の代替品に切り換えられるからだ。
 
まず別の産地の木材である。国内もあれば外国もある。ある意味、ダンピング合戦となった。
 
買い手市場は、生産量が常に需要を上回っていることで成立する。商品がだぶつくことで買い手に選択する権利が発生するのである。
 
ということは、現在木材は生産過多、供給過多だと言ってよいだろう。需要以上の木材が生産されて流通に乗ってしまっている。
 
代替品には、非木材商品もある。木材でなくて鉄骨でもセメントでもガラスでも合成樹脂でもいい。それらに木目を印刷して疑似木材もつくれる。木材が高ければ、非木材で代替が効く世の中になったのだ。このため木材需要が抑えられ買い手市場をつくる。
 
木材の消費者が求めているのは、どこの木材でもよく、木材でなくてもよい。
言い換えると、木材は産地や材質で求められているのではない。
 
この状況は近年になって生まれた。ほんの数十年前まで、木材はすべてのマテリアルの王様であり、さまざまな用途で求められ続けられていた。しかも量的には不足気味であり、代替品は希少だった。だから売り手市場だった。
しかし、地球レベルの森林の開発の拡大が行われて、大量の木材が流通するようになった。かつては自給自足に近かった木材需要は、世界市場化が進んだ。加えて無機質マテリアルが木材の代替として普及した。そして売り手と買い手の戦いが始まったのだ。
 
供給過多と代替商品の登場によって林業はマテリアル市場における経済戦争に破れ、価格決定権を奪われた。売り手市場は買い手市場になった。その結果が、林業の経済的奴隷化、そして材価の敗戦である。
 
いっそのこと、利益の上げられない商品は販売しなければよい。しかし木材の生産(林業)側は、主導権を握っていない。木材の消費側の求めるままに木材を生産し続けねばならない。そして材価を決めるのは、購入側、消費側なのだ。
木材生産側は木材消費側に(補助金などで)首根っこを押さえられている。つまり木材の売買は、徹底的に買い手市場なのである。 
 
他産業の奴隷である林業が成長産業になることはない。他産業の下請けとして生きていくしかない。木材の代替品ではなく、木材が他のマテリアルの代替品となっているのだから。
 
もし復権をめざすのなら、ぎりぎりまで生産を絞って買い手の選択権を狭めることと、「木材でなければならない商品」市場をつくって、その土俵で戦うことだ。需給で決まる材価ではなく、唯一無二のマテリアルとして、売り手市場を再び築くことで、経済の真の主導権を取り返さなくては無理だ。
 
ただ、主導権を取り戻した林業・木材業界は、縮小したマニアックな世界になるだろう。。。
 
 
以上、あくまで林業を経済的要素だけで見た思考実験である。

2018/08/12

中国紙が解説する日本の林業史

中国の新聞・環球時報(共産党系の海外情報紙)が、日本の林業事情を記事にしている。
 
 
これが、わりと読ませる。 
 
江戸時代に、素朴な環境主義から森林が守られたが、明治以降の近代化プロセスの中で木材需要も急激に上昇し、森林が大量に伐採された。森林の年間伐採面積は1932年に42万ヘクタールだったのが、45年は80万ヘクタールに急増したそうである。
 
そして戦後の状況の説明が、なかなか切り口が面白いのだ。
とくに製紙の関わりについて、製紙会社の技術バージョンアップによって、針葉樹パルプを広葉樹パルプに代えて紙を製造することだったとする。こうした話は、私は聞いたことがない。真偽はわかりにくいが、面白い視点だ。
 
そして、次のように総括している。
 
日本のこれまでの歴史の中での造林活動を振り返ってわかることは、造林活動の誕生を促した要因の中に環境保護の意識もあったかもしれないが、全体としてみれば経済的利益が根源にあり、結果として環境や国民の健康に不可逆的なマイナス影響を与えた。特に天然林を破壊する人工林の造成という行為は、生物の多様性を脅かし、原生林の生態システムを大きく破壊した。
また、人工林は広い面積での同質化という特徴があるため、病虫害が発生した場合に抵抗力が弱い。このほか経済的利益のために広い範囲で杉を植えたため、日本では毎年春になって杉の木が受粉の時期を迎えると、花粉が広範囲に飛散して、スギ花粉症を引き起こす。統計によると、日本では毎年30%の人がスギ花粉症に悩まされているという。
日本では最近、木材輸出が積極的に推奨され、人工林は成熟して収穫期に入っているが、まだ十分に利用されているとはいえない。合理的に伐採していないため、森林が荒廃し、樹木が育ちすぎるといった状況もみられ、森林の質が明らかに低下している。
 
