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本の紹介

取材・執筆・講演

2018/10/16

NHKラジオで話したこと

先週13日のNHKラジオに出演した。

 
と言っても、以前に収録したものを編集して流されたのだが、それが朝6時。もちろん私は寝ておりました津山のホテルで……。
 
それがネットラジオ「らじる★らじる」に収録されて聴けるようになったよう。 
 
具体的には「マイあさラジオ」の“明日の人”というインタビューコーナーで、内容は「林業を持続可能な産業にするために」 。ちょうど1カ月間聴けるらしい。(11月12日まで)
 
約10分にまとめられているから、興味のある方はどうぞ。
 
私が話した内容は3つの事例にまとめられていて、一つは針葉樹材を広葉樹材に化けさせる「ケボニー化木材」。2つ目は、デザインの力で廃パレット材から高級家具をつくる「パレットハウス」。そして3つ目が、木材流通の情報を一元化して山元に多く還元する「伊佐ホームズ」のビジネスモデル。
……あれ、なんだか津山で話したことと重なるぞ(笑)。
 
本当は違法伐採木材の問題なども話したんだけど、ま、ラジオ番組的には希望のもてる話題をチョイスしたのでしょう(^o^)。
 
ちなみに私は、津山でケボニー化木材も視察してきたのである。
写真は、曝露試験中のケボニー化木材。何年も日射や雨に打たれて変形や腐朽しないかどうか試験している現場だ。
 
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2018/10/06

Yahoo!ニュース「株価を急騰させたバカマツタケ…」書いた裏側

Yahoo!ニュースに「株価を急騰させたバカマツタケ栽培成功は、常識破りの大発明だ 」を執筆しました。

 
実は、別の記事をちゃんと取材して本格的に執筆する予定があったのだが、なんと取材先にドタキャン。悔し紛れになんか別のを書こうと思っていた。たまたまキノコについて書きませんか、という提案もあって、私は前から温めていた奈良県森林技術センターが培養に成功したバカマツタケについて書こうと思いついた。
が、なんとそこへ飛び込んできたのが多木化学の菌床バカマツタケなのである。
 
こりゃ凄い! というわけで一気に書いたのがこれ。バカマツタケをマツタケの代用と思ってはいけない。もっとバックに大きな意義が隠されている。。。
 
ちなみに写真を借りようと多木化学に電話しようと思ったら土曜日だった…。仕方なしにマツタケの写真を使ったが、これはバカマツタケの代用としてのマツタケ写真である(^_^) 。
 
なお、単にマツタケそっくりの味を楽しめるキノコの培養に成功したという話ではない。
何より菌床栽培であることに意味がある。それは実用化へも大きな成果なのだが、菌根菌のキノコを菌床で行うこと自体が、菌類学上の常識を覆す出来事なのだ。これこそ、本記事の隠れたメインテーマなのだよ。
 
なお菌根菌であるホンシメジも培養を一応は成功させているが、ホンシメジには腐生菌的な性質も少し持っているからだ。完全な菌根菌を生きている植物ではなく菌床で栽培できたというのは驚きだ。
 
もっとも、本当に毎回発生するのか、ちょっと心配なのだが。実用化まで3年としているが、ちゃんと技術を確立してね。それが広がっていくと、5年後ぐらいにバカマツタケが当たり前に店頭に並ぶようになるかもしれない。
 

2018/09/23

Nらじ特集「違法木材」

明治神宮のことばかり書いてきたが、もともとはNHKラジオに出演するためである。

 
番組は、午後6時からのニュース「Nらじ」。そのうち7時半から始まる「特集一本勝負」であった。通常は22分のコーナーだ。私の出演したのは、9月19日分。テーマは、「合法?違法?グレーな木材が大量流通する日本 」である。生放送だったが、今はネットの「らじる★らじる」で1カ月間は聞ける。上記リンクを開いてみてほしい。聞きたい人は。(私は聞かないよ。)
 
10  どーもくん。
 
内容をかい摘んで紹介すると、国立競技場建設に関して、国際NGOから抗議が行われた点を捉えて、日本の木材事情を語る、というものだ。競技場では、熱帯産木材によるコンクリート型枠が使われていたので、これは違法伐採木材ではないのか、熱帯雨林破壊に手を貸したのではないか、という追求を受けたのである。
 
ここで日本の木材調達は合法証明を基本とするのではなかったのか、ということから、実際は怪しい木材が混ざっていること。海外では違法という証拠がなくてもグレーならアウトであること、日本のクリーンウッド法はざる法であること……などを語ったのであった。
 
