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本の紹介

書評・反響

2017/04/25

奈良ジュンク堂の『森怪』

奈良のジュンク堂書店(大和西大寺駅前の奈良ファミリー内)で発見した。

 
何がって、『森は怪しいワンダーランド』を(笑)。
 
Photo_3
 
見よ、平積み(表紙面を見えるように陳列する意)だぞ。。。。たった1冊だけど(^o^)。
有り難いです。出版して半年以上経ってもこの状態で置いてくれているのは。
ちなみに昨年の秋に見かけたのは、こんな状態だった。
 
Photo_2  
それから半年経って昇格したか。。。
最後の1冊でしょう。お早めに。
 
 
ちなみに『森は怪しいワンダーランド』には、昨日紹介したランビルの樹上回廊を訪ねた時の記事が載っています。

2017/04/24

樹上小説!『薫香のカナピウム』

このところハマっている上田早夕里の小説の一つ『薫香のカナピウム』を読了。

 
Img002 文藝春秋・定価1500円+税
 
これ、なんと紹介したらよいのだろうか。思い切って「樹上小説」なんて、どうか……と思ってしまった。ちなみにタイトルのカナピウムは、キャノピー(樹冠)からの造語。樹上世界の意味と思っていただければよい。
 
上田早夕里といえば、『華竜の宮』で日本SF大賞を受賞した本格ハードSFの系統を継ぐ作家だが、実はパティシエ小説とか、妖怪小説とか、純文学ぽいものまで紡ぐ。
 
で、本書は帯文にあるように「ファンタジー」だとする。裏帯には「たおやかなる少女のビルディングスロマン」とも紹介されている。主人公は、地上40メートルもの樹上世界に生きる少女だ。オランウータンも出てくるし、あふれる生命の楽園としての樹上世界は、おそらくボルネオの熱帯雨林の樹上らしい。
 
出だしから樹上の枝から枝へと渡り歩きつつ生活をする人々の描写が続き、ファンタジーらしき異次元の民族を活写する。ジャングルの樹上は、香りで道筋がつけられているなど斬新なアイデアもあふれる。
 
読み進めると、本当に主人公は「少女」なのかも疑問になってくる。身体が角質で覆われている描写もあれば、「巡りの者」と出会うと子供を孕むのは配偶者側だという。そして男でも女でもない人物も登場する……。
 
まさにファンタジー小説だなあ、と思わせるのだが、第2章の最後の1行でギョとするのだ。
 
やがてハードSFとしての輪郭が浮かび上がっていく。そこに描かれるのは、森林生態系とそこに人類がいかに関わってきたか。自然と人為、人工物と生命体。共生と融合、そして反発。そして人類進化の途方もない方向が示されることになる……。
 
 
あんまりネタバレ的な紹介はしないが、この小説はマレーシア・サラワク州のランビル国立公園をモデルにしている。事実、著者は、雑誌『科学』の林冠生態系の号を読み、井上民二京都大学教授の研究を知って、小説の着想したらしい。
 
実際、文中に井上教授が建設したツリータワーや樹上のウォークウェイも登場するのだ。 
 
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ランビルのツリータワーと、樹上の回廊。
 
最初は、ハドソンの『緑の館』を想像させたのだが、やがて小松左京の一連の作品、たとえば『継ぐのは誰か』なんぞが頭に浮かんだ。どちらもアマゾンが舞台で、妖精のような未知の種族の少女や、新人類が登場するのだが……。
 
私が一時期通い続けた熱帯雨林の樹上世界が、まったく装いを変えて小説の舞台になったことに感激。
 
やっぱり樹上小説というカテゴリーを設けてみたい(笑)。

2017/04/17

村尾行一著『森林業』が出版へ

現在、愛媛大学客員教授を勤める村尾行一氏の新著が、まもなく出版される。

 
 
4月下旬には書店に並ぶと思われる。
 
私が、読んだどころか出版もされていない(~_~;)本をなぜ紹介するのか。実は本著の出版には私も多少関わったからである。それだけに概要をそれなりに知っている。
 
目次を見るとわかるだろうが、村尾氏のこれまでの著書の内容も網羅している予感。
そもそも私なりの林業に関する理解のバッグボーン……焼畑林業、日本林業の裏側、恒続林思想、森林ロマン主義……をつくった元の多くが村尾氏の著作である。それらが改めて整理されて本になるというのだから、期待しない方が無理だろう。
 
