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森と林業と田舎の本

2019/11/28

漆採取は林業か農業か

最近、漆が話題になることが増えた(と、私的には思う)。何かと国産漆が記事になっている。

おそらく、文化庁が文化財の修復に使う漆は国産にしろ、と号令をかけて、増産が課題になっているからだろう。何しろ年間約2,2トンは必要なのに、現在の生産量は半分ほど。2014年は645キロと4分の1まで減ったのだ。

漆の増産と言っても、まずウルシノキの栽培が必要で、そのためには苗木の生産から始めなくてはならず、そして約15年かけて育てても、漆掻きをする職人を養成しなくてはならず……となかなか道は遠い。
実は、奈良県は日本の漆の原点らしく、かつては漆部(ぬるべ)があったとかで、再びウルシノキを栽培の話もあるが、全然進展していない。植えても枯れるし、住民はかぶれるからと反対するし……。ウルシノキの栽培は、なかなか難しいらしい。

日本でイチバンの産地である岩手県二戸市浄法寺町は「漆林フォレスター」を任命したという。この名称に惹かれたのだけど(^^;)。もっとも実態としては地域起こし協力隊の一人らしい。

ここで私がふと考えたのは、ウルシノキの栽培と、そこから漆(樹液)の採取する仕事は、林業なのか、という疑問だ。浄法寺町では森林組合が取り組んでいるようだし、フォレスターと名付けたのだから「林業」と位置づけているようだが。

まず生産物は樹液である。たしかにメープルシロップのような林業的な樹液生産もあるが、イメージ的には果樹園のような園芸に近くはないか。樹木としては15年だから、これも林業よりは果樹栽培に近い気がする。作業的にも、自然に任せて育てるというよりは毎年の世話が必要で、樹液の採取作業も農作業に近く感じる。

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林業か農業かという区分は端からするとどうでもいいように思うが、実は意外とやっかいだ。

なぜならウルシノキを植える場所をどこなのかという課題がある。樹液を採取する作業を考えると平地の方がよい。急斜面だと厳しいだろう。それに成長も土地が肥えている方がよいらしい。……そう考えると農地に植えるべきだ。ちょうど耕作放棄地も増えているし……。

が、ダメなのである。農地に林産樹木を植えるのは、法律違反らしい。地目が山林でなければいけないらしい。なんともくだらない話だが、これで栽培適地は一気に減ってしまう。

059 平坦な漆の森

これで増産しろというのは、根本的に手足を縛っているようなもんだ。

それに……文化庁は国産漆が欲しいと言いつつ、肝心の買取価格は上げていない。安いまま増産しろというのもおバカな話である。現行価格の3倍で買い取るぐらいのことを言って初めて、ではウルシノキの苗づくりをしよう、植林しよう、そして漆掻きを職業にしよう、という人が現れるのではないか。現場の待遇をよくせずに増産をめざす点も、林業的?である。

ついでに栽培技術と樹液採取技術の再構築もすべきではないか。

現在は、15年間育てたウルシノキを一夏搔いたら、その木は切り倒す(殺し掻き)が、これはどう考えてももったいない。毎年樹液採取(養生掻き)すると、漆の品質が落ちるというのだが、それは樹木を休ませないからだろう。数年間休ませたら、またよい樹液を出すのではないか。たとえば3年間休ませるとしたら、4年毎に樹液採取ができることになる。それは苗を植えて15年後に一度採取してオシマイにするに比べて約4倍の生産にできるはず。……そんな研究は行っていないのだろうか。採取したら切り倒すというのは林業的だが、これも農業的生産方法に変えることで増産につながらないか。
さらに樹液の掻き取りも、自動化できないか研究の余地はある。あまりに原始的な採取方法が何百年も続いている。

