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森と林業と田舎の本

2019/11/29

君は「CSF」と「ASF」を知っているか

CSF、あるいはASFとは何かを知っているか。

ほとんど話題になっていないので、ここでちょっと農水省に代わって応援広報。

今、農業畜産分野で、非常に重要な名称として登場したCSFとASFを知っておいた方がよい。ひょっとしてCLTとかFSCより重要かもしれない……。

CSFは、「クラシカル・スワイン・フィーバ ー」、ASFは「アフリカン・スワイン・フィーバー」のこと。と言っても、よけいにわからないわな。それでは「ホッグ・コレラ」は。

そう、豚コレラのことだ。現在、猛威を奮っているブタの病気である。それが野生のイノシシにも蔓延して、大騒動になっている。治療法はないから、感染が見つかったら一定地域の養豚は全部処分してしまわないといけない。またイノシシにいかにワクチンを与えるかという悪戦苦闘もさることながら、獣害駆除やジビエ供給などにも波及しているからだ。

が、より恐ろしいのはASF。こちらはアフリカ豚コレラだ。豚コレラとは別の病気で、アフリカからヨーロッパ、そして中国へと拡散し続けている。しかも、こちらはワクチンも何もない。予防法も治療法もないのだ。これらが広がれば養豚は壊滅してしまう。

ただし、この2つの病気、人間がかかるコレラとは何の関係もない。たまたま1800年代にアメリカで人間のコレラが流行していたときにブタに発生したから名付けられたという。もちろん人間には移らないし、感染した豚肉を食べても人体にも影響がない。

そこで農水省は、「豚コレラ」の呼称を農水省は改名すると言い出したのだ。人間に移るように間違われたら困るから、ということで。すでに国際機関などでは 一般的に使われているという。まあ、狂牛病(牛海綿状脳症)を「BSE」と呼び換えたのと同じ。

まあ、反対するわけでみないが、余計に何の病気かわからなくなりそうだ。アルファベットを使うより新語を作れないのか。コレラ以外の症状をあらわす日本語で。豚ころりとか(^^;)。ころりはコレラの別名かあ。ブタ熱、アフリカブタ熱ではダメだろうか。

とにかく、この病気、人間に直接感染はしなくても重大問題なんだから、覚えておこう。

2019/11/27

「スズメバチサラバ」&『絶望の林業』5刷

ミツバチの次は、スズメバチの話題。

スズメハチを殺さずに短時間おとなしくさせるスプレーが開発されたそうだ。

高知大教授らのベンチャー企業「KINP」(高知県南国市)が開発した忌避剤スプレー「スズメバチサラバ」である。開発したのは、高知大農林海洋科学部の教授であり、この会社の社長を務める金哲史氏。

スズメバチが嫌うクヌギの樹液には「2-フェニルエタノール」という物質が含まれることを発見して、それの類似物の「ベンジルアルコール」をスプレーにしてスズメバチに噴射すると5~20分ほど飛べなくなったという。

スズメバチは農業に害虫を殺すから益虫でもあるのだから、なるべく殺さずに、おとなしくさせられたらその方がよいという発想のようだ。

実によい発想だ。スズメバチだって殺さない方が生態系を乱さないはず……でも、早ければ5分後にまた飛び始めるというのは恐い(^^;)。とりあえず人間の居住地近くに現れたスズメバチはやはり完全に駆除してほしいんじゃないだろうか……と、私は思いました(笑)。完全にいなくなってもらわないと困る。

とはいえ、記事には消防局の救急や学校が購入しているという。でも使い方としては、スズメバチが飛び交っているところから逃げ出す際に利用するべきだろう。となると、林業現場なんかでは重宝するんじゃないか。


さて、突然話題を変えるが、私の手元に届きました。

『絶望の林業』5刷目。そう、とうとう増刷もここまで行きました。

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ホント、久しぶりである。感謝。感謝。ちなみに発行は12月3日とあるが、もう配本されているはず。もし5刷を書店で見かけたら教えてください。