上記リンクでは、序章が読める。
 
ここでは目次を引用しておくが……長いよ(~_~;)。膨大なテーマが盛り込まれている。
 
なお、サイドバーにAmazonそのリンクも張っておく。すでに予約できる。
 
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
序章 日本林業とドイツ林業
1 ドイツ林業とは何か
2 「ドイツ」とはどこだ
3 ドイツにも山岳林がある
4 日独林業の本質的違い

第1部 ドイツ林業の個性

第1章 ロマン主義の申し子
1 《自然》と《弁証法》を発見したロマン主義
2 文化論なくして林業論なし

第2章 「ガイアー革命」
1 生態学的林学の成立
2 ガイアー林業思想の要諦
3 不定形で、多様で、小規模な森林こそ最良

第3章 多機能林業論
1 林業とは一つの森林から多機能の同時発揮
2 林業の社会性重視と主要産業化
3 「社会的市場経済」の熱情的な擁護者
4 多様な事物の多様なままでの総体把握

第4章 森林機能計画制度
1 ディーテリヒ多機能林業論の制度化
2 バイエルン森林機能計画制度の骨子
3 「利用機能」の発揮はどの森林でも

第5章 「フリースタイル林業」
1 林業における資本主義の限界性
2 森林の多様性・動態性ゆえの「フリースタイル林業」
3 「育林は森の心で」
4 《経済》と《公益性》と《森林美学》と《保健休養》の自同律

第6章 「フォルスト」と「ヴァルト」
1 かつて「フォルスト」は森林とは別概念だった
2 「木材窮乏」がもたらした「フォルスト」の意味変化
3 「林業」から「森林業」へ――森林利用の発達

第7章 「持続可能原則」の揺らぎ
1 「持続可能原則」は発想のコペルニクス的転換ではない
2 「ヘルシンキ総指針」

第8章 ミュンヘン・チューリヒ同盟
1 スイス林業の大改革 
2 日本に輸入された「近自然的河川工法」
3 アルプスの国・スイスにおける小私有林の意義

第9章 北ドイツへの宣教
1 「森林業」を題名にした「人間・森林系総論」
2 遅れた北ドイツ林業制度

第10章 「照査法」
1 徹底した現実重視の単木施業
2 照査法を大成したギュルノとビヨレイ
3 日本はクヌッヒェルの提言に学べ

第11章 「恒続林思想」
1 プロイセンでも生まれたミュンヘン・チューリヒ流林業思想
2 「恒続林」とは何か
3 「恒続林施業」はアカマツ林に特化した施業ではない
4 「恒続林施業」と森林美学

第2部 ドイツ林業前史

第1章 かつて森は魔界だった
1 森は恐怖の暗黒空間
2 林業人・山村民は賤民だった

第2章 絶対主義の財政基盤
1 木材依存型体制
2 自己否定する重商主義

第3章 「木材窮乏」が生んだ「持続可能な林業」原則
1 苦肉の策の「保続原則」
2 劣悪なドイツ林業従事者
3 成果なき人材養成策

第4章 コッタによるターラント森林アカデミー創立
1 《林学古典派》??「ゲーテ時代」の人びと
2 近代的林学高等学府の創立
3 《ターラント林学》の特性

第5章 伐期齢問題
1 林業における「伐期齢」の意義
2 自然的伐期齢説
3 工芸的伐期齢説
4 材積収穫最大伐期齢説
5 貨幣粗収穫最大伐期齢説
6 森林純収穫最大伐期齢説
7 土地純収穫最大伐期齢説

