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政策・行政関係

2018/05/19

林野庁の野望、もとい目標♪

知ってる? 林野庁が今後の目標を定めたんだって。

 
今の国会で森林経営管理法案や森林環境税などを通すでしょ。だから来年度から新スキームの林政が始まるわけよ。で、目標を立てたの。どこかのジャーナリストに「林野庁はビジョンがない」なんて言われないように?(笑)
 
 
少し数字を並べてみようか。
 
全国の私有人工林約670万ヘクタールのうち、10年後に全体の5割、20年後は7割を集積してちゃんと管理する!という大計画。残り3割は、もともと生産性が低いところだから市町村の直接管理にするとか。
 
そして林道や作業道の延長距離は10年後に24万キロメートル、20年後が32万キロメートルにする。現在(統計は2015年度)が約15万キロメートルだったから2倍以上に伸ばすわけ。 
 
それでどうなるか? なんと国産材の生産量が、1500万立方メートルから10年後に2800万立方メートル、20年後に2・3倍の3400万立方メートルに。
林業の付加価値生産額は、2500億円から10年後が5000億円、20年後はを2・5倍の6200億円に拡大!
 
ちなみに、こうして生産した木材の使い道も考えている。高層ビルの木造率を、10年後は25%!(今は、ほぼ0%だけど)にするんだ。低層非住宅建築も、木造率を現在の10%から10年後に60%までアップだよ。これらには当然、イチオシ建材のCLT(直交集成板)がたっぷり使われるわけだ。でも、価格が普通の建材の2倍以上だけど、きっと売れるよね。
あ、木造住宅も、現在は外材が中心だけど、これを国産材に置き換えるって。
 
 
すごいなあ。。。人口が減る中で、これだけの目標を達成しようというのだから、林野庁はなんて凄腕なんだ。
今の2・3倍に木材生産を増やすんだから、山ではバンバン皆伐するだろうな。仕事が増えて、林業は活性化するだろうね。そしたら山村の経済も潤うよね。林業の成長産業化は間違いないよね。バンザイだよね。。。
 

2018/05/01

森林データの共有に触れて……

今日は、連休の谷間、平日だそうである。
 
そこで真面目な話を。
 
林野庁は、森林データの自治体間での共有を行うために、クラウドシステムで相互に接続できるようにする計画を進めている。2022年度にも全都道府県で導入をめざすそうだ。
 
現在は、森林のデータが都道府県と市町村に分散している。たとえば樹種や植林時期などは都道府県で、所有者や伐採届に関する情報は市町村……というように分かれているのだ。それどころか電子データ化しておらず、紙情報で保管する自治体も少なくない。
これでは、いざ必要となった際に情報を探し出すだけでも大変。そこで林野庁が音頭をとって、データの様式を決めて、共有化を行うという。
それに森林組合など林業事業者も、このクラウドデータにアクセスできるようにするという。そうすれば伐採や植林の許認可も効率化できるだろう。地域の資源量も把握できたら、製材工場の業務にもプラスになるだろう……。
 
すでに三重県と岡山県では導入済み。今年度中に、茨城、石川、鳥取、福岡の各県が導入する見通しだ。
 
 
ま、よいことには違いない。そもそも、こんなことが未だにできていなかったこと自体が遅きに失したとも言える。
 
この件について考えていると、ふと先日持たれた奈良県の森林に関する会議のことを思い出した。
 
そこで某識者は、「国は情報も権限もバラバラ。縦割りになって林野庁と国土交通省と環境省……などが入り乱れている」ことを指摘したうえで、「だからいいんだ」。
 
こんな発言があったのである(笑)。
 
なぜ縦割りでよいのか。バラバラでいいのか。それは「おかげで国は何もできないから」。
 
国は一省庁が何か企画しても他省庁が絡むと身動きとれなくなる。その点、県は国より緩く、各分野を統合できる。治山や砂防と林業経営、それに自然保護を一体化して計画が練れる。
そして、県が勝手に動き出しても国は縦割りゆえに口を出せない。林野庁が、林業経営としてその方針はいかがなものか……と言いかけても、それが砂防と絡んだら国土交通省の手前、口を出せなくなる。
 
だから国には縦割りのままいてもらって、県でどんどん柔軟に進めましょう……という意見であった(⌒ー⌒)。
 
もちろん県内の森林データの共有化は進めるべきだ。また共有された森林データを利用できるのは、誰か。国にできるのか。お任せになるか。
これは林野庁が音頭を取らずとも、都道府県でできることだね。たとえば共有スタイルは、県がつくってもよい。先にやったもん勝ちでもある。
 
