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森と林業と田舎の本

2020/09/16

『獣害列島』、校了

10月10日刊行の『獣害列島』、ついに校了、私の手を完全に離れた。

思えば、ドタバタの展開だった。打診を受けたのが昨年だったか、しかし、その時は私がイマイチ乗り気でなく、条件も合わず、一旦流れている。
年が明けて再び打診があり、それならと覚悟を決めて執筆の決心。そして文献を集め、取材先も考え出し……そこにコロナ禍である。

多くの仕事がストップする中、私にとってはむしろ本書の執筆に専念できる環境となる。そして8月末までに書き上げるという約束なのに、なんと4月中に第一稿ができあがってしまった。もちろん、そこから手を入れるので8月までじっくり詰めるか……と思っていたら、「出版早めましょう」という提案が(^^;)。

焦って7月いっぱいに仕上げるつもりが……表紙カバーのデザインのために早めに欲しい、未完成稿でもいいから……と言われたのだけど、ほとんど意地になって7月20日ぐらいに仕上げた。ま、その後も校正を続けたのだが、初校、再校、そして白焼まで行って、終了。

そして、カバーデザインも仕上がった。

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以前も紹介したが、新書なので表紙そのものは一律のデザイン。そこにカバーをつけてアピールする。

細かな目次は改めて紹介するとして、5章28節。

序章 「絶滅する」と騒がれた動物たち
第1章 日本列島は野生動物がいっぱい!
第2章 破壊される自然と人間社会
第3章 野生動物が増えた「真っ当な」理由
第4章 食べて減らす? 迷走するジビエ振興
第5章 獣害列島の行く末
あとがき

コロナ禍が生み出したといったら「過言」だが、まあ、おかげで世間が自粛だなんだと言っている間も、わりとヒマなしであった。

さて、皆さん、乞う、ご期待。

 

2020/09/14

Y!ニュース「…プライベートキャンプ場のための森林購入」を書いた裏事情

Yahoo!ニュースに「本当に覚悟してる?プライベートキャンプ場のための森林購入」を執筆しました。

本文にも書いたとおり、森林購入が流行っている状況に関してコメントを求められる機会がある。とくに某番組ではディレクターが「すでに二番煎じで取り上げるから社会的背景とかデメリットもちゃんと伝えたいんですよ」というからつきあったのだった。

そこで頑張ってデメリットを見つけ出して(^^;)、実際に山も案内して3、4時間は話したかな。

でも、使われるのは10秒20秒だった。あとは「森を買って楽しいアウトドアライフ」例のオンパレード。いや、それはかまわない。そうした編集権はアチラにある。ディレクターの意図も、プロデューサーの命令で変更を余儀なくされたのかもしれない。
私は、自分が取材されて、それが曲解されて紹介されても、あまり気にしない。ある意味同じメディア界にいるのでお互いさまという気分もあるし、どんなに詳細に伝えても読者(視聴者)に100%こちらの意図が伝わることは有り得ない、という脳科学的な認識論や、心理的バイアス傾向がある(^^;)オイオイ と理解しているから、達観? しているのである。

ただ私のわずかなデメリット指摘コメントのすぐ後に、別の人の否定するコメントを被せられたらね。こちらも反撃しますぜ(⌒ー⌒)。やられたらやり返す!

面白いことに、この記事を書いてから、またもやコメントしてくれという依頼が殺到している。ライバル番組同士が取り上げるかもしれないなあ。それはそれで私はかまわないけど。

ま、人と森の出会いにも、相性がある。一生添い遂げることもあれば、すぐケンカ別れすることもある。ペットや男女の仲に似ているかもね。

 

2020/09/11

広葉樹林業が流行するわけ

北海道知内町では、広葉樹シンポジウムで講演した。

実は依頼された時は「『絶望の林業』を読んだので」と言われたので、そうか、絶望ネタをお望みだな、と思ってその準備をしていた。が、7月ぐらいにシンポジウムが「広葉樹シンポジウム」だと知る。あれ、広葉樹のこと、話さないといけないのね(^^;)。

そこで、こんなタイトルにした。

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絶望の林業と広葉樹をいかにつなげるか。なかなか興味深い(タニンゴトじゃない……)。

 