まあ、素人考えであるが、現状のままの漆増産の掛け声は、あまりに絵空事ぽく感じてしまうのだ。

2019/11/26

北の国の養蜂異変を考える

先日、京都市の総合地球環境学研究所で開かれた「バイオリージョンに立脚した社会の実現と新たな農林漁業体系の構築」というワークショップに顔を出してきた。

なんか難しいタイトルなんで内容は省略(・_・?)。気になる人は、リンク先を見ていただきたい。

私は、10人の演者の中の一人、北海道中川町の高橋直樹さんの「少量多品種多用途の森づくり ~森の恵を分け合う仕組みづくり」に興味があったから参加したのである。(朝イチバンの発表だったので、私も早起きして、2時間かけて行きました。京都市と言っても北の端にあって遠い。。。)

中川町の展開する林業を、私は注目している。それは発表にもあったとおり、現在日本政府が推進している大規模化・画一化の流れから一線を画した戦略を展開しているからだ。その点は『絶望の林業』の中の「希望の林業」でもちょっとだけ触れたが、トップランナーに位置づけている。そこで具体的な現状を聞きたくて訪れたのだ。

ただ引っかかったのは、それらの構想全般ではなく、その一部、非木材林産物、養蜂の話である。
中川町は養蜂が盛んだ。「森の蜂蜜」として売り出している。正確に言えば、その周辺の中頓別から富良野までは北海道の養蜂の中心地と言ってもいいと思うのだが、そこに異変が起きているという。

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養蜂で食っていこうと移住してきた人が、上手く行かずに撤退せざるを得なくなっているというのだ。

具体的には、採蜜の量からは十分自活できると睨んでいたのに、肝心の蜜が高く売れなくなったから。そして、価格下落の原因は、蕎麦の蜜・花粉が混ざってしまうからだという。蕎麦の蜜は、日本では好まれないのだ。(海外では、むしろ蕎麦蜜は高い値がつく。)ほかの蜜に蕎麦が混ざるだけで価格が落ちてしまう。

そんな日本人の嗜好自体がオカシイとも思うのだが、由々しき事態である。

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その原因は、急激に蕎麦栽培が増えたこと。農政のプロジェクトが始まり、蕎麦に補助金が出るようになって栽培面積が激増しているらしい。

農業収入を上げるために始めた蕎麦栽培(補助金目当てだと意味ないが)が、養蜂を圧迫するというジレンマ。いやはや、人と森の生態系は複雑で何がどう影響するのか読みきれない。


私は養蜂に関心がある。銀座で養蜂をしている同姓同名の田中淳夫さんだけでなく、私自身も養蜂もしくは受粉昆虫としてのミツバチに注目している。それどころか来年2月には、なぜか無謀にも研究者と養蜂業者の集まりであるミツバチ科学研究会で講演することになってしまった。何を話すか今から悩んでいるのだが、この北国の養蜂事情も取り入れたいところである。

さて、午後はワークショップを抜け出して、日本生態学会の事務局へ向かった。……と言っても事務局に用事があるのではなく、家主とだべっていただけ(^^;)。そこに巣くう魔性のネコも見たかったのだが、姿を見せなかった。

 

 

 

 

2019/08/15

森林オフィスとリゾートオフィスの違い

台風直撃の日。不思議と生駒は雨も風もほとんどない。やはり霊山に守られているなあ~と思った1日であるが、ここ数日は帰省していた娘のアテンド係(^o^)。そして、本日、東京にもどる日でもあった。
帰る夕刻の新幹線便の動向を探る。「無理なら、もどってきていいんだよ~」と何度も繰り返しつつ、娘を見送る。そして娘は道中をLINEで実況。幸い、どこの電車も止まることなく、無事に走ったようだ。


世間はお盆であり仕事は休みだろう。私も、娘の帰省中はほとんど仕事をしない。が、そんなときでも仕事したくなるオフィスはないか。

そこで、私が講演などで時折使っている写真。

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森林オフィス……と呼んでいいいと思うが、ようは森の中に儲けられた半地下のオフィスだ。