なお熱帯産(マレーシア産)合板の話は、FoE ジャパンの三柴淳一さんが電話出演で話されている。
 
番組は、事前に密な取材が行われていて、私だけでなく各所(たとえば林野庁)に行った上で簡単な台本というか構成が作られている。それに沿ってキャスター、アナウンサー、解説委員と話を進めていく予定。
 
もっとも「好きに話してくれていいですよ」と言われていて、キャスターらと事前に挨拶したときも「どんどん話してください」と言われたので「私の口は羽より軽いですから」と応えてしまった(^^;)。半分、青い効果だ(笑)。
 
それでも本番は、それなりに構成どおりに進めようと思っていたのだが、何のことはない、キャスターが順番にこだわらず話を振ってくる。それ、最後の質問じゃないの?というのを初っぱなから来るもんだから、こっちも徐々に口がなめらかに( ̄∇ ̄) 。台本にないこともペラペラしゃべる。少々延長して30分を超えてしまったようだが、もしあと30分あったら暴走していたかもしれない。
 
 
とはいえ、放送なりの特性がある。やはり文章ほど言葉を練って話せないし、話の流れや勢いというのがあって、自分のペースで進められるものではない。
たとえば合法木材から森林認証制度に触れそうになったのだが、ここで森林認証制度を解説する時間もなければ話の腰を折るだけで聞き手に理解されないだろう。そこは、一気に飛ばす。合法証明と森林認証を混同する人がいても良しとする。肝を残せたら、周辺部分の誤解を恐れない。
 
ようは日本の木材を合法と思うな、日本人は知らぬうちに海外だけでなく国内の森林破壊に手を貸しているぞ、と伝わったら成功だ。
 
なお裏では、番組を離れて日本の林業や木材事情についてディレクターと話して、かなり興味を持ってくれたよう。また日本の森林問題を扱う番組を作りたいといってくれた。こうした効果に期待しよう。
 
 

2018/09/18

19日、渋谷の夜

このところラジオづいている。今月に入って3回目。

 
何かとラジオに出演することが増えたのだ。局は、TOKYO FMのほか、NHK。
 
出演と言っても千差万別で、電話出演だったり、あちらから収録に来たり(結局、奈良局のスタジオで収録)していたが、今度は東京まで行くことになった。NHKの放送センターだ。
 
期日は19日。て、明日なのだ。しかも19時半からニュースの特集生出演。テーマは違法木材についてである。
 
私は、ラジオにしろテレビにしろ電波系はあんまり好みではない。もともと言葉は練って使いたいと思っているから、文字でああだこうだと呻吟しつつ書くのが向いている。とはいえ、講演をすることもあるわけだが、あらかじめしゃべることを考えているからね。それでも講演時に質疑応答はするわけで、その際は瞬時に話すことを頭の中で整える瞬発力が求められる。
これが疲れるのよ……。後で体が動かなくなるほど。これがラジオやテレビとなると、視聴者は多いし、講演会のノリで押し通すことも御法度だし、どれほと消耗するか。
 
とはいえ、慣れない経験をするのも勉強になるし、どうせ練った文章で書いても通じない相手には通じないのだから、口先でしゃべるのも一緒かなと思ったり。
そんなわけで断らない。何事も挑戦します。
 
ところで……明日は放送は午後8時には終わるとして、なんだかんだと局を出るのが9時ぐらい。それからどうする?
 
多分、晩飯もそれからだろう。 
 
渋谷の夜を独り飲みするか。孤独のグルメもいいが。。。娘を呼び出そうかと思ったが、可哀相(^^;)なので止めとく。
 
もし、午後9時に渋谷に出て来てくれて一緒に飲もう! という奇特な方がいらっしゃれば、ご連絡を(^o^)。 

2018/09/17

Yahoo!ニュースに「猛暑に弱かった蚊。…」を書いた理由

Yahoo!ニュースに「猛暑に弱かった蚊。秋こそ蚊の季節だった 」を執筆しました。

 
9月になって、Yahoo!ニュースを一本も書いていないことに気づいた。いかん。週一本、つまり月に4本をノルマにしているのに、最近は3本、2本の時もある。どんどん怠け癖が……。このままだと9月はゼロになりかねないわ。
 
と危機感を持った(^o^)。
 
では、何を書こうか。ネタはいくつか思いつくのだが、イマイチ乗り気にならない。この気分が重要なのよ。頭では、なんでもいいから書くべきだ、数打ちゃ当たる……というのが私の方針なのだが、実際は自分で面白い、と思わないと書く意欲がわかない。それに方針を守るために書くのもシャク(苦笑)。
 
