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森と林業と動物の本

2026/02/11

消費税減税のため削るところ

高市政権は、圧倒的多数を握ったことで政策を猛スピードで進めるつもりのようだ。

そして「消費税の食料品を2年間ゼロ」という公約も国民会議とやらをつくって実行するという。年間5兆円、2年間で10兆円をいかに捻出するかが鍵だ。国債は発行しないというのも公約だから、とりあえず最初はその路線で検討するだろう。

識者は補助金や租税特別措置の見直し、税外収入などにより、2年分の財源を確保」程度で5兆円を確保するのは無理と否定的だが、やらなければ公約違反になって失速する。

だいたい、消費減税以外にもガソリン減税、109万円の壁撤廃、さらに防衛費の増額なども唱えている。こちらの財源は金融所得課税の強化」や「法人税特例(研究開発税制・賃上げ税制など租税特別措置)の見直し」「歳出削減」などを挙げている。

いずれも難問ぞろいで、批判の声も上がるだろう。だが、無視してやるのが高市政権の真骨頂(^o^)。

この際、林業関連の補助金をバッサリ切り捨てることを提案したい。林業がいつまでも脆弱なのは、補助金で守られているからなので、今こそ林業補助金をゼロにするチャンスだ(⌒ー⌒)。

林業補助金は、あまりに無駄が多い。過去には皆伐に補助金をつけたり、CLTの使用を実質タダにする補助金なんてのあったほどだ。(今でもCLTは支援制度がてんこ盛り。)

本末転倒の林業政策、山を丸裸にする補助金の危うさ(Wedge2018年)

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まあ、それでも捻出できるのは数千億円程度だろうが、5兆円をひねり出す足しにはなる。

それでは、林業が壊滅する? 今の林業にそれが困るといえるだけの価値があるかね。だいたい伐採とは、木材を生産するという経済行為だ。個人資産を得るために税金を投入するなんて倫理違反である。少なくても木材を伐採搬出することに補助金はいらない。

例えば車を一台売るごとにメーカーが補助金もらっているなんてあり得んだろう。

造林や下刈りなどには、環境名目で補助すればよろしい。木を植え、森をつくることと、経済行為の伐採を一緒にしてはいけない。

どうだね。高市政権に進言しようかな。

2026/02/05

総選挙各党の森林政策

あまり書きたくないが(^^;)、もうすぐ総選挙投票日である。

それで各党の森林政策を調べたサイトがある。

総選挙2026各党の政策の中の森林林業政策(2026/1/27)

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ま、皆さん好きに見てくれ(投げやり)

私の感想を記しておこう。

自民党は、木材増産、木造建築推進以上のことは読み取れなかった。与党なのに手抜き。

中道改革連合も、中身なし。維新の会は、そもそも林業を意識していない。メガソーラーやら広葉樹植林、花粉症対策……と素人意見が並んでいる。国民民主党も、同じく。ただ自民党に近い。れいわ新撰組も、森林政策まで考える余裕はなさそう。

詳しいのが、共産党である。

政府は、21年6月「森林・林業基本計画」を改訂し、「成長産業化」からカーボンニュートラルに寄与する「グリーン成長」に変更しましたが、実態を無視した経営規模拡大の推進など「成長産業化」路線を推進するものとなっています。森林所有者や林業関係者からは、大量伐採による木材生産は供給過剰を作り出し、ただでさえ安い木材価格をさらに引き下げ、自然破壊をおしすすめるものだと批判が高まっています。

いま必要なのは、安価な木材を大量供給する「成長産業化」路線を転換し、持続可能な森林づくりをすすめることです。国産材の利用と森林の公益的機能の持続的な発揮は、森林・林業者だけでなく、国民共通の願いであり、国際的な合意でもあります。

植林後50年程度で伐採する短伐期一辺倒を見直し、地域の森林資源の実態に対応し、長伐期や複層林など多様な施業方式を導入し、持続可能な林業にとりくみます。

なかなかのものである。林業問題の根幹に触れている。だが日欧EPA、TPP11から離脱要求などは、非現実的で世界情勢を見ていない。

次に目を止めたのが、参政党

これは、短いながらしっかりしている。

・現在の補助金に頼る、大量生産の自然破壊型林業を見直す。今こそ原点に立ち返り、「資源を使い続けること(持続性)を意識した環境創造型林業」を実現する。
・・成長産業化を目指す政府の指針を転換し、林業の持続性を意識した長期的なビジョンを示していく。 欧米のフォレスターのように、林業従事者が憧れの職種となるよう、魅力の発信に努める。
・また、林業従事者の公務員化を進め、山村地域の雇用創出、地域活性化につなげる。
・林業を持続可能なものにするために、川上から川下までの情報の透明化により流通の無駄を省く。
・木材を適正価格で流通させ、資源を効率的に使用し利益を向上させる。山林所有者にも利益を適正配分させ、山林の所有権放棄を減少させる。

