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森と林業と田舎の本

2024/04/15

『盗伐』記事2本を読めばわかること

ジュンク堂書店奈良店に行った。

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ん? 新刊なのに『盗伐 林業現場からの警鐘』は1冊だけか? ちょちょ……ちょっと。

がっくりしかけたが、よく見るとこの棚。拙著が並んでおる。『盗伐』のほかに『山林王』『絶望の林業』『虚構の森』そして監訳『フィンランド 虚像の森』。周辺の本も見覚えのあるものが多く、なんだか我が家の書棚に見えてきた(笑)。

さて、『盗伐 林業現場からの警鐘』出版に合わせて、この派生記事が次々と出ている。

まずは、日刊SPA!

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こちらは友人であるノンフィクションライター諸岡宏樹氏。売り込んだわけではなく、記事にしてくれた。彼は事件ものを得意としているのだが、それだけに記事も盗伐案件を具体的に紹介して、この事件の特異性を描いてくれた。

一方、同時期に私自身が執筆したWedge on line

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思えば、盗伐現場を訪れたのは、Wedgeの取材が最初だった。それが2019年なのだから、5年経って書籍にしたことになる。当初は、時事的な事件なので書籍にするつもりはなかったのだが、いつまで経っても当局は動かない・盗伐も止まらないことが、私を後押しした形になる。

私の記事の書き方は、日本の事件から世界の情勢へと広げていくスタンス。ある意味、書籍版と同じなのだが、この2本を比べてみると……やっぱり具体的な事件の中身をグイグイ押していく方が、迫力あるな(^^;)。ただ、私自身はそうしたやり方が苦手というか、書けない。やはり私は事件記者に向いていない……。

ともあれ、両方を読めば、『盗伐 林業現場からの警鐘』の全体像がわかる。あ、だから本は読まないでもよいというわけではない(^^;)。ぜひ、手に取ってほしい。奥行きが違う。事例は実名のものが6件だが、匿名の事例をいくつも散らばめている。また「盗伐学」としての分析も含む。そして世界情勢は、かなり大がかりであることもわかるだろう。

 

 

2024/04/10

書店初確認!『盗伐 林業現場からの警鐘』

盗伐 林業現場からの警鐘』発行から約1週間が経ったのだが、実は、まだ書店で実物を確認していなかった。

なかなか書店に行けない……というか、身近に書店が減ってしまったこともある。

昨日、十津川村まで出かけたのだが、その帰りに休憩を兼ねてイオンモール橿原に寄った。ここで食事をしようと思ったのだが、もう一つはやはりこのモールに書店があること。ここに入っていたのは、喜久屋書店である。一応全国チェーンのはず。

そこで探してみると……ありました(^_^) 。

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ん? あるのだけど……扉を見せてくれているのだけど……背表紙も2冊並んでいるのだけど……ちょっと奥に引っ込んでいる(^^;)。なんだか暗がりに潜んでいるイメージ。『絶望の林業』と並べているのは、なかなか書店士、内容をわかっていると感心したのだが。

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うーん、惜しい。前に出せないか……と思いつつも、さすがに勝手に棚をいじってては怒られるだろうなあ。もう少し冊数があれば前へ飛び出すのだが。しかし背表紙2冊を移すわけにもいかないし。

ちなみに、別の平積みコーナー。

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こちらには『山林王』が山積みでしたよ! やはり土倉庄三郎は奈良で売れている! 奈良では売れている……。

なお、『盗伐 林業現場からの警鐘』は、楽天市場の「林業・水産業ランキング」で週間3位であった。

2024/04/05

『盗伐 林業現場からの警鐘』の売行き

Amazonを見ると、4月4日時点で「環境問題」カテゴリー15位だった。4月2日にAmazonで販売開始、書店でも同時期に並んだと考えると、これぐらいが実質最初の売行き評価だろう。

『盗伐 林業現場からの警鐘』

まあまあのスタートだろうか。ただし、かなり激しく上下するので、あまり順位は当てにならない。数時間単位で乱高下するみたい。15位は昼頃で、午後5時に見たら11位だった。

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この環境問題カテゴリーというのが厄介。なかには地震や気候予報士のテキストまで含まれているのだから。正直、環境分野ではないと思う。農林水産業とか、社会、犯罪に分類してくれないか。

ちなみに『絶望の林業』はノンフィクション部門だったし、ほかにも文学評論とか人文思想、環境保護といろいろで、私の本が含まれるカテゴリーはいつも違う。『フィンランド 虚像の森』はエコロジー。環境とエコロジーをどのように分けているのか。比べない方がいいか。

