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森と林業と田舎の本

2020/04/01

白書のための「森林環境譲与税の使い方」事例を収集?

今年発行される19年度「森林・林業白書」。ここに森林環境譲与税の使い道の好事例を多く載せるため、白書担当者は奮闘しているそうだ。

もともとは与党の議員から要望があったということだが、ようするに昨年からばらまかれ始めた森林環境譲与税、どこの市町村も使い道がわからず困っているということだろう。

もともと、この森林環境税の怪しさについては、繰り返し記してきた。Yahoo!ニュースだけでこんなにもなる。

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2020/03/28

「奈良モデル」に森のようちえんが?

「奈良モデル」ジャーナルが届いた。存在を知らなかったのだが、もう6号も出しているようだ。刊行は奈良県である。

奈良県では、「奈良モデル」というのを提唱していて、さまざまな新しい取組を始めている……というのだけど、6号では「新たな森林環境管理制度」を取り上げている。ま、ここには私も一枚かんでいたわけだが。

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ちょうど、そのための新しい条例も成立したところ。「奈良県森林環境の維持向上により森林と人との恒久的な共生を図る条例」という。長い……。ともあれ、奈良県が奈良県フォレスターという役職をつくることと、その人材を養成するための大学校(奈良県フォレスターアカデミー)の設立、そしてめざすは恒続林! と謳い上げている。恒続林を条例ではっきり位置づけたのは画期的だろう。

そして荒井知事と村尾行一氏(愛媛大学客員教授)の対談も収録している。

探してみたら、ちゃんと県のホームページに載っていた。詳しく読みたい方は、そちらへ。

さて、その中でも私が注目したいのは、対談の中の知事の言葉。

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森の幼稚園を作ろうかと思ったりもしています。

この言葉が出たかあ。私は、こちらも画期的だと思っている。実は条例づくりの際に、森の機能の一つに「レクリエーション」があるが、これは遊戯やレジャーではなく「命の再生」だという話になって、森のようちえんのような教育分野への利用も取り入れたいという意見が出ていた。結果的に条例にこの言葉を入れ込むことはできなかったのだが、少なくても奈良の森を使って教育することも条例は後押ししている、森のようちえんを県が認めているんだよ、と打ち出したかった。

すでに全国各地に森のようちえんはできて、奈良県内にもいくつかあるのだが、どこも運営は厳しいのが実情だ。完全民営だと金銭面も人員面も無理がある。活動する森の確保も大変。その中で鳥取県と三重県、長野県では認定制度をつくって合致したところには県が補助して運営を安定させる施策を取っている。今回の発言は、奈良県もそうする可能性があるのだよ、ということにならないか。

だから、もし奈良県内で森のようちえんを運営している、あるいは新規につくりたいと思っている人がいたら、新条例の項目に注目してほしい。立ち上げ時に必要となる市町村との交渉でも、知事の言葉がありますよと強気に出られるはずだ(笑)。

ちなみに私は、森のようちえんの先を考えている。だから、こんな記事も書いているのだ。

森の妖精ムッレを知っていますか Yahoo!ニュース

Yahoo!ニュースに「「森の妖精ムッレ……」を書いた裏側

これは5年も前の記事。森のようちえんから、一歩先の環境教育に進めたい。単に自然に触れ合うだけでなく、自然界の循環を子供たちに体感してもらい、自然を守る人材育成をめざして幼児(5~6歳)対象に行うものだ。今度のモデルはスウェーデンである。

なお、私は取材を通してムッレ教室の指導員の講習会に参加している。資格は取っていないけど、それなりに経験者だよ(⌒ー⌒)。ムッレも民間レベルでは広がっているけど、公的に取り入れているところはないだろう。先んじたら全国初が謳えるぞ。環境教育先進地を打ち出して「奈良モデル」にしないか。

 

 

 

