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森と林業と動物の本

2026/05/13

「保安林ポータル」の目論見

林野庁のHPを見ていたら、保安林ポータル なるものがあった。

戦前からある保安林制度をいまさら紹介するポータルサイトを作ったのか……と思って目を通し始めたのだが……。

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ん? いきなりサイトの説明として「本ポータルサイトでは、保安林の解除要件に係る情報や、関係法令・通知類、マニュアルなど保安林解除に関する情報を集約しています。」ときた。保安林の解除要件……。そして保安林の転用解除に係る情報……

「保安林とは」と説明している項目にも、
参考:保安林の指定・解除の権限者
保安林の指定及び解除の権限は、民有林のうち国土保全の根幹となる重要流域にある流域保全のための保安林(水源かん養保安林、土砂流出防備保安林及び土砂崩壊防備保安林)及び国有林の保安林にあっては農林水産大臣、その他の民有保安林にあっては都道府県知事となっています。

これって、露骨に保安林指定を解除させようとしているわけ? 解除をしやすくするため、解除の仕方を教えるサイトだったのか!

自ら(国が主導して)指定した保安林を、解除する方法を教えてあげる……というのは役人らしからぬ、いや役所としても自殺行為的な意図ではないか。

ようするに保安林指定されている森林も伐採してほしいのだ。保安林は日本の森林の約5割、国土面積の約3割を占める、と記されているが、それでは十分な森林を伐採できない、せっかくどんどん伐採して木材生産量を増やそうとしているのに……ということなのだ。
林野庁の目論む伐採量って、ようするに保安林も伐らねば達成できないわけである。

しかし保安林を指定したのは、ちゃんと理由がある。そうした理由をかなぐり捨てても伐採したいのか。。。。

もちろん、現場を知る人が解除してほしいと相談に来たら、解除しても問題ないか審査をした上で、解除方法を説明するということはこれまでも行われてきたはずだ。しかし、役所から「もっと解除してほしい♡」とサイトをつくって示すというのは……。(絶望)

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同じ森が、いくつもの保安林指定を受けている場合もある。(長崎県壱岐)

2026/04/29

林野庁の里山広葉樹プラットフォーム

林野庁が、またも広葉樹の利用拡大を言い出した。

来春に向けて「里山広葉樹プラットフォーム」を発足させるつもりで、5月に発起人会を立ち上げるそうだ。

それにしても、広葉樹材の利用とは。私は、かなり前から言い続けてきたのだが、まったく世間に動きはなかったのに、今頃か、という思いもある。今回だって本気かどうかわからんけど。

それに「里山広葉樹」という言い方が気になる。これって、里山の雑木林を伐採する意味ではないのか。だいたい種類が多くて適所適木になるか。相当な覚悟がいるはずだ。

それに建築材というより内装材や家具、カトラリーなどの木工品向きだが、乾燥が大変だし、供給量も安定しない。難しいぞお。

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和歌山県龍神村の道の駅で見かけた樹木見本。100くらい並ぶ。これだけの樹種の材質を見極めて使い道を考えねばならない。

以前、同じような林野庁の審議会の議事録を見つけて目を通したら、委員の一人は、あきらかにバイオマス燃料にするつもりだったので興ざめした記憶がある。これと同じだと、雑木林を丸ごと伐採してチップにしてしまう方向に行くだろう。

だいたい林野庁が里山とか、広葉樹材とか言い出すのは、針葉樹(スギやヒノキ)の人工林の経営を諦めだしたからではないか。皆伐推進するも再造林は進まず、打つ手なし、と考えたから……と邪推する。

さて、どんなメンバーが参加するのかな。希望者がなれるのではなく、ご指名なのだろう。予定されているのは、自治体に、林業経営者や森林組合など生産者側と、木材市場や製材工場などの流通関係者、建築資材や家具メーカー……らしい。研究者や組織発足の趣旨に賛同する民間企業も受け入れるとも言っている。調査や関係者へのヒアリングも行って、具体的な取り組み内容はそこで決めるとか。

立候補しようかな(^^;)。

連休入りしたので、我がタナカ山林に行ってタケノコ掘りをすることになった。広葉樹じゃないが、里山利用ではある。

でも、疲れてブログ更新をおやすみしようかと思った(^-^;

2026/04/16

林野庁、再び分収造林に挑戦!

