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森と林業と田舎の本

取材・執筆・講演

2019/06/23

古典的探検を!

昨日は、関西大学で開かれた学術講演会「スリランカ密林遺跡調査報告~日本仏教の源流を求め、未知の遺跡を探して50年~」に参加してきた。2018年度の植村直己冒険賞を受賞した岡村隆さんの話である。

いやあ、面白かった。何がって、学術的な面はさておき、これが「古典的探検」であること。

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岡村さんは、法政大学探検部として1969年に訪れた当時セイロン島で、密林の中には知られざる仏教遺跡がたくさん眠っていることを聞き、その調査隊を結成。当初から30以上もの遺跡を発見する。それで味をしめて、請われて幾度も探検調査を行うようになり、各大学の合同チームや社会人も交えたNPOまでつくって現在に至るまで調査に通っているとか。そして今でも大発見が相次ぐのだからスゴイ。

ジャングルに分け入り、古代遺跡を発見するなんて、まさに古典的探検。エジプトだメソポタミアだ、いやインカだマヤだ、アンコールワットだと前世紀に流行った探検の理想的状況なのである。インディ・ジョーンズの映画で描かれる考古学と探検の合体と同じ。さらに遺跡だけでなく、消えゆく少数民族ヴェッダの岩絵まで発見するのだ。
面白いのは、あくまでボランティアで、やることも遺跡の発見まで。発掘はしない。測量などで終わるのだ。つまり学術的な部分は専門家に任せている。場所を確定すれば、スリランカ政府はもちろんだが、欧米の学術調査が行えるわけである。そして、発見と測量までなら素人でもできる。もちろんそれなりの技術や心構え、体力は必要だが。これって、探検部向き!

なおスリランカの仏教は今では上座部だが、かつては大乗仏教時代もあり、それが日本に伝わって日本の仏教各宗派になった可能性にまでつながる。ここまで行くと、まさに学術的なのだが、会場ではそちらに質問が集中したが、私はあんまり気にしない(笑)。

私は、探検の形に「ああ、いいなあ」と憧れるばかりであった。

近年は探検だ冒険だと言っても、ちょっと方向性が変わっている。冒険は限りなくスポーツ、アスリート的な要素が増えているし、探検も地理的空白がなくなったからと政治的な閉鎖地・情報未知世界に挑む社会的な探検や、精神面からの思弁的探検へとシフトしてきている。

それが悪いというのではないけど、私がやりたいのは古典的探検なのだよ。単に森を分け入って、そこに怪しいものを発見して驚きたいのだよ。

生駒山でも、道のないところを進んで、ぶつかった巨岩に人間の加工した跡を見つけると結構興奮するもんな。梵字が刻まれていたり、仏らしき輪郭があったりすると、ここに石仏があったのか……と楽しめる。また土器を発掘することもある。
そんな興奮の10倍ぐらい楽しめそうだ。

もう林業は絶望するから、その後はそちらの路線に転向するかな。。。。

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私の探検的要素の含まれた著作(笑)。

 

2019/05/29

Yahoo!ニュースに「世界遺産になろうとする古墳……」を執筆した裏事情

Yahoo!ニュースに「世界遺産になろうとする古墳群に森は繁っているべきか」を執筆しました。

これは、昨夜ふと思いついて書き始めたのだが、意外や困ったのは写真。当然、仁徳天皇陵の空撮写真でしょ!と思っていたのだが、私は空撮写真を持っていない。Yahoo!ニュースの執筆では「アフロ」というライブラリーから借りることができる。世界遺産関連でニュースにもなったし、あるに違いない、と思っていたのだが……。

意外やないのである。しょうがないから、古墳の植生がよくわかる箸墓古墳の写真にした。箸墓古墳の写真は私も持っているが、アップすぎて古墳全体を見渡せる写真ではない。たとえばこんな写真もあるが……。

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これは箸墓にも近いところにあるホケノ山古墳。古墳下部だけ葺き石にして復原してあり、上部は草を繁らせている。古墳の当初の姿と植生を説明的にはよいのだが、トップ写真として目を引くものではない。一目で古墳とわからないし。

写真の善し悪しはアクセス数にも大きく響くから悩む。

 