ただ県庁の課長クラスに林野庁からの出向を受け入れているところは難しいのかな。

2018/04/17

必要なのは「教養」~欲望の経済史~

NHKのEテレやBS1でやっていた「欲望の経済史」シリーズが気に入っている。もう放送は終わったが、再放送をまた見てしまう。

ちなみに書籍にもなっているようだ。

 
資本主義の誕生から現在までを追いかけているのだが、結構考えさせる事実と理論が浮かび上がるのだ。様々な立場の経済学者が登場し、分析する。
 
たとえば、産業革命は貧富の差を増大させて労働者階級を苦しめたように思われているが、計量経済学によると、反対なんだそうだ。産業革命以降、あきらかに労働者の取り分は増えている。しかも大量生産によって物価も下がることで、生活は裕福になっていた。
しかし、困窮者が多く生まれたのは事実だ。それは限りない欲望と、医療の普及による人口爆発が引き起こしたという見立てである。
 
そのほかにもいろいろあるが、資本主義は生活をよりよくするために考え出された制度であったのに、いつしか歪みがもたらされる。そこで改善策を考えて制度を改革するのだが、常に時間とともにゆがめられる……という繰り返しであることを示している。
 
そして資本主義はグローバリズムとナショナリズム(両者は一つの主義の裏表であるという指摘も驚き)の方向に発展し、やがて正常な競争をなくし、バブルを生み出し、弾けることを繰り返す。もはや止めどもない領域に入ってきた。
 
 
 
気になったのは、グレゴリー・クラーク博士(カリフォルニア大学教授)の言葉。
アダム・スミスが最初に資本主義の本質を捉えた。彼は言った ”金を稼ぐ目的は教養を学ぶためだ” と」。そして、
 
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しっかり歴史や哲学、宗教、文学など人文学を学ばないと、社会のビジョンを見失い、目先の利益と制度を個人の都合のよいように変質させてしまうというのである。持続可能な社会を気付くには国民の教養が欠かせないと。
 
 
新たな社会システムや法律も、理念としては「社会をよりよくするため」に考案される。
しかし時間とともに時代の変化に追いつけなくなり、教養なき人が変質させるのだろう。とくに反知性主義が跋扈する現在、そこに希望は見出せるだろうか。
 
 
森林経営管理法が国会を通過した。おそらく、同じことになるだろう。教養なき人が林業を手がけると、必ず変質すると思うよ。
 

2018/03/27

朝日の社説に森林経営管理法案

昨日の桜ジャーナリストから、森林ジャーナリストにもどる。

 
朝日新聞の社説に「森林経営管理法案」が取り上げられた。一部、森林環境税も取り上げている。
 
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一読、内容は結構私の指摘してきたことに近い面もあるのだが……「方向性は支持できる」とか「考え方は理解できる」といった言葉が目立つ。どうも、森林に関しては甘いね。。。
 
採算がとれない森林は市町村が管理し、広葉樹などを交えた「複層林」に誘導する。
 
あれ? こんな言葉、法案にあったかな。複層林なんて、時代遅れな。今なら針広混交林だろうに……読み飛ばしてしまったのか。私は、つい、
採算がとれない森林は市町村が赤字覚悟で伐採し、森林環境税などを元にした補助金で穴埋めする
と読んでいたのかもしれない(⌒ー⌒)。
 
いくつか問題点を指摘しているが、やはり「長期にわたり経営管理をきちんと担える林業経営者を十分に確保できるか」という点に尽きる。
 
国が期待しているのは、低コストで効率よく大量伐採する意欲と能力がある業者だろう。それ以上は考えていない。だって、真面目に再造林と育林を続けたら赤字になる。他人の山を20年30年と預かって世話を見られる人(企業)がどこにどれだけいるというのか。
だいたい森林環境税の使い道も、二酸化炭素吸収源対策だなんだと並べているが、吸収源をなくしてしまう主伐という名の皆伐を推進しているのだから。
 
ま、私の目は懐疑から始まっているのに対して、朝日の論説委員はなにかを期待しているのだろうかね。

2018/03/07

カイバツくん

最近、なぜか寝付きがよろしくない。

一度眠っても、夜中に目が覚めてしまうこともある。
 
眠れないと、いろいろ考え事をしてしまう。ああだこうだと次々と妄想が浮かぶ。なぜか興味なかったはずのゴシップ記事について深く考察したり、過去の腹立たしい思いがよみがえってムカつく。
 