第6章 ユーダイヒ──ターラント林学の大成者
1 ユーダイヒ森林経理学
2 日本林業のモデル

第7章 「ノルマールヴァルト」(法正林)とは
1 「ノルマールヴァルト」とは
2 理念型か達成目標か
3 現実の多様性を捨象してのみ措定できる法正林思想

第8章 ターラント林学の限界性
1 林業の思弁的規律
2 排除の論理
3 「マスト林業」──豚と共にある林業
4 ターラント林学は過渡期の林学

第9章 ドイツ林業の地域的多様性
1 目標林形の設定
2 生産目標の設定
3 西南ドイツ林業の問題性

第3部 ドイツ人にとって森とは何か

第1章 森と都市
1 森あってこその近代都市
2 かつてのミュンヘン
3 森の中の都市、都市の中の森
4 都市林の改造
5 都市林の造成

第2章 都市林こそが森林業の精華
1 人と猪の母子が一緒にお散歩
2 都市こそが森林に最も多くを、しかも最も強く求める

第3章 森で憩い、楽しむ
1 大工業都市だからこそ「市中の山居」
2 「氷雨でも森へ行くッ」
3 「森の幼稚園」
4 「市中の田舎暮らし」──クラインガルテン
5 「ウアラウプ」(有給休暇)の第一の行き先

第4章 森のウアラウプ
1 道路
2 森林立入権
3 宿泊施設
4 食事
5 国有林の役割

第4部 最高の頭脳が集まる森林業の人材育成

第1章 医師は一時に一人を救い、森林官は同時に万人を救う
1 憧れの職業
2 ムルナウにて

第2章 林業従事者の職種と職務

第3章 高等森林官の職務と養成課程
1 高等森林官の職務
2 高等森林官の養成課程

第4章 上級林業技師の職務と養成課程
1 高度な人材を求める新事態
2 林業大学校の履修課程
3 上級林業技師の主たる職務

第5章 林業士の職務と養成課程
1 ドイツ林業士の質
2 林業士の養成課程
3 作業士学校の主要履修科目
4 国家試験と主たる就職先
5 さらなる進路

第5部 日本林業再興への処方箋

第1章 過去の栄華が現在の禍根
1 「吾ガ咎ハ常ニ吾ガ内ニアリ」
2 未曾有の活況に惑乱した戦後林業

第2章 《外材時代》への誤った対応
1 外材輸入解禁問題
2 《優良材》という獣道への逃避
3 いわゆる「将来木」について
4 枝打ちの危険性

第3章 間伐と枝打ちの生態学
1 森林は隙間だらけ
2 林分総葉量一定の法則
3 間伐するなら集約的な「定性収入間伐」を
4 列状間伐は〝劣情間伐〟
5 《上層枝打ち》もありうる

第4章 乾燥の重要性──ヨーロッパ材が吉野まで来る理由
1 木材の良さは乾燥材なればこそ
2 伐採の機械化、運材と貯木の陸上化が乾燥工程を省略した
3 無乾燥材の致命的欠陥

第5章 東濃檜物語
1 東濃檜はなぜ天下一の銘柄材になれたのか
2 東濃檜はあくまでも「製品銘柄」
3 東濃檜の教訓

第6章 「分裂せる市場」構造
1 「貧困の価格」か「価格の貧困」か
2 流通の「蛸壺」化による「一物多価」現象
3 「多種目少量」を「少種目一括」に《変圧》できない流通
4 「そんなに材は集まらない!」

第7章 秋田の国有林で見たこと
1 秋田杉問題
2 実際の国有林は《分国有林》
3 「ノン・キャリア」組の難点
4 広域販売こそが要諦
5 ドイツ高等森林官の高い移動性

第8章 「盗伐問題」と「違法伐採」
1 入会とは何か
2 「林野官民有区分」の目的と実態
3 『夜明け前』悲劇
4 「国体」VS.「入会」
5 「違法伐採」・「合法木材」問題私論

第9章 木材栽培業から森林業へ──日本林業の発達的回生
1 日本林業起死回生策要綱
2 日本でも天然更新は容易
3 「焼畑林業」再考
4 〝有害動物〟の林産物化
5 農業モデル化の弊害
6 梶本式立木乾燥法を起点とする乾燥システム
7 楽に伸びる国産材需要
8 日本森林業の主要産業化
9 里山私論
10 担い手の集団と担い手の養成

終章  「社会的市場経済」と森林業
1 「全ての国民に繁栄を」
2 なぜ「人間の顔を持つ資本主義」なのか
3 「社会的市場経済」に日本林業が学ぶもの
4 森林業は情報産業なのだ

あとがき──本書の思考様式的背景
 

2017/03/28

Yahoo!ニュース月間MVAに選定!