ところで気になったのは、昨日のこと。なんと5年前の2014年9月にアップした「山ガールこそ、正直に自然に向き合っているのかも」だ。
これが今頃ツイッターでシェアされていた。誰か発掘して読んだのだろう。有り難いのだが、この記事を書いたときは写真がなかった。アフロから借り出す仕組みもできていなかった。そういう時は執筆者の顔写真になる。これはイヤだ~と、5年前の原稿に遡って、今になってアフロの山ガール写真を添付。やっぱり女子の写真をトップに乗せるとアクセスが伸びるのよ~(^o^)。が、FBはよいのだがツイッターは反応しない。以前のまま(泣)。。。

ただ古い記事でも、時事的な要素は少ないから今でも十分通用すると思い、私もシェア。これから古い記事のリニューアルもちょこちょこしていこうかな。ロングテール理論に乗っかって、古い記事が時間をかけても読まれることにも意義がある。

 

2019/05/22

熊野の森に木馬の記憶

毎日新聞奈良県版に掲載した「大和森林物語」の記事

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これは十津川村、熊野の山の中に残る世界遺産になっていない古道を紹介したものだが、同時に木馬道の紹介。

林業盛んなころは、参詣道を木馬道にしてしまったんだね。さすがに横木は残らないが、わりとくっきりと道が残っていて、ここを木馬を挽いたのかと、ちょっと感動する。

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これ、登山道としてはかなり出来のよい状態ではないか。

 

2019/05/20

Yahoo!ニュース「…シカ牧場をつくってシカ害を防げ」を書いた理由

Yahoo!ニュースに「逆転の発想? シカ牧場をつくってシカ害を防げ」を書きました。

読んでいただければわかると思うが、私自身の意見というわけではなく、お話を聞いた丹治藤治さんのお話。

丹治さんは拙著『鹿と日本人 野生との共生1000年の知恵』(築地書館)を読んで私に連絡をしていただいた。御歳89歳。そこで先日の東京でお会いした次第である。
ちなみに丹治氏の著作の一つである「シカの飼い方・活かし方」(農文協)は、拙著の参考文献の中にも入っている。

養鹿事業にかける熱意はすさまじく、一度は軌道に乗った鹿牧場がBSE騒動であっと言う間に壊滅したことが残念無念らしい。ちなみに、農林水産省も当初は乗り気だったのに、今や「養鹿」という言葉を聞くのもイヤらしく、養鹿協会も開店休業になったのはそのため。

私自身は、本を書いたときからジビエを扱うためには「生体捕獲」へと進めないと無理だろうと感じていた。そして生体捕獲⇒飼育となり、それはシカ牧場になってくるだろうと思っていた。ただ、そこまで行くと、有害駆除の範疇から外れてしまう。だって捕獲するより繁殖させた方が楽だから……。もし飼育シカが逃げ出したら本末転倒である。

ジビエが目的か、シカ産業が目的か、を問われるんじゃないか。

 

ちなみに昨日は、NHKの「ダーウィンが来た!」で、奈良のシカを取り上げていた。内容的には、以前やったBS番組の「ワイルドライフ」とかぶっていたが、奈良の町の現状が(シカとともに)多少とも伝わったんじゃないかい? (和久田麻由子アナ、奈良に来ていたのかあ~。ファンなのに。)

 

 

2019/05/08

Yahoo!ニュース「国有林伐採後放置法案?」を書いた裏事情

Yahoo!ニュースに「国有林伐採後放置法案?再造林も義務なしの仰天」を執筆しました。

なかなか酷いタイトルだと思う(笑)。

アップする直前に何か法改正案を一言で表す言葉ないかなあ、と考えて発作的に記した。うん、なかなか良い出来だ(懲りてない)。

連休前に、この法改正についてのヒアリングを某者より受けた。いや、コメントしようにも、まだ改正案読んでないし。「もうアップされていますよ」と言われて、渋々検索して読む。法律の文章って、なんでこんなに読みにくいんだ……。何か揚げ足とられないよう綿密に、でも直截に示すと(執行側にとっての)自由度がなくなるからわかりにくくして言葉を選んでいるのではないか。

ともあれ、「申し入れる」という言葉にびびびと来ました。再造林、義務じゃないんですかと逆質問して、ようやく事態に気づく。いかに国有林を伐りやすくするかという隠れた構造に。

当初は、50年間国有林を業者が預かるのだから、伐って植えて好きな森づくりをして、業者が自分の山のように扱えるのだから山主気分を味わえるかもね、と思っていたのだが、鼻から森づくりは眼中にないわけだ。

