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森と林業と田舎の本

2020/01/16

「産業補助金は禁止」に合意なんだが……

ふと目に止まった記事。

日米欧が合意……産業補助金の禁止拡大をめざす 

新聞にも載っている。

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大雑把にまとめると、日本と米国、EUは、産業補助金を巡る世界貿易機関(WTO)規制の強化を求めていくというものだ。これは中国を意識した圧力との見方だが、ちょっと内容が気になる。

日米欧が無条件で禁止する補助金の対象として、4つあるという。

「際限のない保証」
「信頼できる再建計画のない破産またはその危機にある企業に対する補助金」
「過剰能力の分野または産業における独立の民間資本から長期の資金または投資を調達することができない企業に対する補助金」
「一定の債務の直接的な免除」

ある意味、当たり前の内容だ。産業は自律的に営まれるべきであって、政府が補助金の形で資金を注入すると、大きな齟齬が生まれる。中国はこれをやっているというのだが……。

字面を追いかけると、これは林業にぴったり当てはまらない? ずっと赤字なのに際限なく出し続けているし、破産状態の森林組合もあるし、どこも融資しない事業に融資どころか返済の必要ない助成をするし、債務の免除だって……。

ちょうど、こんな新聞記事もあった。

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今の政治は、タガが外れた底抜けのバラマキで、ルール無視の無責任体制なんだそうだ。そして「世も末です」。

これは、林業・木材業界のバブルだから、そのうち弾けるわなあ。

 

2020/01/11

マンガで語る民法改正……と森のしくみ

たまたま手にしたマンガ冊子「桃太郎と学ぶ民法(債権法)改正のルール」。

鬼退治から返ってきた桃太郎を襲う法律トラブル!さあ、新しい民法はいかなる判断をするか。桃太郎危機一髪!? 鬼ケ島の宝を持ち帰った行為は不法行為なのか?通販の約款に書かれてあった小さな文字の妥当性は?? 保証人になると、どんな債権も負わされるのか???

なんて内容。ようするに、マンガで法律を学ぶものなんだが、実は今春の民法改正は100年に一回と言われるほど大きな変革が行われる。それを伝えるものだ。とくに約款や賃貸借、消滅時効、そして保証人の保護に関する改正は、民法始まって以来の大改革!!……かどうかは知らないけれど、注目に値するものだ。

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なかなか、萌える(笑)。桃太郎の鬼退治後日談という設定もウケル。ネットでも話題になっているようだ。読みたければ冊子がなくても、法務省のホームページに行くとダウンロードができる。

 

それで思い出した。林野庁でもマンガは花盛りなのだ。「林政始まって以来の大転換」といううたい文句も似ているが……。

「マンガで知ろう森林(森の働き)森林づくり」なんてページもある。

ちょいと拝借すると、こんな感じ。

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マンガで解説……なんてのは、今更のようでもあるが、お役所仕事的には新しいのか?

内容も、ん?森林土壌が水を溜める???とかツッコミたいところもあるのだが、それは水文学者に任せよう。

しかし、「おじいちゃんが小さい頃は森なんてほとんどなくて丸裸でさ」というセリフがあるのだが、現在10歳くらいの子供のおじいちゃんというのは何歳ぐらいだろう? そのおじいちゃんが子供の頃とは何年前だろう。大目に見ても70歳ぐらいで60年前ぐらい?
つまり1960年代か。その頃なら、もうかなりの山は植林と放置(薪炭の採取中止)で、緑がもどってきた時代だと思うのだが。そりゃ地域差もあるだろうが。いや80歳代なのかもしれないなあ。

ともあれ、マンガの流行る霞が関界隈なのであった。

 

 

 

2020/01/07

「林業イノベーション現場実装推進プログラム 」を読む

林野庁が、昨年末に公表した「林業イノベーション現場実装推進プログラム」に目を通してみた。

正直、あんまり惹きつけられないのだが……せっかくだから1ページ目だけ引用しておく。

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まあ、いろいろ「イノベーション」ネタをてんこ盛りしてあるわ(^^;)。これまで登場したネタを全部盛りにしたのだろうなあ。まあ、それらの一つ一つに文句をつけるつもりはない。これはあくまで「現場実装プログラム」だ。むしろ1ページ目にあるとおり、「低い労働生産性」「高い労働災害率」「人出・費用を要する造林」を問題点としているのならよし。