2020/03/05

食料と木材の自給率を上げる方法

日本の食料自給率が低いことはよく知られている。18年度で過去最低の37%である。だから国内農業が大切だ、という論法になっているのだが、少し風向きが変わりそうだ。

というのは、農林水産省は次年度「食料・農業・ 農村基本計画」から新たな計算方式を使った食料自給率の計算をして目標値も決める方針を明らかにしたからだ。

具体的には、輸入飼料を使って生産した畜産物を全て「国産」とカウントする

これは何を意味するか。まず現在の食料自給率という数値は、通常カロリーベースなのだ。ただ、そこで畜産などの餌がどこの産物かをこだわる。輸入飼料を使っている場合は、畜産物は国産とならないのである。だから畜産物の自給率はたった15%(飼料自給率は 25%)である。個別品目だと牛肉の自給率は11%だ。和牛がどんなに増えても国産とカウントされない。豚肉は6%、鶏卵も12%にすぎない。

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だが、飼料にこだわらなくなると、一気に自給率は上がる。全体で46%になる。ちなみに牛肉は43%、豚肉は48%、鶏卵に至っては96%に跳ね上がる。

一方で生産額ベースの自給率もあるが、18年度は66%。それが飼料にこだわらないと69%になる。

なぜ変えるのか。これまでは「農業を振興しないと食料安保が心配」だと感じさせるために、わざと?低くなるような計算式を使っていたのだが、さすがに頑張っても自給率が上がらないので操作する?いや、一応畜産業の「規模を正しく把握する」(農水省幹部)との狙いだそうである。それにしてもカロリーベースに生産額ともに2種類の計算をして、目標値を出すというのは煩雑すぎないか。

ちなみに食料自給率が低いから輸入が止まったら大変と言われるが、多分日本人は飢えないだろう。食品ロスが生産量の約半分を占めるからだ。飢える前にロス分を消費すれば、自給率は2倍になる。


思えば木材自給率も上げようと頑張っている。ちょうど現在は36・6%と約20年前の2倍になった。この数字は食料自給率と並んでいるのだが、これも数年前にバイオマス燃料もカウントするように計算式を変えたおかげだ。もっとも、今後はバイオマス燃料も増える一方だから、このままでは下がってしまうだろう。それともPKS(ヤシ殻)は木材ではないと外してくるか。それでも木質ペレットの輸入も増えているから、下げてしまうだろう。

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そこで提案だが、木材自給率からパルプチップを外せばよいのでないか。一緒にバイオマス燃料も外してもよい。紙や燃料にする原料は木材じゃない、とか言って、建築用材だけをカウントすればよい。すると60%はいくのではないか。製材は減っているが、合板は堅調だし、まだまだ国産建材が強いから、自給率は高く見せられる。

統計なんてちょろい。少し扱う数字を操作すれば、すぐに上下させられる。そして林業の「規模を正しく把握する」ためと宣言すればよいのである。

 

 

2020/02/29

日本に土地所有権はなかった

先日の会議でお会いした藤田達生・三重大学大学院教授の話は面白かった。藤田教授は日本近世国家成立史の研究を手がけて『藩とは何か』(中公新書)などを書いているが、日本における所有権の変遷について語られたのだ。

古代国家の成立時には、「公地公民」、つまり土地も民も天下(天皇)のものであった。時代が進むにつれて荘園などが発達し私有化が進むのだが、戦国時代から江戸幕府ができる過程で御破算になる。江戸幕府は土地の所有権を認めていないというのだ。だから大名の「国替え」なんてことが平気で行えた。江戸の大名屋敷も点々としていたらしい。位が上がると大きな屋敷に移るからだ。農民も、新田開発などをすると、集落中で土地の再配分などをするのが当たり前で、自分の土地を代々引き継ぐというものではなかったという。あくまで土地は天下のもの、それを使う権利を分割しているだけにすぎない。……この理屈は、現代の中国と同じである。
それが明治政府になって、欧米風の個人所有を認め、代わりに課税するのだが……。だから現在の土地所有権は、たかだか150年に満たない存在なのだ。