多少個別の事実関係に疑問もあるが、全体としてはよい解説だ。日本の林業史としてもそんなに外れていないと思う。
ようは、日本がどんどん中国に木材輸出を進めているが、内実は問題山積みだ、と指摘しているように読めた。

2018/08/09

日本以外は本気、の環境問題

昨年頃から、私は講演などで世界の環境問題の潮流について話すようにしている。
 
私はこの手の話があんまり好きではない。地球環境のために森林を守りましょう! なんて意見にはたいてい反発してきた。というのも、森を守るのに「地球環境問題」を持ち出すのは邪道だと思うからだ。あまりに大きな対象を持ち出しても身近に感じられない。せいぜい「今年の猛暑は地球温暖化が進んでいるからではないか」ぐらいである。
人は、もっと身近な対象から功利的に動くものだ。利己と利他をいかにつなぐか、を考えると、森林問題に外国の話は似合わないのである。 
 
そもそも外国の話でも、環境問題というのは上っ面のお題目だった。「環境は大事」なのは誰も反対しないで掲げるけど、自分(の国)が実行するかどうかは別、というスタンスだ。
 
 
だがこの頃の私は、積極的に
違法木材かどうかは、購入者に調べる義務がある。
オリンピックで使用する食材や木材には環境認証が求められる。
「欧米では「2020年から使い捨てプラ容器禁止」「2040年ガソリン・ディーゼル車販売禁止」などの施策が広がっている。
欧米の森林の約2割が森林認証を取得しているが、日本は2%にすぎない。
 
などの話をするようになった。
なぜなら、そろそろ日本も本気で向き合わないと危険だよ、と感じるからである。
そして口にするのは、(日本以外の)世界は本気、これまでの「環境は大事」と一味違う……という点である。 もっとも、聴衆の反応はイマイチであるが。
 
 
先日、木材業者や工務店に森林認証の話を振ったら、相変わらずコストに見合うメリットがない、という返事ばかりが返ってきた。それどころか縮小する需要の中で、いかに自社は生き残るかばかり気にしている。
 
なんか根本的に認識が違う。森林認証は商売上のメリットの話ではなく、ビジネスのまな板の上に乗る資格の問題だ。まな板は世界中に広がっており、縮小などしていない。
 
残念ながら日本は自前のまな板をつくることに失敗した(というよりつくろうとしなかった)。だが他人のまな板にも乗らなかったらどうして生き残るのか。このままだと輸出だけでなく、輸入もできなくなるかもしれない。 
 
欧米だけではない。森林認証はアジアでも南米でも進んでいる。世界でもっとも多く森林認証(CoC)を取得しているのは中国だ。認証木材をもっとも多く輸入するのも中国と言われる日がそのうち来るだろう。
そうなると、中国は「日本の木材は認証ないからダメ」と言い出すかもしれない。その時、国産材の原木も木材加工品も木材商品も、みんな輸出は止まってしまうだろう。政府の口にする「国産材輸出による林業の成長産業化」どころてはない。
 
 
東京オリンピックの木材調達問題でも、日本は違法伐採木材の排除に腰が引けているが、国際NGOの抗議を受けて渋々見直しを始めた。おそらくトレーサビリティのない熱帯木材は使わない方向で調整するのだろう。
だが使用木材を森林認証材に絞るまで踏み込む覚悟はなさそうだ。認証材を使うのが世界標準なのだが。ロンドン、北京、リオ……など過去のオリンピック施設はみんなそれを順守してきた。それを無視するのは日本である。
 
 
私は森林認証制度をそんなに万能と思っていないし、信用できないところもある。また認証費用は、結局それぞれの団体を潤すことが目的化しかけているかのようにも思える。
 
とはいえ、今の日本はそれに代わるものを提案もしていない。縮小する国内需要の中で生き残るための戦略もない。単に目をつぶって見なかったことにしているようでは……。
 
 