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これは、内部から外を見た様子。仕事場としては、極めてスタイリッシュというか、人工的な清潔・便利さを追求しているが、窓?の外には里山の木々の風景が広がっている。こんなオフィスが身近にあれば飛びついてしまう。

残念ながら、この写真の施設はスペインにある模様。でも、日本でもつくれば人気を呼ぶのではないか。サテライトオフィスとして売り出せないか……という提案用に使っている。

それに似た施設が長野県信濃町に生まれたらしい。ノマドワークセンターだ。安らぎの森オートキャンプ場内にあり、自然の中で仕事のできるリモートオフィスというコンセプトである。運営は埼玉県のNPOだ。

もっとも、上記の森林オフィスほどスタイリッシュではなくて、ようは遊休の体験施設を改造したもの。施設内にはコワーキングスペースや会議室、3Dプリンタや各種工作機をあるラボを揃え、wifiも完備でネットで仕事ができるということだが……あんまり詳しい内容は掲載されていない。ノマド(遊牧民)のように移動するビジネスマン狙いのよう。リゾートオフィスとでも形容すべきか。

ただ、私の感想としては、ここでは仕事したくならないなあ。やっぱりリゾート施設ぽい。周りは遊ぶところばかり。多分、滞在したらだらけるだろう(笑)。

オフィスなんだから、仕事モードにハマるオフィス・デザインにしてほしい。リゾートで仕事というのは矛盾している。あくまで仕事環境としての自然(森林)を取り込んだ環境。。。どこか本気で森林オフィスをつくれないだろうか。

 

 

2019/08/06

ハチミツとメープルシロップ

今夜のテレビ番組案内に「田中淳夫」出演という文面があったことに気づいた人は何人いるだろうか。

「マツコの知らない世界」という番組に「田中淳夫」は出演したようだ。

もちろん、私ではない。同姓同名の、もう一人の田中淳夫さん(^^;)。

ちなみに私は、マツコ・デラックスという芸人がまったく受け入れられない。テレビに顔が映った瞬間にチャンネルを変えるほどダメ。理屈抜きのほとんど生理的に受け付けない。それなのに、せっかく「田中淳夫」さんが出るのだからと、我慢して我慢して、顔を伏せながら見た。

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もちろん出演したのは、株式会社銀座はちみつの田中淳夫社長。私も面識がある。一緒に並んで写真も撮った(笑)。私に、たまに「ミツバチのこと話してください」という依頼があるが、私もミツバチや養蜂のことを記事にするが、それは間違い。逆に銀座の田中さんのところに「森林ジャーナリストとして」取材に行った人もいるようで、お互いたまには入れ代わってもいい。

ま、そんな話はともあれ、現在は都市の屋上養蜂が広がっていることを紹介していた。と言っても、たいして深くなくて、単に各地のハチミツを味わって喜んでいるだけのような番組だった。

もしかしたら勘違いする視聴者もいるかもしれない。屋上で養蜂やってハチミツ採って売れば儲かるぞ、と。
それはあり得ないだろう。屋上でどんなに巣箱を多く並べてハチミツを採取しても量的にはしれている。それを売ってもたいした販売額にはならないはずだ。なかには価格を100グラム3500円なんてつけている商品もあったが、それでも赤字ではないか。

だが、屋上ハチミツはブランディングにもってこいなのだ。だからハチミツをそのまま売るというよりは、ハチミツ入りのケーキなど関連商品を開発することが大切だ。実際、銀座のハチミツというだけでかなりのブランドである。ほかの地域でも都会の屋上で採蜜したことが特徴となりブランディングできる。

 

それと同じ構造なのが、秩父のメープルシロップだろう。山にあるカエデから樹液を集めて煮詰めるとメープルシロップになるわけだが、その量たるや、わずか。ところが、今や秩父駅前の土産物店には「秩父の楓樹液」を売り物にした商品が並んでいる。サイダーにデニッシュパンに、ゼリーにさまざまな洋菓子。実際の含まれている樹液はわずかだろうが、秩父の山に生えているカエデから採れた樹液であることがブランド化している。町の価値を上げて、落とされる金は馬鹿にならないだろう。

銀座のハチミツに、秩父のメープルシロップ。どちらも自然資源であるが、この戦略を学ばないといけない。素材を素材として売っていてはダメなんだよ。あ、これ、素材(木材)をそのまま売って損している連中に言っているんだけどね。

2019/07/09

麦わらストローが商品化!

