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森と林業と動物の本

2026/04/07

『クレーン船解体新書』のまえがき

本日より発売開始。『探る!海の職人技 クレーン船解体新書』である。

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目次を公開しておく。

1. 写真で見る海の職人技!
01 東日本大震災復興工事―宮城の復興のシンボル「気仙沼大島大橋架橋」
02 台風で破損した関西国際空港連絡橋の架け替え工事
03 明石海峡大橋ができるまで
04 クレーン船が大活躍―日本各地の大橋架橋
クレーン船トリビア01 クレーンとクレーン船の誕生はギリシャから?

2. ルポ 探る!クレーン船の現場
クレーン船トリビア02 オランダを驚かせた江戸のサルベージ

3. 探る! クレーン船の仕組み
01 クレーン船って何をするの?
02 なんで重い物を吊り上げられるの?―滑車の仕組み
03 クレーン船のワイヤーは何本あるの?―ワイヤーの仕組み
04 船が転覆しないのは水のおかげ?―転覆しない仕組み
05 どうやって移動するの?―曳航するのはタグボート
06 どうやって移動するの?―アンカー船と着火船
07 どうやって移動するの?―橋の下の航行
08 クレーン船にエンジンはあるの?―動力部分を探る
09 クレーンはどうやって動かすの?―操作パネル
10 クレーン船の甲板には何があるの?
11 台風の時はどこに避難するの?
クレーン船トリビア03 陸軍が所有していたクレーン船・蜻州丸

4. 探る! 海の職人技
01 世界最大、日本最大のクレーン船は?
02 巨体物体も台船を使って海上輸送
03 巨大物を吊り上げる必需品「吊り枠」
04 水に浮く巨大なケーソン
05 巨大な橋げたの設置
06 沈埋函トンネル
07 サルベージいろいろ
08 潜水士の仕事―サルベージ
09 潜水士の仕事―捨石均し
10 油の回収は人力で
11 乗組員の休日
12 乗組員の食事
13 新たな仕事、海底調査
14 バブルカーテンシステム
クレーン船トリビア04 戦艦大和は引き揚げられるか

あとがき・謝辞

おわりに

私が書いた「まえがき」も公開しておく。

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ちゃんと、中学生向きの文章にしているのだよ。全部、ルビ付きだし。

ちなみに私が書いたルポの舞台は、福岡県北九州市門司区。ここ、私が中高生時代を過ごした土地なのである。当時は寂れつつある港町風情だったが、今はレトロを売り物にする観光地として賑やかな反面、その裏側で暮らしが崩れつつある臭いを嗅いだ。
歴史的には、興味深い地域なんだけどなあ。古墳時代や平家の滅亡の地であり、戦国の世や幕末の長州戦争、そして明治以降は石炭積み出しと大陸渡航の拠点……。

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関門海峡に沈む夕日と関門橋

2026/04/01

著作30冊目『クレーン船解体新書』

もうすぐ新刊が出版される。

4月7日発売の『クレーン船解体新書 出水 伯明/写真 田中 淳夫/取材・文 イラスト/いとう良一
(リンク先に目次あり。)

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おそらく驚く人も多いだろう。なんで森林ジャーナリストがクレーン船(起重機船)の本を?

心配ない。私も驚いている(笑)。だから著者紹介では「森林ジャーナリスト」を外した。

あからさまにいうと、この本の当初の企画は、写真集だった。そこに添えるクレーン船のルポを頼まれて、それなら船にも重機にも無知な人間が目にして感じたことを記すのも面白いだろう、という気持ちで引き受けたのだ。
が、企画が進むに連れて、クレーン船の構造や仕事内容などの解説文も書くことになり……。活字部分が全体の半分近くを占める。あとイラストも多数。
必死で重機、船の構造や動滑車の理論、海洋土木……それにクレーン船の歴史とかサルベージ事例なども調べて、やっとこ書いたのであります。イラストは勉強になった。私も理解していない点を説明してくれている\(^o^)/。

なお読者対象は、中学生を基準としたが、なかには重機オタクの小学生もいるだろうし、逆に船舶や海洋土木業界について興味を持つ大学生や社会人にも向いていると思う。

しかし、世の中には重機好きがわりと多いのだね。クレーン船を巨大なウルトラ重機として見れば、憧れる人もいるわけだ。だから、本書もそうした人に読んでほしい。写真も楽しんでほしい。