最近、広葉樹が持て囃されているのは感じる。各地で広葉樹関係のシンポジウムが開かれているし、「広葉樹によるまちづくり」宣言とか、広葉樹植林の研究が始まったとか……。なぜか、と考えると、やはり通常の林業が行き詰まってきたから、何かオルタナティブな道を探る中で広葉樹に飛びついているように感じる。

林野庁も口では「木材生産量の増大」だとか「成長産業化」だとかアホの一つ覚えのように唱えているが、本音のところでは無理と感じているのではないか。そして自治体レベルでは、もっと如実に感じているのだろう。林野庁のいう通りにしても、全然林業も山村も振興しない。もっと別のネタはないか? ……そこで広葉樹材に目をつけた。基本的に針葉樹材より価格が高いし、資源は増えているはず。逆に外国からの広葉樹材の輸入は制限が掛けられてきた。そこで国産広葉樹の利用で一発逆転を狙えないか? 
一方で研究者も、スギやヒノキを研究していても埒があかない……というか、ろくな展望を示せない。研究テーマとしても面白くない。そこで里山だとか、広葉樹に首を突っ込みだしたのではないか。ちょうど里山の広葉樹は太り続けて蓄積を増やしている。生物多様性やナラ枯れの頻発も含めて研究テーマになりそう……?

ま、これは私の想像です(^^;)。

とはいえ、広葉樹林からの木材生産を強化するのは危険だ。なによりも資源量を誰も把握していない。国はおろか自治体だって調べていないだろう。くわえて針葉樹材以上に流通ルートはおぼつかないし、製材や乾燥、そして加工技術もない。いっそバイオマス発電の燃料に回そう、という悪魔のささやきにとらわれるのがオチだ。

さらに広葉樹の植林技術も未知の世界。樹種が多すぎて苗の生産がほとんどされていないし、それぞれの技術も確立していない。なかには、植えても植えても枯れてしまうのに、放置したら生えて生えて困るような樹種もある……シラカバなどはその典型だ。

結局、「絶望の林業」の先の希望を広葉樹に託しているだけではないのか。仮に「広葉樹材は儲かる」と言い出すと、あっと言う間に「絶望の広葉樹林」になる可能性だってある。

私が唱える広葉樹林業は、「量の林業から質の林業への転換」の一部だ。質の面で見ると、材価が高い広葉樹を狙うのは一つのベクトルとなりうる。ただし、利用量は少なく抑える。それでも高付加価値で利益率が高ければ、純益は増す可能性があるだろう。そして循環利用で持続的な利用が絶対的な条件だ。

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広葉樹材(ナラ)によるフローリング材。ほか、クリ、タモ、マカバ、セン、ニレ、シラカバなど。

ちなみに『絶望の林業』は、すでに版元でも在庫は1000冊を切ったそう。底をついても増刷されるかどうかはわからないから。。。未読の方はお早く手に入れることをお勧めします(^^;)。とくに広葉樹に希望を託したければ、その前に読まないと理解できないはず。

 

2020/09/09

道南の森……の前に

いよいよ今日が本番なのだが、、、暑い!

異常に暑い。とにかく暑い。北海道全域で記録的猛暑、いや残暑か。

しかも。シンポジウム会場にはエアコンがないことが判明。北海道では道南といえども暑さを気にしていなかったのだ。

しかし、待っている間も汗が滲む。壇上に立っても汗が流れる。熱を込めて話せば汗がほとばしる。頭も朦朧として、つい暴言を口走る……(くたばれ、林野庁!)いや確信犯かも(^-^)。

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ところで午前中は森の観察会。

この景色、どう思う?

スギ山やん。そう、道南の主要植林樹種は、スギなのだ。これ、知っている人はわりと少ない。

 

 

2020/09/07

フローリングの素材

北海道に来ている。

台風の残滓の中、なんとか飛行機で飛び立ち、函館に着く。北海道、涼しいぞ~となるはずが、超暑い。30度越えてる。異常気象とか(;´д`)。これで意欲削がれる。

で、訪ねたのは、こんな会社。

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なんだ、製材所か。そう思うでしょ。まあ、近いのだけど。フローリングを作っている会社なのだが。

天然乾燥している材は何かわかるだろうか。

実は、みんな北海道産広葉樹材。

ミズナラ、カエデ、セン(ハリギリ)、オニクルミ、シラカバ………。広葉樹だけのフローリング材というのも珍しい。

でもって、明日は広葉樹シンポジウムなんだよ。私はまっすぐ広葉樹バンザイ\(^-^)/、というとおもう?