フォレスターにも触れている。そういや神谷代表は、演説で「防衛費の半分を農林水産業に回せ」なんて言ってたな。それで林業家を公務員と同等にできるという。意外でしょ(笑)。マジに実行できるとは思わないが、わりと力を入れている。

というわけで森林政策だけで投票を判断するなら、共産党と参政党である\(^o^)/。

 

ちなみに私は、公約で投票先を決めない(⌒ー⌒)。信用できるか!

 

 

 

 

 

 

2026/01/21

林野庁のクマ対策、山火事対策

2026年の年初めは、山火事とクマの市街地出没から始まった。

山火事は山梨のほか静岡や埼玉など各所で起きた。まだ消えていないところもある。
一方で、冬眠に入っているはずのこの時期のクマの出没にも悩まされる。すでに元旦以降、少なくとも北海道や東北6県、新潟県で目撃情報が寄せられている。

900000910_img_1f7881d33d173de9fc0a34a640TVより

ちょっと復習。昨年のクマ出没の統計が少しずつ出てきた。

その前に昨年の状況を改めて確認すると、環境省は4~11月のツキノワグマの出没件数は、4万7038件だった。これまで最多だった23年度の1年間(2万4348件)の2倍近くに達していた。そして駆除数は、ヒグマも含めて25年11月末時点で1万2659頭に上り、初めて1万頭を突破した。12月分も足せば、1万3000頭くらいになるかもしれない。
市街地で発砲を可能とする「緊急銃猟」は、制度が開始された9月から12月末までに54件実施された。

今年もクマの出没に悩まされるのだろうか。そこで今年から始まる対策を紹介しておこう2025年度補正予算に盛り込まれている。
まず捕獲関係。

・被害要因、生息状況に基づいたクマ・シカの捕獲対策に係る総合的な取組や、イノシシの捕獲強化を支援
・ 被害防止活動従事者や農業者の安全確保のため、クマスプレーの導入を支援

私が注目したのは、クマが農地や市街地に出没しないようにするため、森林と人の生活圏を分ける緩衝帯などを整備する自治体を支援する事業。これは公有林だけでなく、私有林も事業対象としている。これは森林の特定機能回復事業のうち、林相転換特別対策の対象に野生鳥獣被害防止を追加するものだ。
緩衝帯は農地と山林の境界付近などで、伐採や草刈りを行うというもの。見通しを良くすることで、クマが山から出づらくするとともに、人もクマの確認をしやすくする。また広葉樹への植え替えも行うという。

実は、この事業、林野火災の拡大防止にも役立つ。草木のない帯をつくることで延焼しづらくなるからだ。こちらも、私有林を含めた。 火災の多い冬に葉が残る樹種は、樹冠まで燃えて炎が飛び火しやすいので、落葉樹へ植え替えることは拡大防止となる。
ほか、消火活動のための林道整備などに取り組む。

両対策とも費用負担は国54%、都道府県18%。残りの28%は市町村や森林所有者などの負担という配分だ。所有者が負担できない場合に自治体が負担する場合は特別交付税措置がある。

森林整備による対策

ほかに効果的な林野火災予防対策の実施に向けて、行政、林業関係者、消防関係者等が連携して行う、林野火災予防に係る新たな技術を利用した実証を支援……というのもあった。

とまあ、クマと山火事対策に森林整備の補助金を注ぎ込むわけだ。名目としては、反対しづらいだろう。

しかし広葉樹を植えるのは、クマの餌となる木の実を増やすためという記述がある。

これって……熊森協会の主張?

今から木の実のなる広葉樹を植えても実るまでに10年ぐらいかかりそうだが、それでクマが市街地に出てこなくなるというのはちょっと短絡思考ではないか。まずイノシシやシカが食べるだろうし、クマにとってもドングリ食べて生息数増やして人里に行こう、というキャンペーンみたいだ。世間向きに安易な理由を並べてほしくない。

 

 

2026/01/16

ウッドデザイン賞を見る

今年のウッドデザイン賞が発表されていた。

2025ウッドデザイン賞

Photo_20251224163501モクレポ12月号より

第11回目となるウッドデザイン賞2025は、327点の応募があり、206点が入賞に当たる「ウッドデザイン賞」を受賞……。

え?入賞が206点ということは、応募の6割以上なのか。

そう聞くと、受賞できなかった応募建築物や技術などを見てみたい……。なぜ、落ちたのか知りたい。悪趣味か。いや、重要だろう。
なお分野を見ると、建材やら研究やらビジネスモデルやら。何でもありだ。こうでもしないと応募が集まらないから?