これを聞いて、私は、ピンと来た。江戸時代の吉野の山林所有について調べた際に、実は現代的意味による「山主」はいなかったのではないか、と気づいたからだ。つまり山主は森林の土地を所有していなかった。ただ、山に生えている林木に所有権があった。それが「立木一代限り」の制度で、吉野が借地林業と呼ばれる形態の元でもあるのだ。さらに立木の管理者として山守が登場して、所有と管理の権利が分離されていく。

明治になってから形だけの「山林所有」権も示されるものの、吉野では江戸時代的に立木権と土地所有権は別のものとしていたのだ。それが完全に崩れて山主=山林所有者になるのは戦後だろう。そして、立木権を保証するものとして「立木ニ関スル法律」がある。先に紹介した立木法だ。

このことは、もっと認識すべきではないか。本来森林は天下のものであり、個人(山主)が独占してよいものではない。現代の山主には扱う権利と義務が与えられている(発生する)だけだ、と捉えると森林(山)の扱い方が変わってくる。山主の一存で森を破壊してよいものなのか問われるだろう。

森林は天下のものと定義づけることで、所有権の壁をぶち破り、それを「預かっている」山主の権利と義務を明確化する。それを破壊的な無茶な施業を許さない理論的根拠にできないか。。。。もちろん、現在も「公的存在」という形で所有者の義務を規定しているのだけど、実質的には有名無実化というか、所有権の制限は極めて難しい。世界一強い所有権と言われるほどだ。

でも天下=国=政府=林野庁なんて発想で、しゃしゃり出る役所があったら困るけどね。
国有林をまるで自分のものとして、民間に樹木採取権を賦与する……という発想になるのは本末転倒だろう。

 

2020/02/28

トーキョーで奈良県会議の不思議

コロナウイルスの蔓延するトウキョウから無事帰還しました。オイオイ…。

地下鉄などはマスクマンだらけ、さすがにマスクの本場ですね……ということじゃなくて、私が危機感なさすぎ?

この時期に東京を訪れたのは会議に参加するためだったのだが、その内容は、奈良県の土地利用懇談会。

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当然、奈良が舞台なのだが、委員メンバーの多くが東京在住ということで、あえて奈良から東京にスタッフも含めて大移動して東京開催となったわけである。では、どんなメンバーかというと、元次官や元審議官、元某国大使……など官僚OBが多数。それに大学教授などもいる。ついでに言えば知事も元官僚・国会議員という経歴である。私は、一応森林地域の専門枠ではあるが、なんかアウェイ感がハンパない……。

でも、元官僚となると、奈良県の問題を考えるといっても国目線になりがちで、しかも硬くするんじゃないの、と気が重かった。

が、口を開くとみんな過激なこと。もう国の法律の悪口のオンパレードで、その問題点を抉りまくるし、さらにはそれらの法律を制定する時の官僚、政治家がどう動いたかなんて裏話も飛び出す。とうとう国が文句言ったら自治体と国の紛争委員会にかけたらいい、とまで……。

誰が何を言ったのかを記すのは遠慮しておくが、元次官がそこまでいうか! と穏健派の私がツッコミかけた。とはいえ、みんな練達のインサイド交渉人たちであるから、おそらくオトシドコロはわきまえているのだろう。いかに裏をかくか手練手管があるのだろう。

そんなわけで、予想に反して面白くなりそうである。ちなみに委員の出身省庁に林野庁は入っていない。

2020/02/20

「樹木採取権」から「立木法」を思い出す

林野庁が、「樹木採取権」のガイドラインについてのパブリックコメントを募集し始めた。

樹木採取権制度ガイドライン(案)への意見・情報の募集について

樹木採取権についてはいまさら説明はいらないだろうが、昨年成立した国有林管理経営法改正にともなって生まれた制度と概念だ。「国有林材の一部について、現行の入札に加え、一定の区域(樹木採取区)において、一定期間・安定的に樹木を採取できる樹木採取権制度を創設」とある。それを実施するに当たってのガイドラインをつくったわけだ。それに対するパブコメである。