もしかして「国有林は自分たちで思うように植えたい、業者なんかに任せておいたらろくな苗をいい加減に植えられかねない……」という林野官僚の矜持かと思ってみたが、だったら民有林はなんで義務化したんでしょうね。

宮崎県で盗伐が進んでいるが、ようは伐る山がなくなってきたということ。このままでは木材生産を増やせない。そこで最後の聖域、国有林を解放して目先の木材生産増=林業の成長産業化を演出しなければならなくなったのだろう。

 

せっかくだから、この法案審議のツッコミどころの知恵も授けておいた。さて、活かされるか。

ちなみに使った空撮写真、別に国有林の伐採現場ではないと思う(^^;)。

 

2019/04/25

Yahoo!ニュース「林業振興の金が都市にばらまかれる不可解」を書いた裏事情

Yahoo!ニュースに「林業振興の金が都市にばらまかれる不可解」を執筆しました。

言うまでもなく2日前のブログに書いた「森林環境譲与税は都会でいかに使われるか」のリニューアル版である。

ブログでは、毎度の思いつきで書いたのだが、書き上げてから疑問が続出。気軽に「我が生駒市はいくらもらっているんだ」から始まって、それどころじゃない! と怒りが込み上げてきた。そこでちゃんと調べたうえでまとめたのである。たまたま一位が横浜になったのではなくて、構造的に都市部に多く配分されるようになっているのだ。

人口割が3割も占めているのは多すぎるだろう。が、私有人工林というのもヘン。国公有林は入らないうえ、天然林・雑木林も計算外。天然林施業や近自然林業、いや針広混交林もダメだとすると、熱心な篤林家ほど金が回らないのではないか。

本文には難しくなるので記さなかったが、法律としての理論的根幹も怪しい。市民個々人の経済力(租税負担力)を無視して定額に課税する「応益課税」は、人頭税と一緒である。そして目的税ぽく徴収しつつ、使い道がいい加減。これも地方税では許されるのかもしれないが、国税でやったらダメである。

 

なお写真は、紀伊半島某所(^^;)。5ヘクタール以上の皆伐はしていないというのだが、ここは15~20ヘクタールぐらいの皆伐地であった。間に樹林帯を残していることで5ヘクタール×3とか4でごまかしたか。森林環境税の扱いもこれと一緒で、わずかな規定の隙間を探して実施しているようなところがある。

 

 

 

2019/04/21

熊野の枕状溶岩

昨夜の「ブラタモリ」を見られただろうか。熊野つまり紀伊半島南部を訪れて、なぜ聖地なのか、と地質学的に紹介していた。

ところで私も、14日つまり1週間前にこんな記事を書いたのだよ。

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毎日新聞奈良県版だが、奈良県南部にして日本最大の村・十津川村の玉置山を取り上げた。玉置山とは、通にはたまらん聖地である。日本最大のパワースポットとされて数々の怪奇現象?がありオカルトのメッカ。イスラムじゃないけど。ここは植生から見ても面白いところだから、森の話を取り上げてもよかったのだが、私があえて選んだテーマは枕状溶岩。標高1000メートルの山頂近くに海底で形成された溶岩があるのだ。

そして熊野が聖地である理由をひもといたわけ。ブラタモリの先を行っているのだ( ̄^ ̄)。

十津川村は行政的には奈良県吉野郡だが、本来は熊野である。吉野とは水系が違う。そして玉置山の玉置神社は「熊野三山の奥の院」と称している。そして神社の上には玉石社という祠があるが、これこそ神武天皇が訪れて神社発祥の元となったとされる聖地だ。そして御神体は黒い石なのだが、それは枕状溶岩らしい。熊野の根源はここにあり、だ。

どうだ、ブラタモリに負けていないだろう。もっともブラタモリは和歌山県側の熊野、それも海に近いところばかり歩いていたなあ。

2019/04/18

Yahoo!ニュース「超豪華!吉野檜に包まれるカプセルホテル…」を書いた裏事情

Yahoo!ニュースに「超豪華! 吉野檜に包まれるカプセルホテルが登場したわけ」を執筆しました。

これは、いうまでもなく先週にブログに書いた「驚異!奈良の森ホテル」の延長戦である。ブログでは偶然通り掛かったので記事にしたわけだが、ちゃんと内容が知りたくて取材を申し込んだ。そしてオーナーに話を聞いてきたわけだが、想像以上に濃い世界だった。