2018/08/01

大正時代の筏流し動画が発見される

日本の林業で長く輸送で重要だったのは、原木の筏流しである。重くてかさばる丸太は、川を流すのがもっとも合理的で効率のよい輸送手段だった。

だが戦後急速に姿を消したので、写真はともかくあまり映像では残っていない。
 
そんな中で発掘されたのが、紀伊半島・熊野川の筏流しの動画だ。
 
1923年の撮影だから、日本最古の筏流し動画の可能性があるという。それは瀞八丁(現在の紀伊半島の奈良県・三重県・和歌山県の接点にある渓谷)を舞台に北山川を下っている筏が写っている。
 
それがユーチューブにアップされている。サイレント映像である。まずはダイジェスト版。
 
 
本編はこちら。
 
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北山川は、とくに瀞八丁付近は急流で岩も多く筏流しの難所だから、筏は小ぶりで8連である。吉野川では11連ぐらいはあった。
 
ちなみに同じ川を、現在は観光筏下りが実施されている。
 
 
撮影したのは、奈良県林業技師の岸田日出男。紀伊半島を隅々まで歩き、吉野熊野国立公園の指定を受けることに尽力した。そして各所の撮影隊にも同行している。そのときの作品らしい。
 
それが遺品の中から見つかったのだ。現在は生家のあった大淀町に寄付されている。
先日開かれた岸田日出男トークショーでも少し放映された。
 
こうした古い映像からわかることはまだまだあるだろうな。何気なく写っている風景にあるものが、今や貴重な遺産である。調査・解析を期待する。
 

2018/07/19

「ハゲタカ」で思い出すイヌワシ皆伐

ドラマ「ハゲタカ」を見た。

 
幾度かドラマ化されているが、改めての登場である。舞台は1997年。バブル崩壊であえぐ日本の経済界に食いついてくる外資ファンド……。その外資を「ハゲタカ」と呼んでいるのだが、ようは腐肉(経営が傾いた会社)を喰らう鳥が舞い降りてくるイメージなんだろう。
 
で、主人公は外資ファンドの鷲津。名前がワシなのだが、ハゲタカというタイトルをひっくり返したようにドラマではイヌワシに憧れてバードウォッチングする姿が描かれていた。
 
それで思い出したのだ。
 
私は、Yahoo!ニュースに 「イヌワシのために皆伐」の裏に透ける意図  という記事を書いたことがある。2014年8月、つまり4年も前の記事だ。
 
まあ、リンク先を呼んでもらえたらよいのだが、イヌワシの棲息地を守るために餌場としての草原をつくらねばならない、そのためには皆伐が必要……という動きを紹介したのだ。
 
私は、草原生態系も大切だと思っているし、イヌワシが草原性の猛禽類であることも知っている。だからイヌワシのためには草原につながる皆伐という理屈はわかる……と記している。
 
が、同時にそれが世間に皆伐も悪くないんだよ、というアピールであり、林野庁は今後皆伐施策を推進する裏の意図を感じたのである。
 
最後は、このように締めくくった。
 
皆伐は猛禽類のためになる、地元も歓迎、だから国有林をどんどん伐ろう、という声だけ広がって、技術もノウハウも規範もないまま全国で行われる可能性だってあるだろう。よほど慎重に取り組まないと歯止めのない皆伐が進みかねない。
 
 
さて、4年後の今、どう思う? 私の「予言」は当たったのか? 今はイヌワシなんかいない地域でも、どんどん皆伐を推進しているが。イヌワシに(国有林の皆伐を)露払いをさせて、本体(民有林)を喰らったのではあるまいか。肉を狙って空を舞っているのは、イヌワシかハゲタカか林野庁か。腐っているのはどっちだ?
 
せっかくだから、当時の記事の写真を再録しよう。
 
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2018/07/14

電気伐木!

暑いですね。熱い! かも。

というお決まりの文句を唱えてから、この話題。
 
 
大日本山林会の発行する会報「大日本山林會報」(そのままや)のバックナンバーが、ネットで読める。 
 
ちょいと目を通したのが、256号。明治37年3月15日発行の分である。
 
そこにあった短報。「電気伐木」なるものが紹介されている。
 
Photo
 
ドイツの新聞の報ずるフランスの話、ということなのだが、電気力による伐採実験が行われたらしい。
プラチナ線を電気にて白熱させてノコギリのごとく使用するのだという。この方法だと、簡単・迅速に伐採できるし、鋸屑も出さないで済む……とか。
切り口は,熱線のため少し炭化しているが、従来の機械鋸挽きの8分の1の時間で行える……。
 
すげえ。すげえ! すげえ!!
 