Yahoo!ニュースには、月間MVAとMVCがある。
 
MVAとは、Most Valuable Article のこと。ようするにアクセス数とは関係なく、優秀記事という観点で選ばれる記事である。MVCは、Most Valuable Comment。優秀なコメントの賞だ。
この2月のMVAに私の記事が選ばれた。
 
 
 
月間に数百本の記事がアップされている中から選ばれた5本のうちの1本なのだから、それなりに誇りたい。ちなみに私は2度目。
 
選定コメントを求められて、その場で書いたのだが、つい「~である調」にしたところ、他の方々はみんな「~ですます調」であった。これは外した、と思ったね(笑)。
 
 
Yahoo!ニュースは、最初のうちこそ、金にならないもののどうせ無料のブログ記事を書き散らしているんだし、ブログとは違う読者層だから世間の反応をうかがうのにはよいか……という安易な気持ちで始めた(笑)。
しかし、どんどん進化していて、アクセス数だけでなくこうした賞を設けるなど執筆者支援の方策が次々と打ち出されている。一部に取材経費も出してくれるようになった。私は、まだ申請したことはないが……。
 
ネット記事というのは、まだまだうさん臭く思われる部分もあるが、その中で良質なジャーナリズムを築こうという意気を感じる。
やっぱり有難いね。

2017/02/28

『森怪』グリーンパワー書評

やっと、埼玉~東京紀行から帰宅。。。ま、そんな大層なものではけれど(~_~;)。

 
稔りはあったが、少々疲れた。
 
で、帰り着くと郵便物が溜まっているわけだが、届いていたのが「グリーンパワー3月号」。
 
その最終ページに掲載されていたのが、これだ!
 
173  
 
『森は怪しいワンダーランド』の書評。
 
精霊たちに出会うのはボルネオではなくてソロモンなのだけど、ま、そんな小さな点はともかく、私のことを「オカルト好きの懐疑派」と紹介している。そんなこと、文中に書いたっけと振り返るが、たしかにオカルト話は大好きで、でも信じていない(笑)。それでも私自身が不思議な体験を幾度かしているのも事実。
 
「おくさずに筆を進めた」ともあるが、臆す以前に世間の反応に鈍いのも事実(笑)。
 
ラジオに続いて、『森は怪しいワンダーランド』が世間に知られて読まれることに期待する。だって、そうじゃないと第2弾書けないから\(^o^)/。

2017/02/21

アクセスランキングに3つ

先日のYahoo!ニュース「針葉樹材が広葉樹材に化ける」、つまりケボニー化の記事が意外なほどヒットした。アクセス数がうなぎ登りだったので驚いたのだが、もっと驚いたのがこちら。
 
Dsc_0434
 
これ、Yahoo!ニュース個人のアクセスランキングなのだが、「経済」カテゴリーのランキングを見ると、なんと上位10位までに私の記事が3つも入っている。
 
1位が「針葉樹材が広葉樹材に化ける!」で
4位に「木の柱はもういらない? 」が入っている。これ、半年以上前の記事だ。
そして8位に「廃パレットから家具! 」。これは今月。
 
経済記事を書く人が少ないのか?そんなバカな。
しかも環境問題や森林問題ではなく、木材の記事ばかり。
 
これが、たとえばトランプ大統領だとか金正男だとか、いっそ芸能人の話題のニュースなら有り得るのだろうが、木材の記事がねえ。
 
 
私の執筆した記事としても、森林に関することより木材に関わることの方が反応が高いという点でも驚き。そうかネット界では、森林だ樹木だ生態系だというより、身近な木材の方が興味を持ってくれるのかもしれない。
 
あ、ついでに、3本とも「!」とか「?」などの記号を使っている。これも共通点かな(笑)。
 

2017/02/08

「高齢里山林の林業経営術」から考える里山林業

購入しようと思っても書店にはなく、とうとうAmazonで購入したけど読んでいなかった『高齢里山林の林業経営術』。(~_~;)

