ウッドショックと米騒動
米騒動の話題は今も尽きない。テレビのニュース、ワイドショーにとってもっとも美味しい米ならぬネタになっている。
私は、もうコメント付けるのを止めようと思っている。ただ話題は米不足から米の価格へと移ったようだ。米はあるけど、価格がまだまだ高いことを問題としている。
それって、ウッドショックのときと流れが似ているなあ、と感じた。最初は「木材が(製材が)手に入らない!」と騒がれた。まず輸入する米材(コメじゃない、アメリカ・カナダ材だ)がなくなり、次に国産材も取り合いになった。やがて木材はとりあえずあるけど高すぎる、建築の値段が上がってしまう、となっていった。
もっとも高値は長く続かず、価格が暴落し始めるのだが……改めて当時の動きを見たら、米の価格の今後の変動も読めるかな、と思って木材価格推移を探す。
製材の価格で、ぴょこん、と跳ね上がっているのがウッドショック時だが、その後下がり始める。気がつくのは、下がったといってもウッドショック以前の価格にはもどっていない。多少の高値で落ち着いている。まあ、この当たりが売り手買い手両者が納得できる値段だったのだろう。
米もこの程度の価格(現在の異常な高騰はなくなるが、以前よりは高め。1・2~1・3倍ぐらい)で止まれば、消費者も生産者も納得できるのではないか。
面白いのは、ヒノキとスギの製品価格はそうした値動きだが、その下の丸太価格はどれも反応していない。ウッドショックのときもたいして上がらず、落ちても今までどおりのように見える。コンマ単位で多少は上がり下がりはしたようだけど。
そして点線の参考値である。国内企業物価指数らしいのだが、こちらは跳ね上がり続けている。ようするに物価高が続いている。それと比べたら、なぜ製材価格は落ちたの?と不思議になる。
米価格も、以前より多少は上がるだろうが、物価高に則した値上がりではないかもしれない。ただ、今年はしのいでも、来年以降は備蓄米もなくなった上で生産量が増えるかどうかもわからない。また跳ね上がるかもなあ。いや、米を食べない生活が根付く可能性もある。米生産量に則した食べ方をするのである。
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