で、今は書きたいと思うネタがないんだもん、とごねて(誰に?)先延ばししていた。一月間書かないとどうなるか試してみようとか不穏な気分まで沸き上がる。
 
そんなときに、蚊に刺された。むかつく。ネコノミかダニの刺された跡ががまだ痒いのに。。8月に「ネコの「可愛さ」はずるい……」という記事を書いたのも、ノミを持ち込んだネコに恨みがあるからだ(ーー;)オイオイ。
 
部屋の隅に起きっぱなしだった蚊とり線香に火をつけてた時に「9月になったのに……」と思ったところ、ハッと気がついた。天恵のようにアイデアが舞い降りて来たのである。
 
これ、書けるやん。なぜ真夏には少なかった蚊が今頃出てくるのか。
 
かくして10分20分で書き上げたのが、この記事であった。アイデアが降ってきたときは、こんなモンなのである。
 
でも、あと1本2本を月内に書かないとノルマこなせないなあ。。。
 

2018/09/13

ファンの集い(笑)

ヘンなメール来た。

ブログやTwitterを拝見し、弊サイト上でもワークショップやガイドツアーのような形で提供していただけたらなと思いまして、ご連絡差し上げました。
例えば、ブログでネタにしていただいている内容を、読者の方にもご参加いただけるように、体験イベントとして開催いただく、といったような企画をイメージしています。
 
意味不明なんだが、電話で説明したいというので了解した。
 
だが、内容といえば……私が何かのワークショップやツアーを企画して、参加者を募集する(有料)のだそうだ。いわば「ファンの集い」(笑) だそうで。
 
「ワークショップって、何をするのよ」
「森林セラピーの記事を書いているのを読ませていただきまして……」
「たしかに森林セラピーの記事をブログやYahoo!ニュースに書いているけど、ちゃんと読んだ? 私は森林セラピーを批判しているんだけど」
「……きっと、ほかにはないテーマのワークショップを……」。
 
まともに読まずにメール送ってきたな。
で、アンタがたは何をしてくれんの、というと
「サイトで募集のお手伝いをします」。
 
全国に3万人以上の会員がいるという。そのうち関西圏には何割だろうか。そして、その中で森林とか林業に興味あるのは何割? その中で有料でも参加する人は何割? そしてそして、その中で定めた日時と場所にこれるのは何割……。コンマ以下、いやゼロに限りなく近い確率だなあ(´Д`)。
 
でもって、事務局経費として参加費の25%を納めろという。残りは私の取り分。
 
……たとえば1000円の参加費で10人集まったとして、2500円払って7500円受け取りなさい、というわけだ。10人集まるとは思えないが。 
笑えるのは、当日のイベントに事務局から人を派遣するわけではないこと。参加費の徴収もイベントの進行も、みんなそちらでやりなさい……。
 
事務局は、単にサイトで宣伝してやるというだけなのだ。こんな商売が成り立つのなら、楽ちんだろう。
笑い飛ばして断った。
 
 
そういや少し前になるが、カルチャーセンターの講師の依頼もあった。そのときも、生徒は自分で集めてください、だった。そのうち何割かが取り分になるよ、というのだ。
講師を依頼しておきながら、講師に営業させて、主催者は場所貸しだけで金を取るのですか。講師は講義の内容をに全力を傾けるのが基本じゃないのかね。
 
でも、応じる人がいるのだなあ。よほど「ファンの集い」が開きたいらしい(笑)。
 
こういうビジネスこそ、「他人の褌で相撲を取る」というのではないだろうか。

2018/09/11

処女作

古本市に顔を出した。

 
いきなり目に留まったのが、これ。 
 
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不思議の国のメラネシア 』。我が処女作\(^o^)/。30年以上前の本だと思うと、これが今出回っていることに驚きだ。
 
ちなみに公式の処女作ではあるが、これより前に幻の処女作もある。これは別の名で執筆したし、ほとんど世間には出なかったのではないか。。。
 
 
ともあれ懐かしいというより、恥ずかしい(笑)。当時は、まだワープロもない時代。原稿用紙に鉛筆で書いていたのでした。
もっとも、ここに記したエピソードの幾つかは、『森は怪しいワンダーランド 』にもアレンジしてスマートに(^^;)描き直している。
 
 
 
値札は600円だったかな。もちろん、買わないよ。我が家に、まだ何冊かあるから。
ただ、この古本市では9冊購入したのだが、帰ってからよく見ると、見覚えのある本が……。調べると2冊はダブりだった(泣)。最近、増えたよねえ。
 