 

2024/03/27

次に、この書棚に並ぶのは

ジュンク堂書店難波店の樹木学・林業棚。

いまや定点観測的に訪れては写真を撮っているような気がするのだが、3月26日はこんな具合。

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山林王』と『絶望の林業』が、平積み。そこに監訳した『フィンランド 虚像の森』もある。実は横の棚には『虚構の森』や『森は怪しいワンダーランド』も。この調子で棚を占拠したい(^_^) 。なお『樹盗』も私が書評を書いた本だ。

さて、あと数日でここに追加される(と予想する)本は、もちろん『盗伐 林業現場からの警鐘』だ。最初は、平積みである、と期待する。

思えば『樹盗』のポップにあるとおり、この本は盗伐のルポ。私の方にもポップつけて欲しいなあ。

 

 

2024/01/21

舞台は終戦直後

深夜、『ゴジラ-1/C』を見てきた。ゴジラマイナスワン/マイナスカラー、つまりモノクロ版である。

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いやあ、参りました。カラー版は昨年末に2度見ている(IMAX版と4DX版)のだが、それとは別物のような迫力だった。世界観が変わったようでもあった。すっかり涙腺も緩んだ。原子雲と黒い雨の不気味さ。泣く子の愛らしさ。震電の美しき飛翔。ストーリーは知っているのに、新たな感動を発見する。モノクロ恐るべし。

ゼロからマイナスへ、というテーマも強く感じる。敗戦直前・直後の日本を襲う未曾有の“災害”に抗うという心性は、もしかして今の時代にも当てはまるのではないか。戦うのは政府でも米軍でもなく、民間人。

「思えば日本政府は、いかにも人の命を軽んじてきた」と、装甲が薄い戦車に脱出装置のない戦闘機、そして特攻を上げる。特攻は十死零生であり、未来のない作戦であった。

思わず、「林業で言えば、皆伐が特攻と同じだな」と連想したのは、ここだけの話(^^;)。

そう言えば……『鬼太郎誕生~ゲゲゲの謎』も終戦直後というか、まだ戦争の影が消えぬ時代が舞台だ。いずれも戦争で辛酸をなめた人々が登場人物である。戦う対象は、妖怪というよりは政財界に巣くう権力の魔物だろう。

そして、いずれも「未来を生きるために戦う」のである。

ちょうどテレビでは、かつての朝ドラ「ゲゲゲの女房」やっている。ご存じか? 朝ドラは、「ブギウギ」と「まんぷく」だけではないのだ。なんとBS12で「ゲゲゲの女房」もやっている。(ほか、「さくら」もNHK総合の昼間にやってるな。)

この前たまたま見たのだが、まさに終戦からの日浅く、戦争の臭いが残る世界が舞台であった。こちらは漫画出版界の創成期を描き、どちらかと言えば希望を感じるが、それでも各所に戦争に圧殺された怨念の臭いが漂う。(なお「ブギウギ」も「まんぷく」も、戦時中から終戦後の物語である。)

今の時代、世界各地で戦争が相次ぎ、日本だけでなく世界各地で地震に噴火、大水害と気候変動。そして政治は制度疲労あ起こしてグダグダ、破綻寸前。終戦直後に心を引かれるのは、そんなゼロ状態から、さらにマイナスに落ちるか、抗うかの瀬戸際なのかもしれない。

 

2024/01/06

聖教新聞書評『山林王』

昨年末だが、聖教新聞に『山林王』の書評が載った。

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2023年を通して印象に残った本(3冊のうちの1冊)、という位置づけ。

選んだのはジャーナリストの浅野純次氏とあるが、寡聞にして知らなかったので検索してみたら、なんと東洋経済新報社の社長だった人である。そのほかにも肩書は多いが、2018年からは全国出版協会理事長、2019年12月より石橋湛山研究学会副会長……ということである。ビジネス界に詳しいようだから、土倉庄三郎も経済人として捉えたのかもしれない。

実際、庄三郎はビジネスマインドの持ち主だった。日清戦争を収支で言えば失敗とさえ論じている。賠償金の話ではなく、日本、清国ともに多くの兵士が亡くなり、施設を壊したことを損害と計算しているのである。

私も含めて庄三郎を「財を散じた人」と見る面が強く、林業で儲けた金をどのように使ったか、と論じてきた。しかし、その前に、林業でいかに儲けたかという点を調べてみるべきかもしれない。単に明治時代は木材価格が跳ね上がったのだよ、で片づけずに、その時々にいかに立ち回ったか、商品生産に100年かかる林業において、生産と需要をいかに橋渡ししたか。山林の売買を行ったか。さらに言えば、土倉家の林業で働く人への待遇も発掘したら、経営者としての素顔に触れられるだろう。

誰か、やらない?