ようやく目を通したわけであります。
 
まあ、通して読むというより、写真も多いからパラパラ開いて目を通すだけでも十分ためになる面白い本である。
著者の津布久隆さんは、現在栃木県県西環境森林事務所の環境部長だそうだが、これまでも里山林の管理マニュアルなどを出版している。
 
 
Photo
 
目次を張り付けると、
 
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
はじめに
第一章 里山林のルーツ―農業や暮らしを支えた林
 第1節 農業や自家の資源を得る林分
 第2節 副業的な収入を得る林分
 第3節 屋敷や耕地を保安する林分
 第4節 畜産用の飼料を得る林分
第二章 高齢里山林は、何を伐り、何を残せば良いか
 第1節 森林施業の3つのタイプ
 第2節 中林への改良手順
 第3節 抜き伐りにおける選木基準
第三章 伐った後は、どのように更新させれば良いか
 第1節 更新補助作業
 第2節 天然更新完了基準
 第3節 保育作業
 第4節 被害対策
第四章 伐採木を有価物に―廃棄物にしない方法
 第1節 伐採木は廃棄物か
 第2節 里山樹種の特徴と価値
第五章 木材以外の収入源を探す   ―商品となる特用林産物いろいろ
 第1節 現代の実在事例
 第2節 昭和20年代の特用林産物の復活
第六章 収入を上げるために頭に入れておくべきことは何か
 第1節 材積の測り方―販売の基本
 第2節 材として販売するには
第七章 事例に見る 造林補助金を活用した施業方法
 第1節 事例1 アカシデ-コナラ林の造成の事例
 第2節 事例2 ミズキを収穫した事例
 第3節 写真記録 その他の6事例
むすびにかえて ~高齢里山林亡国論~ 
参考文献 
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高齢里山林という言葉が、ちょっと斬新(笑)。
 
たしかに里山林という言葉から連想する(若木の多い)明るい雑木林は、今や消えつつある。どこも高齢化と少子化が進んで暗い気分……じゃない林床になっている。
そんな山でも、やり方次第では収入を得られる経営ができますよ、というのがコンセプトだ。
 
高林、低林、そし中林作業という言葉が出てくるが、これって戦前はよく使われたが今は忘れられた言葉の一つだろう。それを復活させたというのも面白く感じる。
 
我がタナカ山林でも応用できないか、とふと考えるのだが、まあビジネスにするには本気度が必要で、私にはそれだけの気力がない(~_~;)のであった。
 
ただ、様々なアイデアや実例を紹介しているから、それを目にすることで私なりに考えることは多々ある。
 
一つ思いついたのは、ソヨゴである。
西日本では、ナラ枯れが進んだ雑木林では、コナラ類が枯れた後に生えてくるのがソヨゴなのだ。照葉樹だから、これが繁ると林床は暗くなるので嫌われる。
 
実際、ナラ枯れ以前から、タナカ山林ではソヨゴの繁茂が目立った。それを全部伐採してしまって明るい森づくりを始めた。ところが残したシンボルツリー的なコナラやアベマキの大木が今度はナラ枯れに遇う……という悲劇的な状況が進んでいる(~_~;)。一方で、ソヨゴの切株からは萌芽が芽吹いている。放置したら、本格的なソヨゴ林になるかもしれない。
 
私自身はソヨゴは好きな木である。赤い実がきれいだし、照葉樹と言っても、わりと明るい緑の葉をつける。また中低木だから高木林にはならず、わりと扱いやすい。
 
そこでソヨゴ林業なんてのをできないか、と考えたのだ。
 
ソヨゴは成長が早いし、その材は、私が伐ったかぎりはきれいな白っぽくて、緻密な材質だったと思う。太くはならないが、使い道はあるんじゃないか。(本書には載っていないが……。) 
 
 
ちなみに本書をネットで買えるように、サイドバーにリンクをアップしてある。

2017/02/06

東京の書店で『森怪』

東京の書店で『森怪』
なぜか東京に来ている。本来の目的は明日朝なんだが、前日入りして神保町へ。

三省堂書店を覗くと、ありました『森は怪しいワンダーランド』。
しかも書評付き。たしか東京新聞だったと思う。平積みなのも嬉しい。

やっぱりポップがあると注目度がよくなるなあ。


もう一軒、農文協のセンターでも平積み。発売直後はなかった記憶があるから、ありがたい。


実は明日の仕事も『森怪』がらみ。もう一押し、売れることを願って。

2017/01/28

紀伊國屋書店における拙著の扱い

大阪梅田のグランフロントに行った際、そこに入っている紀伊國屋書店に寄った。ここは、わりと専門書の割合が高い。

 
で、行けば森林コーナーを覗くし、そこに拙著があるかも確認してしまう。
 
2
 
なかなかの品揃い……だが、拙著は?  ええと。ええと。あった!
 
