森林資源

使い捨て薪ストーブ

急に冷え込んできた今日この頃、またたき火がしたくなってきた。

おりしも長野県大町市で、薪ストーブの普及を目指す「ウッドストーブサミットinおおまち」が開かれたというニュースが流れた。薪ストーブの構造や、薪の調達方法について報告があったそうだ。

以前、このブログで木質ペレット批判?をしたので、私はバイオマスエネルギーに否定的と捉える人もいるだろうが、そうではない。木質バイオマス自体には期待している。あくまで木質ペレット、それも林地残材を元にペレットを作って、林業振興の足しにしようというのはムリだと論じたのである。

そこで、改めてどんな形なら木質バイオマスのエネルギーが使えるか、考えてみると、

まずは木材発電所のような規模の発電設備を備えた施設を建設すること。そうなれば、使えるのは製材屑やチップなどがそのまま使える。

あるいは温水供給のためのボイラー。だがチップボイラーも、それなりの規模の施設でなければ設置できない。が、それでは市民に縁遠い。

そこで考えられるのが薪ストーブだ。一般庶民がバイオマスを楽しむにはペレットストーブよりも薪ストーブ(^o^)。

とはいえ、薪ストーブは、マニアックな愛好家のものとされ、なかなか増えていない。ストーブが何十万円と高く、火付きが大変で、また煙突煤などの掃除も面倒、何より薪の調達に困る……。木質ペレットストーブがのさばってきた(^^;)のも、その間隙を突いてきたようなものだ。

そうした「大変さ」を乗り越え、また薪を手に入れるために山に通うのが楽しい、とまでいう人はいい。だが、一般市民はそこまでして薪ストーブにこだわらない。あくまで趣味として、薪を燃やしてみたいだけ。普段はファンヒーターで、お客さんが来たら薪ストーブで喜ぶ。

では、いかに普及させるか。

考えてみると、たき火が好きだ、やりたいと言っている私でさえ、ひと冬の間に、たき火を行えるのは何十回もない。いや10回越すのも難しい。
同じく、薪ストーブを楽しみたいと口にはするが、本格的な薪ストーブを購入し、薪の調達に走り回るほど本気でない人ならたくさんいるだろう。噂の薪ストーブを、試してみたい、という根性なしの人向けの商品がほしい。

ならば、全部まとめた「使い捨て薪ストーブ・セット」を売り出せないか。

ストーブは、ひと冬保てればよい。その間に火を入れるのは、10回程度を目安にする。だからダルマストーブ的なブリキ製で十分。ただし趣味だから、見かけだけは立派にしたい。そして春が来たら、破棄する。だから掃除もいらない。それに10回分の薪をセットにして販売する。着火材も付けよう。

価格は、できれば1万円~3万円に抑えたい。その程度なら、惜しくないし、一度の薪ストーブを楽しむのに1000円、2000円なら無理しないですむ。ダルマストーブは、4000円くらいからあるから、それに薪を付けてそのくらいの価格にできないか。

これでひと冬薪ストーブの楽しさを感じた人は、いよいよ本格的な薪ストーブを買えばよいのである。10回では足りない人は、追加の薪購入サービスもある(^o^)。

部屋に設置するのも、窓を利用して簡単に煙突を外に出すとか、小さな庭で行えるようにしてほしい。薪は、燃やす時間を考えればスギやヒノキの間伐材や枝で十分だが、一応香りとかも考えて広葉樹材も混ぜる。そして、一本一本能書きを付ける。

……どうだろうなあ。需要ないかなあ。

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ハガキの木

ちょっと一服。

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タラヨウの木。葉の裏を傷つけると、黒く浮き出るため、文字が書ける。乾燥しても残り、これをメモとして人に届けることもできる。これが葉書きの元になったとされる。だからハガキの木、手紙の木、郵便局の木と呼ばれる。

正確にはタラヨウ。モチノキ科モチノキ属。

こうした木々を、今風に利用することはできないものか、と考えてしまった。

これは某神社の境内に植えられていたものだが、相変わらずの願い事がいっぱい書かれていた(^o^)。

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人工林の生物多様性

スギやヒノキの人工林と言えば、どうしても天然林に比べると生物多様性が劣る、と思われがちだ。そのほか、保水力なども劣るとされる。

それに対して、私は、そんなことはないと、以前から書き続けた。手入れをちゃんとすれば、人工林でも、十分に多くの生物が生息できると。

とくに三重県の速水林業の調査を紹介している。同じ地域の天然林の植物数は185種、それに比べてヒノキ林には243種あったという事実だ。
手入れされた人工林は、生物多様性も増すことの証明になる。

……ところが、この話をすると「速水さんのところは特別だから」と逃げる人が多い。
それはないだろう。たしかに速水さんは卓越した林業経営者だが、誰にも真似のできない技術を持っているわけではない。基本的なやり方は、どこの林業地でもできることだ。

ただデータが速水林業だけというのは、たしかに弱い。
そう思っていたら、愛知県で態調査が行われて、その結果が発表になっていた。奥三河地方で、2年がかりで地形や地質のほか、植生などの状況を調べ、希少種を確認した「奥山環境カルテ」を作成したのである。

その中で注目したいのは、奥山は8割近くがスギやヒノキの人工林なのにもかかわらず、県の「レッドデータブック2009」に載った絶滅の恐れがある植物587種のうち304種、コケ植物も68種のうち45種が生息していた事実だ。
動物では哺乳類18種、鳥類40種、昆虫60種など、希少種の半数程度が確認されたという。

厳密には人工林だけではないが、人工林でも十分生物多様性が保たれていることの証明になるのではないか。

私は、人工林を古くから作っていた吉野でも調査しないか、と内々に言ってきた。
もしかしたら、吉野のスギ林は、速水林業のヒノキ林以上の生物多様性が発見されるかもしれない。その可能性は十分ある。実際、林地を歩いたら、速水の森よりも吉野の巨木の森の方が、豊かに感じたからだ。
そうなれば、人工林のイメージを一新できるはずだ。また生産物である木材の付加価値になるだろう。

もっと各地でも調査すべきだろう。

 

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森林のCO2吸収量は減る

CO2削減に、森林の果たす役割は大きいとされている。

日本の場合は、京都議定書の削減義務である6%のうち、3,8%を整備された森林に担ってもらう魂胆だ。その実現のために、現在莫大な予算を付けてしゃにむに間伐を推進しているわけだが、面白い推計が出ていた。

CO2削減の中期目標検討委員会で、天野正博・早稲田大学大学院教授が出した資料なのだが、今後、植林木が老齢化していくと、CO2吸収量が減少していくというのだ。すると、2020年には、現在と同じ整備状況でも2,9%にしかならないという。
京都議定書は12年までだが、その後の削減目標の中で森林への依存率は落とさなくてはならないだろう。

今でも、森林による3,8%確保は難しいのだから、言っても詮ないが、どうしても森林に頼ろうとすると、しゃにむに間伐範囲を広げる必要がある。それには莫大な設備投資が必要だし、労働力も足りない。そもそも需要を生み出さないと、切り捨て間伐の横行となるだろう。

考えてみれば、スギやヒノキなどは、樹齢60年を越せば生長量は落ちる。樹勢はまだ十分だろうが、あまり大きくならない(有機物生産量が増えない)。また幹など光合成に関わらない部分の肥大化によって、呼吸量の増大も考えられる。

それに、現在の林業の方向は、長伐期に移行させることを狙っているが、これも地球温暖化対策の面から見ると、マイナスだ。木は生長量の高い若年のうち(60年以下)で伐採して新たに植林するのが望ましい。苗木の生長がもっとも早いからだ。つまり短中伐期の方が適している。

以前から長伐期指向はおかしいと指摘してきたが、ここでも矛盾が出てきた。高林齢の森は、ある意味極相に近いが、そうした森はCO2の排出量と吸収量が拮抗して、見かけ上はゼロになる。つまり吸収源にはならない。

さて、どうする?

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森林命名権

またもNHKネタなのだが、今度はニュース。

神奈川県が、森林のネーミングライツ、つまり命名権を企業や団体に与えて寄付を受け取る取組を始めるそうだ。いわば命名権ビジネス。これまで公共施設などで例があったが、それを森林に広げるわけである。

対象とするのは相模川や酒匂川上流などの7万haあまり。県有林のほか民有林もあるようだ。これらの森林の命名権を、10ha当たり5年間で300万円で売り出す。

とはいえ、森林だから名前など付けてもアピールしにくく目立たないと思うのだが、命名した森林の名前を県が作る地図に載せるという。また二酸化炭素吸収量の算定書を発行することで、企業イメージを高めるのに使ってもらおうという魂胆である。

全国初という言い方をしているが、企業の森はどこでも企業名を出しているから、ある意味ネーミングライツだろう。全体として、今流行りの「企業の森」「森林アダプト制度」をよりリアルにした印象があるが、さて、このご時世どれほどの応募があるか。ただ寄付といわずに、ビジネスとして発展させてもいいのではないか。命名権も森林資源である。

たとえば、1本1本の木の命名権を販売する。個人でも買えるようにするのだ。公園の木とか街路樹などに命名のプレートを1年間かけることができる。神社やお寺に寄付された鳥居や燈籠、そしてプレートが並ぶのと同じ感覚で。もしかしたら、結婚記念とかにも売り出せるかもしれない。ちなみに離婚したら、ひっそり外す(^^;)。

クリスマスにイルミネーション付ける権利とかもいいな。さらにバレンタインデー・チェコはもう古い、これからはバレンタイン・ツリーだ(^o^)なんて。立木トラストほど重くなくて軽いノリで売り買いできないかな。

そこそこ太い木なら、森林療法的な「私の木」を選んで買うことで、いつも心に巨木を描くことによって、ストレスを解消してもらう。

木1本だけではスケールが小さいと思うのなら、森全体も考えられる。

以前、私は森林の命名権ではなく、森林自体に広告を描く「アド森」案を出したが、これを発展させる。森林の会員権を販売するのはどうだろう。会員制の森だ。会員にならないと、近づけないし入れない。この何十haかの森は「私の森だ」と主張する権利(^o^)。案外、山主気分になりたいと買う人は現れないか。企業の森ほど本格的な契約ではなくて、気軽に応募できる。

ある種のオーナー制度だが、所有権を譲るわけではない。命名権とかその木や森をいじる権利だけである。それも1年とかせいぜい5年の期限を付けることで、柔らかい取引にすることで裾野を広げられないか。