思えば、林業関係者の中にも「実は森林とか動植物に興味なくて、重機を扱うのが好き」という人が一定程度いると私は感じている。ときには元暴走族が族卒業後に選ぶ職場にもなっている(笑)。バイクとか改造車を扱う延長のガテン系職場なのだろう。

そして、ふと気になって、私の著作の冊数を数えると、この本が30冊目に当たっていた。

そうか30冊も本を書いたのか……。もちろん、その中に共作も何冊かあり、この本もそのうちの1冊だ。共作でも記事1本だけ……といったケースや文庫化、別名で書いたもの、監訳本などは冊数に含めていない。改訂本も、改訂具合が千差万別で、どのレベルから含めるか悩む。

とりあえず、今回の本を30冊目としておく。

あ、今日は4月1日、エイプリルフールであった。さて…?(笑)

2026/03/31

Wedge ONLINEに「奈良のシカが大阪に出没?」を書いた裏事情

Wedge ONLINEに「奈良のシカが大阪に出没?シカに「県境」は分からない!「奈良公園を出たら天然記念物ではなく野生動物」…クマだけではないアーバン・ディアにご用心」という記事を書きました。

なおYahoo!ニュースにも転載されています。
https://news.yahoo.co.jp/articles/61c1e7258e4586b6429579573f63840fa43f0a2e

このシカ、捕獲されたのでニュースとしては終わりか、と思ったのだが、意外や需要はまだ続く……(^^;)。

時事性はもうないので、歴史的な奈良のシカの位置づけを記した。ただ正式には「大阪に現われたシカが奈良のシカだと断定はできない」ということになっている。

なお同時期に東京新聞の取材も受けて、コメントを出している。こちらでは、奈良のシカだという推定根拠が重要のよう。

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なんか、動物ネタを求めている世相もあるのかしらん。

ただ、コメント時にも言ったが、「これ、大阪に出たから報道されて話題にもなったでしょ」である。実は奈良県内ではもう少し前から話題になっていたのだ。ニュースというよりネット、それもSNS中心だろうが、私は奈良県の人を多くフォローしているし、またコミュニティもあるから、以前より「こんな所まで奈良のシカが来ているよ」という投稿が多くなっていることに気づいていた。
そして、今回のシカの大遠征も、奈良市の公園外の住宅地、そして生駒市で目撃例が次々とアップされていて、私も目にしていたのだ。

ただ全国版のニュースになったのは、生駒山を超えて東大阪市に入ったからなのである。

気になるのは、生駒市の生駒山麓で6頭の目撃例があるのに、東大阪市では2頭になり、大阪市の城東区に入った頃は1頭になっていたこと。
ほかのシカはどこへ行った? おそらく生駒山中にいるのではないか。これは探さないと。生駒山にシカの生息はしていないのだから。もっともいずれもオスらしいので繁殖はしないと思うが……。

 

2026/03/24

Y!ニュース「米造りコスト2811円?…」を書いた裏事情

Yahoo!ニュースに「米づくりコスト2811円?食料システム法は価格を変えるか」を執筆しました。

なんと!ひと月に4本も書くなんて、何年ぶりだろう。

昔は「毎週1本」のつもりで書いていたのだが、徐々に「10日に1本」、「隔週で1本」、「毎月1本」……たまには1本も書かない月だってあった。単純に忙しい、書くネタがないという理由だけでなく、書くことの面白さが減っていったこともある。Yahoo!ニュースは、アクセス数でギャラが決まる。それが意欲を割いているのも事実だ。ウケる記事、バズる記事、と意識することは、極めて執筆意欲を割く。不健康である。
それにネット記事では、Wedge ONLINEやpresident on lineもできたからだろう。(ああ、presidentは最近さぼっているな……)

そろそろライターとしても引退を考えてもいいよな。安穏な老後を送りたい……という気持ちだってある(笑)。

では、なぜ急に書き出したのか。アクセス数なんか気にしてはダメだ。世界情勢の急悪化と諸物価高騰で、暮らしが危ぶまれる予感も湧いてきた。安穏な老後どころではない! と目覚めた!