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で、私も勉強しようと思ったわけですよ。ガイドラインというより、樹木採取権そのものを。

とりあえず概要に目を通す。……わからん。というよりめんどくさい。国有林だから国に所有権のある土地で、その上に育つ立木を概ね10年間の間に伐らせるわけだから、所有権の移転をせずに権利を与えなくてはならないという理屈はあるのだが、無理やり感が漂っている。

この際、法律的な位置づけはおいといて、立木を伐る権利とは何かという根本を考えてしまう。そこで思い出したのが立木法である。

 

吉野林業で行われている「立木一代限り」という伝統的な権利を法的に認めるために「立木法」(立木ニ関スル法律、明治42年法律第22号) が設けられた。土地ではなく立木を所有する権利で、登記もできる。立木を不動産のように扱うことができ、樹木を財産とできたのである。土地と分離して譲渡したり、抵当権を設定したりできる。土地所有権または地上権を処分しても、その効力は登記を受けた立木に及ばない。

だからゴルフ場反対運動の際には、「立ち木トラスト」として土地ではなく立木を反対者に分散して売り払い、事実上土地の開発を不可能にする作戦が取られた。いくらディベロッパーが山林(土地)を買い占めても、その上にある樹木に手を出せなくてはゴルフ場の建設は不可能だからである。

ただし、その立木一代の間なので、その木がなくなったら(伐るか、枯れるか)消滅する。その点で、山林所有者にとっては安心できる。

 

今回も新たに樹木採取権なんてのを設けなくても立木法を援用か改正する手もあったのではないか、と思ったのである。もっとも国有林担当者も立木法の存在を知らなかった可能性はあるかもしれない。だいたい国有林に立木法を設定したら、ヤバイことになるか。

最近、訳あって土地利用の法的な事例についての勉強をしているのだが、土地の利用を制限したり規制する条文はいっぱいあるが、同時に抜け道もいろいろあることを知った。たとえば放棄農地を山林として見なすとか、宅地の地目を農地に変えてしまうとか、その気になればできるらしい。ただほとんど眠っている方法なり条文なのである。

もう少し行政も運用を風通しよくすれば、あの手この手でできることはいろいろある。「法解釈を変える」のは、現政権の得意技だし。

 

 

2020/02/03

密漁と盗伐、止める気のあるのはどちらか?

ウナギの稚魚(シラスウナギ)の密漁に関するニュースで、水産庁は罰金を上げる方針(23年度より)というのを目にした。現在は「10万円以下」なのを一気に「3000万円以下」まで上げるという。ウナギのぼり……というより、ロケット並の急上昇だろう。

現在料理店や販売店に出回っているウナギは、いずれもシラスウナギを採取して養殖しているものだ。しかし、肝心のシラスウナギは、もはや絶滅危惧種に指定されるほど減少しているのだ。

だから、そもそも食べちゃイカンだろう状態なのだが、それでもウナギ好きの消費者とウナギ産業(養鰻業)は止められない。おかげで流通しているうちの3分の2は非合法だろうという推定もされている。当然ながらシラスウナギ漁も規制が強まっている。だが、そうなるとシラスウナギの価格は上がる。それこそウナギのぼりだ。キロ当たりの価格は2000年代は100万円以下だったのが、今や200万円を超えている。「白いダイヤ」と呼ばれており、採ったら大儲けできると、今度は密漁がはびこる有様だ。その多くが暴力団絡みの資金源になっているという。

昨年末には憂慮ル産地である高知県では、県警が密漁者の潜む「アジト」を摘発し、 男11人を逮捕した。水産庁によると、全国のシラスウナギ密漁の検挙件数は、2016年度までの5年間で計278件だが、高知県は今年度だけですでに18人を逮捕している。 