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木粉プラスチック

木粉から木質プラスチックが作られた、という毎日新聞の記事。

それは……と思って調べたところ、大分県日田市上津江町の第3セクター「トライ・ウッド」と産学研究チームが開発したのだという。

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原料は木粉(スギのおが粉や木くず)とポリプロピレン(PP)のプラスチックで、混合比率は7対3。製造工程は、木粉に蒸気圧力をかけ、乾燥して微粒子に粉砕。ペレット化して樹脂を添加・混合し、射出成型、製品化するシステム。これにより、複雑、精密な形状に対応できる。プラスチック製品のほぼすべてで採用されている射出成型がそのまま使用可能なため、大量生産の際はコストを大幅に削減。テスト生産から本格生産への移行も容易という。

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なんだ、というのが正直な感想。いくら性能がよくてコストもかからないとしても、合成樹脂を混ぜているなら、つまらない。結局、廃棄する時点で処分に悩まなければならない。ようするに石油製品と同じ扱いを受けてしまう。そこに木粉を使う必然性が存在しない。

では、これはどうだろう。

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これは、木粉だけで作られたものだ。木粉に天然生物質のバインダー(デンプンなど)を混ぜて高圧で固めた品だ。結構堅くなる。

実は、こちらの製品は、私の所に持ち込まれた発明品。この技術を活かして、何か商品づくりができないか、という。今のところ、化粧品のファンデーション入れとして開発したらしい。木製だから使い捨てしやすい。ほかに、道路などに交通案内用に使われるコーンも製造しているし、木のトレイも考えられる。

さて、誰かアイデアはないだろうか。使い捨て用のスプーンやフォークとか、文房具に向いていると思うのだが。

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森林鉄道とトロッコ道

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写真は、宮崎県日之影町の森林鉄道。もちろん、今はない。

これは過去の写真を複写したものを、また私が複写した代物だ。だから映りはイマイチだが、これで小さな軌道を走る蒸気機関車が、直径1mを越える大木を運んでいることがわかる。

かつて日之影には営林署があり、九州の屋根部にあった原生林を伐採していたのである。伐りすぎて資源はなくなり、営林署→森林管理署も今はない。

そして軌道跡は、細い、車も通れない道として残った。幸い傾斜は緩く、幅も2mほどあるので、歩くにはよい道だ。

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美しい景色も広がっている。

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こんな断崖絶壁を走っていたんだなあ。

                                                 

                                               

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岩肌むき出しのトンネルも各所にある。

今や、このトロッコ道こそが資源と言ってよい。

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ちなみにこれは、高千穂鉄道。一昨年の水害で断線し、とうとう廃線が決定した。ここも新たなトロッコ道として資源になる日を楽しみにしている。

すでに、鉄ちゃん、つまり鉄道おたくの中の廃線マニア垂涎の地になっているけどね。

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年輪の偏り

昔、冒険手帳とか冒険ブックといった読み物が多くあった。少年向きのマンガ?週刊誌にも特集が組まれていて、サバイバル技術を紹介していた。

その中によくあったのが、「もし森の中で方向がわからなくなったら、切り株を見ろ。たいてい年輪の中心は真ん中からズレている。また年輪の幅を見て、大きく広がっている方が南である。なぜなら南から日が照るため、生長がよいのだ」的なことが書いてあった。

森の中で道に迷った時に、運良く切り株が見つかるかどうかわからないが、私はそれを信じていた。ところがある日、たまたま方位磁石を持っているときに切り株を多数発見(ようするに伐採跡地に出たのだろう)したので、年輪が指す方向を計ってみた。

見事に、違っていた(笑)。幅が広い方が南であることはほとんどなかった。それ以来、この手のサバイバル技術を安易に信じないようになった。

そんなことを思い出したのは、先日の鹿児島大の講座で講師から「間伐後に日が射すようになったら、その方向に木の年輪は開くか」という質問が出たからだ。

受講生(林業のプロたち)の多くが、イエスと返事をした。もちろん、間違い。年輪幅の偏差は、光の射す方向ではなく、斜面の方向に従っている。それも針葉樹は下に、広葉樹は上に広がるのだ。

年輪の偏りは、斜面に垂直に幹を立てるためにできるアテである。重心が幹の中心に落ちないために年輪はズレるのだ。光がどこから射そうと、葉っぱで光合成して作り出した養分は幹に満遍なく行き渡る。年輪幅を変えることはない。

しかし、造林地が斜面なら、そこに生える木はみんな中心が偏るわけで、真円の年輪を持つ木を育てることは不可能になる。講師も、そう言った。

ところが、吉野の木はいずれも真円であることが多いのである。急傾斜ばかりなのに。その点を質問すると、講師のセンセイは、しばらく考えて、

「おそらく枝打ちを工夫して、木の重心を調整することで、斜面に生えた木でも重心を幹の真ん中に持ってきているのだろう」

だとしたら、吉野の先人の技術は凄いとしか言いようがない。

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バイオマス・エネルギーのからくり

木質バイオマス・エネルギーの先進地・岩手から帰って来た。

いろいろ見せていただいたが、為になった。

ただ、私はバイオマス・エネルギーには否定的なのだ。いや、否定するというよりは、たいして効果がないだろう……という点で懐疑的。木質バイオマスのエネルギー利用が林業や地域経済、ましてや地球環境に与える影響を考えたら、ほとんど意味をなさないだろうと考えている。岩手が、木質バイオマスの事業化で軌道に乗っているのは、奇跡ではないかとさえ思っている。

その点を向こうでもしゃべったのだが、それなりに先進地に配慮して(^^;)、おそるおそるであった。ところが、夜の懇親会で教わったことは……

木質バイオマスの理論的問題点はすでに議論がなされていて、私の指摘した内容は関係者の間では常識らしい。それでも進められるのは……とくにペレット関係がとにもかくにも事業化できているのには、からくりがあったのである。

その内容を、ここで詳しく書くことはできない(企業秘密^o^)が、簡単に言えば、ペレットをエネルギー利用として燃焼させるだけの商品としていないということであった。

うなってしまいました(^o^)。恐るべし、岩手。

木質バイオマスをエネルギー利用するのではなければ、ようするに木質商品である。集成材や合板、パーティクルボードにファイバーボード、紙、おが屑の敷き藁代用、木のトレイ……と同じ線上に並ぶ商品と見るべきだろう。
この点を無視して、地球温暖化防止のためにバイオマス・エネルギーを推進しよう! と宣伝しているのは、お馬鹿なキャペーンだ。

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森林美学

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京都の北山杉並木である。と言っても、別に街道ではなく、あくまで山の中の作業道。

これを美しいと感じて、ここで結婚式の写真を撮ったお二人に会った。写真を見せてもらうと、夏の結婚式だったので、なんだかフィリピンかバリ島のお二人のようだった(^o^)。

なるほど、この木立は美しい。北山杉は人工林の極致とも言われるように、徹底的に人の手をかけた森林だ。細く、真っ直ぐ、枝もない幹を作り上げる。もちろん、それが磨き丸太などにして、高級床柱など商品にするための施業だった。

それが今では売れなくて困っているのだが、その商品生産の意図から離れて美しい景観を作り出している。今では、この山主もほとんど趣味のように山の手入れをしているそうだ。ここは個人所有の山だから、誰もが入れるわけではないのだが、それでも美しくしておきたいと思っているのだろう。

景観としての森林は、一般的には原生林の方が人気だ。人の手が入っていないのが自然だという意識が働くのだろう。ところが、実際の森や写真で天然林と人工林を見比べると、ぎうやら人工林の方が美しく感じるらしい。(もちろんちゃんと手入れのされた人工林でないとダメだが。)

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こちらは、北海道の森林。原生林ではなく、一度伐採された後に再生した二次林らしいが、とくに人の手を加えたわけではない。ただ、林床に生えるミヤコザサは丈が低く、また雑木も少ないため、このように見通しのよい森林となった。

こちらも美しい。どうやら見通しがよいことが、森林美に影響があるようだ。

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では、こちらは。沖縄の亜熱帯林である。広く見回し風景として眺めるとイマイチ映えない。だいたいブッシュになっていて、見通しが効かないから全域を見るのは至難の業だ。ところが、一本一本の草木をクローズアップすると、どれもこれも観葉植物になりそうな美しさを感じる。
写真は、クワズイモだろうか。

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山形のブナ原生林で見かけたキノコ。こちらもアップにすると美しい造形を発見できる。

景観も森林の資源と考えた場合、遠目の自然と眼前の自然についての法則性を見出せないだろうか。

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稲干し

今日は雨。生駒山も霧に包まれて、ほとんど見えない。
先日の四国カルストも雲の中に入って何も見えなかったが、同じ状態だ。

高知では、各地で稲刈り中だった。

そこでは稲穂がはせ干していた。なかには7段もの高さのある干し台を使っているところもある。今は機械乾燥が普通になっているが、寒暖の差のあるところで天然干ししたら米の甘味が増すのだそうだ。

12 この干し台は、細い間伐材である。かつては多くの需要があったのだろうが、はせ干ししなくなったら、いらなくなってしまう。                     

                       

                        

残念ながら、この村の干し台は全部が間伐材ではなく、竹を横架に使っていた。

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また天然乾燥が流行ると、また需要が生れるだろうか。いや、金属パイプになるか、カードレールに干してしまうか(笑)。

                       

                    

せっかくのはせ干しも、この雨で濡れてしまうだろうなあ。

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線香の香り

夕方、散歩に出た。

なんとなく、宝山寺の参道を登り始めたら、ポツポツと人が増えてきて、気がついたら参道に手づくりの灯籠が並んでいる。あれあれ、と進んでいるうちに気がついた。

今日は、万燈会だ! 仏教行事で、ロウソクなどを灯して、先祖を供養する日である。通常は寺に参拝すると、お賽銭など参拝者が供える側だろうが、この日は、寺から何かもらえる日として記憶している(^o^)。

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とうとう参道を登り詰めて、門をくぐると、ちゃんとジュースをいただきましたよ。そして、なんというんだろ、首に「万燈会」の印をかけてもらう。

境内は、いくつも線香が焚かれている。その煙でいぶされる気持ち。この香りも、一種のアロマだろうか。

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ところで、線香にはスギの葉から作られたものがあることをご存じだろうか。高価なものは白檀など香木の木粉が混ざっているそうだが、安物?にはスギの葉を使うらしい。普段気にせず焚いている線香も、スギの香りなのかもしれない。
ここで、スギの葉も十分に商品化できる資源なのだと認識。 私は、高野山で思わず買ってしまった。ときどき仕事場で匂っている(^o^)。これもスギ・アロマだろうか。

宝山寺で、その香りを思い出してしまったのであった。                                          

                                           

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宝山寺は修験系だから、護摩供養もある。法要が終わると、奥の院まで僧を参拝する。みんな後ろに連なって一緒に参拝するのだが、さすがに私はご遠慮しておいた。

ジュースを飲んで、下山することにした。帰りは、山の中を通って行った。暗闇の山道を歩くと、なぜか癒された(^o^)。

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木粉混入食品?