……わけではない(^^;)。そんな立派なことは全然考えていない(笑)。

先にブログに書いた
食料システム法の求める価格決定
を、より詳しく書きたくなっただけなのである( ̄^ ̄)。ちょうど、この記事を読んだから。

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ちなみに、ここで記した2811円というコストは、エンドユーザーに届くまでの集荷、卸売、小売りまでの流通を含めたコストである。農水省が出している農家の米産コストとは違う。あちらは半額以下のはずだ。

2026/03/23

「西日本は国有林が少ない…」にコメント

日経電子版に、「関西はなぜ国有林が少ない? 戊辰戦争や「林業ビジネス」影響か」という記事が掲載されている。

謎解きリポートというコーナーなのだが、その関連で取材を受けた。

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関西に国有林が少ないのは、土倉庄三郎の働きかけではないか、というのである。というのは、AIに聞いてみた結果だという(?○?)

驚いて私も検索してみた。グーグルだからジェミニ? それによると、たしかに山県有朋に働きかけたと出た(゜ロ゜)

「奈良県はもともと民間の林業が盛んだったが、地租改正の一環で明治9年(1876年)から実施されたが「官民有区分」の際、「土倉庄三郎が山県有朋に民間林業の重要性や実績を説明するなどして奈良県の森林が国有化されるのを防いだ」
「山県有朋は国有林を増やす方針だったが、土倉の説得に感銘をうけ、強引な国有林化はしなかった」

しかし、初耳。よく考えてみれば、国有林(官有林)がつくられたのは明治初年時(地租改正や、官民有区分)であるが、その当時の庄三郎は、まだ大滝で林業をやっている時代(30代)で、明治の元勲たちと知り合うのは10年以降(自由民権運動)だから、年代が合わない。

そこで取材では、庄三郎が山林経営に国の関与を嫌っていたのは事実だが、奈良県の山林が官有林にならなかった理由にはならない旨、説明した。

そのうえで日本の林業の歴史などを語った。山県も、庄三郎の勧めで林業に参入している。まあ、土倉さんを取り上げてくれるのなら、それに超したことはないのだが。

そしてなんやかんやと雑談して終わったが、それが記事になると……。

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いやあ、これは雑談の部分だわ(笑)。福島県令がいかに会津ほか福島県の民を弾圧したか話をしたのであった。ほか、奈良県令も奈良のシカを狩りで仕留めてすき焼きにしたのだよ。

基本的には、林業が経済的に成り立っていた西日本では、国に山林を取られないようにしたのだろう。藩有林も、殿様が強いと取られずに済んでいる。

なお、この記事が出てからAIに質問しても、国有林の成立に土倉庄三郎は登場しなくなった。おそらく、AIもこの記事を読み込んで回答を変更したのだろう。

日本の森林・林業の成り立ちをちゃんと歴史的に押さえておくと、現在しか見ない森林林業とは違った世界が見えてくるよ。

2026/03/20

Y!ニュース「奈良のシカは、大阪遠征がお手の物」書いた裏事情

Yahoo!ニュースに「奈良のシカは、大阪遠征がお手の物」を執筆しました。

まったく書くつもりはなかった。「大阪に奈良のシカが出現」というニュースにコメントをつけて終わるつもりだった。
それが朝になんとなくパソコンでニュースを周回していて、天啓を受けて(笑)、書くことにした。こんな短時間は珍しい。それでもあわてて資料を繰ったのだよ。幸い奈良のシカの資料は本を書くほどあるからね。(参照『鹿と日本人~野生との共生 1000年の知恵』)

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でも、10年も前の本だから、肝心の調べたい部分がどこに載っているのか忘れてる(^^;)。

最近はYahoo!ニュースは月に1本くらいになっているのだが、今月は3本目。なぜ、急に書き出したか。

何、仕事がヒマだからだよ(⌒ー⌒)。

別に焦っているわけではなく、どちらかというとし仕事がない方が楽ちんと思っているが、ヒマなら書きたいことが見つかるのは貧乏性なのかね。

2026/03/17

Y!ニュース「電気代上げる再エネ賦課金……」を書いた裏事情

Yahoo!ニュースに「電気代上げる再エネ賦課金。バイオマスは総額8兆円が海外流出か」を執筆しました。

昨日に続いてネット記事ばかり書いてる(^^;)。

今回はタイトルも悩んでつけた。なんとか8兆円という数字を入れたかったのだが、その根拠を探すのに苦労する。

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その根拠というか参考文献がこれ。
『私たちの電気代が支える偽りの気候変動解決策: 輸入木質バイオマス発電をめぐって 』