ともあれ,自分の本を古本屋で見つけるのは、痛し痒しである。 
 
 

2018/09/06

仕事を5,25倍面白くする職場

先週、Yahoo!ニュース個人のオーサー(執筆者)の交流会が大阪で開かれた。

 
そこでは記事の「タイトルのつけ方」に関するセミナーがあった(そこで使われたタイトル「Webで5,52倍読まれる見出しを付けるには」 をもじったのが上記である。セミナーの数字にはちゃんと統計による裏付けかあるが、私のは何もない。単に数字を入れてそれらしく見せただけ)。
 
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ただ参加した目的としては、講演よりその後に開かれた交流会である。とくに日常的に仕事仲間がいず誰とも話すことなく黙々とパソコンに向かっている私にとって、こうした機会を外すと引きこもりになる。
今回もいろいろな人と出会ったが、みんな濃い(笑)。専門も、女性ファッション誌の歴史を扱いますとか、災害食がテーマとか、大学ジャーナリストにフードジャーナリスト、ヤメ検(元大阪地検特捜部)とか。思わず帰りのエレベーターで知り合った人々と二次会に誘ってしまった。
なかには東京から来た(東京の交流会にも参加した)人もいて、やはり多くの人と知り合う場を求めているわけだ。
 
 
そこで感じたのだ。よく異業種交流とかいうが、自分の専門分野以外の人と出会うのは、単にビジネスチャンスを得るとかストレス発散というレベルではなく、フリーランスには生き残りれるかどうかを左右するほど重要だと(^^;)。
常に違う世界と触れることは自分の器に極めて影響する。目先の仕事の情報を得る交流会ではなく、未来を模索するための手段。逆に言えば、同じ業界人(林業とか)ばかりで固まっていると思考が硬直してバカになるよ。滅びの道一直線だよ。。。
 
 
そこで、思い出したのが朝ドラ「半分、青い」
このドラマの見方はいろいろあって喧々囂々だが、私は以前「このドラマは自営業者の物語だ 」と喝破?した。主人公・鈴愛は漫画家としては大成できなかったが、その後、五平餅カフェを開いたほか、今ではお一人様メーカーをやっている。勤めるのではなく、一人で生きていく道を選んでいる。
 
現在の舞台は、小学校跡地につくられたシェアオフィスだ。これは実際にある「世田谷ものづくり学校 」がモデルらしいが、そこにはヘンな発明や仕事(というと、語弊がある。みんな一家言持って起業した人々)をしている人々が集まっているのだ。それらが交わりながら起業している。今は小商いの集合体で、別に儲けなくても好きなことをしたいという人から、いつか大企業にと夢見る人までの集まりだ。 
 
私なんぞは、そんな場所があることがうらやましく思う。あんなところで、異業種と交わりながら仕事してみてえ。森林ジャーナリストとしてはプラスかどうかわからないが、マイナスには絶対にならない。
何より世間の風に当たれる。世間の人の大半は「林業なんか興味ないし、スギは絶滅してほしいし、木材などなくても間に合うし、必要なら外国から買えばいい」と思っていることに気づけるだろう。あるいは彼らが林業界に注ぎ込まれている税金の額を聞いたら、革命起こしたくなるんじゃないか。
 
ま、Yahoo!ニュースの集まりは、私にはそんな世間の窓の役割を果たしている。(東京にはオーサーの使えるシェアオフィスがあるんだけど、参加できんわなあ。)
 
 
ところで、「半分、青い」でもう一つ。主人公と絡む幼なじみの萩尾律が住んでいる家。
 
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緑に包まれている住居(住所は、風の谷!)だが、このロケ地は、目黒区青葉台のみどり荘 だそうだ。ここ、名前はアパートぽいが、実はクリエーターのシェアオフィス。単なるコワーキングスペースではなく、フリーマーケットを開いたりもしているそうだ。
 
 
みどり荘は、東京にいくつかある。私は目黒区のみどり荘は行ったことないが、表参道のみどり荘にはお邪魔したことがある。 
 
中は、こんな感じ。
 
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オシャレでしょう。オフィスというより、サロンか書斎のような雰囲気。
 
誰か、同じような世界つくりませんか、生き残りのために。
 
 

2018/08/29

「小笠原のネコ」に引き取り手はいなかった

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「ゲゲゲの鬼太郎」に登場するねこ娘。原作の猫娘と比べると、どんどん可愛くなっている。もはや萌え状態だ。。。
ま、そんな話とはドーデモよい。
 