事故米を食べさせたとか、ミルクにメラミン添加とか、またぞろ食品にヤバいものが混入していることが問題となっている。もはや底無しの状況だが、そんな今、私が聞き及んだ事実。

昨日は、岐阜県まで足を延ばした。土砂降りの中訪れたのは、長良川上流の山中にある某研究所。一見廃屋かと思わせる建物。う~ん、怪しい。そこでは、木粉の利用に関して研究している。

で、肝心のマッドサイエンティスト……じゃない、天才科学者(笑)と話していたのだが、そこでふと出たのが、「食べ物にも木粉は混ぜられているよ」との言葉だった。

木粉は、粒径0,5ミリの粉から0,03ミリのパウダー状までさまざまなものがあったが、これを世間ではパンやビスケット、うどんの原料などに混ぜられているというのだ。

木粉は水気に触れると7倍に膨張する。発泡材や増量材となるそうだ。

げげげ。

それらの食品に、原材料・木粉なんて書いていないだろう。

もちろん、木粉が直ちに人体に悪いとは思わない。はっきり言って無害だろう。成分にはベンゼン核を持つリグニン系の物質もあるが、体内では分解されないし、むしろ繊維質扱いになるかもしれない。でも、なあ……。

これを「木も食べられる!」とアピールすべき? 案外ダイエット食になるか。新たな木質利用法だと発表すると面白い。でも時節柄、また異物混入食品扱いにされるかも。世間は、木を食わされていたのか、と憤慨するだろうな。砂を食うより味があるだろうけど。

ことの真偽は知らないよ。誰か追跡してくれ。

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地釜豆腐

昨日も携帯でブログを更新したはずなのに、なぜかアップされていないよ……。

ともかく、三途の川を再び渡って現世にもどって参りました。ちなみに三途の川は、本当に高野山の奥の院にあるのだよ。

朝の勤行から始まって、写経に数珠づくりに参拝に瞑想まで、朝から晩まで宗教づけの日々を終えて、高野山から龍神村に入った。こちらの目的は、豆腐!

朝早くから豆腐屋に通って、豆腐づくりを見学。何と言っても、薪で炊きあげた地釜豆腐なのだ。おそらく全国広しといえども、現在商業的に薪の地釜豆腐を作っているのは、本土ではここだけである。沖縄の島豆腐はあるかもしれないが……。

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本当に手作りだから、生産量もしれている(一日60丁)のだが、これを食べるカフェも開いている。

薪で炊きあげた大豆は、どこか違うのだそう。それもスギやヒノキの間伐材と広葉樹(とくに山桃)とはまた違うという。
薪の底力だ。

醤油と塩だけで、ほとんど一丁を丸ごと食べてしまった。

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最後の一切れ。思い出して、あわてて写真を撮った。

健康的な取材旅行だった……のかね。

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ガシファイヤー国産化

このブログだったか、過去のブログ(裏ブログ)だったか、バイオマス・エネルギーの一つの形として、ドイツ製のガシファイヤーというボイラーを紹介したことがあった。覚えている人はいるだろうか……?

このガシファイヤーの国産化に乗り出すメーカーが現れた。栃木県の山形屋である。旅館のような施設や農業用ビニールハウスの需要を見込んでいる。高騰した灯油を使うボイラーと比べると、ランニングコストは5分の1から25分の1になるという。暖房用の燃料費の抑制するために需要があると睨んだようだ。それに廃材など身の回りで燃料を調達できる。今年度末の商品化を目指すとか。

このボイラー、ようするに木材でも草でも食品残滓でも、有機物ならなんでも放り込んで燃やし、ガス化して熱エネルギーを温水の形で取り出すもの。燃料不足の旧・東ドイツで開発されて、今ではドイツ各地の山間地に広がっているらしい。

私は、木質物をペレットやチップなど燃料に加工しなくてもよい点が気に入った。加工はエネルギーのロスである。下手すると木質のもつ熱量を半分以上食いつぶす。その点、ガシファイヤーは、奥行き1mほどの炉に入る用にするだけで、薪ストーブ以上の手軽さで放り込める。

また、小型分散型に使える点も買っている。大型の木材発電所のような施設は、燃料が大量に必要となるため広範囲から集める必要がある。そのため莫大な輸送コストとエネルギーを費やしている。それが馬鹿らしいし、実用的でないと感じていた。しかしガシファイヤーは、効率はそこそこだが、とにかく小規模でも必要なところにエネルギー供給ができるのだ。1カ所で大きなエネルギー生産するより、小さく分散することの方がバイオマス・エネルギーに向いている。

ちなみに日本では、ガシファイヤーを輸入していたのが新潟のアーク社。私も見学に行って、それを導入した大阪のNPO里山倶楽部と実験をした。今も、この装置は、大阪の万博記念公園に設置されていて、剪定木を燃料に、「足湯」の湯を供給しているよ。

なお、里山倶楽部としての実験は、これにスターリングエンジンを設置して、熱エネルギーをそのまま発電するというもの。NEDOの助成を受けて日夜頑張っている。……ただ、現在のスターリングエンジンの性能がかなり低く、困っているらしい。

ともあれ、暖房や温水供給なら問題なく、国産化は一つの普及のきっかけになればいい。ファミリーマートも、これで暖房しなさい(笑)。

P7060003 追加・写真は万博公園のガシファイヤー

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供花・ヒバの秘密

8月13日付けの「供花の産地」のコメントで、になみさんが記した「宝山寺のヒノキ?の供花」について調べてみた。
で、実際に見に行くと、ヒノキには似ているが、微妙に違うことに気がついた。裏に白いY字が入っていない。しかも刺々しいものもある。

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そして「これはヒバと呼んでいる」という証言に出会う。葉だけを活ける場合と、花と合わせる場合があるそうだ。しかし、ここで活けられている葉は、ヒバ、つまりアスナロ(ヒノキ科アスナロ属)とは少し違うのだ。一体これは何なのか?

そもそもヒバという木について調べると、植物学・林業の世界ではアスナロ、あるいはヒノキアスナロ(青森ヒバ)を指すものの、世間ではヒノキそのものをヒバと呼ぶケースも珍しくないらしい。そもそもヒバとは檜葉と記すように、ヒノキの葉を示しているのである。さらにコウヤマキも、ヒバと呼ぶことがあるという。またコノテガシワをコノテヒバと呼ぶこともある。
こうなると、ヒバはヒノキ科全体の異名扱いか。

しかし、現実に宝山寺で供えられてある木葉の正体は何なのか。

その葉を見つめて連想したのが、カイヅカイブキである。これは垣根などによく使われる園芸品種だが、きれいな鱗葉とは別に、スギ葉のような刺々しい葉も出る。それに近いような気がしたのだ。そこでイブキを調べると、ヒノキ科ビャクシン属。やっぱり近い。しかし、写真で見る限り違う。

イブキの園芸品種で思い出した。コニファーに似ていないか。

コニファーは、欧米の針葉樹から作った園芸種。実態は、さまざまな品種があるので一概には言えないが、ヒノキ様ながら刺のある葉形は、謎の供花にもっとも似ている。カイヅカイブキもコノテガシワも、コニファーと総称することもある。

そこで園芸店を回った。本当は供花そのものを売っていないかと探したのだが、もうお盆も終わりだし、日曜日で店が閉まっているところも多い。残念ながら見つからなかった。

しかしコニファーは、いくつか見かけた。そして、供花とまったく同じではないが、極めて似ていることを確認した。ヒノキ科の葉は、栽培環境によって外形を変えることがあるから、余計に種の同定が難しくなる。

結果的に、まだ答は出せない。ただ、供花の条件である強い匂いもあるし、コウヤマキの代用品として「ヒバ」の名で出回っている木葉があることは間違いない。そして、それは野生種を採取するのではなく栽培しているのだろう。となると、コニファーに近い園芸種になってもおかしくはないかもしれない。

う~ん、奥が深いぞ。

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林地残材のオイル化?

下野新聞に、こんなニュースがあった。

http://www.shimotsuke.co.jp/news/tochigi/politics/news/20080812/36601

県森連が、林地残材を小型プラントでバイオオイル化(液化)するシステムを考案したというのだ。

林野庁の委託事業「森林資源活用型ニュービジネス創造対策事業」にも採用されたそうだけど、木材の液化とは何を指すんだろうな。

システムは、「森林整備の現場近くに設置した小型プラントに林地残材を入れてマイクロ波で粉砕、オイル化する。マイクロ波の時間の長さで木質成分が変化するため、化石代替燃料や化学製品など幅広い製品化が可能」なんだそうだ。

技術的には、まだ完成していず、5年後の実用化をめざすそうだが、新日鐵化学と独立行政法人産業技術総合研究所に委託というから、自前ではないのだろう。

これまで、幾度も「画期的技術」に踊らされてきた経緯があるから、ちょっと心配だなあ。

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供花の産地

街に出ると、各店で花が目立つ。花と言っても、供花。スーパーマーケットでさえ、花と供え物になる菓子などが山積みになっている。レジに並んでいると、前の人がシキミをいっぱい買い込んでいて、その包装で長引いてイライラしたよ(^^;)。

お盆の供花は、花と言ってもサカキやシキミなどの葉もの中心である。関西では、コウヤマキも多い。いずれにしても帰ってくる霊を迎える目印的な意味があって、常緑の枝でなくてはならなかった。臭いが強いことも、意味があるのかもしれない。サカキは神事、シキミ、コウヤマキは仏事と分けることもある。

サカキ・ヒサカキ、シキミも、そしてコウヤマキも、林業の副業的産物である。もともと山にあるものだし、スギやヒノキの合間でも育つ。臭いのおかげで、獣害にも合わない。今では、本業のスギを売るより収益性が高いほどだ。

だが、今や日本で出回っているサカキの大半が、中国産であることをご存じだろうか。輸入されているのである。おそらくシキミも輸入されているだろう。コウヤマキは日本特産だから無理かな。