2020/09/03

13年前の『獣害列島』

次回作『獣害列島』(イースト新書)が発行されるのは10月10日である。

そろそろと事前告知と宣伝をしていかないといけないなあ、と思っている。すでにAmazonや楽天ほかのネット書店に予告が出ているようだし。

そう思って、ネタ探し半分、グーグルで「獣害列島」を検索してみた。

すると、ネット書店のほか、私の書いたツイッターなどがヒットしたのだが、もう一つ、文字通り「獣害列島」というブログ記事が!

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……なんだ、「森林ジャーナリストの裏ブログ」って。オレの以前のブログじゃないか。そこに「獣害列島」という記事を書いていたのか。もっとも、よく読むと、NHK教育、つまり現在のEテレで「獣害列島」という番組があったということだ。13年前の2007年4月25日の記事だが、22日に放送されたらしい。

そうか、「獣害列島」という言葉の先取権はNHKにあったか。

調べると、なんとNHKのホームページに番組の概要が載っていた。正確には「立松和平が歩く“獣害列島”ニッポン 人と野生の共存を求めて」というタイトルらしい。よく残していた。繰り返し再放送をしていたのだろうか。どうせなら、今年10月以降にまた放送してほしい(^^;)。でも、立松さんも亡くなったからなあ。

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実際、内容も拙著と似ている。テーマは、日本列島では野生動物が増えすぎて獣害が続発していることを紹介しているのだ。

この13年間の間に、事態はより深刻になっているのに人々の意識はさほどかわっていないような気がする。せいぜいジビエが流行ったことぐらいか。それも効果ないし。

ともあれ、発行まであと1か月ちょっと。私にとって、久々の新書である。しかもコロナ禍の自粛期間中に書き上げたのだから、記念すべき作品だな(笑)。

 

 

 

 

2020/08/31

『獣害列島』Amazon予約受付開始

岩手に行っている間?に、Amazonで『獣害列島』の予約受付を開始したようだ。

獣害列島 増えすぎた日本の野生動物たち (イースト新書) (日本語) 新書 ? 2020/10/10

近年、街中にシカやイノシシ、クマが出没して、よく騒ぎになっている。ニュースなどでよく目にする場面だが、そうした野生動物による「獣害」の深刻な実態を知る者は少ない。
駆除数はシカとイノシシだけで年間100万頭を優に超え、農林水産業被害の総額は、報告されていないものを含めれば年間1000憶を超えるといわれている。
「人間は動物の住処を奪っている」と思っている人は多いが、現在の日本においてはむしろ「動物が人間の住処を奪っている」のだ。
本書では、これまで様々な媒体で動物とヒト、そして森の関係を取り上げてきた森林ジャーナリスト・田中淳夫氏が「なぜ野生動物はこれほどまでに増えたのか」「?共存の道はあるのか」?といった難問に挑む。
動物愛護の精神だけでは解決しない「日本の大問題・獣害」について、偏見を捨て、改善に向けて現状を認識するための必読書。

目次もちゃんと紹介されている。で、同時期に表紙のデザインも決まった。

こんなの。

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……(笑)。新書だから、基本、デザインはみんな一緒なのだ。ただし、ここに結構派手めの帯をつける予定。こちらはまだ最終決定していないからお見せできないが、なかなか迫力ある写真が使われている。

ちなみに遠野のシンポジウムでも、獣害列島の宣伝をしてしまった。どこも林業と言えばシカ害に苦しんでいるものだから、つい口を挟んでしまった風に。

そういや、こんな写真を紹介しよう。

シンポジウムの私の講演風景と、パネルディスカッション全景。

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パネラーの時はマスクをつけているけど、講演では外している。なぜか。……単に熱を帯びて話すとマスク姿では息苦しくなるから、と言ってもよいのだが、実はパワーポイント用に自分のパソコンを持ち込んでいる。これ、最新鋭機種なもので、顔認証方式。ところが、マスク顔をさらすと、認識できずにフリーズしてロックがかかるのだよ(泣)。前回の講演でも他人が顔をさらしたために起きて、開錠するためのPIN番号を覚えておらずに焦ったわけだ。今回はさすがにPIN自体は覚えているものの、すぐにロックされては困る。そこでマスクを外したのだ。いやあ、よい理由ができた(笑)。ちなみに演壇から最前列まで2メートル以上あるから、大丈夫、多分。