オーナーの元池氏は、吉野の林業家の家に生まれ育ったのだが、中卒で出奔してアメリカへ。ハイスクール時代にアルバイトで日本料理店では寿司を握っていたそう(もちろん日本で修行したのである。小学生の時から親戚の料理店で手伝っていた)。そしてハワイの大学に行ったのだが、そこで貿易を初めて中退。さらに香港に渡り日本のカレー屋を開いて成功したという。まあ、なんというか現代の出世物語というか今風に言えば檄レアさんみたいな人。奈良に帰って来てからもさまざまな事業を展開し、今も某市で大きなプロジェクトを進めているとか。次はホーチミンに店開きたい……と。

取材して、もっとも驚いたのは、このホテルは見せ掛けの木の内装ではないこと。全部本物だ。エントランスが奇抜で外国人向きのオリエンタル好みを演出しているようだが、フロントに上がると本格的な細工を目にする。

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この組子細工なんか、どうだ。吉野にまだ職人がいるんだな。

エントランスの太鼓橋だって、伊勢神宮の橋をつくったメンバーの製作だという。

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1階はオーナーの経営する寿司・居酒屋。ここもレベルが高い。誰か、一緒に奈良の夜をここで過ごさないかなあ。家出するから(^^;)。

 

 

 

 

 

2019/04/03

Yahoo!ニュース「縄文人はくしゃみをしたか?……」を書いた理由

Yahoo!ニュースに「縄文人はくしゃみをしたか? 当時の花粉量は現代と一緒だった」を書きました。

 

まず最初に触れておくと、最初のタイトルでは「……当時の花粉量は現在と一緒だった」となっていて、後で「現代」と直した。しかしツイッターなどでは直っていない所もある。

次に、最後の方の、花粉症でくしゃみをする縄文人は少なかったろうと推測する点は、ほとんど仮説である。紹介した寄生虫にしろ地面の吸着にしろ。縄文人き平均年齢は研究結果だが。
仮説を積み重ねて書いたのだから、ま、あまり真面目に捉えないでほしい(^^;)。こーゆーのは、楽しみながら読んでほしい。マジになられると困るのだよ。

そのうえで、縄文時代もいっぱいスギ花粉が飛んでいたことをいかに捉えるか。当時もスギが天然でたくさん生えていたんだなあ、と感じるか、あるいは花粉症の発現理由を自然の生態系にみるか、人体の仕組みと考えるか。花粉は人間の免疫機構のアレルゲンによく似ているらしい。

 

なお、毎年春に花粉症に関する記事を1本書くようにしているのだが、今回は2本目である。

花粉症対策の嘘。間伐すればするほど花粉飛散量は増え補助金で潤うカラクリ

1本目は社会派だった(笑)から,、2本目は戯れ言。このバランス感覚は芝らしい(自画自賛)。

 

2019/03/25

Yahoo!ニュース「国産蜂蜜が大不作。……」を書いた裏事情

Yahoo!ニュースに「国産蜂蜜が大不作。その原因を探ると意外な現象が見えてきた」を書きました。

 

この記事の特徴は、スマホ対策を施したこと。前回のYahoo!ニュース・オーサー会議に出席したとき、今やYahoo!ニュースを読むのは7割方スマホだと聞いたのだ。

私は、パソコンに表示された時のデザインを意識して記事を書いていた。写真の配置や文章の長さなどである。しかし、スマホでは全然別の見え方をする。そこで小見出しを入れようかと思ったが、そんなに長い記事ではないので、太字の短文を見出し代わりにした。文章の長さもスマホの横幅を意識した。ま、こちらはそんなに変わっていないけど(^^;)。

私は、何かとパソコン画面になるなあ。記事だけでなくメールもメッセージも、スマホの小さな画面で読みたくない。読むだけならともかく、書き込みは苦手。だからよほど急ぎの返信とか旅先でないとスマホではいじらない。

なお、内容に関しては、ある意味、試し書き。世間の興味をうかがおうと思っている。私は獣害がハチミツにまで及んでいることが驚きだったのだが、一般人の興味はハチミツにあるのか、養蜂の方が興味を引くか。それともレンゲの花の方がウケる? 農薬に敏感な人もいるが。

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