下から2段目だ。何があるか、わかりにくい?
 
3
 
おお、もう在庫がないと思われた『日本人が知っておきたい森林の新常識』があるのもありがたいが、『樹木葬という選択』があった。これを森林の分類に入れてくれるのは嬉しい。たいてい冠婚葬祭コーナーが多いからだ。内容、わかってるじゃん! この本は、基本的に森林の本なのだよ。森を守る樹木葬なんだから。
 
でも、最新刊の『森は怪しいワンダーランド』は? ないのか。。。。
 
思わず店内を検索してみる。
 
ありました。ここに分類しているとは。
 
4
 
精神世界の棚。。。もっとも下の段を見てほしい。
 
5
 
ま、「怪しい」本なんだけど。。。内容、わかっているのか? それにしても周辺の本は、タイトルを目にするだけで楽しい(^o^)。「霊現象」とか「光る樹」とか「スピリチュアル」「魂の探求」「見えない世界」……。
 
 
ちなみに紀伊國屋書店梅田本店では、『森は怪しいワンダーランド』もちゃんと森林コーナー(というか環境や林業本コーナー)に置かれていた。まだ平積み5冊ほどありましたよ!

2017/01/26

書評『山のきもち』は性善説?

書店で見つけた本。

 
山のきもち 森林業が「ほっとする社会」をつくる』(山本悟著 東京農大出版会刊)
 
Photo
 
目次を見ると、林業から始まって、木材産業から木造建築、まちづくり、山村ビジネスに木の駅プロジェクト、里山、森林ボランティア、田舎(山村)移住、森のようちえん、林業女子、そして森の歴史と文化……と実に広く網羅している。
そのテーマは、私が手がけようとしている「森林ジャーナリズム」と範疇と非常に重なっていると言えるだろう。
 
だから興味を持って手にしたのだが……読み出して妙な気分になった。
 
一見、私と同じ興味を持って対象に向かい合ったように見えて、なんだか見事に違うのだ。
 
たとえば自伐林業、バイオマス発電、国産材輸出、CLT、林業教育……などの紹介は、手放しの「希望」として描かれている。
 
説明は難しいが、目次の一部を見れば雰囲気がつかめるか。(目次は相当ページ数あるので、この見開きだけにしておく。)
 
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今や日本の森は宝の山!と、どこかで聞いた言葉がこだまする。いわば性善説による森林事情?  (逆に言えば、私が感じる森林事情は、いつしか性悪説視線になってしまっているのだろうか……。)
こんなに日本の森林は希望にあふれていたっけ?バイオマスが山村を救うのか? 大型製材工場が流通を改善したのか? 自伐林業が儲かるのか?
 
一応、第3章に「課題を考える」が設けられていて、林業が直面する問題点は紹介されているのだが……ここでも問題解決の糸口はあるように読めてしまう。゛
喫緊の課題だとして、低コスト化に機械化、安定供給に路面整備、齢級構成の平準化の再造林だとか、人材育成に林業大学校の設立だとか……なんか林野庁のお題目のオンパレードか。
 
別に内容が間違っていると指摘するわけではない。事実関係はきっちり取材されている。私の取材先とかなりだぶっているし、私の知り合いもかなり登場する。ただ解釈というか、裏の読み方が私と違うだけだ。
 
読後感としては、「里山資本主義」と似ている。ま、そういう本だ(^o^)。
 
 
ちなみに著者は毎日新聞の記者。それにしてもほとんど1年で全国を取材して回ったようだ。羨ましいな。交通費だけでも100万円を優に越えるだろう。林野庁職員にデータ収集してもらった、とあるが、これは羨ましくない(笑)。
 

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