もっとも、これを林業現場の人が見て喜ぶか。期待を持つだろうか。こんな技術がある、それを何年までに実用化する、と記されても、全然心がときめかない。

あえてプログラムを公表するという点からすると、まず林業家の収入を今の何倍にする、事故をこんなに減らす、こんなに作業を楽にする、という夢か目標でも掲げてほしかった。
そのための手段として、どのコストを削り、林産物をいかに高く売るか、と「イノベーション」を見せてくれたらもっと読む意欲が湧くのに。そこにICTを利用してスマート化すると、これだけコストが下げられる、市場の需給に合わせたら高く売れるだろう、という説明を入れると少しはときめいて読みやすくなるのに。

もちろん新技術も、それが求められている理由を示す。改質リグニンやセルロースナノファイバーの潜在的需要はこれだけあって、それが林業界にどさだけ影響を与えるかを語ってほしかった。このままてはなんか他人事である。改質リグニンが作れる?それがどうした、と林業家は思うだけだろう。

それがプレゼンというもんです。そうした広報技術を学ぶべきだね。(あれ?プレゼンじゃないの? 単に作っただけで他者に伝えなくてもいいの?)

 

ただ私は、その前の「日本林業の未来図」を示してほしいと思う。将来、日本の山をどんな森で覆うのか。どんな木質製品身の回りに増えるのか……そんな夢を見たいと思うのだが。

 

 

2019/12/27

奈良県・新森林条例のパプコメ始まる

気がつけば、これが奈良県のHPに公開されていた。

奈良県の
「(仮称)奈良県森林環境の維持向上により森林と人との恒久的な共生を図る条例」
「(仮称)奈良県県産材の安定供給及び利用の促進条例」
の制定に向けたパブリックコメント募集である。

私は、このうち「(仮称)奈良県森林環境の維持向上により森林と人との恒久的な共生を図る条例」に関与している。

ようするに条例づくりの委員会に参加していたのだ。ほぼ2年間もかけたから、それなりに思い入れはある。ちなみに、この長い条例名(仮称)は知事のお好み(^o^)。

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もちろん、すべて私の思い描いた通りになったわけではないが、なかなか苦心の作だけに皆さんも目を通してもらいたい。

いろいろ新機軸もある。私の選ぶ注目点は、この2点。

まず「恒続林づくり」を掲げたのは、政策としては日本で初めて・唯一だろう。木材生産と環境を両立させる森づくりをめざすという、なかなか野心的な宣言に近い。
さらに「奈良県フォレスター」の養成も掲げている。こちらは同時期に設置条例ができたら、再来年度に開校する予定だ。このフォレスターの画期的なことは、身分は県の職員であること。そして転属が原則ないこと。赴任地の森を長期間担当して管理できる。ペーパーだけの管理ではなく、現地を歩いて森を見て判断するためだ。

ほかに小さな点だが、「レクリエーション、スポーツ、教育文化活動等を目的とした森林の利用促進」という文言も入れてある。私はもっと具体的に、森のようちえんや木育に県内の森を使うことを奨励する文言を期待したのだが盛り込めなかった。しかしこの文言を敷衍して、森林の自由権(他者の森であっても、レクリエーションや教育のためなら立ち入って利用してもよい)の精神まで読み取り、奈良県内で実行に移す人が現れることを期待するのだが。

せっかくだから、ご意見を寄せていただきたい。

2019/12/20

森林環境譲与税が来年度より満額?