サカキ(榊)、神の木まで! と驚いたが、実は輸入花卉としては、本物の花より早く始まっている。花は保管が難しいが、葉は比較的楽だからだろう。専門家にいわせれば、需要の9割以上が輸入物とか。価格的もあるが、そんなに安いわけではない。輸入に手間取る。やっぱり供給力の差なんだろうな~。日本は高齢化も進んでいるし。

最近のお盆は、胡蝶蘭など華やかな供花もあるらしい。それなら、日本ではならの、新しい供花を開発できないか。スギやヒノキの穂や梢をうまくアレンジして、依代としてのウンチクを付けたら、人気呼ばないだろうか。もともと神の依代は若いマツだったし、スギもそうだ。オシャレで和的なデザイン考えるとウケルのではないかなあ。

余談だが、「土倉翁造林頌徳記念」碑の掃除の際には、岸壁に張りついていたランやイワマツ(イワヒバ)などを採集していた。高く売れるからである。こんな林産物も大切にしたい。

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磨崖碑に付いていたランとイワマツ。

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森の物質は循環しているか

海上の森大学で、隣に座ってお話しした「本物の大学の先生」は、森林の物質循環が専門だった。思わず、森林の物質から見た将来について言葉を交わした。

小難しいが、こちらの問題も取り上げてみよう。

実は私も大学の研究室の指導教官は、森林立地学といって、まさに物質循環を扱っていた。おかげでリター(落葉・落枝など)を集めたり、その重量や成分を調べたりしたものだが、それが嫌いで私は一人勝手に森林動物学に手を出したのである。だから、はっきり言って教授には嫌われたが……。

それはともかく、森林の物質循環という点で最大の疑問は、「人工林の山は痩せるか」という命題である。

人工林である限り、最終的に木は収穫される。つまり森林外へ持ち出される。その点は、先の炭素固定と同じ土俵だ。持ち出すから、炭素を長く固定される……ことになるかどうかが議論になるわけだが、森林側から見れば、森林内の資源(養分)を奪われたことになる。

もちろん炭素の場合は、CO2という形で空気中から補給できるので問題はない。しかし、植物の栄養素となるリン、窒素、カリウム、カルシウム……などはどうだろう。これらは林業が幾度も収穫を繰り返すたびに山から失われることになる。ただ窒素は、やはり空気中から得られる。カリウムなどは、土壌に大量にある。最大のネックは、リンだそうだ。

吉野のような古い林業地になると、植え付けと収穫を何度も繰り返している。そのたびに間伐・主伐ともに木材が持ち出される。リンを始めとするミネラルは失われる理屈になるだろう。

実際、吉野でも再造林地の苗は、生長が遅いことが知られている。もっとも遅い方が年輪が密になるので困ることはない。成長が遅いことをよしとするのである。
だが、早く生長することを念頭にしている林業地、たとえば宮崎など九州はどうだろうか。戦後の造林地は40~60年で大木になったから、次回も同じサイクルで考えていたら、そんなに早く太くならないかもしれない。森林計画に狂いが生じる可能性がある。

とはいえ、リンが尽きて草木が育たなくなることはないそうだ。その点が畑地と違う。肥料はいらないのだ。

その理由は、まだ突き止められていない。なかには海に流れ出たリンが魚を育て、その魚を食べた海鳥が山にきて糞をすることで循環させているという論もある。鮭など川を遡行する魚が、上流で息絶え、森の動物に食べられることで、リンが山にもどされるという意見もある。
まあ、一部の地域ではそんな可能性もあるだろうが、日本の山全体をそれで説明するは難しかろう。やはり、岩が風化して崩壊する過程でリンが放出され補給されていると考えるのが自然らしい。つまり、山は、基本的にリンを始めとする様々な成分を巨大な量プールしているのだ。多少の木材収穫と森林外持ち出しでは影響を心配しなくてよいらしい。

リンは、循環していないのだ。山から川、海へと一方通行で流れていく。何千万年も立てば、海底の隆起で地上にもどるのかな。

ただ、リンを始めとしてミネラル分は、葉っぱに多く含まれる。木質部分にリンなどミネラルはあまり含まれていない。現在の林業では、この葉を切り捨てて林地に残しているが、それが腐朽して土にもどることで、リン類を循環させている。
もし枝葉も山から持ち出す全木集材が主流になると、林地からリンのより多く減ることになって将来の樹木の生長に変化が現れるかもしれない。

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屋上緑化とペット

大阪・なんばパークスに行った。

ここは、東京の六本木ヒルズと並ぶ? 大々的な屋上緑化をしてあることで知られる巨大施設。形状が階段状になっていて、各階の上が緑化されているので、棚田のような雰囲気で緑に包まれているように見える。その合間に広場があり、カフェがあり……と、なかなか凝っている。今の季節だと、いちばんのどかに野外でお茶できるだろう。

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オープン当初に行った際は、まだ木々が小さかったため、なんだか人工色が強かったが、今や大きく育って枝葉をかなり伸ばしている。それなりに自然を感じられるようになってきた。むしろ水やりや剪定などの世話が大変だろうと思わせる。花もよく入れ換えているようだ。

驚いたのは、その一角が市民農園「アーバンファーム」になっていたこと。会費を払って土地を借りると、自分の好きなように使えるようだ。畑にしているところもあれば、木の苗を植えているところも覗き見えた。土地代を考えると、贅沢である(^o^)。

「自然」を動物に例えた表現がある。

大自然、原生自然を「野生獣」とし、公園などの人間が制御している自然を「家畜」とするものだ。家畜の中でも、食べたり利用(生産したり)せず、愛玩するのが目的の場合は、「ペット」と呼ぶが、自然の中にもペットはある。その自然は、飼い主の世話がないと生きていけないことが多い。
屋上緑化は、あきらかにペット化した自然だろう。緑を愛でてもらうことが目的で、そこで得られる対価は施設や店のイメージアップである。市民農園では野菜を作るかもしれないが、それも楽しみの一環だ。農作物として出荷することはあるまい。

このペット化自然については、そのうち、もっと深く考えてみたい。ここで重要なのは、緑は何かを生産するよりも消費対象になっていることだ。

……と思っていたら、本当にペット?の犬をつれて歩いている人がいたよ。いいのか?

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木屑からバイオディーゼル

ドイツで、木屑からバイオディーゼルを製造する本格的な製油所が稼働し始めたそうだ。

これまでバイオエネルギーの増産が叫ばれながらも、材料が穀物や糖類だったことで、世界的な食料危機を引き起こしかけ問題になっている。その中で切り札となるのが木質からの燃料生産だが、この技術は日本が一番進んでいるかと思っていた。堺市には廃材よりバイオエタノールを生産するプラントもある。
だが、結局、生産性やコストが合わないなど問題を抱え、とても実用的とは思えなかった。ちなみに生産量は、年間140万リットル。

ところが、ドイツの製油所は、年間1800万リットルのディーゼル燃料を生産できるという。詳しい数字は知らないが、これなら本当に実用レベルと言えるのかもしれない。方法は、木屑を高温でガスにして、そこから合成するもの。この方法なら、醗酵に頼るより大量生産がしやすそうだ。

少ない情報から私が推測するに、このポイントは、生成させるのがディーゼル燃料だということではないか。日本などが研究しているのは、エタノール、これはガソリンの代替燃料をめざしている。当然、精製度が問題となる。だがディーゼルなら、経由レベルということで、ハードルが低くて済む。

ヨーロッパは、ディーゼル機関こそ、環境に優しいと普及が進められている。熱効率がよく二酸化炭素排出量が少ないからだそうだが、ディーゼルを目の敵にする日本と、この点が決定的に違うのだろう。材料も、木屑,、廃材、藁、なんでもよいそうだ。

日本は、あまりにも高純度・高性能の製品を狙いすぎなのかもしれない。ディーゼル燃料の需要もバカにならない。これをバイオ化するだけでも、結構な価値となる。そういえば、天ぷら油を灯油レベルにするのは難しいが、経由レベルなら簡単と聞いたことがある。

無理にハードルを上げずに、簡単に作れるものから普及させるのもいいのではないか。

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初タケノコ

夕方になって、ふと思いついてタケノコを堀りに行くことにした。

標高が少しあるため例年だとゴールデンウィーク前なのだが、今年はよく雨が降って、しかも温かい。これは出ているはずだ。

さっそくスコップ持っていくと、我が森遊び研究所の山林がやたら荒れている。
誰か、先にタケノコ堀りをしたのか?

いや、その掘り返し方はイノシシのようだ。すでにタケノコが出ていて、それを掘り返したのだろう。これはいかん。

探すと、まだ穂先がほとんど出ていないタケノコを3本発見。すぐに掘った。
今年の、初物だ~。結構立派なものなので、1本をラッキーガーデン(スリランカ料理店)に上納?する。スリランカ人のシェフは、「やっときた!」と喜んだ。毎年、タケノコを持っていくのが恒例と化しているのだ。しばらくタケノコ料理とイノシシの捕獲話で盛り上がった。お茶をごちそうになる。

今晩のメニューを考える。当初予定していたメニューを変えて、すぐにタケノコ料理に。
ワカメがなかったので、若竹煮は諦めて、鰹節にまぶした土佐煮と、姫皮の梅肉あえ。それに穂先は吸い物。

今春は、タケノコの争奪戦になるかもしれない。
昨年までは、ハイカーが勝手に入り込んで掘られてしまったのだが、今年はイノシシが参戦である。タケノコが雑木林に出るのは阻止しなければならないので、イノシシがほじくり返すのも歓迎だが、やはりある程度はこちらも収穫したいからね。

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お土産

昨日のチェンソーアート練習場「吉野アートスタジアム」からお土産に持って帰って来たのが、これ。サクラだけではないのだ。

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ようするにスギの原木の元玉(根元)の輪切り。大きさを比較できるようにと、靴を置いてみた。
長径は1m近くあるかな。ただ年輪は幅広いので吉野材らしくない。樹齢は100年行くかどうかだろう。

こんなのがスタジアムに転がっていて、「邪魔だから燃やす」と言うので(事実、もう1枚あったのだが、燃やされた)、もったいなく感じて持って帰って来た。

できればテーブルにしたい。いや、まな板もいいなあ…と考えては楽しんでいる。表面をツルツルにするのは大変だから、鉋を手に入れようかと思う。もっとも、置くところがないので、庭に設置しようとも思う。そこでお茶するのだ。それなら、あまり磨かなくてもいい。