ストローと言えばプラスチック製で、それがマイクロプラスチックになって環境汚染となると騒がれると、木のストローだ竹のストローだ、やっぱ紙か……とかまびすしい。ま、私もその一人だが(^^;)。

ただストローというのは、本来は麦わらのこと。

実は、日本でもかつては麦わらストローがつくられて販売されていた。 1901年頃に岡山県で川崎三一が麦わらを使って始めたという。そして1950年代後半頃までは喫茶店やカフェで使われていたという。思えば、この頃まで身の回りのグッズは、木質など自然素材が多かった。というか、代替品はまだなかったのだ。ところが木材不足もあって、金属製品や合成樹脂に置き換わり始める。アランウド1960年というのは、身の回りのマテリアル転換期なのかもしれない。

そこで出ました、大麦のワラでつくられたストロー。今の世に本当に麦わらでストローつくっちゃった人が現れたよ。

福井大麦倶楽部

福井県は六条大麦の生産量全国第1位だそうだ。そこで福井大麦倶楽部の重久弘美さんは、六条大麦を栽培して六条大麦を使った製品の製造・販売を行いながら、六条大麦についての情報発信にも取り組んできた。そして昨今のプラスチック製ストロー問題を受けて、ならばとつくってしまったという。最初は麦茶の購入者にノベルティとして配布していたが、とうとう市販を始めることに。

麦ストローの作り方は、まず麦の穂が立っているうちに手刈りをして、1週間から10日ほど天日で干す。生乾きではカビが発生するのだ。十分に乾燥させると、茎の節と節の間をハサミでカット。茎の外側の皮がむけてくるので取り除く。これで完成。簡単のように見えて、食具だけに衛生面など気をつかう点が多い。だから全工程が手作業だ。大量生産は不可能だと思われたが、希望が多いことから7月から販売することにしたという。

今年6月に収穫した大麦の茎を使って、10万本を製造した。製造は地元農業女性の協力を得て行い、検査機関での残留農薬のチェックや消毒も実施している。

Straw102 上記HPより借用。

10本300円と250本7500円(いずれも税別)の2種類。

1本30円。イマドキのカフェなら、これを使うことで客の評判を呼ぶ(インスタ映えするし)と睨んで導入することも可能かもしれない。

木のストローよりは自然ぽいかな。

2019/05/14

森の中で見つかる謎の球体

昨日は、マジな林業ネタを書いたので、頭を使いすぎた(^^;)。

そこで楽しいロマンネタを。

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この石はなんだと思う? 実は十津川村の某所で祀られていたもの。昔から、その集落の各所で、球体の石がゴロゴロと出てくるのだそうだ。丸いと言っても河原の石ではない。神秘的なただならぬ雰囲気が漂っているではないか。実際、その集落では見つかったら、祠や神棚などに祀られることが多いそうだ。

ただし、今ではその集落が限界化したため、盗みに入られるようになった(この石を盗む不埒な者がいるらしい)ので持ち出して今は奈良の某所で保管されている。

私は、何かの結晶化ではないか、酸化鉄か何かが年輪のように石を発達させたのではないか、と睨んでいた。

それが意外なことで解決した。

なんとテレビのバラエティで取り上げていたのである。。。。

なんでも世界中で発見されていて、なかには直径二メートルを超すものもあるとか。ここで説明するのは悔しいので控えるが、中心部に有機物があるらしい。私の予想は半分当たって半分外れていたかな。