森林環境譲与税の内容が少し変わることになりそうである。

ちとややこしいが、現在の森林環境譲与税は、24年度から徴収(住民一人1000円)するはずの森林環境税を財源にして5年間は借入金として地方に分配されている。だから、24年度以降は返済もしなければならない。つまり森林環境税を満額(約600億円)もらえるのはずっと後、30年ごろになるはずだった。(それまでの5年間は毎年200億~300億円ぐらい。)

ところが、来年度の与党税制改正大綱に、森林環境譲与税の見直しが記載されたのである。

大綱では、譲与税の原資に「地方公共団体金融機構の公庫債権金利変動準備金を活用することができる」という。なんのことかと思うが、地方公共団体金融機構とは何か。大雑把に言えば、昔の財政投融資(郵便貯金資金の横流し。大雑把すぎ?)と同じような役割のためつくられた組織で、一般担保付債券を発行(全額が地方債計画だから、結局国が出すんだな)し、貸付及び資金調達、地方公共団体の資金調達支援、公庫債権の管理を担う。リーマンショック時に地方救済などに動いた資金源だ。

その中の準備金を森林環境譲与税に回すことにするというのである。償還分に置き換えると最大で1300億円が充当される計算だというから、ほぼ借入分を充当することになる。ということは、来年度の譲与税は600億円近くになるということ?

もちろん与党案だが、野党がそんなに反対するとは思えず、大枠は通るのではなかろうか。みんな森林には優しい、いや、甘いからなあ。放蕩息子に借金して贅沢させる親みたい。

なぜ、こんなに森林環境譲与税を優遇するのかと言えば、地方にもっと金をばらまきたいから……。というと怒る人もいるだろうが、名目的に言えば台風19号など水害が相次いだから、森林保全のために使える譲与税を早期に満額配分ができるようにという配慮(これ、財務省ではなく総務省マター)らしい。

なるほど、東日本の災害の場合は、西日本大水害の時より優遇されるんだね、と皮肉も言いたくなるが……。

横浜市など大都市は、いきなり毎年5億円譲与されてどうするんだろう。木造ビルでも建てるか。

2019/12/16

アニマルウェルフェアと森林認証

手元に「オルタナ」59号が届いた。この季刊誌は「サステナブル・ビジネス・マガジン」と名打っているが、今回の特殊は「アニマルウェルフェア」。

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アニマルウェルフェア。ご存じだろうか。動物福祉と訳すが、ようは家畜やペットはおろか、動物園や実験動物、野生動物までの扱い方の指針である。単なる動物愛護とは違う。家畜は人が利用したり食べるために屠畜するわけだが、それは認めている。医学などの実験に供される動物も認める。だが、その扱い方は、死に至るまでに苦痛やストレスをできる限りかけないようにする。
すでに世界の潮流となっており、ESG投資の指標にもなっている。だが、日本ではほとんど知られていないのではないか。

それを雑誌が特集で取り上げるのは珍しいので、

実は日本でそれを広げるチャンスがあった。それがオリンピック・パラリンピックだ。なぜなら選手に供する食事(主に肉や卵など動物性食材)は、このアニマルウェルフェアに則したものでなくてはいけない、というレガシー?というか取り決めがある。具体的にはGAP(Good Agricultural Practice:農業生産工程管理) という基準を通ったものしか使えない。これには環境とか安全、有機畜産食材など幅広い基準があるが、その中にアニマルウェルフェアも入っているのである。だが、日本の農畜産物にGAPを取ったところはほとんどない。

このままだと東京オリンピックに日本の食材が使えない、と色めき立ったが、なんのことはない。政府はやってくれましたよ。JGAPという日本だけの基準を作って、これを通ればOKにしたのだ。で、その日本の基準とはスカスカ。たいていのものは合格する。見事なレガシー破り。

同じことを木材でもやっている。オリンピックの施設や設備、紙など木質製品は、いずれも森林認証を取得した木材しか使えないというレガシーがあった。だが、あっさり反故にする。東京五輪施設は、認証取っていない木材もOKにしてしまったのだ。おそらく認証材は数%しか使っていないはず。おかげで熱帯雨林を破壊して収奪した木材の疑いの濃い木材も使われている。それを追求する声もほとんどない。

まあ、こんな国なんだ、と呆れるしかない。

ちなみに私は、獣害対策に関するアニマルウェルフェアの記事を書いた。シカやイノシシの駆除にも動物福祉は適用されるのだよ。 

 

 