 

 

2020/08/25

Y!ニュース「獣害シカの繁殖拠点になる?……」を執筆した裏事情

Yahoo!ニュースに「獣害シカの繁殖拠点になる?メガソーラーに新たな問題」を執筆しました。

なぜか、この頃私の周りではメガソーラーやバイオマス発電といった再生可能エネルギー系の情報が集まってくる。正直、そんなに楽しくない話題ばかりなのだが。

とくに生駒山系の平群町で建設予定のメガソーラーの周辺を伺っていると、なんだかうさん臭い臭いがプンプンする。そもそも事業の裏で糸を引いているのはアメリカのファンドだし、ゴルフ場計画が頓挫した山林を買い取り、あれよあれよという間に計画を立てて許認可も取り付けている。

なんだか凄腕というか、この手の問題の専門弁護士を要しているらしく、法律的には完璧に瑕疵のない計画なんだそうだ。だから、いくら直感的にマズいと感じても、止めようがないらしい。

しかし、そうした計画に乗っかっている連中には、かなり危ない業者や人間が蠢いていることも伝わってくる。なんたって動く金が桁違いに大きいのだ。

今回もたらされた情報を元に、獣害拠点になりかねないメガソーラーという視点で記事にしたのだが、君津で動いた金は、平群町とほぼ同じ規模のメガソーラーで、約230億円だという。それでも儲かるのだという。ソーラーって、たいした装置は必要ないから、もっとコストは安いのかと思っていたが、とんでもないのであった。もちろん地元にもばらまかれているのだろうけど、それは建設まで。完成後は獣害が激化しようが、約束した雇用もなくなろうが、意に関せずだろう。平群の案件でも、同じような金額が動くのかな……。

バイオマス発電も同じだ。莫大な金が動き、それに踊らされて推進する関係者がわんさかいる。それが生駒市でも進行していると思うとうんざりだよ……。

2020/08/24

フォレストジャーナルの「稼げる林業の方程式」

フォレストジャーナルweb版に、こんな記事を書いた。

「稼げる林業の方程式」とは? 4人の林業家を通して見つけた重要ポイントを解説

ご存じの方もいるだろうが、フォレストジャーナルの紙版4号に「稼げる林業の方程式」という特集記事があって、そのまとめをweb版に掲載というわけだ。ただ、私の肩書が「林業ライター」になっている……。

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こういう連携もできるわけだ。もっとも紙版もweb版も無料なんだから、これで登録させて課金しようという仕組みではない(^o^)。

ちなみに、紙版の特集に登場する4人の記事も順次web版にアップされている。今確認したところ、このページからのリンクはまだ2人だけだが、そのうちつながるだろう。私が取材したのは、以下の3人。

磐城高箸

奏林舎

小友木材店

 

2020/08/10

Y!ニュース「墓参りは苦痛?……」を書いた裏事情

Yahoo!ニュースに「墓参りは苦痛?捨てられる墓と霊園も縮小の時代」を執筆しました。

一見、昨日のブログ「樹木葬墓地で見かけたもの」とつながっているように見えるが、まったく別に思いついて両方を書き分けたと言うべきだろうか。もっとも、どちらも墓地見学から思いついたことではある。ちょうどお盆の時期だから、書き留めておいてよいかな、という気持ちだ。

 

思えば今年上半期は、何人も知り合いを亡くした。このブログでも伝えた村尾行一氏以外に、大学の後輩も亡くなった。
追悼集をつくろうという話になるが、いざとなると原稿の書く人の少なさよ(^^;)。まあ、私は仕事がら書こうと思えばすぐに書けるのだが、一般の人はそんなに文章を書くのに抵抗あるのかな。現代人はSNSやメールなどで膨大な文章を書くようになったと言われるが、改まると苦手意識が出るらしい。メールで思い出を送ってくれたら、私の方でちょちょいと追悼文らしい文章にして上げるサービスも提供しているのにねv(^0^)。

ちなみに私も、一応の墓参りはしたのだが、心がこもっていないことおびただしい(^^;)。私自身は入りたくないから、樹木葬を望んでいる。ただし、近くにまともな樹木葬を行っているところがないのが難点だ。奈良県内で、誰か、つくりませんか。いや、樹木葬だって面倒だから、森に骨を撒いてもらおうかとも思う。森林散骨だ。

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こんな杭一本の墓でもいい。

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