ともあれ、森の資源として活用方法を考えてもよいなあ。もはや森の資源を木材とするのは時代遅れではないか、と感じている。

もっとも、山にこうしたものが見つかったら、神様の落とし物だと思って拝みましょう。

2019/03/30

野良チャノキ

先日訪れた十津川村だが、そこで泊まったゲストハウスがあるのは、限界集落のような桃源郷のような集落であった。狭くて暗い道をグイグイと登っていくと、急に視界が広くなって台地状の尾根筋に人家が点在しているのである。住んでいるのは20世帯くらいだという。

その集落及びゲストハウスについては改めて紹介したいものであったが、集落内を散歩すると、いろいろ興味深いものが見つかる。

 

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まず目に留まったのは、この木の根元。これ……茶だよね。チャノキが生えている。なお母樹というか太い木はサクラである。サクラの根もとからチャノキが若葉を広げていた。

もともと集落では茶栽培もやっているようであるが、ほとんど山茶状態。

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こんな放置された山の一角にも生えていた。昔は栽培していたものの今は放置されたのだろうが、しっかり育っている。
これを山茶と呼ぶよりは、野良茶ではないか。野良チャノキ。

 

なお、こんなものも見かけた。

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石垣に、階段になるよう飛び出した石が組み込んである。同じものは各地で見てはいるが、一種の石垣文化だね。鉄パイプは手すりかしらん(笑)。高齢化進んでいるし。

 

2019/03/29

咲いていたレンゲ草は……

畑の周りを歩いていると、こんなレンゲ草を見かけた。 

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わかるだろうか。畑の縁にわずかにレンゲが花を咲かせているのだ。これ、3月中旬ね。

一応説明しておくと、れんげ草は9月10月に種まきをする。レンゲは豆科で根粒バクテリアによる窒素固定能力があるから、地中の窒素肥料分を増す効果があり、肥料がわりにするのだ。それが秋~冬の間にじわりと地中に芽吹いて、春に一気に花を咲かせる。そして4月ごろにレンゲ畑と呼ばれるほど咲き誇る。こうなると、今度は養蜂家がミツバチを飛ばして蜜を集めるわけだ。つまり土を肥やすのと花蜜の両方に価値があるわけ。

ここで問題となるのは、レンゲの種子は、たいてい養蜂家が無料で提供していること。農家にとっては肥料は化学肥料でもよいから、あまりレンゲに頼らなくなってきたのだろう。だから花蜜のために農家にレンゲの種子を渡して育ててもらって蜜を採るわけだ。

 

それなのに、写真の農地は、まだレンゲが十分に咲く前に耕してしまっているよ(泣)。農地の肥料効果は昨秋からそこそこあるかもしれないけれど、花が咲かないうちに耕作されてしまったら養蜂家にとっては意味ないやん。わずかに縁だけに花が咲いてもなあ。

とまあ、この現場を見て、そんなことを考えたのである。

 

 

2019/03/17

檄レア!蜂蜜を入手

このところ、国産ハチミツが激減しているらしい。

 
おかげで仕入れも困難さを増しているというが……そんな中、超、超、檄レアなハチミツを入手した。 
 
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わかるだろうか、何のハチミツか。一応、採蜜されたのは北海道中頓別。
 
写真を拡大すれば読み取れるが、なんと「熊笹&あざみ」のハチミツなのだ。
 
養蜂家としては、アザミの蜜を採取するのが通常なのだが、すると何か違う蜜が採れたのだそうだ。
そんなのわかるんですか? と質問したら、一口食べたらわかるという。最初はアザミの匂いがするものの、すぐに別の蜜の味。それがクマザサとわかるの?
 
わかるんだそうである。何でも子供の頃、クマザサを食べていたから(笑)。
 
ともあれ、クマザサの蜜とはどんなものか想像つくかね? いや、その前に蜜が採れるということはクマザサの花が咲かないといけないのだが……。
 
クマザサは、いくつかの種類の大型の笹の総称だが、竹の仲間に近い。竹や笹は、いつ開花する?
 