ほかにも130年生のヒノキの片ももらってきた。これは車に積んでおくと素晴らしい芳香剤になる。香りが、普通のヒノキとは少し違う。

こんなお土産がいっぱいある。

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カードキャプターさくら

以前、「カードキャプターさくら」というアニメが好きだった(*^^*ゞ

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どんな話か説明するのは難儀だが、ようするに凄い魔法使いクロウが作ったカード(それ自体が様々な魔法を行う)が暴走したのを抑えるために後継者となる少女さくらが活躍するお話である。なんか、書くの恥ずかしいな。

その中に「フラワー」というクロウカードがあって、花びらを学校の校庭にどんどんまき散らして、みんな腰まで花びらに埋まりながら体育大会を行う、というオバカな話があった。これが私、好きだったのよ(^o^)。花びらの中を泳ぎながら走るのが。

そのシーンを思い出したのは、au のコマーシャルで、これまた降りしきる花びらに埋まってしまうシーンがあるから。有機ELディスプレーと何の関係があるんだ? と思わぬでもないが、結構笑える。

ここ数日、花冷えが続いている。生駒では5分咲きのまま、サクラの花は固まってしまった。おかげで長持ちするかもしれない。花びらが散るのは少し延びそうだ。

この花びらは資源とならないのだろうか、と思ったのだ。花びらは多くの場合、都会では掃かれて捨てられるか、地面に吸収される運命である。
これを集めて何かに使えぬか。肥料にするとか、マルチング材というのが順当であるが、いま一つ面白くない。花びらから香りを抽出できたらよいのだが、ソメイヨシノでは無理だろう。流行りのバイオマスエネルギーとして、ここからエタノールを生成するというのはどうだろう。

木の実、木の幹、そして木の葉までは、なんとか人が利用することを考えるのだが、散った花びらは、さすがに利用価値が見つけにくい。

花びらを色落ちしない加工をして、利用するのはどうか。たとえば…花びらでプールを作って泳ぐ(^o^)。だめだ、アニメのシーンが頭から離れない…。

実は、私はカードを持っている(一応、娘のものですが)うえ、カードキャプターのイラスト葉書なども保管している。1枚、仕事場の壁に張っている(*^o^*) ↑写真

衝撃の告白である。

そうそう、主人公の木ノ本桜は、4月1日が誕生日だそうである。

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花粉症ツアー

昨日は吉野に行っていたのだが、そこで出会った家族連れ。

夫婦と4歳3歳の子供の4人で大阪北部在住なのだが、毎週、吉野に通っているという。2日連続通うこともあるというから筋金入りだ。
目的は自然と戯れること。はっきり目的地があるわけでなく、アチコチ森や川など求めて車を走らせているという。家には木っ端だらけとか。なんと子供たちは、木の匂いでスギとヒノキの区別がつくというから、たいした実践教育だ。

子供はともかく夫婦揃って、ここまで自然好きというのは珍しい。見ていると奥さんの方が熱心でもある。田舎暮らしもしたいが仕事の問題があるので、休みは必ず通うのだ。
……羨ましい。嫉妬するほど(^^;)。

ところで、ご主人は、花粉症なのだそうだ。それなのにスギだらけの吉野に? と言いたいところだが、実は大阪では酷い症状が出るのに、吉野に来るとピタリと止まるという。だから春に吉野に通うのは、花粉症からの脱出でもあるのだ。

不思議だが、この手の症状は、結構ある。実際に花粉症とディーゼル微粒子の関係を指摘する研究もあるし、花粉症患者が山村よりも都会に多いという厳然たる事実もある。

そこで、「花粉症の人は吉野へ」キャンペーンを張ってはどうだろう(^o^)。
もしかしたらスギ産地に来た方が花粉症に苦しまなくても済む人は、少なくないかも。そして避難するつもりで田舎で過ごす。北海道や沖縄に避難するツアーはあるが、ここはあえてスギだらけ地方で催すのだ。
減感療法のように、あえて花粉に触れることで免疫をつけさせる治療法もあるのだから、ちゃんと試してみるのも手かもよ。花粉症は、かなりメンタルな要素が多いから、自然の中でリラックスすることで症状が治まる可能性はある。

そしてスギに掛かった濡れ衣を晴らすのはどう? 鹿児島であった林野庁の人、花粉症担当でもあると言っていたが、挑戦しない? 責任はとらないけど(~_~)

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水産資源のからくり

水産流通に関わっている人の話を聞く機会があった。

驚いたことに、日本の水産資源は減っていないのだという。巷では、乱獲による減少が問題となり、漁獲制限や禁漁する漁協まで現れたというのに。いや、学問的にも水産資源の激減が話題になっているのだが。

問題は、これまで獲っていた魚種の減少と、漁場の変化なのだそうだ。それは世界的規模で起きる魚種転換や、地球温暖化の影響も考えられる漁場の移動が引き起こしている。だから、これまでと同じ魚種を狙って同じ漁場・漁法で挑んでも獲れない
また、これまで消費されている魚種ばかりを求めることに問題がある。

この資源量に関しては、まだ議論の余地もあるが、確実に言えるのは、日本の漁師は、本来の水産資源の半分以下しか利用していないことである。たとえば潜在的に水揚げした魚も、売り物になるのは少量で、売れない(本当に売れないのではなく、流通に乗らないだけ)魚は、せいぜい地元で消費するか捨てている。また売れないから出漁もしなくなって、目の前にいる魚を獲っていない。

結果的に、漁師の収入は減って、食えないから廃業する…すると、また水揚げが減って、安定供給できなくなり、いよいよ流通に乗らなくなる。その穴埋めに輸入魚が増える。

そこで考えなければならないのは、売り物にならない資源を売れるようにすることだ、というのだ。ここでいう「売り物にならない」のは、何も不味いということではなく、安定供給できない、サイズが揃わない、消費地に知られず引き取られない、あるいは生産地が価値を知らない…などの点から来る。漁師には脂がのっていずに不味いとされる魚も、調理の仕方で美味しくなったり、淡白さを求める客がいることを知らないこともあるそうだ。
それらの要因によって価格が安く、引き合わないという問題もある。

……こんな話題を、「林業・林産業」のカテゴリーで書くのは、もちろん林業と構造がよく似ていると感じたからだ。

林業でも、国産材は資源としては十分にある。木材自給を可能にするほどだ。
ところが、流通がなっていず、売れない。価格も安い。消費者も国産材を知らないし、生産者も国産材商品を作らない。

上記の業者は、水産界の流通システムの改革に乗り出している。すでに省庁上げてのバックアップも行われている。農水省・水産庁だけでなく、国土交通省も経産省も総務省も動いているそうだ。なぜなら水産資源は離島の維持と安全保障にも結びつくから。

なぜ林業は、そうした動きが起こらない、起こせないのかなあ。

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消えたコナラ

大雪から一転、快晴が続いた昨日、生駒山に行った。

目的は、以前切り倒してからチェンソーが壊れて放置したコナラを取りにいくことである。
まだ新しいチェンソーは手にしていないが、父親がシイタケ原木を早くほしいというので、手ノコできることにしたのである。すでに伐採してあるその木は、幹は太いが枝分かれが多くて、時間をかければ手ノコでもホダ木づくりはできる。

ところが……現場に行くと、コナラがない。いや、細い粗朶は残っているが、幹部分がない。盗まれた……?!

倒してあるコナラを見て、これ幸いと持ち帰った人がいるらしい。何に使うのか。まさか炭焼きとは思えないから、やはりシイタケのホダ木か。それとも薪ストーブ用か。

盗まれたことというより、まだコナラやクヌギの木を求める人がいることに驚いた。そういえば、少し山手に行くと、写真のようなものを見かけた。

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やっぱり薪か!

大きなビジネスにはなりにくくても、案外コナラやクヌギの木材は需要があるのかもしれない。そういえば、木工用にもなる。小金稼ぎの出荷は考えられるかも。あるいはコナラ伐採体験を売り物に、環境教育するとか。

さて、肝心のホダ木を作らないといけないので、残された切り株を切ろうとした。だが直径20㎝を越す。チェンソーならなんともなくても、手ノコではとてつもなく、きつい。コナラは材質も非常に硬いし、だいたい刃渡りが直径に届かない。周りから刃を入れていかないといけない。しかも、よく切れるノコを、と普段の山用ではなく自宅の木工用を持ち出したのだが、切れ味はともかくひ弱く、壊れてしまったよ(;_;)。

それでも悪戦苦闘して、なんとか切り落とす。が、それ1本ではなあ。

そこで別に細いコナラを探して、ノコで伐採し、ホダ木に仕上げた。汗まみれ。
しかも休日だから、やたらハイカー?がよく通る。見られるのがイヤで手を休めたり、隠れる(^^;)。すると、目の前でバイクが転倒した……。乗り手は誰も見られていないと信じているようなので、あえて助けに出なかったよ。

なんとかかんとか、ホダ木を10本近く用意して、両親のところへ運んだ。菌打ちは、私が手伝ってもいいのだが、父の仕事である。

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ボルネオの限界集落化

先にボルネオをテーマにした会を開いたと記した。

そこで気になったのは、ボルネオは代々貨幣経済が発達した地域であったということ。意外や秘境どころか、交易のメッカであったのだ。だから比較的裕福だった。
交易の品は、森林産物(ゴム、ラタン、香料…)だったり、木材だったり、石油だったりと時代とともに変化してきたが、今ではバイオマス・エネルギーが主流となりつつある。パームオイルやアカシアの植林も大々的に行われている。

しかし、これらは装置産業であって、みんな出稼ぎに出るようになってきた。

そこで広がっているのは、各地の集落の過疎・高齢化の劇的な進行であり、限界集落化である。若者は、みんな町に出て働き、ジャングルの村にはもどって来ないのだ。

実は私も体験している。それこそ丸1日、ひどい林道をトラックの荷台に乗ってたどり着いた村には、老人しかいなかった。巨大なロングハウスも、空き部屋が目立ち、賑わいがないのだ。

私は、日本の山村で進行していることが、ボルネオでは猛スピードで先を進んでいると感じた。ほんの10数年前まで、こんなことはなかった。日本が戦後50年かけて進行させた過疎・高齢化を、ボルネオはその何分の1かの時間で進ませてしまった。

ボルネオのジャングルは、先住民の世界である。そこが限界集落から消滅集落となると、それは少数民族の文化が消滅することを意味する。日本の村から祭りが消えることを嘆くどころか、下手すると言語が消える。風俗慣習が消える。血も絶えるかもしれない。

ただ。ここで件の先生は、言った。「それでも、ボルネオは最低ラインの生活はできます。米は作れるし、村の周辺を歩いたら、何か食べられる草が生えている。だから飢え死にすることはない」

この先生、1年半ほど、実際に部落で生活していて、米と草しか食べない生活を送っていたそうだ。貧しいが、死ぬほどではない、というのは、ボルネオといを熱帯の世界の豊穣性を表すと同時に、抜本的な改革が行われるきっかけをつかめないことを意味する。

私は、日本の山村でも「無理な改革をしないという選択肢」を示したことがあるが、ボルネオでは無言で進行中だ。

ボルネオのジャングルで進行していることは、日本の山村のモデルになるかもしれない。

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ボルネオは地球温暖化を救う?