なんと! 林野庁が再び分収造林の募集を始めていた。

分収造林と分収育林は、「緑のオーナー制度」だった。代々的に募集して、ほぼ全部焦げつかせた(^^;)あげくに裁判にもなったのだが……。改めて分収造林に挑戦していたのか。

その名も「昭和100年記念分収造林」。

「昭和100年記念分収造林」(グリーン・シェアリング)ポータルサイト

説明によると、「昭和100年」の機運を盛り上げるため、戦後の復興や経済成長のための旺盛な木材需要を背景に、先人が育てた豊かな森林資源がもたらす恩恵に感謝し、地域と国が協力して次世代へ継承する森林を育てる象徴的な取組として、全国の国有林において、記念分収造林を実施します。

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かなり記念行事的ではあるが。

内容は、これまでのようなスギ、ヒノキ、カラマツ……だけでみなく、多様な樹種を育てるそうで、次世代へ引き継ぐことを掲げている。

呼び名も「グリーン・シェアリング」としている。ただ、募集は個人ではなく、企業等の参加によるようだ。

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樹種は国と協議するとあるが、すると広葉樹を希望するところが多いだろうなあ。でも、広葉樹を育てるのは大変そう。国の取り分も小さくしている。それに60年~80年先となると、みんな忘れて? その森がどうなっても関心が失われそうでもある。

そういや、Yahoo!ニュースに執筆した私の記事で、ずっと反響が続く一つが、こちら。

地上権が消える?分収造林裁判でびっくりの判決

5年も前に書いたのだが、ちょくちょくと問い合わせが来る。それも弁護士から始まって、法律研究者まで。今月もあった。分収造林を巡る裁判は各地であるので、その参考になっているらしい。

まあ、腐すのではなく、暖かい目?で見守ろうかな。

チラシもあったよ。ダウンロードはこちら(PDF : 1,127KB)

 

2026/04/13

CLT普及ロードマップver.4の悪文

CLTの普及に向けた第4次ロードマップ」なるものがあることを知った。これ、内閣官房が作っているのだね。林野庁と国土交通省の両方が関わっているからだろうか。

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ようするに、鳴り物入りで莫大な補助金も注ぎ込んで作ったはずのCLTが全然普及しないから……だと私は思ったのだが、そうじゃないらしい。過去(1次~3次)の説明によると。

まず最初のロードマップは、平成26年(2014年)。「CLTを一般的な建築材料として位置づけることを第一の目標としていました」。そしてこれは「おおむねロードマップのとおりの成果を得て、平成28年度末(平成29年3月)に終期を迎えました」。

第2次のロードマップは、平成29年(2017年)に策定。「CLTの需要の一層の拡大を目指すことを第一の目標としていました」。こちらも「おおむねロードマップのとおりの成果を得て、令和2年度末(令和3年3月)に終期を迎えました」。

そして令和3年(2021年)に策定(令和4年に改定)した第3次ロードマップは、「CLTの更なる利用拡大を目指すことを目標としていました」。これは「おおむねロードマップのとおりの成果を得て、令和7年度末(令和8年3月)に終期を迎えました」。

なんと!全部成果を上げていたのだ (@_@)。

そして今年以降は、「林業・木材産業の活性化による地方創生の推進や脱炭素社会への貢献に向けて、一層の普及を目指すことを目標」としているのだそう。今年8月31日のCLT活用促進に関する関係省庁連絡会議(第17回)で決定するらしい。こちらに本体(PDF/539KB)がある。

全然わからない(笑)。

今のCLTの状況を「成果を得た」というのも鉄面皮だが、結局何をしたのか伝わってこない。

私は、CLTに反対しているわけではない。こんな建材もあっていいね、ぐらいである。これの普及が林業を救うとか、ほかのどの建材よりも優れている、とは全然思わないけど。それを国が異常に出しゃばって普及させようとしていることに違和感があるのだ。あげくに普及のロードマップだと。

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実際、その別紙詳細を読んでも理解できない。これ、日本語か? 外国人が執筆して、AIで翻訳したの?

とくに???となったのが、2番目の【CLT等の木材利用の効果の発信】の項目。

ペロブスカイト太陽電池等による創エネ性能や断熱性の高い建材及びエネルギー効率の高い設備等の導入による省エネ性能等にも留意しつつ、以下の取組等を通じ、「建築物等への木材利用によるカーボンニュートラルへの貢献等についての理解が定着する」ことを目指す。

唐突にペロブスカイト太陽電池が出てくるのだが、それが文章の中で何処に掛かっている言葉なのか。だいたい何を留意するの?CLTを使うと、ペロブスカイト太陽電池は使えないの? それともCLTに張り付けて使えというの? まず読める日本語にしていただきたい。