2019/12/11

所有者不明土地と土地利用の懇談会

東京の毎日新聞が送られてきた。これ、全国版だろうから、全国で読めるのだろう。

先日、電話取材に応えた記事が掲載されているのだが、当初は千葉の台風害から森林の管理が遅れている問題を取り上げようとしていたようなのだけど、私は台風の被害と結びつけるより、所有者不明とか境界線未確定の方が本筋でしょうと意見したためか、ちょっと方針転換をしたよう。

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そして、私はこの記事で「所有者不明土地法」が今年6月に成立していたことを知る。なんだか、所有者を探す手間を緩めるよう法律が改正された記憶があったのだけど、新法がつくられたのだね。所有者不明土地法の正式名称は「所有者不明土地の利用の円滑化等に関する特別措置法」である。

ちと調べてみた。

第一条 この法律は、社会経済情勢の変化に伴い所有者不明土地が増加していることに鑑み、所有者不明土地の利用の円滑化及び土地の所有者の効果的な探索を図るため、国土交通大臣及び法務大臣による基本方針の策定について定めるとともに、地域福利増進事業の実施のための措置、所有者不明土地の収用又は使用に関する土地収用法(昭和二十六年法律第二百十九号)の特例、土地の所有者等に関する情報の利用及び提供その他の特別の措置を講じ、もって国土の適正かつ合理的な利用に寄与することを目的とする。

なるほど。小難しいが、かろうじて意図はわかった。

今回の法律では、登記官に職権で調査する権限を与え、所有者がわかれば登記を変更できるし、調べてもわからなければ、土地を利用したい自治体や企業の申し立てで裁判所が管理者を選び、売却できるようになったというもの(らしい)。

でも解説を読んでいると、今回の条件を満たす土地は全国の1%程度しかないらしい。対象を公共的目的があり、争いが生じるおそれの低いものに限定しているからだ。これでは根本的解決にはほど遠い。さらに山林の場合を想定すると、所有者不明に加えて境界線未確定問題が大きく横たわるから、もっと厄介なはず。

……なんで、こんな専門外で面倒くさいことに興味をもって調べているかというと、実は奈良県から来年に設立する土地利用の懇談会に参加してくれという打診が来たから。なんで? 私が? と???だらけなんだが、私は森林分野の土地問題にもの申す要員のようだ。農地や宅地などには詳しい人が多くて専門家もいるが、森林のことを話す人がいないのだろう。

うえ~ん、オレだって専門外だよ。と頭の中がグルグル回ったが、引き受けてしまった。そこで俄か勉強している(^^;)。なんと付け焼き刃というか泥縄というか。。。ま、もう少し内容をよく聞いてみよう……。

 

2019/12/09

ダークサイド「Forest Style ネットワーク」に堕ちたい

林野庁が「Forest Style ネットワーク」を立ち上げたようだ。これは、「森林サービス産業」を拡大するために関連団体が情報共有するための団体だそうだ。企業や自治体、研究者らが参加している。すでに11月にキックオフ・イベントを開いて56団体集ったそうだ。

そのHPから引用して意図を説明すると、

人口減少・少子高齢化社会の中で、持続的かつ健全な森林を管理していくためには、その基盤となる山村地域が元気であることが重要であるとともに、全ての国民が森林からの様々な恩恵を享受しつつ、国際的に関心が高いSDGs(持続可能な開発目標)への貢献を達成することにより、森林への関心を高めていく必要があります。
また、「働き方改革」が進展し人々のライフスタイルが変革する中で、メンタルヘルス対策や健康づくりの場などとして森林空間を利用しようとする新たなニーズが高まっており、人生100年時代のライフステージの様々な場面において、森林と人々との新たな関わり方である「Forest Style」が国民の多くに浸透していくことが期待されます。
健康、観光、教育等の多様な分野で森林空間を活用して、山村地域における新たな雇用と収入機会を生み出す「森林サービス産業」の創出・推進による山村振興・地方創生への貢献も併せて期待されています。

まあ、同じことを言っていた森林セラピーが、もう忘れられつつあるから模様替えかな。森林セラピー基地に認定された自治体の中には、すでに自分の町が認定を受けたことも忘れているところがあるからね。莫大な認定料払ったはずだけど、忘れられるのはたいしたもんだ。そんな自治体に、Forest Style ネットワークに入らない? と声をかけたらイチコロだろう。夢はもう一度。

