大和ハウスは木造住宅か
大和ハウスが、一戸建て住宅の建築を、全国から撤退するのだそうだ。
大和ハウス、新築戸建て住宅の新規販売23道県で撤退…コスト高騰・需要減で都市部に経営資源を集中
大和ハウス工業は4日、新築戸建て住宅事業を再編すると発表した。2027年4月に北海道や東北、四国などの23道県で新規販売から撤退し、東京や大阪など都市部の営業を強化する。資材費や人件費が高騰する中、需要が見込みにくい地方の事業を縮小することで、戸建て住宅事業の収益力を高める。
新築戸建ては現在、山形、沖縄を除く45都道府県で展開している。撤退する23道県では、来年3月末までに新規受注を取りやめる。住宅購入者へのアフターサービスは続ける。
これを縮小する住宅産業という面から見てもいいし、それで木材需要がどれだけ減るか、と心配する人もいるかもしれないが、ちょっと斜に構えて見てみたい。というのは、大和ハウスは軽量鉄骨を柱とプレハブ住宅がメインで、そもそも木造住宅ではない。
簡単に言えば、柱など構造材は鉄骨で、内装を木質にすることで木造住宅ぽくした家、という感じだ。
創業者の石橋信夫は、奈良県川上村出身。吉野林業の中心地で生まれ育ったが、戦争直後の住宅難で木材が圧倒的に足りない中、「柱は木材じゃなくてもええんちゃう?」と考えて鉄骨柱を考案した。木材の使用量を減らすことが目的だったのだ。

川上村にある、石橋信夫の生家跡につくられた生誕100周年記念碑。
今のような「木材をもっと使え」という時代ではなかったのだ。私自身は、これぞ炯眼、木造住宅は木材を使わなくても建てられることを証明したわけである。内装、あるいは外装も、人の目が止まるところを木材を使う、あるいは木材ぽく見える素材を使うことで木造住宅みたいになるのである。これぞ、木造住宅の未来図だ。
ちなみに大和ハウスの「みらい価値共創センター・コトクリエ」という施設がある。斬新なデザインが目を引く、木造ぽい建築。
中も、ふんだんに木質が目立つ構造で、ホールも会議室もある。が、もちろん鉄筋コンクリートづくりだろう。
また、石橋さん、吉野高校(現・奈良南高校吉野分校)には、林業博物館も建てた。高校に林業博物館があるのは、全国唯一ではないか。そこには台湾の木材標本がずらりと並ぶかと思えば、正倉院や法隆寺の木材まで並ぶ。どうやって手に入れたんだ? そうそう、大和ハウスを建てる際に出土したと言われる巨大な珪化木の化石もゴロゴロしている。土倉庄三郎の肖像画や、古文書類も数多い。
そんな目から大和ハウスの今回の経営戦略を考えると……どうかな?




















































最近のコメント