今日は、久しぶりにマレーシア関連の会を開いた。

テーマは、ボルネオは地球温暖化を救う?
      激動するサラワクの今と、その将来

ボルネオ島を熱帯雨林の島だとか、南洋材のふるさと、そして伐採反対運動などのイメージで見ていてはもう古い。「地球温暖化を救う?」と題したのも、一見熱帯の植物が二酸化炭素を吸収してくれることのように想像するかもしれないが、それも外れ。

一体、何が起きているのか。マレーシア政府、サラワク州政府の思惑は?

まったくマスコミには登場しない事態が進行中なのだ。

……という話を、講師を招いて行った。ここでは講師の名は伏せておく。

私も数年前まで毎年のようにボルネオ、そしてサラワクに通っていたのだが、ここ数年はご無沙汰している。その間に劇的な変化が起きていることを知らなかった。今回は、非常にためになった。皆さん、地球温暖化を巡る国際情勢を舐めていては大変なことになるかもよ。どんなところで足をすくわれるか。

ところで、新旧のマレーシア・ファンが多く参加してくれて、こちらの交流も楽しめた。いいなあ。一度は休止していたこの会、再び活動を始めるか。

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メタボのペット食

先日、宮崎に行った際に視察したのは、チップ工場だった。

と言っても、チップそのものを見たかったのではない。ここでは、スギの間伐材を利用した家畜の餌を製造しているからである。間伐材をチップ化してから磨り潰したものである。これをワラの代わりにウシなどの反芻動物に食べさせる。

この餌の利点はいろいろあるのだが、実は栄養価はあまりない。あくまで反芻させるための刺激食であり、ビタミンなどを添加する程度。栄養は配合飼料で採ればよいわけだ。しかし、この栄養価が少ない点を活かせないか…と思いついた。

実は割り箸シンポの後に飲んで話していた時に、竹を磨り潰した餌の話が出た。これをペット食にするのだそうだ。こちらも栄養がないが、それがよい。なぜなら最近のペットは、イヌもネコもメタボリック・シンドロームに陥っているからだ。

ペットをダイエットさせようと思っても、なかなか進まないそうだ。餌を与え、食べる様子が可愛いという心理があるため、つい与えてしまう。これが飼い主なのである。だから栄養価の少ない餌を用意する必要がある。
そういえば鹿肉もペットフードになるが、そこでもカロリーが低いことが売り文句だった。

それなら、スギの間伐材からメタボ・ペット飼料を開発できないか。繊維を固めて、肉風味などを付けておけば食べるだろう。それで太る心配がなければ、飼い主も喜んで与えられる。おそらく健康にもよいはずだ。

おお、これは売れるぞ。ペット飼料会社を作ろう……と盛り上がったのである。さて、いかが。

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奈良の鹿

奈良の鹿
奈良公園に来ています。鹿は、やっぱり可愛いねえ(*^^*)
先日は鹿の血みどろ解体を見学し、毎日鹿肉食べているが、全然違和感ないのが私なのであります。

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村営水力発電所

昨日の「丹波竜」発掘現場だが、ここで私は化石発掘より興味深いものを見つけた。

村営水力発電所跡である。

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発掘している河原のすぐそばだ。なかなか赤煉瓦の素敵な建物である。今は廃屋だが、リノベーションすれば、結構お洒落なレストハウスにでもなるのではないか。

                                          

これは、現丹波市、旧山南町のさらに前、大正年間にあった上久下村が建てた水力発電所なのだ。ランプ生活が続いていた中、ここで水力発電をするこを思いつき、8集落がお金を出し合って建てたのだという。かかった約11万円は、山を売ったりして苦労して調達したというから、地元の人にとってはかけがえのない施設のはずだ。

しかし戦中に統合されて関西電力の一部となり、昭和37年まで稼働していたという。

電力まで自らの力で調達していた当時の自治意識に感服する。

と同時に思うのは、山里はやはりエネルギー基地だったということだ。古くは薪や木炭の形でエネルギー、時には石炭としての供給もあっただろう。木質バイオマスだけでなく、水力も山里ならではのエネルギーである。いわば位置エネルギーの供給と言えようか。

位置エネルギーの復活も、今後の山里の産業を考えると重要になるのではないか。大規模な水力発電ダムを作れというのではない。小規模水力発電、それにインクラインのような水を使った輸送態勢は、各地にあった。戦前から戦後すぐの時代には、かなり盛んだったのだ。それを中央集権的に大規模な発電所に取って代わられてしまったことが山里の没落も進めたような気がする。

丹波竜だけでなく、エネルギーの発掘もできないだろうか。

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丹波鹿

また丹波を訪れたのだが、今回の目的は2つ。

そのうちの一つが、丹波鹿だ。ようするに有害駆除される鹿の肉をちゃんと供給して、「丹波鹿」ブランドを作ろうとしている人に会いに行ったのだが、今日は話だけの予定だった。通常、鹿の搬入は、地元の猟師が活動する土日に集中していると聞いていたからだ。

ところが、話を聞いている最中に、鹿を撃った人が持ち込んできた。事前連絡などなく、契約ハンターでもなく、初めての人でも持ち込めるのがウリだ。何より鹿は、すぐに処理しないと肉が臭くなって売り物にならなくなる。そこで、話を中断して解体処理に取りかかった。

おかげで私は、解体の一部始終を見学できることになった。実は、それを見たかったのだが、日程的に合わずに諦めていたのだ。

いや、それはなかなか興味深い過程であった。本当は各工程を全部写真で押さえたのだが、それを掲載するとマズいかなあ。せっかくだからおとなし目の1枚だけ紹介するが、気の弱い方、動物愛護に狂信的な方、菜食主義者の方、血を見るのがいやな方は、拡大しないでおいた方が無難かも。

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ちなみに獲物は2歳の雄で、30キロくらいの中型である。

解体は、30分とかからなかった。撃ってから時間がたっていないので、ほとんど臭わない。また弾は、首筋に当たっており、非常に条件がよい。背や腿に当たっていたら肉は食えなくなるし、内臓でも臭いが肉に移って売り物にはならなくなる。

私は、何も動物の解体を見るのが好きなわけではないが、はっきり言って平気である。いや、興味津々だ。こういうシーンを見ることを避ける人は、肉を食うな、と言いたい(また暴論を)。私は、ちゃんと鹿肉を購入して帰った。明日にでも料理するつもりだ。

そういえば、先日の奈良県の知事を囲む会?で、各山村の首長は、獣害を口々に訴えた。いまや、イノシシより鹿の方が被害が大きいそうだ。
そこで私は、「駆除するだけではもったいないから、それを食べるなど産業化できないか」と発言したのだが、その直後気づいた。「奈良で鹿を食べたらマズいか」。

そうであった、奈良では鹿は神の使いなのであった。その場でこの発言は撤回した。いや、奈良公園の鹿を食べろというわけではないのだが。

獣害、そして2つ目の目的については、また別の機会に。

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マツタケと木材

丹波木材フェアでは、半年間私が主催した森林ビジネス塾のメンバーが、出展した。

テーマは、木材を一番高く売る商品開発。

そこで考え出されたのが、「マツタケの重さと同じ木材を伐ろう」というゲームである。

5 9量りの上にある巨大マツタケと同じ重さの木材を、丸太から伐りだすのである。もしピッタリならマツタケのプレゼント。(ちなみに、もっとも近かったのは2グラム差。最終的に、その御仁に渡されたそうだ。)

                                    

このゲームが1回300円。外れても切り出したヒノキの円盤はもらえるし、ほかに賞品もある。  ヒノキだから、断片はよい匂いがする。 

                                        

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ちなみにカンナ屑も売っていた。一袋50円。

                                                 

結果として4万5000円稼ぎだした。丸太そのものは、2mで材積からは原価1000円以下。実際は細い間伐材であることから、300円くらいの価格しかつかないという。それが単純計算では150倍の価格に化けたことになる。

ところでマツタケは、彼らが自分で山に入って取ってきたというが、今年は不作なうえ、丹波マツタケである。買えばおそらく1万円以上するだろう。この価値は、どこから生まれるのだろうか。味はそれなり、香りも媚薬ではないのだから。
ようするに「マツタケ」という記号が、「高価」につながり、同時に「秋の味覚」「欲しいもの」につながっている。この連鎖がわかれば、ヒノキをマツタケにする方法も見つかるかもしれない。

                                                     

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木材から水素

バイオマスエネルギーと言えば、つい最近まで燃やして熱エネルギーと発電のコジェネレーション、そして今ではエタノール化が注目されている。そこへまた、新たなエネルギーへの転換技術が発明されたようだ。

東北大学が、木材チップを粉砕して加熱することにより、高純度の水素ガスを高効率に生成する方法を開発したのだ。
方法は、セルロースと金属水酸化物の混合試料を特殊な粉砕機にかけてから、アルゴンガス下で加熱すること。これで高純度水素を発生させることができた。添加された金属水酸化物は反応促進剤としての役割を果たすが、生成したガスの組成分析によると、水素が93.5%も含まれる。これはリン酸塩型燃料電池に直接使えるほど高純度だ。

そして水素ガスこそ、究極の環境に優しい燃料とされている。なにしろ燃やしても廃棄物は水だけで、有毒ガスはもちろん二酸化炭素も出さない。そしてエネルギー効率は、ガソリンより高い。だから燃料電池だけでなく、自動車等のエンジンの燃料としても期待されている。ただ簡単で大量に水素を貯蔵したり輸送する方法が、まだ開発されていないことと、肝心の水素の効率的な生産や高純度化が大変なことがネックと聞く。

もちろん今回の発明は実験室段階ではあるが、その原理や技術は意外と簡単だから、実用化が一気に進む可能性もあるのではなかろうか。すると間伐材や廃材から大量の水素を製造できるようになるだろう。 コストや製造エネルギーの収支は、まだ計算されていないらしいから、あまり先走れないが……。