 

2023/12/16

「フォレスト」はシカの国

森を英語では、何というか。一般にはフォレストだが、ウッドもある。その原義は何か、両者の違いは……。時折考えることである。

先日、紹介した近鉄奈良駅前の啓林堂だが、そこで購入した本がある。

「ロビン・フッドの森 ~中世イギリス森林史へのお誘い  遠山茂樹著 刀水書房刊」

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目次
第一章 ロビン・フッド物語
第二章 ガメリン物語
第三章 森と兎
第四章 ニューフォレストの怪
第五章「森の町」ウッドストック
第六章 マグナ・カルタと御料林憲章
第七章 グロウヴリィの森

まだ読み始めたばかりだが、その冒頭に、重大なヒントがあった。イギリスと言っても、ほぼイングランドのことで、著者も専門は自然科学系ではなく文学系。だから英語と歴史を中心とする。

一般にフォレストは広大な森、ウッドは小規模な森だという。……ちょっと疑問。別の本に、フォレストは人工林、ウッドはワイルドに通じ天然林だ……という説明もあったからだ。 

だが後に続くのが、中世ではウッドこそ自然の森とあり、フォレストは王の鹿狩りのための禁猟区を意味したというのだ。だからロイヤル・フォレストともいう。
そして禁猟区は、必ずしも樹木や森林地とは結びつかない。泥炭ヒースの丘や牧草地、農地、さらには町村も含めた概念だと。地形的にも平坦地が多く、日本のように森=山ではない。また王の土地とも言えず、他人の土地も含めていた。あくまで狩猟の場ということらしい。だから重要なのは、シカなのである。

シカのいる王の土地……その概念に日本で当てはまるのは、もはや奈良公園しかないね(^^;)。奈良=イングランド説を唱えよう。

王ならぬ天皇の都であり、シカがいるのだから。ちなみにシカを保護し始めたのは、だいたい平安時代に入ってから。奈良時代はシカを猟で獲ることも行われていた。

そういやイングランド、ないし現代のイギリスは、森林率が極めて低い。たしか10何%か、1割ぐらいだった。それでも増やしたのである。産業革命時代は4%くらいしか森は残っていなかったはず。(ここんとこ記憶だけ)

だが中世には,まだまだ多くの森があった。それも平地林だ。広大な森が広がり、見通しも効かない。統治の及ばぬアウトローの世界。だからは山賊の巣になったり、小人が住んでいたり、ドラゴンも魔女もいたのだろう。そこに迷い込むお姫様もいたに違いない。

奈良にも、小人や龍や魔女、そしてお姫様もいたんだろう。本書を奈良で買ったのも何かの縁(^_^) 。

……ま、本文を読むのはこれからだけど。

 

2023/12/14

書店に読書コーナー!

近鉄奈良駅前の啓林堂書店に寄った。以前よりリニューアルをしていたのは知っていたが、完成したようだ。
内装はわりとシックに。そんなに広いわけではないが、書棚の引っ越しをかなりやったようで、昔の記憶の棚を探してうろうろ。

そして、偶然ながら、本日は目玉のコーナーのプレオープン日であった。(明日よりオープン)

それが「書院」。なんと書店にある読書コーナーなのだ。ここでじっくり本を読んでください、ということか。そしてコーヒーに紅茶、ソフトドリンクを無料提供。店舗内の書籍を自由に閲覧できる。蔵書10万冊と謳っているが、それって売り物だから(^^;)。

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心赴くままに本と過ごす場所 「書院」誕生。2023 年 12 月 15日(金)グランドオープン。

喫茶ではなく、あくまで読書だから、ほとんど一人ずつ区切られている。籠もって「孤独の読書」だけでなく、電源もあるからPC持ち込んで仕事をすることもできる。ワークスペースにもなるか。ロッカーもあった。
利用はもちろん有料(1時間800円、1日2000円)だが、本を購入したら1冊につき100円キャッシュバック。チラシを持っていると半額。

なかなか大胆なコンセプトだ。言ってみれば、有料立ち読み……いや坐り読みコーナー設置といったところか。どの本を買うかじっくり時間をかけて選ぶのによいかもしれない。
本が売れない時代と言われる中で、最近は書店内にカフェやグッズ類販売コーナーを併設することは珍しくなかったが、本そのものに焦点をてて本を楽しむスペースの提供と来たか。そして本を売るにつなげられるか。