タイトルが長すぎる(-_-;)。

注釈にあった計算式は、
現在の一般木質バイオマス発電区分の稼働容量400万kw×24時間×300日(年間稼働日数)×24円-10円(通常の電力コスト。差額の14円が賦課金による負担)×20年=8兆640億円

ちなみに現在は1年間に約4,8兆円の賦課金が支払われているが、そのうちバイオマス発電は5000億円くらいかな。誰か計算してくれ。

 

2026/03/16

Wedge ONLINEに「森のお墓は山村を守れるのか?」を執筆した裏事情

Wedge ONLINEに『「森のお墓」は山村を守れるのか?高まる森林での散骨への動き、合わない理想と現実…私財投じ山を購入した和尚が求める“変化”とは』の記事を執筆しました。

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記事では、安倍元首相の色紙を「いやいやいや」と断っているかのように書いたが、実はもらっていた(笑)。
どうしようか思案中である。そういや、この湯飲みも……。

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まさかメルカリに出展するわけにも行くまい(^^;)。やっぱり自宅に飾ろうかなあ。

それはともかく、記事は「森のお墓」なのである。私も、自分の入るお墓探しをしようかと思う昨今。

 

2026/03/09

Y!ニュース「人を襲うクマ予備軍……」を執筆した裏事情

Yahoo!ニュースに「人を襲うクマ」予備軍は大幅に増えていた」を執筆しました。

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論文を紹介するという、Yahoo!ニュース読者にはウケないスタイルの記事(^^;)。でも、相変わらずクマの出没だけがニュースになる中では、書いておく必要があるのではないか。

とはいえ、読まれないのは悔しいので、それなりに執筆スタイルを微調整した。先日紹介した「本を読めなくなった人たち」(中公新書ラクレ)で、いかに現代は長文を読まなくなってきているか、ということを参考に、できる限り短く、結論だけを切り取った記事にする。断定調にする。論文執筆者からは嫌われるタイプだ。

先日、Yahoo!ニュースの執筆者の集会に参加したのだが、そこではLINEヤフー社の方針なども発表される。示されたのは、いかにアクセス数を伸ばすか、という手法だった。以前は、「新しいメディアをつくる!」という意気込みや、ほかでは読めない記事を出すという理念が語られたのだけど、今やアクセス数を増やすことに熱心になってしまった。なんか、つまらん。

私は、他人の知らないこと、書かないことを書くのが信条なのである。言い方を変えると、あまり興味を持たれないことをテーマに選ぶ。それをいかに読ませる記事にするかが腕の見せ所なのだけど、残念ながら、あまり見せ所がない……(-_-;)。

2026/02/25

Y!ニュース「花粉症は花粉量と無関係?…」を書いた裏事情

Yahoo!ニュースに「花粉症は花粉量とは無関係?発症率の統計で見える不可解」を執筆しました。

執筆直後に思ったのは、ああしまった、なんでこんなタイトルにしてしまったんだろう……という後悔(> <;)。
せめて「スギの多い県ほど花粉症患者は少ない?」ぐらいにしておけばよかった。。。

直そうも思えば直せるのだけど、アップして、XやFacebookに転載したから、さすがにまずい。でも、こんなタイトルならアクセスは伸びないと観念する。

もともと1か月に1本くらい書かないといけないなあ、というノルマ意識からテーマを考え、林業かバイオマス発電か、はたまたクマか……と思っていたところに、宮崎県に花粉症患者が少ないという書き込みをXで見て、???スギ生産量を自慢している宮崎県が?と思ったのがきっかけだ。

調べてみたら、いろいろ面白い調査結果が出てきた。今年では青森県が花粉症罹患者が少ないのだけど、総じてスギがいっぱいの県は患者が少ない。そして都会が多い。ちょうど別に「花粉症患者はスズをたくさん吸い込んでいる」というリリースを読んだばかりだったこともあり、このテーマを選んだわけだ。

それに写真も、これは!と思えるものがない。スギとは関係ないことを書くのにスギ花粉が飛び散っている写真というわけにもいくまいし。

とまあ、悩み深き記事なのであった。

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