ちなみに日本でペロブスカイト太陽電池が実用化して販売が始まるというニュースを日本スゴイ的な扱いしていたけど、これ、世界的に見たら全然遅いのだよ。世界で最初の実用化はポーランドだし、中国では100社以上がペロブスカイト太陽電池を開発している。理論は日本が発明したのに、この体たらく。

まず文章力から見直してほしい。読める日本語が書けないのは、内容を理解していないからだろう。このロードマップだと遭難する。

 

2026/04/06

農水省HPに中近東情勢ポータル

林野庁のHPを開くと、冒頭に【重要】中東情勢関連対策ポータル NEWアイコンがあった。

開くと、農水省につくられたポータルサイトだったが、農水省が独自に作っているのか。ちなみに、ほか経産省、厚労省、国交省、環境省のポータルサイトもあるらしい。あれ、外務省は?

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まあ、いい。実は今回のイラン危機に関して私は、石油以上に食料危機を心配している。石油が入ってこないと聞けば、エネルギー(発電や輸送燃料など)ばかりに目が向くし、ほかはプラスチック製品が作れない……と騒がれているが、それよりも私の関心は肥料だ。

窒素肥料は石油から抽出した硫黄で作る硫酸を使う。硫酸アンモニウムいわゆる硫安だ。リン酸も尿素もカリも肥料はほとんと輸入だ。原料には石油系が多く、ペルシャ湾岸の石油施設が破壊されたら(すでに一部破壊された)、肥料生産が止まる。

農水大臣は、「農家は今年使う肥料をすでに確保しているから大丈夫」とのたまうが、日本の食料の大半は輸入だ。海外、特にアメリカの生産が落ちたら日本に輸出してくれるか? 少なくても価格は跳ね上がるだろう。

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肥料が足りなければ食料生産量は落ちる。仮に世界全体で1割落ちたら、飢餓が起きる。価格高騰が起きる。食料を輸入に頼る国は多い。パニックになるかもしれない。

 とまあ、そんな心配を抱えて、このHPを見たら……あれれ?

肥料のことは、どこにも触れていない。ブラスチックの農業資材とか漁業資材、温度管理燃料、輸送燃料のことばかり。肥料はどうなるの?

やっぱり、ヤバい。この国は……。

 

2026/04/05

メガソーラー用の森林開発基準

この春、新たな政策、施策として決まったことに何があるかと思うと……メガソーラー建設に関する森林開発基準に変更があったようだ。

メガソーラーの問題点は、ソーラーそのものに問題があるのてみなく、森林を切り開いて設置することだ。もともと脱炭素を目的としていたはずの再生可能エネルギーが、森林破壊を進めるなんて矛盾だらけ。そして、この森林開発(破壊)には許可がいる。

林野庁は2026年度から、メガソーラーなどの建設を目的とした林地開発許可の基準を厳格化することを決めた。森林の保全割合の引き上げや、実際の開発が適切に行われているか確認を強化する。4月1日施行だから、もう始まっているわけだ。

具体的には、40ヘクタール以上を開発する際、森林を維持する割合を現行の25%から60%に引き上げるというもの。
その場合、従来は維持する面積に植林した部分を加えても可能だったが、新基準では「残置森林」にする。つまり元からある森林を残さねばならない。加えてパネルは区域内の一部に集中させず、開発区域内に均等に配置するよう求めるという。

仮に100ヘクタールのメガソーラー建設計画の場合、実際は40ヘクタールしかパネルは置けないわけだ。また森林を伐採して斜面にソーラーパネルを設置されたら雨水は浸透せず、パネル周辺に流れ出る。それは土壌浸食を引き起こすし、流出量が膨大になる。

この基準をゴルフ場と比べると、どうか。ゴルフ場は、残置森林率が40~60%で、造成森林もあるから、実質3割しか開発できない。まあ、その開発地もほぼ芝生を張るので、完全に緑がないのは1割以下だが。ソーラーパネルが4割も張れるのは、まだまだ甘い。
ただ分散させるよう求めるのは、いいアイデアだと思う。建設が大変になるから嫌がるはずだ。

ほかに都道府県知事は、開発を許可する際に関係市町村長の意見を聞くことや、事業者が許可をえたにも関わらず、長期間着手していないケースでは、都道府県知事が事業者に開発の廃止届を提出させる……などの項目も加わった。

すでに適地はソーラーパネルに埋めつくされた感のある現在からすると、遅きに失した気がするが、一歩前進ではあるだろう。本当は、ゴルフ場並に、森林率7割以上にしてほしかった。加えて許可を出した土地にも適用するよう遡及してもらいたい。