しかし罰金が「10万円以下」では、密漁業者にとっては痛くもかゆくもないわけだ。そこで「3000万円以下」に引き上げておいそれとは払えない額にしようというのだから、なかなかの英断ではなかろうか。これなら効果もあるだろう。シラスウナギ以外にも、アワビやナマコなど密漁は多いが、それが資源枯渇を招いているのだ。
もっとも、違法な輸入シラスウナギや密漁以外の横流し、そして過少申告もあるから、もっと厳密に密漁の定義をしておかねばならないだろう。ちなみに2017年の漁業関係法令違反の送致件数は2629件にものぼる。

翻って林業だが……密漁に相当するのが、盗伐だ。他人の山に育っている木々を勝手に伐ってしまうのである。環境に与える悪影響は密漁の比ではない。知らぬうちにはげ山にされたら、山崩れを引き起こしかねない。当然、その山に生息していた生物にも多大な影響を与える。実は、これが近年頻発している。木材価格が下がっているので、とにかく量を出して儲けようという業者が暗躍しているだ。
盗伐そのものは窃盗なので刑事罰だが、それを認めず誤伐、つまり「間違って伐ってしまった」ことで済まそうとしている。誤伐なら民事であり被害者に賠償すればOKとなる。ところが、この賠償額が低すぎる。現状では1ヘクタール伐っても10万、20万円程度の賠償金で済ませている。これには山主が伐られた木材の価値をよくわからないという点もあるのだが、こわもて業者が脅すように示談してしまうのだ。

とにかく伐り得になるから盗伐も治まらない。本当は木材価格ではなく、罰則としての額に伐採経費と再造林経費も含めて1ヘクタール伐ったら3000万円ぐらいにしなくてはいけないだろう。それに誤伐と盗伐の境もなくすべきだ。明確に他人の山を勝手に伐ったら罰則があることを示すべきだと思う。

問題は、所管する林野庁がやる気のないこと……。罰金額を引き上げるどころか摘発の意志さえない。警察も、盗伐を立件したがらない。非常に手間がかかるからだというが、林野庁がやるべきことはまだまだある。水産庁を見習え、と言いたくなるのである。

 

 

 

2020/01/16

「産業補助金は禁止」に合意なんだが……

ふと目に止まった記事。

日米欧が合意……産業補助金の禁止拡大をめざす 

新聞にも載っている。

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大雑把にまとめると、日本と米国、EUは、産業補助金を巡る世界貿易機関(WTO)規制の強化を求めていくというものだ。これは中国を意識した圧力との見方だが、ちょっと内容が気になる。

日米欧が無条件で禁止する補助金の対象として、4つあるという。

「際限のない保証」
「信頼できる再建計画のない破産またはその危機にある企業に対する補助金」
「過剰能力の分野または産業における独立の民間資本から長期の資金または投資を調達することができない企業に対する補助金」
「一定の債務の直接的な免除」

ある意味、当たり前の内容だ。産業は自律的に営まれるべきであって、政府が補助金の形で資金を注入すると、大きな齟齬が生まれる。中国はこれをやっているというのだが……。

字面を追いかけると、これは林業にぴったり当てはまらない? ずっと赤字なのに際限なく出し続けているし、破産状態の森林組合もあるし、どこも融資しない事業に融資どころか返済の必要ない助成をするし、債務の免除だって……。

ちょうど、こんな新聞記事もあった。

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今の政治は、タガが外れた底抜けのバラマキで、ルール無視の無責任体制なんだそうだ。そして「世も末です」。

これは、林業・木材業界のバブルだから、そのうち弾けるわなあ。

 

2020/01/11

マンガで語る民法改正……と森のしくみ

たまたま手にしたマンガ冊子「桃太郎と学ぶ民法(債権法)改正のルール」。

鬼退治から返ってきた桃太郎を襲う法律トラブル!さあ、新しい民法はいかなる判断をするか。桃太郎危機一髪!? 鬼ケ島の宝を持ち帰った行為は不法行為なのか?通販の約款に書かれてあった小さな文字の妥当性は?? 保証人になると、どんな債権も負わされるのか???