滅多に花は咲かないのだよ。咲くのは数十年に一度。ときに40年とか60年、100年、120年に一度とさまざまな説および伝承がある。その間隔は何年かはともかく、たまたま昨年はクマザサが開花し、その蜜をミツバチが集めたのである。
 
もう次はいつ開花するかわからない。もしかしたら連鎖的に別の地域のクマザサが開花するかもしれないが、そこに養蜂家がいる確率は極めて少ない。とにかく滅多に手に入らないのは間違いないだろう。
 
そんなハチミツが、生駒にあったのだよ(^o^)。
 
さっそく味わう。
……なんだろ? 私はクマザサの蜜の味なんて知らないが、たしかに通常口にしているハチミツとは違う。なんか草の匂いがする。ちょっと枯れた感じ。ハチミツとしてはあっさり系だが、不思議な癖はある。これ、慣れるとハマるかも。
クマザサの葉は健康食品になっているが、蜜にも効能はあるだろうか。
 
 
ちなみにクマザサとはどんなものか。北海道の森の写真にはしっかり写っていた。
 
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国産ハチミツが採れなくなった理由については、今後調べていきたい。ちなみに養蜂家が扱うのはセイヨウミツバチだが、実はニホンミツバチの方がより危機だという。そして、ミツバチの大量死滅は世界中で起きている現象なので、決して日本だけの特異的な事情ではない。今後は海外からの輸入ハチミツもなかなか手に入らなくなるかもしれないよ。。。
 

2019/03/06

宇治茶の認証制度をつくる前に

宇治茶の認証制度が創設される、というニュースを知った。
 
ようやく、宇治茶の中身をちゃんと審査してまがい物と区別することになったのか、と思った。なぜなら、今の宇治茶は極めて怪しい。その点は、以前にブログに記したが、我が家にあった宇治茶のパッケージをよく見ると、このようになっていたからだ。 
 
Photo
 
読めるだろうか。原材料名のところを見てほしい。
緑茶のほか、「アミノ酸等」と「重炭酸アンモニウム」が添加されている。
なるほど、宇治茶の玉露の旨味はアミノ酸のおかげだったのか、重炭酸アンモニウムによって緑色をよくしていたのか。宇治茶って、アミノ酸の味だったのね……と私はことあるごとに京都府民に申し上げている(^^;)。
 
なお、こうした添加物は合法的なもので、だからパッケージにも記載しているわけである。私も遠慮なく紹介できる。しかし、県によっては緑茶への添加物を禁止しているところもある。だから京都府も、ようやく規制に乗り出したのかと思ったのだ。
 
ところが認証制度の中身はこうしたものではなかった。 
 
宇治茶の品質の高さを保証する「プレミアム宇治茶認証制度」というのだそうだが、京都府と公益社団法人京都府茶業会議所が創設したもの。商品の袋などに銀色のシンボルマークを付ける。なお手摘みの茶葉を100%使用した「プレミアム手摘み玉露」は金色のシンボルマークになる。 
 
玉露の認証審査会が開かれたのだが、認証要件 は、
◎京都府内産の一番茶葉のみを使用
◎生産履歴の写しの提出
◎棚掛けによる被覆栽培で生産
◎品質審査会で一 定水準以上の評価の獲得
……の4点である。ちなみに認証期間は1年間。
 
なんだ、アミノ酸の添加の有無は問わないのか。我が家の取り寄せ宇治茶が認証を取れたかどうかは知らないけれど。
 
プレミアムなんて付ける前に、まず全宇治茶の底上げというか、もっと基本を守って品質保証をすべきだと思うけどね。 
 
 
先日、静岡でいただいたお茶は、農家が自家用につくったお茶のおすそ分けだった。それが抜群に美味かった。もちろん添加物の表示はなかったけど。
 
 

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