私が関わっている生駒山の一角、平群町のメガソーラー開発。まだ裁判が続いているが、この予定地は、21年にいきなり予定地を伐採されてしまった。全体で約49ヘクタール。ほぼ全部伐って、4分の1くらいを植林する計画ではなかったか。

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伐採直後。衛星写真でも、伐採倒伏木がよく見えるわ。

そして、こちらが現在。上記写真の南側にも伐採地は広がっている。

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もはやはげ山にされて5年が経つのだね。伐られてしまったから、伐採を阻止する運動・裁判はできないので、防災面から貯水池の建設などを争点にしているが、私からすれば隔靴掻痒だ。

森林法でも、許可条件違反への罰則や、開発中止命令に従わない事業者を公表できる仕組みはあるが、業者にとってはどこ吹く風なのだろう。伐採してしまったら勝ちなのだ。まず林地開発許可をやり直すようにできないか。一から許可を取り直そうとすれば、いい加減な許可申請の実態が焙り出せるのに。

2026/03/11

森林・林業基本計画の項目が変わる?

林野庁が5年毎に作っている「森林・林業基本計画」。

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いつも目にしつつ、これ、何に使うの?ぐらいに思っていた。計画は立てても、それを活かしているように思えなかったからだ。

2011年の東日本大震災の年も、私が某県庁を訪ねていくと、被災県の課員が一生懸命に森林・林業基本計画から下りてくる全国森林計画、そのまた下の地域森林計画を作っているのを見て、「今、これ必要なの?」と思った記憶がある。もちろん全国的な流れで作るにしても、この危急の時期に手がけることなのかと。だいたい、計画通りに森林整備、木材生産などが行えるように思えなかった。

今年から林野庁は「森林・林業基本計画」に、具体的な成果指標を明記する方針になったという。そして達成状況は林政審議会で毎年確認し、政策効果の的確な評価や見直しにつなげるのだそうだ。

基本計画は、森林の状態と林業の状況に5年後、10年後、20年後の森林面積と、建築木材用や燃料用など林産物の供給量と利用量に関する目標を定める。ところで次期計画は、それに加えて詳細な約30項目の成果指標(KPI)を定めるのだとか。

それが人工林の造林面積、生物多様性に配慮された森林面積の割合、国産材の利用量、公共建築物の木造率といった目標値などを入れるらしい。
こりゃ設定も大変なら実行を迫られるのも大変だと思う一方で、ようやく目標と達成の内容を(林政審議会で)見える化することかもと思う。

でも目標を設定することで、また無理な施業を行うことにもなりかねない……。無理やり造林したことにする、無理やり生物多様性に配慮したことにする……。

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もう一つ気になるのは、木材自給率の算定の際に、分母となる木材量から木材輸出分を差し引くという点。輸出する分は自給率と関係ないというわけだが、これで計算上は、木材自給率が高まるだろう。「自給率50%」というかつて立てた目標のためには、こうした姑息な(笑)基準変更もありかもしれない。

 

2026/03/08

食料システム法の求める価格決定

今年4月1日より「食料システム法」が施行されることを知っているだろうか。

正確には「食品等の持続的な供給を実現するための食品等事業者による事業活動の促進及び食品等の取引の適正化に関する法律」となっている。

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食料、それも指定品目(米穀・野菜・豆腐 ・納豆・飲用牛乳~成分調整牛乳を除く)があるものだから、関係ないもん、と思っている人も音委だろう。いや、指定品目に関わる業者でさえ、どこまでこの食料システム法を意識しているか。

だが、これこそ私が注目していたフランスのエガリムⅡ法の日本版(となるかどうか、とりあえずのプロトタイプ?)だと思っている。
私は、すでに3年前に記事にしている。

トレーサビリティの次はコスト明示。適正価格求めるエガリム2法

正直、この記事を書いたときも、まったく興味を持たれずアクセス数は最低辺だったが……。

ようするに食料の生産を持続的にするためには、ちゃんとコストを意識した価格決定をしなさい、という法律だ。フランスでできたときは画期的だったが、なかなか当地でも施行には苦労しているようだ。しかし、日本の農水省は、これを参考に近いものを策定したのである。

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日本のものは努力義務だから、罰則もないし、実際にコストの価格転化がされていない場合はどうなるのか実効性に不安は残るが、少なくても明文化したのだから、生産者の交渉力にはなるはずだ。