 
先日のYahoo!ニュースにアップした「ネコの「可愛さ」はずるい。……」で紹介した小笠原諸島のノネコ駆除話に新たな展開が起きた。
 
この記事の冒頭で、私が読んだ書籍「小笠原が救った鳥」を紹介しているが、その点についてツイッターでコメントがつき、驚くべき情報を知らされたのだ。
 
まずは読んでほしい。
 
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これは昨年の10月に鹿児島で開かれた国際ノネコ・シンポジウム 内で、鹿児島県獣医師会の坂本紘会長の発言部分を切り取ったものである。
奄美大島が狙っていた世界遺産の登録(後に登録延期)を受けてのシンポのようだが、ようは奄美の自然が危機に瀕してい る問題を受けているわけだ。
その原因の一つに、ノネコがアマミノクロウサギを始めとする貴重な野生動物を襲っていることがあり、しかもノネコを駆除する態勢も取られていない(ネコを駆除することに反対意見が根強い)問題かある。
 
そうした文脈では、どうしても小笠原諸島の事例は“成功例”として紹介されがち。
 
ところが、この獣医師会の会長発言によると、東京に渡ってきた小笠原のノネコは、全然里親が現れていないのだ。結局、ほとんどが檻の中で飼い殺しになりつつあるという。。。
 
 
もともと東京都の獣医師会が引き取ると言い出したのだが、小笠原から送られてきたノネコは、獣医師会メンバーの動物病院に振り分けられるだけ。それぞれの病院が、引き取り手を探さねばならないわけだ。それが無理なら病院で飼い続けることになるが、檻に入れた状態だろう。
 
しかし、引き取り手は簡単に見つかっていないのだろう。
考えてみれば、ほとんど野生下で生きてきたノネコは、極めて凶暴で、まさに肉食獣である。警戒心が強く、人になつかないはずだ。簡単にペットとして飼育できないだろう。とくに成猫なら当然だ。そんなネコは、容易にペットとして市民が引き取れるだろうか。
 
たしかに捕獲されたノネコが短期間(数ヶ月)でペット並の人なつっこいネコに変身したという記述もあるのだが、それは例外的な事例か、あるいは逃げ出した飼いネコがたまたま捕獲された可能性がある。
 
すでに800匹近くのノネコが海を渡ったはず(今春までに777匹のネコを捕獲したという記述あり)だが、まだまだノネコはいる。現在は父島が中心の駆除も、そのうち母島に広がるかもしれない。
東京といえども動物病院のキャパシティには限界がある。シンポの時期と、本が出版されるまでの間に半年以上あるが、その間に解決したとも思えない。
そもそも小笠原から運ばれるノネコ以外に、都内には大変な数の捨て猫がいて、それらの里親探しもしなくてはならないはずだ。
そのうち獣医師会が引き受けを拒否することも考えられるのではないか。
 
 
しかし、この事実は「小笠原が救った鳥」のストーリーの根幹をぶち壊しかねない。
果たして著者は東京へ渡ってからのネコの状況を取材したのだろうか。知らずに書いたのか(書き上げたのは今春のはず)、あるいは知っていて目をつぶったのか。
 
前者なら取材不足、後者なら読者に対して不親切であろう。
 
むしろキレイゴトのノンフィクションに終わらせず、上手くいかない現実を描くべきではなかったのか。

2018/08/28

Yahoo!ニュース「ネコの「可愛さ」はずるい…」書いた裏事情

Yahoo!ニュースに「ネコの可愛さ」はずるい。駆除される動物について考える 」を書きました。

 
これ、気付いていると思うが、先にブログに記した 書評「小笠原が救った鳥」 (23日)の続編。というか、本来はあの本を読んでまず思いついた書きたかったこと。ただ、その前に本の内容を紹介しておかねば、というつもりで、まず書評を書いた。
 
その後にネコ問題を記そうとしたら、どーせならYahoo!ニュースに書こうか、と思いついた……というのが順序ですかね。
 
ネコについて触れたら、どうせまた文句をいう人が湧いてくる、という気もしていたが(笑)。ネコと獣害を一緒にするなとか、ノネコは野生動物じゃないとか。いるんだな。どうでもいいけど。
 
 
ただ、あえてトップ画像には「可愛いネコ」の写真は使いませんでした。これは写真で呼び込むのは嫌だという意地。
 
 
なお、私もネコは嫌いじゃない。が、この夏は我が家に出入りしているノラネコが持ち込んだノミによって大いに苦しめられた……今も痒い。その点で言えば、私もネコ害被害者だな。
 

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