私は思わず、熱くなってしまったのでした(~_~;)。
イメージとしては、発泡スチロールの固まりを電熱線で溶かし切るような感じかな、と想像した。あるいは、ライトセーバー(ジェダイの騎士!)で立木を叩き切る感じ? 
 
 
これ、なんで現代に実用化していないんだよお。

2018/06/17

大阪・材木浜から見た木材輸送システム

ちょっと大阪歴史博物館に行ってきた。

 
ここで開かれている特別展を見るためだ。ま、その前にちと歴博には腹立たしいことがあったのだが、それは置いておく。
 
その展示を見る前に発見したのが、江戸時代の大阪の町の図。江戸時代の「天下の台所」だった時代の大阪である。
 
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水の都と言われた通り、大阪には縦横無尽に水路が通っていて、各所が産業の中心となっていたのだが、その中に材木浜という場所があった。ここに木材が集まってきていたのだ。
 
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アップしてみた。関西、土佐、日向から木材が集まってきたらしい。関西はともかく、四国や九州からも木材を輸送するとは、結構な輸送力と流通システムが整備されていたことにちょっと驚く。
そんな筏の図が描かれていた。大阪にとって、木材の商いというのは意外と大きなビジネスであったらしい。紀伊国屋文左衛門も、ミカンだけでなく江戸の火事に合わせて木材運んで大儲けしたわけだが、大阪経由の木材もあったに違いない。
 
 
これまで四国や九州から燃料としての薪の類を運んでいたことは記録を読んでいたのだが、丸太も運んでいたのだろうか。船に格納していたのか、筏を引っ張っていたのか。江戸時代の輸送力をなめてはいけないな。
 
ちなみに明治に発行された「吉野林業全書」にも、大阪の木材商いについて描かれている。
 
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肝心なところは、江戸時代とあまり変わらない。明治でも木材輸送は筏だったのか。木材の搬出と輸送という点からすれば、江戸時代から昭和の前半まで、そんなに大きな変化はなかったのかもしれない。
大きな林業輸送イノベーションは、戦後のトラック輸送が始まってからだろうか。この視点から林業史を組み立てたら、別の姿が浮かぶかもしれない。
 
 
 

2018/06/10

奈良の森の未来を考えるお勉強

ちょっとお勉強をしようと思ってある本を探した。

 
それがない。古い本だが、Amazonで検索すると、1冊2万円だと出るし……。「日本の古本屋さん」も、同程度。なんで、こんなに高いのだ。奈良の図書館にもなかった。国会図書館関西館にデータはあるだろうが、多分フィルムだろうし貸し出しは不可である。
 
結果的に、大阪の図書館で発見。借り出すことに成功。生駒は周辺に大きな図書館が多くて助かる。
 
その本とは……。
 
Photo メーラーの「恒続林思想」。
 
 
この本の何がすごいって、後書きを村尾行一先生が書いていること(笑)。ここには「どうも私の深層心理をメーラーの思想は形成していたらしい」と記されている。
 
ちなみに非常に読みやすい。訳もよいが、メーラーはこんなに優しく語っていたんだ、と言う点に感心した。まあ、大雑把な「恒続林思想」は他の本でどを読んで知っているのだが、本家の本にも目を通しておこうかな、ということである。
 
おりしもザーリッシュの『森林美学』の完訳本が出版されたばかりだ。(戦前に新島善直・村山醸造の『森林美学』が出版されているが、これは日本流の森林美学であって、ザーリッシュの訳本ではない。)
 
メーラーは、「恒続林施業のみが、森林美学の提出する要求を果たすことができる」と記したように、両者は大きく関連する。
 
Photo_2  
 
こっちは分厚いし文章は硬いし、値段も高いから読む勇気が湧かない(^o^)。また、原理主義的にザーリッシュの森林美学やメーラーの恒続林を信奉する気もない。
むしろ考えたいのは日本的な恒続林であり、さらに言えば近畿・奈良における恒続林とは何か……なのだが、それを考えるためにも本家・恒続林のお勉強をしておこうかと思った次第である。
 