そのことについては、以前にも書いた。これ、今年の2月の記事だ。

「森林サービス産業」を謳う前に


そこで考えた。私も批判ばかりしていてはつまらない。いっそ参画しようかな、と(笑)。

なぜなら、今年私が手がけた記事でもっとも楽しかったのは、日刊ゲンダイの「森の歩き方・楽しみ方」だったなあ、と思い出したから。これ、5か月21回も連載したのだよ。今もネットで全部読める。
ここに加筆拡大したら、新たに本になるのではないかと夢を描いている。タイトルは『希望の森歩き』かなあ(笑)。もちろん、中には「絶望の森歩き」の章もあって、そこで森林セラピーを取り上げるけど……。

儲かるなら、森林サービス産業の広報とインストラクター役を買って出る。本は、団体で買い上げてくれるだろう。部数はそこで稼げる。私はかまわんよ。ダークサイドに堕ちて暗黒面のフォースを手にするのだ( ̄∇ ̄) 。暗黒面は甘美で楽しい。

2019/12/08

「森林と生活に関する世論調査」結果を読む

内閣府が行った「森林と生活に関する世論調査」の結果が公表されている。

これは1989年から行われている調査で、今回は6回目。森林の果たす役割や木材利用の是非などを質問して得られた結果だ。(複数の選択肢を選ぶ形で、約1550人から回答) 全部目を通すのは面倒だから、概要だけにしておく。

設問および回答を読んでいると、誘導しやすい方向なんかもかいま見えて、と突っ込みたい思いが……〇△あるが、ぐっと堪えておく。せっかくだから、いくつか紹介しよう。

 農山村定住の意向

 農山村に定住してみたいと思うか聞いたところ、「定住してみたい」とする者の割合が20.8%(「定住してみたい」8.6%+「どちらかといえば定住してみたい」12.2%)、「定住してみたくない」とする者の割合が62.7%(「どちらかといえば定住してみたくない」23.9%+「定住してみたくない」38.8%)、「既に定住している」と答えた者の割合が14.1%となっている。
 都市規模別に見ると、「定住してみたくない」とする者の割合は大都市、中都市で、「既に定住している」と答えた者の割合は小都市、町村で、それぞれ高くなっている。

もっとも「農山村での森林浴や景観を楽しみたい」と答えたのは約85%と、あくまでお客さんでいたいわけか。就労に関しては、農業が半数を占めるが、林業は1割以下(^^;)。

 森林との関わり方の意向

 日常の生活の中で、森林でどのようなことを行いたいか聞いたところ、「心身の健康づくりのため森林内の散策やウォーキング」を挙げた者の割合が60.2%と最も高く、以下、「森林の中でのランニングや自転車による走行」(26.9%)、「森林の中での音楽鑑賞及び芸術鑑賞などの文化的活動」(22.6%)、「森林の中で自然を活用した保育・幼児教育」(21.3%)などの順となっている。なお、「特にない」と答えた者の割合が19.2%となっている。(複数回答、上位4項目)
 都市規模別に見ると、「心身の健康づくりのため森林内の散策やウォーキング」を挙げた者の割合は大都市で、「森林の中での音楽鑑賞及び芸術鑑賞などの文化的活動」を挙げた者の割合は中都市で、それぞれ高くなっている。

こんな項目もある。

 傾斜が急で道から遠い人工林の木材の生産、その後の植林や手入れ

 植林されて50年以上が経過した傾斜が急で道から遠い人工林について、木材の生産、その後の植林や、間伐などの手入れをどのように行うべきだと思うか聞いたところ、「木材の生産、植林及び手入れを行うべきである」と答えた者の割合が42.4%、「木材の生産のみを行い、植林及び手入れは行うべきではない」と答えた者の割合が8.5%、「木材の生産及び植林は行わず、手入れのみ行うべきである」と答えた者の割合が28.5%、「木材の生産、植林及び手入れは行うべきではない」と答えた者の割合が10.0%となっている。なお、「わからない」と答えた者の割合が10.6%となっている。