なかでも、林業政策について思いを巡らせ始めると、血圧が上がる(-_-メ)。
 
そんな時にふと思いついたフレーズ。
 
 
カイバツくん
 
 
そう、カイバツくんだ。皆伐君とも書く。「怪物くん」ではない。
 
もちろん林野庁のことである。これからは、林野庁のことをカイバツくんと呼ぶことにしよう、と決心した。
 
カーイカイカイ、カーイカイカイ
除伐 間伐 皆伐くんは
皆伐ランドの推進者~♪
 
なんだか頭の中で昔のアニメソング?がグルグル回りだした。
 
 
官邸の御方にはよわいけど
山主、組合、なんでもこい
なんでもこい
重機投入 バキバキドドーン
たちまち山は丸裸
 
 
2番、3番も考えようかな( ̄ー ̄)。
 
 
ああ、余計に眠れなくなったような。。。
最後の手段は、お酒に頼る。アルコール依存症になったら、カイバツくんのせいだからね。
 
Images

2018/03/05

北海道にも林業大学校?

北海道が、「道立林業大学校」の設立をめざしているそうだ。
 
2020年度に設立予定で、これまでに十勝や後志、網走、厚真・むかわ両町など13地域が誘致活動を展開。それぞれが期成会を立ち上げて運動をしている。
 
この林業大学校構想は、今年3月末までに設立の基本構想を策定するという。大雑把には、2年制で、高卒以上の40歳までが対象……とのこと。
理由は、やはりカラマツの約8割、トドマツも約6割が樹齢40~50年の伐採時期を迎えている。40~50年で伐期とは、安く見られたもんだ。
ちなみに2015年度の林業従事者は4272人。微増傾向になるが、伐採のほか造林と苗木の生産に関わる人材が減少しているからだそうである。
 
まあ、これまでのように丁稚奉公的な人材育成では行き詰まりを感じるし、そもそもまともに指導できる組織(企業や組合)は少ないだろう。その点は、とりあえず「学校」の名をつけて、基本をシステマチックに教える場を設けるのは悪いことではない。ちゃんと、森林の将来像を描ける人材を育てるのなら結構なことだ。
 
しかし、結局は現場作業員の速成を求めているのかと思うと……やっぱり暗くなる。
 
それに募集は増えているが、応募者が増えているわけではない。すでに全国的に乱立した林業大学校では、定員割れを起こしていることを調べていないのだろうか。各学校が生徒を取り合う様相を呈しているのだ。
 
それにだ。この手の学校はどう考えても赤字なわけで、自治体としてはお荷物になる。目先の林業活性化のためとはいえ、負債を抱えたいと名乗りを上げるとは、勇気のある自治体が多いことに感心する。
 
 
こうなると、全国乱立林業大学校の生徒分取り合戦を展開してもらいたいものである(⌒ー⌒)。
 
 
 
 

2018/03/04

西粟倉村で森林信託

岡山県の西粟倉村が、三井住友信託銀行と「森林信託」事業に乗り出すようだ。
 
プランをまとめるのは3月末ということだが、仕組みとしては地権者および村から森林の所有権を同行に移転し、間伐や木材販売などは民間事業者に委託して、森林を運用する。
 
所有権を移転ということは、山主でなくなるのかと思いきや、地権者側は受益権を持ち、木材などの販売利益の一部を配当の形で受け取れる仕組みとか。
所有権が移れば固定資産税や森林保険料などは山主が負担しないで済む。代替わりで相続する場合も所有権より受益権の方が手続きが簡単だから山主も助かるし、委託側も相続に影響されずに安定的な森林整備を計画できて、森林の外部流出懸念なども減ると見込んでいる。
信託期間は10年以上を予定。期間終了後、希望すれば所有権は返還される。同行はここで事業モデルを作り、全国展開する狙いがあるという。
 
もっとも、現在は調査段階。「信託」の活用による森林管理と民間事業体による収益事業の可能性を探っているわけだ。
はたして山主は所有権の移転に素直にウンというのか。銀行側はこれで利益が見込めるのか。利益を上げるために皆伐したんじゃ話にならないし、森林経営のプランニングは誰がするのか……といった疑問はあるものの、これも森林所有権と利用権(管理権)の分離だろう。
国が森林経営管理法案などを持ち出しているが、自治体や民間でも、現在の制度を利用すればできることなのである。
 