バイオマスのエタノール化は、今のところほとんどが食料にもなる穀物を材料としている。だから発展途上国の食物を奪うと批判もされるし、何より農地生産はコスト高だ。そこで次世代バイオ燃料は、木材(セルロース)になっていくだろう。その一つが水素化だとしたら、木材産業も一枚かめるかもしれないぞ。

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正しいバイオマスのCO2固定法

バイオマスエネルギーについて思考実験してみた。

これが注目されるきっかけは、地球温暖化防止ためのCO2の削減手段である。そこで石炭石油など化石燃料の使用を減らすために、カーボン・ニュートラルのバイオマスをエネルギーに使うことが考えられた。

ここまではいい。しかし、カーボン・ニュートラルとはCO2の削減ではない。理論上はプラスマイナスゼロだということだ。ただ化石燃料の使用量が減ると、CO2放出量も減る。だから「増えない」わけだが、減らすことになるわけではない。

しかもバイオマスエネルギーの大半を占める木質は、石油などと比べて重量当たり熱量は、約半分ではなかったか。すると同じエネルギー量を出すには2倍使わないといけなくなる。エタノール燃料を使用するエンジンも、ガソリン燃料より馬力は出ないだろうから燃費が落ちることになるのだろうか。削減効率はあまりよくないように感じる。

そこで本当にCO2の削減になる方法を考えてみた。
それは、新たに化石燃料を作ることだ(笑)。それを地中に埋める。石炭石油でなくてもよいのだが、空気中のCO2を固定して再び大気中に放出しない手段とはなんだろうか。

思いついたのが、木炭である。バイオマスからほとんど炭素だけを固定して安定した物質が木炭ではないか。何百年でも、変化せず固体のままだ。大気のCO2濃度を上げることはない。だから木炭を作って、地中に埋めることが、CO2固定になる。核廃棄物のように大深度地下への投機で反対されることもなかろう。

もちろん通常の方法で炭焼きをして、それを埋めていたのでは無駄になる。しかし炭焼きでは、原木(バイオマス)を蒸し焼きにしてエネルギーを取り出しつつ、木炭が焼ける。つまり木炭を作りながら熱を得ることは不可能ではない。その熱を利用するシステムがあれば無駄がないだろう。またバイオマスからエタノールを生成すると、化学式を見る限りベンゼン環の炭素が余るように思う。だからエタノール燃料を生成しつつ、バイオマス屑を木炭にする方法はないだろうか。

そして焼けた木炭を、土壌改良材などの用途で、どんどん地中に埋める。漁礁として海中に沈めてもよい。そんなシステムを構築できないものかなあ。

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森林鉄道

高知県馬路村で、明治時代から魚梁瀬杉の搬出に利用されて、地元住民の交通手段としても利用された「魚梁瀬森林鉄道」を国の重要無形文化財に指定しようという運動が起きているそうだ。

そこで思い出したのが、屋久島の森林鉄道。実は、こちらはまだ現役だ。その点で言えば、こちらの方が価値が高い気がするが……。とくに最近は元祖オタクの鉄ちゃん人気も高まっていて、森林鉄道情報も広がっている。

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これが登山口であり、森林鉄道の起点でもある。こんなトロッコが走っている。もっとも、1カ月に1、2回だそうだが。だから登山客も歩けるのだ。

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これがトロッコ道。つまり森林鉄道の線路。この写真の橋は、まだ両側に柵があるが、通常は何もない。 でも、沿線にはかつての集落跡や小中学校跡、そして営林署跡がある。   

                                                                                                                                                

で、なぜ今もトロッコが走っているのか。実は重要なものを運んでいるのだ。それは、一つには線路や木道の修理用機材。これはわかる。もう一つ重要なものは……糞尿である。

縄文杉登山道には、いくつか決められたトイレしかなく、そこを使うようガイドは指導する。勝手に藪に入って雉うち……なんてことは許されないのだ。もちろん環境のため。あれほど訪問者が多ければ、勝手気ままにふるまえない。
しかし、膨大な訪問者の糞尿は、自然濾過とかバイオトイレなどで処理できるものではない。だから、全部持ち帰る。トロッコ道終点にも大きなトイレが2階にあり、タンクが1階。満タンになると、森林鉄道で運び出すという算段である。

かくして現役の森林鉄道。走っているところが見たかったな。
もし、登山客を乗せるようにしたら、縄文杉までの到達時間は大幅に短縮できるだろうが、訪問者が殺到して環境に悪影響が出るだろう。

こちらの方も、重文にしようと思わないだろうか。

                                             

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木質ペレットの輸出

久しぶりにバイオマスの話題。

7月に、日本がカナダより木質ペレットを輸入し始めたことを紹介したが、実はその前に、日本が木質ペレットを韓国に輸出していることを知った。

発売元は、岡山県の㈱真庭バイオマスエネルギー。今年4月から韓国の建設関係企業へボイラー燃料用として木質ペレットを輸出しているのだ。価格は、キロ20円だという。えらく安い……というか、これくらいではないと海外に売れないだろう。
おそらく日本が輸出したのは、ここが日本で初めてだろうが、すでに1000トン以上になっているそうだ。まだ注文は、2000トンばかりあるそうだ。
もっとも韓国では、以前から欧州やカナダから燃料用に木質ペレットを輸入している。ただ為替や船運賃高からコスト高になってきたので、日本の製品もターゲットになったのだろう。

ちなみにこの会社、母体は銘建工業だが、そこでは国産材製材も始めているとはいうものの、基本的にはヨーロッパのホワイトウッドを利用した構造用集成材を作っている。その木屑が木質ペレットの材料だから、ペレットもホワイトウッド製ということになる。まさに世界を駆ける木屑だ。
なお銘健は、もともと自社や近隣工場のボイラーでペレットを燃やして発電と熱需要をまかなっているはず。ただ夏は必要量が減るので、余剰分を韓国輸出に回したのだという。年間生産量は、約1万5000トン前後。この稼働率を支えるためだろうが、それでは冬期はどうするのか。安定供給しないと、出荷先も困るはず。今はお互いが試験的な扱いなのだろうが、今後の課題だ。

それにしても、木質ペレットも貿易対象となると、本当に二酸化炭素削減に寄与するのかなあ。

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縄文杉

帰ってまいりました。

屋久島と言えば、やっぱり縄文杉は欠かせない。
ちょっと引きながらも、縄文杉を見に行ってきた。往復10時間。で、2

                                             

                                              

これが、定番の縄文杉。

                                                      

これより、絶対ガイドブックに登場しない写真を。

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満員だあ! 縄文杉の前には展望台が築かれていて、直接縄文杉には接触できないようになっていることは知られているが、この展望台、実は「立ち止まり禁止」。カメラゾーンも設けられている。
夏休みともなると、連日300人~500人が登り、登山道は渋滞、展望台はラッシュアワー時の電車状態となる。今年5月の連休には1000人にも達したのだそうだ。もはや、動物園のコアラかパンダ並。

道は、大半がトロッコ道で、登りも木道が多くて階段で登る感じ。ちなみに縄文杉を見に登る人は、年間約7万人。充分な観光資源となっている。鹿児島県でも、今やもっとも観光客の多い地域は屋久島だとか。

それだけに、痛々しかった……。私も、見に行った一人なんだけど。

ほかにヤクスギランドなども観光のメッカ。こちらはバスで行ける屋久杉の森だ。考えようによっては、ここに観光客を引きつけて、外貨?を稼ぐとともに、ほかの屋久杉には人を近づけない、いわばオトリのような役割を果たしている。

縄文杉。そのうち枯れるかもしれないけれど、立派に役割を果たしているよ……。

なお、最近は、「もののけの森」(アニメ「もののけ姫」のイメージを得るためにロケハンされた屋久島の照葉樹林の森)も人気コースになっているそうだ。次は、苔むした照葉樹林が身を挺して屋久島を支えてくれるかもしれない。

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日本最大級のブナ、とイチョウ

青森県十和田市奥瀬惣辺の山中で、国内最大、つまり日本最大級のブナが見つかったというニュースが流れた。(東奥日報) 意外と巨木は、まだ発見される可能性があるようだ。

そのブナは、高さ約42メートル、幹周り5,65メートル。推定樹齢は約400年。あんまり奥山ではないが、信仰の対象になっていたのか、切られずに済んだらしい。しかも樹勢が旺盛。今後、この木がどんな扱いになるかわからないが、人気を呼ぶだろう。

と同時にブナは人気があるな、と感じる。CMでも、エコガラスがブナ何本分の二酸化炭素を削減……などと説明しているが、ブナなんて吸収力(成長力)は弱いのに、あえてブナと表現しているのだ。

そこで私も1枚。いや2枚。高知県土佐町にあるイチョウの巨木である。枝の一部がこぶのように垂れ下がった様子から乳イチョウと呼ばれている。乳のつくイチョウはわりと多くあって、産後の母乳がよく出るようにお参りするとも言われている。こちらも、何を根拠とするか知らないが、日本最大なんて説明書きがあった。Photo

                                                      

                                                                       

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実は、このイチョウのある山の麓には、4本の杉に囲まれたお堂もあった。四本杉と呼ばれている。やはり信仰の対象になっていたのだろう。お堂が、まさに村の鎮守という風情で気に入っている。

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都会にあった里山

7月14日の本欄に「都会で里山を」と書き込んだが、大阪の都心に里山があった。

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大阪駅北にある新梅田シティ。2本の高層ビルが上部でつながっている近未来都市的景観を作っている一角だが、その真下に「花野」と名付けられた庭園がある。そこがいつのまにやら「里山」になっていた。

なかなか本格的で、水田や野菜畑があり、雑木林が作られている。シイタケのほだ木も積まれていたりする。過剰な草刈りや剪定も行われていず、生態系を形作る努力の跡がみられる。虫もいる。トウモロコシやナスが実っているのを見ると、思わずもぎ取りたくなるわい。
その中には、里山の説明板がいくつも設置されていた。Photo_3

                                                                                                                       

まあ、一種の企業の社会貢献であり、環境学習の場であり、地域(ビル用地)のイメージ戦略とでも言えようか。しかも、ビルの間では、夏祭の準備が進められていて、まさに疑似田舎を作り出そうとしているかのよう。

                                                        

そういえば、前回の記事に海杉さんが付けてくれたコメントにあった「少年ジャンプのこち亀」に載っていたビルを田舎にしてしまう号、幸いにも喫茶店で読めました。 田舎づくりよりも、都会人チェック(実は田舎人見分け方チェック)が笑えた。