なお、その中から
最優秀賞(農林水産大臣賞、経済産業大臣賞、国土交通大臣賞、環境大臣賞)各1点
優秀賞(林野庁長官賞)9点
日本の技・文化特別賞(日本ウッドデザイン協会会長賞)3点
奨励賞(審査委員長賞)15点

これで17になる。受賞作をなんとか増やしたい思いが透ける。

なお不思議なものも見つけた。2024年の農林水産大臣賞、つまり最優秀の「浦河フレンド森のようちえん」である。その園舎が受賞しているが……え? 森のようちえんって、園舎がないのが特徴ではなかったのか。それとも、これは名前に「森のようちえん」が入っている認可幼稚園であって、森の中で保育する「森のようちえん」とは別物なのか。

なんか、もうわからない(´_`)。

と、とりあえず、賞をもらって箔づけに使えてよかったね。

2025/12/25

分収造林、再び

分収造林とは、主に国有林に第三者が出資して、それで造林する仕組み。最終的な収穫時に、利益を分け合う。同じく分収育林もあって、森林管理の金を出してもらおうというもので、これが「緑のオーナー制度」だった。

緑のオーナー制度では、元本割れが続き、裁判も抱えて募集を止めている。が、今再び、林野庁は分収造林の募集に力を入れている。とくに企業に呼びかけて参加してもらおうとしている。そのため、

分収造林制度~あなたも森林づくりに取り組んでみませんか~

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だが、分収と言っても、すでに利益は出ないことは緑のオーナー制度でも露呈している。今、造林費用を負担しても赤字にしかならないのである。そこで林野庁は、企業がどの程度、環境保全に貢献したかを示す仕組みを導入する。

つまり、造林することによって、水源涵養機能や温室効果ガス固定といった環境に対する機能を数字で 証明することで、参加企業の価値向上につなげてもらう……。まあ、非財務価値(ESG・SDGs)の向上 というヤツだ。企業の社会貢献を顧客や市場に発信し、評判を高めて投資を呼び込むなどしようというわけだろう。名誉を与えるから、それでチャラ(笑)。

分収というけど、金を分けるのではなく、森づくりのよいイメージを分ける……いや、環境をよくしてんだぞ、と主張する権利を与えるわけだ。でも、50年後には伐採するんだけどね……。そのとき再造林する資金があるのかどうか。
企業も、植えることは好きだけど、それを切る時にはどんな反応するんだか。いっそ不伐の森づくりをやる造林に出資してもらってほしい。

 

2025/12/12

木材輸入実績統計、の単位

林野庁が、2025年1月から10月までの木材輸入実績を公表している。

輸入額は、前年同期比+2%の1兆2,444億円。品目別で見ると、丸太が前年同期比-4%、製材が同-4%、合板が同-2%、集成材が同-17%と、マイナス続きだが、木質ペレットが同+39%と大幅に増えている。
ようするに、バイオマス発電燃料として使う木質ペレットばかりが大幅に伸びているということ。建材等のほかの用途は軒並み落ち込んでいるのだ。
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この手の統計を見ていつも思うのだが、扱うのは「輸入額」、つまり金額が多いこと。私がいつも気にしているのは「輸入量」なのだ。なぜなら、他国の森林をどれほど伐って日本に運んできたかという点に興味があるから。

金額は、経済経営面から見るのに使えるが、製品によっての価格が違ううえ、ときの為替なども影響する。簡単には比べられない。

それでも、こう考えた。木質ペレット単価は、やはり安い。製材や合板、集成材と比べるもなく、丸太と比べても安いだろう。それでも、金額にするとこれほどあるのだから、木材量はいかほどになるか。

輸入量も掲載されている。ただし体積だ。
丸太は141万9000立方メートル、製材326万7000立方メートル、合板122万5000立方メートル、集成材54万2000立方メートル。
そして木質ペレット722万トン。ここだけ重さになる(笑)。ほか製紙用チップもあるが。これらはみんな10月まで、つまり10か月分だ。

大雑把に木材の重さを体積の0.6倍とすると、木質ペレットは約1203万立方メートルとなる。丸太の8倍くらい?