 
森林を信託方式で利用権を分ける考え方は、私も古くから唱えていた記憶がある。それで調べてみると、本ブログには  
 
 という記事を書いていた。2012年2月である。ここでも、岐阜県御嵩町のケースを紹介している。さらに吉野林業だって山主と山守が所有権と利用権を分離しているのだから、森林信託と言えるんじゃないの?とある。
 
……今回のブログで書こうとしていたことを6年前にすでに書いていたわけで、もう書くことがない(泣)。ま、信託銀行が関わるのは国内初なのかもしれない。
 
 
ただ森林の管理は、所有権と利用管理権、さらに受益権を分離して行った方がよいという考え方は、世間のコンセンサスを得たのかもしれない。 
問題は方法だろう。いかなるスキームで分離するのか。経営主体をどこに置くのか。プランニングの主体、作業の主体はどこになるのか。分離して既存の森林組合に委託しました……では何の変化もない。
そもそも人材はどこにいる。森林組合でも市町村や都道府県、そして国でも、人材をいかに養成するのか、生み出した人材をいかに配置するのか……。
 
新しい仕組みづくりを競争する時代かもしれない。

2018/02/20

森林環境税ぶんどり合戦始まるか

まだ国会審議も終わっていないのに、もはや実施確定的な森林環境税。

 
年間約620億円の税収となると予想されているが、こうなると分捕り合戦が始まりそうだ。
で、林野庁が考えている配分案が見えてきた。
 
まず1割を都道府県に、9割を市町村に割り当てる。これは大枠として決まっている。ここからだ。
 
 
市町村の配分額は、「50%を私有人工林の面積、20%を林業従事者数、30%を人口」という基準を用いて計算する。私有の人工林面積については、林野率によって傾斜配分となる。
具体的には、林野率が75%以上ならば1,3倍。85%以上ならば1,5倍にするそうだ。
林野率が高いということは、それだけ山深いということであり、搬出が大変という意味なのだろう。なお全国平均は66,5%だ。
 
ただ人工林というのは、やはりスギやヒノキ、マツ、カラマツなど定まった樹種を植えたところになるのだろう。コナラやクリの人工林なんて認められないか。
山村の中には90%以上が山林というケースも少なくないが、国有林や公有林を除くとどうなるだろう。おそらく東北地方などは国有林率が異常に高いから、あんまり配分されない?
一方で西日本は有利かもしれない。
 
せっかくだから、自分の住む市町村はいくら受け取るか概算してみたらどうだろう。ちなみに奈良県の山村はほとんど民有林(それも私有人工林)で林野率95%なんて村もあるから、わりと多くなるかもしれない。でも、人口は少ないなあ。
 
林業従事者数は……今から幽霊職員・社員を増やすところも出てくるかもね(笑)。
 

2018/02/11

スゴイ官僚「杉浦譲」

たまたま手に取った「杉浦譲」(NHKブックス・高橋善七著)。

 
明治維新を支えた旧幕臣を描いているのだが、ほとんど無名だろう。だが、その足跡を追うと、なかなかスゴイ。甲府の幕府勤番の出身だが、非常に優秀だったようで官校の助教を振り出しに、外国奉行所に勤めて幾度も渡欧し、幕末の外交に尽力している。明治になると、旧幕臣ながら優秀ゆえに徴用された。
 
明治政府では、民部省をはじめに、駅逓権正、つまり郵政事業の立ち上げから不平等条約の改正や府県区画の再編、富岡製糸場の創設、陸運会社の設立、地租改正の推進、新戸籍法の起草、さらに東京日日新聞の創刊、つまり現在の毎日新聞へとつながる全国初の日刊紙の創刊をなし遂げている。
 
なかなかスゴイ官僚なのである。
 
その業績の中でも最後に手がけたのが、官有林の設立である。つまり、現在の国有林となる森林の制度の立ち上げに関わっていた。とくに森林行政に詳しいわけではなかったようだが、フランス式の林学をかじっていたようではある。
 