 
ちょうど今年の森林・林業白書を読んでいると、こんな囲み記事があった。
 
Photo_3
 
奈良県の取り組むスイス林業との連携が記事になっている。そういや、林野庁のメンバーがこの取材にきた際、私も横にいたんだったな、と今頃思い出した。
 
ここではサラリと流しているが、スイスに範をとるということは、奈良県は恒続林をつくろうとしていることになるんだよ。。。
 
だからお勉強が必要なのだ。
 

2018/06/05

奈良林業の新聞記事3本

九州から「日経新聞に奈良の林業が取り上げられているよ」という情報が。

有り難いなあ。こうした情報提供が私を支えている。
 
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結構、デカい記事だ。九州の国産材輸出にも触れられているが、全体に奈良県の木材ブランド化を大きく扱う。
 
探してみると、ちゃんとあった。
 
 
詳しくはこちらを読んでほしいが、これは登録しないと全文を読めない。私的には、後半に注目してほしい。
 
■森守る「フォレスター構想」
 紀伊半島の森林資源を守り生かそうと、「フォレスター」を導入する構想が進む。主導する奈良県によるとフォレスターとは(1)林業の生産(2)防災(3)自然保護の観点に立った生物多様性の(4)観光などレクリエーション――を一元的に管理する専門職。モデルのスイスでは医師同様に社会的地位が高く、子供の憧れの職業でもあるという。
 スイスでは過去の災害や病害を教訓に、単一樹種ではなく様々な木が混在する森林で自然な成長に見あった量を伐採し、利活用する考え方に転換した。県は同国の関係機関と人材交流を開始。2019年度を目標に「森林環境管理条例(仮称)」を策定し、将来は人材育成機関「フォレスト・アカデミー(同)」の設立も思い描く。
 奈良、和歌山、三重の3県知事が年1回集まる「紀伊半島知事会議」で17年、フォレスター制度の検討に共同で取り組むことで合意した。
 構想の一つのきっかけが、11年に3県で88人の死者・行方不明者が出た紀伊半島豪雨だ。奈良県内では約1800カ所で土砂崩壊が起きた。間伐などの手入れがされていない「施業放置林」の増加も一因とみられる。荒れた山林は、豪雨などで表土が流れやすくなるとみられる。
 
 
実は、朝日新聞にも取り上げられている。6月1日の記事だが、これは奈良県版かな?
 
 
こちらも全文を読むためには登録が必要だが、こちらは写真でも字が大きいのでそのまま読めるだろう。
 
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どちらも同じところを取材しているから、これは県がしかけた団体取材かな?
 
朝日の記事は、インドネシアの政府関係者が来訪して川上村を視察した点に焦点を合わせてインドネシアに吉野材を輸出する可能性を紹介している(つまりストレートニュース)が、日経は追加取材もしたのか現在の林業事情や奈良県の新たな取り組みにも眼を向けている。
 
 
ほかに毎日新聞には、インドネシア科学院長官 知事を表敬訪問 原木や製品市場を視察 (奈良版)のように短報もあった。
 
取材者が何を取り上げようかと考えたか感性がわかるね(^o^)。

2018/05/31

目黒不動尊の木の上に

東京で訪れた林試の森の隣に「目黒不動尊」(瀧泉寺)がある。

川上村の龍泉寺を思い出す(^o^)。なにかつながっているような……。
 
もしかして、この寺に土倉庄三郎も眠っているのかも、と思って訪れたが、本堂などを参拝したところでこんな光景を見た。
 
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実は、目黒不動尊には青木昆陽も祀られている。江戸時代に甘薯、つまりサツマイモの栽培を広めた功績だ。飢饉に役立ったのである。
だから目黒不動尊境内でもサツマイモ栽培をしているのだが、その畑の横の木で何をしているのか。。。。?
 
そう、樹上伐採(特殊伐採)、つまりアーボリカルチャーであった。枝が伸びすぎて畑が暗くなるからだろう。
 
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こんな風に登っている人の姿。
 
東京にも特殊伐採の仕事は広がっているのだろう。いや、むしろ都市部で需要は増えているはず。もしかして、手がける業者は林業関係者かも。
これからは都市林業が広がることを確信したのであった。
 
記憶にある人、いませんか~(笑)。
 
 

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森と林業と田舎