このところ、高校生からの申込が多い。何って、取材の。
私が取材される側ということだよ。
いずれも「森となんちゃらの関係」とか「林業をなんちゃらで再生できるか」とか。
まだ全員と話したわけではないが、特徴的なのは、いずれも拙著を読んだからではなく、検索で出てきた私の記事(Yahoo!ニュースなど)とか、あるいは林業関係者からの紹介である。そして、Zoomで面会したいというのである。
これまでは大学生が圧倒的だったのだが、昨年あたりから高校生にシフトしてきた(大学生はめっきり減った)ように思う。目的は、授業にゼミのようなものがあって、何かテーマを決めて調べている中で、森林に関わる何かをテーマに選んだ結果のようだ。あるいは大学入試の推薦で面接のようなものがあって、そこで自分の興味を持つテーマについて話させられる、だから、応えられるように仕込み中というものだ。
これまでも記したと思うが、私は学生には甘い(笑)。よほど失礼な書き方をしていなければ応じることにしている。本当はZoomではなく、近ければ直接会いたいのだけどね。なぜ甘いかと言えば、私も学生時代によく似たことをしてきたから。
ただし、当時はまず手紙だ。それも送り先を探すのに四苦八苦する。大学関係者なら大学に送るが、そうでもない人の場合は大変である。知り合いに紹介を頼む場合もある。手紙のやりとりは時間がかかる。会うには距離的に簡単ではない。しかも相手を動かす文章を書かねばならない。返信するのも面倒なのだから。こうした手紙書きで文章力を鍛えられた気もする。
現在は、わりと簡単にメールアドレスを見つけられるし、あっさりZoomでの面会を求められる。その点の気楽さ・便利さが、ちょっと羨ましい。逆言えば、今どきの若者(高校生・大学生)の腰の軽さは、期待できる。
ただし、面談に応じる点では甘いが、対応は甘くないよ( ̄ー ̄)ニヤ。
本日の高校生には、事前にメールのやりとりで、これまで何を調べてきたか、何を知りたいのか確認して、「まずは『絶望の林業』を読みなさい」と注文をつけた。拙著を売りつけたわけではないが、森林組合や林業従事者などから話を聞き、白書や林業関係の論文を読んだだけでは、多分私の話は理解できないと思えたからだ。
一方で緊張している様子の場合は、リラックスさせようとタメ口きいたり雑談したりと、それなりの配慮はしているつもりだけど。
ともあれ、森林や林業を再生するには、まず森林を理解している人が必要……という話をしたのだから、その人づくりの一環でもある。昨年、連絡のあった北海道の女子高生は、無事、森林科学系の大学学部に入学できたよ。今回の高校生は法律系志望だから、官僚になって林政を変えてくれることに期待しようかな(合格したら報告して、と念を押しておいた)。

高校生を植林地でたとえたら、植えて10年生くらいの森かな? 下刈りは終えて、次の除伐間伐時期。(なんだ、そりゃ……)
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