これは気ぜわしい東京ではリスクもあると思うが、奈良なら可能かもしれない。

尋ねると、日本で最初の試みとか。ここまで来たら、次は泊まるスペースもほしい。。。読書ホテルというのはあるが、朝まで生読書、一晩で何冊読めるか選手権!とか。

ちなみに、同店には、拙著『山林王』が3冊ありました(^-^)/ 。ほかにも拙著があるかどうかは確認できなかったが、『鹿と日本人 野生との共生1000年の知恵』は奈良のシカをもっとも網羅的に記した本なのだから置いてほしい。だいたい拙著で林業に触れる本は、たいいてい吉野林業が登場するのだから。『絶望の林業』も『森林異変』『森と日本人の1500年』とそうなら、『森は怪しいワンダーランド』だってそう。『いま里山が必要な理由』も生駒山に深く触れているし、ズバリ『生駒山 歴史・文化・自然にふれる』も私が半分ぐらい書いた共著だ。置いてほしい(^_^) 。絶版かもしれないけど。

読書で楽しむ奈良、というのもアリだと思うな。

 

 

2023/12/09

『列島ゴルフ場の科学』を20年前に

私には「ゴルフ場評論家」という肩書があるのをご存じだろうか。あるいはゴルフ場ジャーナリスト

間違ってもゴルフ評論家とかゴルフジャーナリストではないから、ご注意。あくまでゴルフ場を生態学的に論じる。ゴルフ場経営については若干論じるが、ゴルファーの好むコースうんぬんとか言ったスポーツ的なゴルフ場ではない。

実は2009年に『ゴルフ場は自然がいっぱい』という本をちくま新書から出版している。また、その改訂版の『ゴルフ場に自然はあるか? つくられた「里山」の真実』というKindle電子本もある。

この本を書こうと思ったのは、2000年前後には世の中にゴルフ場批判があふれていて、ゴルフは今のクマのように嫌われていたからだ。ただ、その批判内容が、私のようなゴルフをしない素人にも嘘っぱちとデタラメ、偏見だらけとわかる内容だった。そこで、一から勉強してその正体を確かめる、というのが目的だった。

その時も、その文献探しに難渋した。ゴルフ批判本はあるが、ゴルフ場の自然をしっかり調査したような本はない。ドシロウトの思いつき批判(というより悪口)を並べただけでは、資料的価値はまったくないのである。今ならトンデモ本扱いできるだろう。