植林も手入れもいらない、というのは、今ある木を伐って、あとは放置で天然林にもどせ、という意味だろうか。すべてを行うな、という答も1割あるが。

こんな木嫌いな理由もあるぜ。

 木材を利用すべきではないと思う理由

 様々な建物や製品に木材を「どちらかといえば利用すべきではない」、「あまり利用すべきではない」と答えた者(119人)に、利用すべきではないと思う理由は何か聞いたところ、「森林破壊につながる印象があるため」を挙げた者の割合が63.0%と最も高く、以下、「火に弱い印象があるため」(35.3%)、「地震に弱い印象があるため」(30.3%)、「劣化しやすい印象があるため」(24.4%)、「価格が高い印象があるため」(15.1%)などの順となっている。

私的に意外だったのは、森林認証材を意識する、と答えたのが34,4%もあったことかな。本当かあ?

まあ、こうした世論調査結果を眺めて、国民の意識を脳内で咀嚼することも有意義だと思うよ。

2019/11/21

次は森林組合法?

ここ数年、森林経営管理法に国有林管理法改正、森林環境税(および森林環境譲与税)……と何やら森林関係の法律が次々と新設・改正が続く。中身はないけどクリーンウッド法もできた。もう打ち止めか、と思いきや、また出てきましたね。

森林組合法改正案が。

林野庁は、改正案のたたき台を自民党林政対策委員会に出したようだ。来年の次期通常国会へ法案提出をめざしているという。おそらく、たいして修正もないまま通るのだろう。野党にも、反対意見を出すほど林野政策に精通している議員は思い浮かばない。

目立った内容は、まず森林組合間で事業ごとの譲渡や分割をできるようにする点。そして事業の一部をほかの組合に譲渡したり、組合同士が特定の事業分野で広域連合体を新設したりできるようにする。

理事に経営能力のある人材を配置する、とある。具体的には組合理事会の中に販売や経営の能力を持つ理事を1人以上置く、年齢や性別が偏らないよう配慮することも明文化する……というものだ。

ようするに、新たな事業展開ができるよう経営の自由度を高め、「しっかり儲けろ」ということのようだ。森林経営管理法や森林環境譲与税絡みで新たな仕事が生まれるはずなのに、今の森林組合では受け皿になれるかどうか心もとないから改革しようというわけである。

……でも、なあ。経営能力のあるなしを、どこで決めるのよ。森林経営管理法のように、木材生産量を増やせたら経営能力あり、とみなすのか。経営感覚も大切だけど、森林の将来に対するビジョンを持った人材はどこにいるのか。
かつて某森林組合が、外から招き入れた参事が改革を唱えたものの、緑の雇用事業で雇い入れた移住者組を全部首切って裁判ざたにまでなったことがあった。そして、結果的に参事の使い込みがバレたこともあったな。

 

組合は全国に621あり、組合同士の合併はすでに可能だが、あまり進んでいない。たとえば奈良県では、農協が早い時期に全県単一になったのに、森林組合の合併はほとんど起きなかった。市町村が合併しても、組合は別のケースも多い。下手に合併したら、隠れ赤字を背負わされたり、逆に自分らが抱えるドル箱を奪われる恐れがあるので、疑心暗鬼状態なのだろう。

森林組合は、改革というより作業班を切り離して独立させた方がよいのではないか。培った森林整備の技術を新たなビジネスに活かせることもあるはずだ。販売事業も独立させて、森の商品化を進めて展開したら面白いと思う。組合は、窓口業務と調査業務、組合員の渉外だけに絞ったらどうか。まあ、新規事業を展開できる人材が見当たらないのが問題なわけだが。

決め手となるのは、補助金をどんどん減らすことだと思う。補助金に頼るからビジネス感覚が生まれない。頼れなくなったら、イヤでも改革しなければならない意識になる。そして切磋琢磨したら、残れるところは残るだろう。
これは実例があって、小泉内閣の時に補助金をどんどんカットしたら、森林組合も目の色変わって新しいことを始めたことを私は見ている。そして第1次安倍内閣になった途端に補助金が復活して、改革気運は雲散霧消したのである。

危機感がもっとも改革の原動力になる。危機感を持たせるには補助金カットが一番。

より以前の記事一覧

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