山が見えないと不安になる」という項目に、思わずハイ! と言ってしまった(笑)。                   

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都会に里山を

少し前に、東京都品川区と山梨県早川町が、「マウントしながわ利用協定」を締結して、品川区の住民が早川町内の「丸山」(京ヶ島地区)と呼ばれる里山(約4万m2)を無償で提供された、というニュースがあった。と言ってもローカルだろうけど。ようするに田舎の里山を都会の住民が、川遊びや自然学習、林業体験などのフィールドに使えるということなのだろう。

田舎では使い道がない里山でも、都会なら喜んでもらえるなら結構なことだ。無償なんていわずに金とって収益事業にしてもよいと思う。

そこで思い出したのが、「都会に里山をつくる」という発想だ。実は、随分昔に、某大学の学生から「都会の中に里山を作るとしたらどうなるか」というテーマで卒論を書きたい、という問い合わせがあった。私なりに幾つかポイントを示した記憶があるが、これを現実化できないか。

都会の人を里山のある田舎に足を運ばせるのではなく、都会に里山そのものを作り上げるのだ。決して不可能ではない。

実は、自然の生態系を復元するのはそんなに難しくない。をどうする、地形をどう設計するといった課題はあるが、それが楽しみでもある。山と言っても高低差はそんなにいらないだろう。ただ最初から高木を持ち込むのか、遷移に任せるのか、そうした基本的なスタンスが必要だ。

最初に持ち込む草木や昆虫類、魚類などをどれを選ぶかも課題だが、やはり都市周辺の環境を参考にするのが一番だろう。外来種は注意深く排除することだ。ただ、人に害を及ぼす虫などは導入してもよいのか課題となる。被害が出てもめるとやっかい。しかし安易に外して、本当の里山になるのか、検討しないといけない。
それでも、自然と侵入する種もあるだろうし、少しずつ落ち着いてくるのではなかろうか。

その上で、農地などをいかに設置するか。水田、畑地、草地はいるのか。本当に栽培するのか。……問題となるのは、誰が持続的に管理するのか、という点だ。
これは単にNPOなどに委託するのでは心配である。ちゃんとした組織的なシステムを作らねばならないだろう。

最大のネックは土地だが、都市公園並の広さなら、わりと都会にも空き地があるのではなかろうか。使われていない埋め立て地や工業団地、河川敷なども考えられる。
土地代が高いというなら、その地で何らかの収益事業を考えればよい。事実、東京には高級住宅地の中に有料の賃貸農園があるそうだし、六本木ヒルズの屋上にも水田、大手町のビルの中に農業ショールーム、などもある。
河川敷だったら、下をトンネルにしてあふれた水を流せるようにした上に人工の丘を作る手もある。単純なのは、オフィスビルの屋上やワンフロアを使うこと。里山そのものも有料会員制度にすることも考えられる。スポーツジムに通う感覚で、里山に通って汗を流す。

……こんな思考実験をやってみるのもよいのではないか。
ある程度、公共事業として行わないと無理だろうが、税金を投入するための理論武装もしてみたらよい。都会から田舎に人を移動させるエネルギーよりも都会に山を作る方が少ない、とかなんとか。
さらに議会工作も考える。どの議員を口説き、賛同者を増やすか。土木工事を行うと言えば、あの利権議員も賛成に回るぞ、とか。バーチャル政策実現だ(笑)。

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カーボン・ニュートラル

前回の地球温暖化問題の続編。

私は、かねがね不思議に思っているのだが、二酸化炭素の森林吸収分とはなんだろう。日本では排出量の3,8%まで森林分をカウントすることが認められているわけだが、科学的にはほとんど意味はないように思う。
理由のひとつは、整備された人工林だけ、という枠組が政治的だからだ。荒れていようと原生林であろうと、多少とも生長していれば二酸化炭素は吸収する。それは計算に加えずに、間伐した人工林だけをカウントするというのは、科学的にはおかしい。

そのうえ、バイオマス(生物生産物)によるエネルギーが「カーボン・ニュートラル」という定義も、実は???なのである。バイオマス(たとえば木材)が持っている炭素は、かつて大気中にあった炭素だから、それが二酸化炭素を放出されても元にもどるだけで、新たにバイオマスを生産すれば、プラスマイナスゼロになるという考え方だ。
しかし、それは削減ではない。バイオマスが生み出したエネルギーの分、化石燃料で得ていたエネルギーを減らした場合、初めて減少させたことになる。

しかも、ニュートラルになるまでの時差がある。100年かけて育った木を燃やした場合、その二酸化炭素を再吸収してプラスマイナスゼロに持ち込むには、100年かかる。それまでの間は二酸化炭素を大気中で増やしたことになるのだから、これは先送りである。手形を切ったようなものだ。
逆に考えれば、森林は二酸化炭素を吸収すると言っても、数十年後には寿命が尽きた木が腐るなり燃やされるなりして二酸化炭素を排出する。

議定書では、この100年間(例)の猶予期間中に、なんらかの別の二酸化炭素削減策を考えるとしているようだ。これも先送りの論理だなあ。

……このようなことを考えているうちに、わからなくなってしまうわけである(*_*)

ところで、今年発表されたIPCC第4次評価報告書を受けたのか、サミットでは二酸化炭素排出量を「2050年までに50%削減」という目標が掲げられた。これは、ある意味、京都議定書をすっ飛ばす内容である。
日本は2012年までに6%…なんて次元ではないのである。それほど世界各国で温暖化問題が注目されたのだろう。(その割には、報道は控えめだったが、それは数値の意味がわからなかったのではないか。) 

わからないことだらけだなあ。

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ハチミツの真実

少し前、ハチミツに砂糖を加えて増量している問題がニュースになったことがある。

先日、懇意にしている養蜂家を訪ねて話をしたところ、実態はそんなものじゃないそうである。とくに中国産ハチミツは凄い。加糖なんて当たり前、抗生物質入りとか、精製ハチミツ(ようするに売り物にならないような酷い品質のハチミツを精製したもの)を混ぜる。さらに輸送ではドラム缶を使うが、それが野積み。やら、重さをごまかすためなのかなども混ぜてある。そしてネズミの死骸入りもあったという。そもそもハチミツを使わず、水飴などでハチミツぽいものを作る手口もある。
それを輸入した日本の大手業者は、さらにそれにいろいろ混ぜて、産地をごまかして、花の種類もでたらめで……。

実は告発もされているのだが、業界団体はもちろん、農水省は動かない。仕事増えるのイヤだし、動いたら収拾つかないほど出てくることを知っているのだろう。ミートホープ社の事件と同じである。

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アカシアでバイオ燃料?

ちょっと不思議なニュースを目にした。

秋田県の小坂町は、アカシアを原料にしてバイオ燃料開発の調査研究に乗り出すというのだ。どうやらアカシアの木からエタノールを生成したり、ペレット加工を考えているようだ。そのための研究会を設立するというが、自分で研究するのではなく、民間企業などとの連携しつつ、技術を探るということのようである。
つまり、木材からエタノールを生成するということで、先に紹介した北海道下川町のヤナギ栽培と理屈は一緒だろう。

それにしても、アカシアとは……。ここでいうアカシアは、本当のアカシアではなく、ニセアカシア、つまりハリエンジュのことのようだが、これって、外来生物法で、「要注意外来生物リスト」に指定されている。この点も以前のブログで蜜源植物としてのニセアカシアの重要性に触れたことがあるが、そうした樹木をバイオ燃料として使えるのか?

そう思って少し調べると、小坂町は、以前は「鉱山の町」として知られ、製錬所の煙害で枯れた山林を再生しようと、戦前からアカシアを植林してきたらしい。現在では約300万本も町内に生えている。そして「アカシア祭」を開いたり、アカシアの香りの香水まで開発して販売していた。
つまり、今回の計画は、アカシアによる町おこしの一環にもなるわけだ。バイオ燃料利用にしても、少々伐採しても充分な量があり、新たに植える必要もないから、外来生物法にも引っかからないのだろうか。
植えたアカシアは年々太り、猛烈に繁殖していくだろうから、伐採も必要だろう。伐採木の多角利用も悪くない。そのサイクルの中にバイオ燃料も入るのだろうか。

それにしてもポプラにヤナギにニセアカシアと来たら、次はユーカリ?も登場しそうな気がするが、早生樹種はモテモテのようである。ただアカシアの木質は、硬くて耐久性が高いというから、スカスカのポプラ材より使い道があるのではないかと想像する。逆に言えば、エタノールにするのは難しそうだなあ……と(^^;)。

ともあれ、世の中が一斉にバイオエタノールへなびき始めた気がする。こんなときこそ、逆張りしてみることも考えたら、と思うけどね。

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バイオエタノール用樹木生産

北海道の下川町に行きたいと思っている。

この町は、何かと林業的には注目なのだ。森林組合も多角経営していて元気だし、もいろいろ森林に関した寄付条例などの政策を出している。それが成功しているか否かというより、数々のアイデアを出す体制に興味がある。

加えて、ここには下川製箸という会社があって、FSC認証を受けたシナノキの間伐材で割り箸を作っている。かつての大産地が今や4軒となったが、ここが作るのが高級割り箸ではなく、安価な元禄箸であることも注目している理由だ。

そして、今度の注目は、「北海道草木バイオマス新用途研究会」だ。ヤナギなどの早生樹を原料にバイオエタノール生産を目指そうという研究活動を行うのだそうだ。
流行りのバイオエタノールはほとんどがトウモロコシやサトウキビなどの農作物が原料で、食物をエネルギーにすることに批判の声がある。一方、木材からの生産も試みられているが、こちらは技術的に完全でないことはさておき、原料は廃材を想定している。せいぜい製材端材や林業残材までだ。
ところが、ここで研究するのは、エタノールにするための樹木生産なのである。これは珍しいのではないか。たしかヨーロッパでは、燃焼させ電気や暖房用としてエネルギー利用するために、コリヤナギなどを栽培をしたり牧草を転用するケースがあったはずだが、エタノール生産ではない。実用化が可能なら本格的な燃料林業となるかもしれない。

もちろん植林地?圃場?の整備や、生長量と施業コストなど採算の合う樹種の選定、そして高効率のプラントがあるのかなど、課題は多い。おそらく町の研究会だけで結論が出る問題ではない。

それでも、こんな研究をしようと会を立ち上げるところが面白い。風土と人を知りたい。
この夏、北海道に行く機会はないかな。

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