なんて内容。ようするに、マンガで法律を学ぶものなんだが、実は今春の民法改正は100年に一回と言われるほど大きな変革が行われる。それを伝えるものだ。とくに約款や賃貸借、消滅時効、そして保証人の保護に関する改正は、民法始まって以来の大改革!!……かどうかは知らないけれど、注目に値するものだ。

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なかなか、萌える(笑)。桃太郎の鬼退治後日談という設定もウケル。ネットでも話題になっているようだ。読みたければ冊子がなくても、法務省のホームページに行くとダウンロードができる。

 

それで思い出した。林野庁でもマンガは花盛りなのだ。「林政始まって以来の大転換」といううたい文句も似ているが……。

「マンガで知ろう森林(森の働き)森林づくり」なんてページもある。

ちょいと拝借すると、こんな感じ。

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マンガで解説……なんてのは、今更のようでもあるが、お役所仕事的には新しいのか?

内容も、ん?森林土壌が水を溜める???とかツッコミたいところもあるのだが、それは水文学者に任せよう。

しかし、「おじいちゃんが小さい頃は森なんてほとんどなくて丸裸でさ」というセリフがあるのだが、現在10歳くらいの子供のおじいちゃんというのは何歳ぐらいだろう? そのおじいちゃんが子供の頃とは何年前だろう。大目に見ても70歳ぐらいで60年前ぐらい?
つまり1960年代か。その頃なら、もうかなりの山は植林と放置(薪炭の採取中止)で、緑がもどってきた時代だと思うのだが。そりゃ地域差もあるだろうが。いや80歳代なのかもしれないなあ。

ともあれ、マンガの流行る霞が関界隈なのであった。

 

 

 

2020/01/07

「林業イノベーション現場実装推進プログラム 」を読む

林野庁が、昨年末に公表した「林業イノベーション現場実装推進プログラム」に目を通してみた。

正直、あんまり惹きつけられないのだが……せっかくだから1ページ目だけ引用しておく。

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まあ、いろいろ「イノベーション」ネタをてんこ盛りしてあるわ(^^;)。これまで登場したネタを全部盛りにしたのだろうなあ。まあ、それらの一つ一つに文句をつけるつもりはない。これはあくまで「現場実装プログラム」だ。むしろ1ページ目にあるとおり、「低い労働生産性」「高い労働災害率」「人出・費用を要する造林」を問題点としているのならよし。

もっとも、これを林業現場の人が見て喜ぶか。期待を持つだろうか。こんな技術がある、それを何年までに実用化する、と記されても、全然心がときめかない。

あえてプログラムを公表するという点からすると、まず林業家の収入を今の何倍にする、事故をこんなに減らす、こんなに作業を楽にする、という夢か目標でも掲げてほしかった。
そのための手段として、どのコストを削り、林産物をいかに高く売るか、と「イノベーション」を見せてくれたらもっと読む意欲が湧くのに。そこにICTを利用してスマート化すると、これだけコストが下げられる、市場の需給に合わせたら高く売れるだろう、という説明を入れると少しはときめいて読みやすくなるのに。

もちろん新技術も、それが求められている理由を示す。改質リグニンやセルロースナノファイバーの潜在的需要はこれだけあって、それが林業界にどさだけ影響を与えるかを語ってほしかった。このままてはなんか他人事である。改質リグニンが作れる?それがどうした、と林業家は思うだけだろう。

それがプレゼンというもんです。そうした広報技術を学ぶべきだね。(あれ?プレゼンじゃないの? 単に作っただけで他者に伝えなくてもいいの?)

 

ただ私は、その前の「日本林業の未来図」を示してほしいと思う。将来、日本の山をどんな森で覆うのか。どんな木質製品身の回りに増えるのか……そんな夢を見たいと思うのだが。

 

 

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