現在の経済は、国際的に消費者の方が強いことは以前にも触れたが、多少とも生産者に力をつけてもらうことで価格決定権を五分五分に持ち込めるだろう。

立木価格と製材価格の移り変わり

そして、これは食料品だけに留まらない、というのが私の指摘だ。残念ながら、現代社会は性悪説で成り立つ。人は、必ず自分だけが得をしたいと願い、購入物を安く買いたたこうとする。それに待ったをかけるのが法律の役割だ。

だから、木材価格もしかり。苗木を植えてから数十年に渡るコストを全部反映できるかどうかはともかく、コストから補助金支出額を差し引いて、売却金額に反映させるべきだろう。

いつか必ず、世界に普遍的な原則になる。トレーサビリティがそうだったように。今回の法律改正は、農水省のヒット作だと思う。

※ちなみにエガリム法は、農業者の所得向上だけでなく、取引の透明性確保、高品質な食料(オーガニック等)の調達、プラスチック削減、食料廃棄防止なども目的になっている。日本でそれに相当するものに、「みどりの食料システム戦略」がある。

 

2026/02/28

国産広葉樹利用のための基礎調査

林野庁が5年毎に行っている森林生態系多様性基礎調査。現在は第6期、2024年度からの分だが、その中で広葉樹に関しての量や分布のデータを重視しているそうだ。広葉樹の利用のためという。

どうせ製紙原料やバイオマス燃料ではないのか(以前の広葉樹林業の審議会では、そうした発言があった)と思いかけたのだが、調べてみると、一応は木材としての利用を考えているうえに、林業目的以外も含めているという。

国産広葉樹の利用は、ほとんど製紙やバイオマス燃料であり、木材としての用途は5%以下だ。広葉樹材需要量から見ても、国産材で賄われているのは約1割。まあ、最近は広葉樹林業に力を入れている風ではあるが、基礎的なデータがない有り様だから、まずはそこからだ。

これまでの調査結果を探してみた。

「森林生態系多様性基礎調査」

最近の4期の分を、概要で見るだけでもなかなか面白い。
しかし、わりと密に調べるようだが、その人員はどうして確保しているのか。林野庁職員だけでできるとも思えないが……。

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しかし、国産広葉樹の木材利用には、乾燥も含めた製材、そして細い材の利用技術が欠かせないだろうね。

林業以外というのは、何を指すのかと言えば「ナラ枯れなど病気のまん延予防」とか「農地や住家に近い樹木の利用を進めることで、野生動物がすみ着くのを抑える効果」というのだった。

 

2026/02/11

消費税減税のため削るところ

高市政権は、圧倒的多数を握ったことで政策を猛スピードで進めるつもりのようだ。

そして「消費税の食料品を2年間ゼロ」という公約も国民会議とやらをつくって実行するという。年間5兆円、2年間で10兆円をいかに捻出するかが鍵だ。国債は発行しないというのも公約だから、とりあえず最初はその路線で検討するだろう。

識者は補助金や租税特別措置の見直し、税外収入などにより、2年分の財源を確保」程度で5兆円を確保するのは無理と否定的だが、やらなければ公約違反になって失速する。

だいたい、消費減税以外にもガソリン減税、109万円の壁撤廃、さらに防衛費の増額なども唱えている。こちらの財源は金融所得課税の強化」や「法人税特例(研究開発税制・賃上げ税制など租税特別措置)の見直し」「歳出削減」などを挙げている。

いずれも難問ぞろいで、批判の声も上がるだろう。だが、無視してやるのが高市政権の真骨頂(^o^)。

この際、林業関連の補助金をバッサリ切り捨てることを提案したい。林業がいつまでも脆弱なのは、補助金で守られているからなので、今こそ林業補助金をゼロにするチャンスだ(⌒ー⌒)。

林業補助金は、あまりに無駄が多い。過去には皆伐に補助金をつけたり、CLTの使用を実質タダにする補助金なんてのあったほどだ。(今でもCLTは支援制度がてんこ盛り。)

本末転倒の林業政策、山を丸裸にする補助金の危うさ(Wedge2018年)

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まあ、それでも捻出できるのは数千億円程度だろうが、5兆円をひねり出す足しにはなる。

それでは、林業が壊滅する? 今の林業にそれが困るといえるだけの価値があるかね。だいたい伐採とは、木材を生産するという経済行為だ。個人資産を得るために税金を投入するなんて倫理違反である。少なくても木材を伐採搬出することに補助金はいらない。

例えば車を一台売るごとにメーカーが補助金もらっているなんてあり得んだろう。

造林や下刈りなどには、環境名目で補助すればよろしい。木を植え、森をつくることと、経済行為の伐採を一緒にしてはいけない。

どうだね。高市政権に進言しようかな。

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