木質ペレットの生産には、どれほどの森林=木材が必要とされているのか、こんな数字から想像するのもよいかもしれない。

2025/12/11

森林環境税の免除規定改定か

物価高、物価高と騒いでいる中、森林環境税はしっかり取られていく。これを免除するのも物価高対策に入らない?
と思いついたのだが、誰も何も言わない(-_-;)。誰か、政治家よ、動け。

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おそらく、取られるのはたった一人1000円だからなあ、と思っているのではないか。だが、4人家族なら4000円。配布経費も掛からないし、行政事務手続きもたいしていらない。おこめ券を配るよりよっぽどいいと思うが。(多分、鈴木農水大臣の頭の中に林業はない。)

ただ、森林環境税の免除規定はあるのだ。

森林環境税の非課税及び免除に係る留意事項について(通知)

ここで森林環境税を徴収しているのは農水省ではなくて総務省であったことに気づく(笑)。まあ、いい。
実は、次のような項目がある。

生活保護法による生活扶助を受けている人。
障害者、未成年者、寡婦またはひとり親で、前年中の合計所得金額が135万円以下(給与収入の場合、年収約204万4千円未満)であった人。
前年中の合計所得金額が一定の所得以下である人
災害(火災、風水害など)により大きな損害を受けた場合

だが、このほど与党の税制調査会で、最後の災害時の免除規定を変える動きが出てきた。

大規模災害時は、被災者から申請書が提出されなくても市町村が免除できるようにしようというものだ。現行では、森林環境税の免除には納税義務者からの申請書の提出が必要となる。しかし考えればわかるが、大規模災害時には避難所生活などで提出が困難になっていることが想定される。市町村の事務負担も通常より重くなっているだろう。そんなときに「たった」1000円のために被災者が動けるだろうか。

見直し案によると、対象となるのは「特定非常災害」に指定された時。災害で死亡したり、罹災証明書によって住宅や家財の被害が確認されたりするなどの要件に該当する際、免除を可能とする……というものだ。2026年度税制改正大綱への反映を目指すという。

まあ、野党でも反対する意見は出ないように思う。ただ、それでも罹災証明書が必要なので、皮下医者には気が重いだろう。

私は、おこめ券よりお金券!を配ってほしい。お金券って? そのままお金として買い物ができるチケット。紙幣でもいいよ。

2025/12/03

右翼とネトウヨ。その政策

国債長期金利が爆上がりしている。為替も円安が進行し、株価も連日の乱高下。ヤバイな、と肌感覚で思う。

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もちろん高市首相の言動と政策によるものだ。

台湾有事がらみの発言もヘタを打ったが、補正予算で国債大増発が恐ろしい。おそらく金融などの裏方は必死になっているだろうが、売り切れるのか……。このまま行けばハイパーインフレを招くことだってある。

そして思ったのは、やはり高市氏はネトウヨだな、ということ。ここでいうネトウヨとは、思想のことではない。本来は「ネット右翼」を意味したが、私は、右翼だけでなく、様々な情報を精査することもなく都合よくつまみ食いする・感情で動く・発言する連中をネトウヨと私は定義づけている。だから、たまに「ネトウヨの左翼」なんて矛盾した言葉もつぶやく(笑)。そもそも極左と極右は、実は同じというのが私の理解だが。

※極左と極右の脳は驚くほど似た反応を示すと判明!

思想としての右翼は嫌いじゃない。個別の意見に賛成するかどうかはともかく理解できる思想だから。しかしネトウヨは理解するほどの中身がない。ネトウヨと右翼は別物だ。
そして高市はネトウヨだ。右翼に値しない。例の「奈良のシカに乱暴する外国人がいる」という発言からして、まともな情報を選び取り、広く世間の反応に配慮したものではない。自分に都合よく巷の噂話を弄んでいるだけだ。

もっと簡単な言葉で言えば、後先考えず、目先の利益と感情だけで走り、時間と空間を読まないことがネトウヨの特徴だろう。
高市首相も、目先だけだ。内輪の論理と感情で動く。台湾有事に関する世界情勢を読み誤り、目先の物価対策しか興味がなく長期的な日本経済政策を軽んじている。勉強はしているようだが、左右・前後に広がる情報を天秤にかけて判断するのではなく、都合よくつまみ食い。そこそこ知識はあるが全体を見ないオタクと似ている。(鉄オタは電車の車両や運行情報には詳しいが、鉄道会社の経営戦略に興味持たない……的な。)

