木を伐らないと報酬が得られる仕組み
このところ、ようやく「木材生産だけでなく収入を得る方法」としての林業が語られるようになってきた。といっても、細々だが……。
そんな中で目が止まったのは、こんなニュース。
森林を残す所有者に報酬を 「伐採しない」選択に価値をつけるブラジルの試み
ブラジルでは、法律上は農地や牧草地に転換できる森林を、あえて残す土地所有者に金銭を支払う取り組みが試行されている。アマゾン環境研究所(IPAM)がすすめるプロジェクト、「CONSERV」だ。
ブラジルでは、土地所有者に一定割合の森林を保全することが法律で義務付けられている。保全すべき割合は地域によって異なり、アマゾンでは最大80%、その他の地域では20%とされている。
一方、その基準を超えて残された原生植生は「法定保留地の余剰」とされ、許可を得れば合法的に伐採し、農地や牧草地に転換できるという。
問題は、こうした「合法的に伐採できる森林」が広大なこと。研究ネットワークMapBiomasの調査では、2008年から2024年の間に、アマゾンとセラード(ブラジルのサバンナ地域)で許可を得て伐採された森林は360万ヘクタールに上っている。これは、ベルギーの国土よりも広い面積だ。
CONSERVは、これらの森林を伐採せずに残す土地所有者に対して、その保全に対する金銭的なインセンティブを提供する。森林を残すこと自体に経済的な価値を持たせる仕組みだ。
2020~2024年の試行では、マットグロッソ州とパラー州の23の土地を対象に、ノルウェーとオランダの政府から資金提供を受け、アマゾンとセラードの2つの生態系で計2万707ヘクタールの土地を保護した。
CONSERVで受け取れる報酬は年2回。金額は、森林伐採リスクや森林環境サービス、そして土地価格に基づき算出されるそうだが、その原資をどこから得ているのか気になる。
現時点では寄付金のようだが、今後は炭素クレジットの販売や対象地で生産された農産物への価格プレミアム、そのほか融資条件を有利にすることなどを考えているそうである。
イマイチ、伸びしろがないなあ。ガッツリ収入源を確保しないと。炭素クレジットは日本でも流行りだか、問題は誰が購入してくれるかだ。設定しても、買手がいないと話にならない。
もう一つ、生物多様性クレジットを設けることはできないか。森林を守って生物多様性維持が金になる仕掛けをつくってほしい。
エコツアーなど観光収入もそんなに期待できない。いっそ森林に金を出す国や企業のビジネスに有利な取引条件を与えるとか、勲章を授与するとか(^o^)。アイデア不足だ。
むしろ私が気になったのは「合法だけど伐らせない」という発想である。合法というのは、かなり恣意的に国が法律で決めることなので、合法的に伐採したけど森林破壊になった、という例が世界にはあふれている。
この写真はブラジルの林業らしいが、まさに計画的に行っている合法林業だ。
思いつくのは、EUDR、ヨーロッパ森林破壊防止規則だ。これは貿易時に商品が森林破壊をしていないかチェックするシステム。なかなか難しくて、制度として稼働が遅れているが、発想は「合法でも森林破壊はダメ」である。
しかし、これは買わないだけだから、森林の所有者にメリットが少ない。何かないかなあ。

















































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