それから約20年。

ついに出た。科学的なゴルフ場の本が。

『列島ゴルフ場の科学』 伊藤幹二・伊藤操子著 大阪公立大学出版会

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目次を紹介する。

まえがき
序章 「列島ゴルフ場の科学」とは
第1部 土地利用史と風土が特徴づける日本のゴルフ場
 第1章 世界に類を見ない存在様式
  1.日本列島の地勢的特徴
  2.ゴルフ場の立地と分布
  3.列島の地形とゴルフコース
  4.日本のゴルフコースのレイアウト
  5.在来種で構成されるコース芝生
 第2章 ゴルフ場ができる以前の植生史
  1.多くのゴルフ場が位置する「里山」とは
  2.里山利用の始まり:縄文の頃の話
     BOX1-1 日本の表土
     BOX1-2 ヒトとイネ科植生
  3.里山の発達:古墳の頃からの話
  4.里山利用の変化:近世の話
     BOX1-3 「土砂留奉行制度」って何?
  5.政府による里山の管理:明治以降の話
 第3章 日本の社会経済的環境とゴルフ場造成史
  1.米軍ミリタリー・ゴルフコースに始まる本格造成
  2.造成・ゴルフブームの始まり
  3.造成・ゴルフブームの推移
  4.造成を可能にした日本の芝生産業
     BOX1-4 社名を日本芝にした起業家のお話
  5.造成を可能にしたもう一つの要因:農村・農業社会の変貌
 第4章 ゴルフ場はそもそもどう発祥し発達してきたのか
  1.ゴルフ場の起源
  2.ゴルフ場の専門職グリーンキーパーの誕生
     BOX1-5 米国グリーンキーパーの芝生管理意識
  3.英国ゴルフ場の技術外史
  4.米国ゴルフ場の技術外史
  5.日本のゴルフ場技術外史
 第5章 市民・住民視点からのゴルフ場
  1.利用者の視点から
  2.地域住民から見たゴルフ場
  3.外国人の目に映る日本のゴルフ場
  4.農薬汚染の場という偏見について
     BOX1-6 「農薬」って何?
第2部 ゴルフ場の緑地機能とその地域的役割
 第6章 日本のゴルフ場緑地の構造
  1.ゴルフ場施設の規模と構成
  2.ゴルフ場芝地の構造
  3.ゴルフ場樹林の構造
     BOX2-1 残置森林とは
  4.ゴルフ場のため池と治山構造
 第7章 ゴルフ場植生の表土保全機能
  1.芝地部分の主要機能
  2.樹林部分の主要機能
  3.林内ラフの機能
  4.ゴルフ場湿地の機能
 第8章 ゴルフ場緑地を構成要素とする里山樹林
  1.里山樹林の変遷
  2.里山の経済・文化を支えた山林樹種
  3.里山のスギ・ヒノキ林を考える
  4.管理放棄が進む里山樹林
  5.里山樹林に広がる感染症
  6.里山樹林に潜む厄介な野生動物たち
 第9章 地域の環境資産へのゴルフ場緑地の役割
  1.地域の水循環とゴルフ場緑地 88
  2.地域の炭素貯蔵庫としてのゴルフ場緑地
     BOX2-2 ゴルフ場の温室効果ガスインベントリ
  3.地域の生態系・生物多様性保全とゴルフ場の役割
  4.地域の有用広葉樹の保存
第3部 植生管理現場の視点で見たゴルフ場緑地
 第10章 植生管理の現状
  1.データの収集:グリーンキーパーへのアンケート
  2.管理体制について
  3.キーパーが管理上重視していること
  4.キーパーが管理上苦慮していること
 第11章 主な生物害の実態と対応
  1.増大する雑草問題
     BOX3-1 スズメノカタビラ:人間が芝生から追い出せない小さな生物
  2.獣害増加の実態
  3.ゴルフ場緑地に起こっている生態系の変調
 第12章 直面する人材と経費不足の危機
  1.昨今の実態
  2.植生維持が危惧される将来
 第13章 グリーンキーパーが実感する自然環境保全
  <九州地区> <関西地区> <中部地区> <関東地区> <東北地区> <北海道地区>
第4部 日本の環境資源としてのゴルフ場の未来
 第14章 ゴルフ場の地場産業としての存在意義
  1.ゴルフ場事業は農林ビジネスなのか
  2.ゴルフ場緑地の外部経済効果とは
  3.ゴルフ場が持つ「オプション価値」
 第15章 地域のグリーンインフラとゴルフ場
  1.グリーンインフラとは
  2.地域で進行するグリーンインフラの変質
  3.ゴルフ場緑地がメガソーラー施設に
  4.植生管理不作為で止まらない雑草の蔓延
 第16章 気候変動対策とゴルフ場の役割
  1.気候変動対策へのグローバルな動き
  2.地方社会に求められている対応
  3.ゴルフ場にできることは
 第17章 ゴルフ場活用に向けてのビジネスモデルづくり
  1.ゴルフ場活用の方向性について
  2.緑地管理ビジネス
  3.炭素クレジットビジネス
  4.地域活性化・レジャービジネス
  5.実現に向けての体制づくりについて
  6.ゴルフ場の2050年は
参考文献・資料
あとがき
索引

目次を追うだけで、極めて自然科学的にゴルフ場環境を論じた内容だとわかるだろう。また歴史的背景なども描かれている。

著者の二人は夫婦だが、どちらも本筋は植物学……というより雑草学の専門家だ。とくに操子さんは、京都大学名誉教授だし、幹二さんは兵庫県の樹木医会の設立者。

本書は、専門書ぽいが、読みやすくて一般人にも向けられている。コラム欄にも面白いネタがいっぱいあるのだが、これはまた別の機会に紹介したい。

ちなみに、私がこの本を20年前に読んでいたら、『ゴルフ場は自然がいっぱい』は執筆しなかったかもなあ。ただ14年前と今とはさまざまな状況が変わっている。地球環境問題がこんなにクローズアップされると思わなかった。

またゴルフ場評論をやるか。

 

2023/12/04

ヤバ!ジュンク堂難波店

ジュンク堂書店難波店で、例によってチェック。

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おー、こういう棚があるとテンション上がるね(^^;)。平積みに私の関係した本がずらり。
『絶望の林業』、『山林王』、『フィンランド 虚像の森』は監訳。左端の『樹盗』は、共同通信に書評を書いている。

別の棚には、『虚構の森』

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思わず、私も本をごそっと買ってしまったよ。まだ読んでないけど。


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