そう考えていると……なんだ、目先しか見ない・動かない人と政策は多い。いや、多数派かもしれない。みんなネトウヨだ。

森林政策とかさ。

2025/12/02

気持ち悪い「森の国・木の街づくり宣言」

林野庁が今、力を入れているのは「『森の国・木の街』づくり宣言」だろう。絶賛、参加者募集中である。

『森の国・木の街』づくり宣言 

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ようするに、木造建築物などを通じて、温室効果ガス排出量削減の見える化する、というものだが、そこに参加する自治体や企業の募集が行われているのだ。宣言は、和歌山県や秋田県、岐阜県のほか、住友林業や大林組といった企業や各地の木材協同組合などして、現時点で200団体を超えた。3月いっぱいまで募集して500をめざすそうだ。

あの手この手の木材利用推進策なのだが、その理屈は、

森林資源を次世代に継承するとともに、地球温暖化の防止や地域の活性化を図っていくためには、「植えて、育てる」とともに木を積極的に「使う」ことが欠かせません。特に、木材は建築物等に利用することで、森林が吸収したCO2を都市に長期間固定することに加え、製造時のCO2排出量が少ないことから、木材利用は地球温暖化の防止に貢献します

これがトンデモな嘘であることを私は幾度も繰り返して著してきたが、まったく効果なしである。

なんで、木を伐って炭素が蓄積できるのよ、という根本的な疑問と現場を見ていない。伐った木のうち建材になるのは何%なんだ? おそらく3割以下だ。

それに建材になる高齢樹木(約80年生)は、CO2の吸収量が若年樹より大きいという科学的なデータをまったく無視している。炭素吸収が衰えている木を利用すると言うなら、スギやヒノキは少なくても樹齢150~200年ぐらいまで残すべきだろう。

そして皆伐などもってのほかだ。森林生態系を破壊する……というか森をなくすのが皆伐なのだから。生物多様性を壊すことになり、ネイチャーポジティブに深刻な打撃を与えるだろう。再造林するのもゴマカシである。するなら伐った3倍以上の面積が必要だろう。現状は十分の一だ。

ようするに林野庁は非科学的なのだ。

なお来年4月より、自治体や企業が新築の建築物に木材を使った場合、木材の炭素貯蔵量を排出量から差し引ける制度を開始するそうだ。見た目の数値だけだが。

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この「宣言」をする条件は、ほとんど何もない。審査もしない。言い放しである。「敷居の低い制度にした」そうだ。

宣言だけならタダだし、私もしてやろうかな(笑)。庭の木を剪定して、その枝で何か「建築物」をつくるとか(⌒ー⌒)。

 

2025/11/25

木材自給率、減少へ

2024年の木材需給表が発表された。

「令和6年(2024年)木材需給表」の公表について 

重要なのは、木材自給率が42.5%と0.4ポイント落ちていること。登り調子だった自給率も、いよいよ頭打ちか。

建築用材等の自給率は52.9%で2.4ポイント減少、非建築用材等の自給率は36.5%で0.7ポイント上昇だそうである。

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木材の需要については、以下のようにまとめている。

令和6年(2024年)の木材の総需要量は8,187万4千立方メートルとなりました。前年と比較すると196万立方メートル(2.5%)増加しました。
これは前年に比べ、用材が24万1千立方メートル(0.4%)減少したこと、しいたけ原木が3万7千立方メートル(19.4%)減少したこと、燃料材が224万立方メートル(11.0%)増加したことによります。
また、輸出量は400万3千立方メートルとなりました。前年と比較すると60万8千立方メートル(17.9%)増加しました。

木材の供給については、このように。

(1)国内生産
令和6年(2024年)の国内生産量は、3,480万9千立方メートルとなりました。前年と比較すると48万6千立方メートル(1.4%)増加しました。
これは前年に比べ、用材が56万5千立方メートル(2.5%)減少したこと、しいたけ原木が3万7千立方メートル(19.4%)減少したこと、燃料材が109万立方メートル(9.7%)増加したことによります。
(2)輸入
令和6年(2024年)の輸入量は、4,706万5千立方メートルとなりました。前年と比較すると147万4千立方メートル(3.2%)増加しました。
これは前年に比べ、用材が32万4千立方メートル(0.9%)増加したこと、燃料材が115万立方メートル(12.6%)増加したことによります。

一応、需要も、国内生産量も増えている。結局、輸入量の伸びが国産よりも大きかったということになるのか。

ただ建材需要と国産建材の供給は減っているのだね。建築が減った上に建材に適した木が国内に少なくなってきた? 加えて国産、輸入ともに燃料材の伸びが大きい。この当たりの解釈、分析は、もっと細かく見ないとわからない。

2025年に木材自給率50%をめざす、という目標は、もはや達成は無理なことが確実となっただろう。

 

 

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