明治7年に官有林保護育成の基本方針を決定するのだが、それを担当したのが地理局。そこに杉浦は着任したわけだ。そして基本策を打ち出している。
 
「森林の国家経済に及ぼす影響は実に大なるものがある」
「山林に対する改革が行われないため巨害が現出するわけであるけれども、直接に人の心を揺り動かすに至らない」
 
林区、これは現在の森林管理署に相当する部署をつくろうと建議するが、経費の面から苦労した様子が描かれている。しかし体(林区などの林野制度)の完全を求めるが、その用(栽培、人材、伐採)を実施することができない……と嘆いている。
 
明治10年には地理局局長になり、官有林の調査に出かけた。その記録によると、どの林区に何本の木が生えているかまで調べている。そして「部分木規則」を制定したようだ。
「部分木規則」は、言ってみれば分収林制度であるが、この制度は吉野にあり土倉家も関わっているので気になるところだ。
 
だがこの年の5月に長野県から愛知県の官有林を現場視察を行った際に、身体を壊して亡くなっている。43歳であった。
 
国有林や林野行政の実質的な創始者のような位置づけだろうか。
 
 
 
他にも杉浦は、盲人教育運動に取り組んだり、芸妓娼婦の解放にも取り組んでいる。
後者はいわゆる「牛馬解き放ち令」である。当時の娼婦や年季奉公人は身の自由を奪われ牛馬のごとし、しかし牛馬が借金して金を返さなくてはならないのはおかしい、だから牛馬を解き放て、という論法で、人身売買を禁止し、すでに売られていた人はすべて無償で解放させたのである。これはマリア・ルーズ号事件の裁判とも関わっているのだが、こうした廃娼論を裏で支えていた。
 
やっぱりスゴイ官僚だ。
 
 

2018/02/09

「日本スゴイ、官僚スゴイ」を探す

このところ林政施策批判ばかり続いてしまったが、某コメントで「日本スゴイ、官僚スゴイ」記事も書きたい、、、と記してしまった。

 
で、やってみようかと(笑)。
 
 
私の記憶している行政府のスゴイ例はわりとあるのだよ。
まったく記憶を頼りに記すので、細かな点は間違っているかもしれないことを念頭に。
 
第一に思う浮かんだのは、何十年か前の宮崎の口蹄疫に対する農水省だ。
口蹄疫が出たらウシ、ブタほか家畜の大半はやられる。極めて危険な病気だが、日本ではほとんど発生例はなかった。それなのに初期症状で気付いた獣医の報告から短期間に抑え込んだ状況を、私は当時のニュースで追いかけて感心した。素晴らしく初動が早く、適切な対応だった。
もっとも、それから何年後か、再び口蹄疫が広がり、今度は世界最大規模の被害を宮崎で出してしまうのだが……。
 
中国がレアアースの輸出制限を始めた時のことも思い出す。ハイテク製品に欠かせないレアアースだが、生産地のほとんどは中国。日本の各企業はパニックに陥りかけた。メディアもレアアース危機を煽っていた。ところが経産省ではこの事態を早くから予測しており、対策を打っていた。レアアースのリサイクル技術とレアアースを使わない製品づくりを進めて、レアアース危機は雲散霧消、輸出規制を事実上撤廃させた。その後もレアアースの価格は落ちたままである。地味だけど、あの担当者はスゴイと思った。
 
奈良県大塔村の山崩れを予測したのは、国土交通省。事前に降水量などから大規模な崩壊を予測して通行を止めて避難を行っただけでなく、現地にカメラを設置。おかげで山崩れで道路が流される瞬間の貴重映像を残した。これは今も残っているから探してほしいが、目の前で山が崩れていく様子が記録されたのはスゴイ。カメラの設置地点を決めた人もスゴイ。
 
ほかには何があるかなあ。
 
結果的にたいした対策はうてなかったが、全国でナラ枯れが始まった時に、その原因やメカニズムをいち早く発表した森林総研はスゴイと思いましたv(^0^)。これも、流行る10年以上前からナラ枯れの大規模化を予測して研究していたからだろう。ま、予測しても効果的に防ぐ手立てがないのだからしょうがないのだが。。
 
 
どれも、スゴイと感じたのは、事前予測と顕在化した後の初期対応がしっかり行われていたものだ。未来を読んで、今から動く。これこそ真骨頂ではないか。
 
でも、ここ5年ぐらいは記憶に残ることはない。未来を読むどころか目先の対策さえ怪しい。今を読んで手を打っても手遅れだっちゅうに。いや、今やっていることが未来に及ぼす影響さえ読めなくなっている。(正確には読まない、かも。)
 
やはり政治のトップが反知性的になると、部下も知性を捨てるのかねえ。。。

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