2019/11/23

紅葉とススキ野

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冒頭の写真を見ると、なんか深山の紅葉に包まれる隠れ寺ぽいが、実は私の地元の宝山寺。ほとんど歩いて行けます。ま、車で行ったけど。これは多宝塔だが、ちょうど紅葉の合間から見えるベストアングルを見つけた。

秋の風景といえば紅葉が定番だが、もう一つの見所はススキ野だろう。私は、白い穂が風になびく風景は一見の価値がある。

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奈良にもススキの風景はいくつかあるが、ここは意外と知られていない、しかも交通至便な名所。

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平城宮跡でした。大極殿や朱雀門の周りはススキ原なのだ。もちろん紅葉している木々もある。平坦でのんびり散策するにはもってこい。多少、工事中のところもあるが。
それにススキの原っぱの中では、ちゃんと発掘もやっているよ。今度は何が出るやら。

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発掘遺構館もあるし、古代史に触れながらススキや紅葉を目にするのは、なかなか楽しい。しかも人があんまりいないのも嬉しい(^^;)。

2019/11/20

つわものどのの夢のあと……

風邪が長引いている。かれこれ1か月ばかり、熱こそ出ないが咳やくしゃみ、鼻水に悩まされている。それも波状攻撃みたいで、最初は咳だったのが、今や鼻水。
そのため安静にしていたのだが、治らないと、運動しないのがいけないのだ! と逆切れ?した。

それで森歩きを再開。森の中で空気を吸っていたら森林療法的に風邪も治らないかという希望的観測だ。

とはいえ、あまりきつい山登りとか道なき道を分け入るのは遠慮して、なだらかな道を選ぶ。人気がなく、木々に覆われているところを歩いて、ときおり深呼吸。
そんな道では、よく鉄塔に出くわすのだが、その周りの柵には、さまざまな植物が繁っている。それを刈り取る作業も定期的に行っているらしい。

で、こんな光景を目にした。

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木が食い込んで、全部撤去できなかったみたい。私など、つい木の側の気持ちになって、せっかくここまで柵に食い込んで成長したのに……と「もののあはれ」「つわものどもが夢のあと……」「諸行無常」の響きを感じてしまった。

 

2019/11/15

林野庁HP「森林の多面的機能に関するQ &A」

林野庁のHPに「森林の多面的機能に関するQ &A」なるページが作られていた。

よくある、森林に関する環境面に関する質問に対して、科学的な説明を一括して行ったと言ってよいだろうか。各種論文の要旨がずらりと並んでいる感じ。それぞれの項目の分量は膨大なので、本気で目を通そうとするときついよ。学者の文章だから覚悟がいるけど。

ちなみに、冒頭にはこのように記されている。

このQ&Aは、学術的知見の検索を目的として作成したものです。引用されている文献は、平成28年度森林整備保全事業推進調査(受託者:一般財団法人林業経済研究所、文献収集期間:平成26年度~平成28年度)により取りまとめたものです。

Q&Aにおける回答内容は、限定された条件下における見解も含まれるため、回答内容を参照する場合は、必ず学術文献の原典の内容を確認するようお願い致します。

また、本Q&Aの著作権は林野庁に帰属しますが、Q&Aにおける回答内容は林野庁の公式見解として整理されたものではありませんので、取り扱いにはご注意をお願い致します

1. 森林の多面的機能の一般的事項 Q&A(PDF:314KB)
2. 水源涵養機能 Q&A(PDF:2,398KB)
3. 土砂災害防止/土壌保全機能 Q&A(PDF:1,521KB)
4. 快適環境形成機能 Q&A(PDF:1,843KB)
5. 生物多様性保全機能 Q&A(PDF:2,342KB)

Q&Aの作成体制

森林研究の結果を濃縮したようなものだから、もし森林の多面的機能を論じたいときは目を通すとよい。意外と世間の常識とは反対のことも書いてある。

ただ、それでも私は、一読してなんだか妙な気になった。大半の項目の質問は「間伐の実施は」で始まり、その後、「枝打ち」や「皆伐」なども登場するが、それぞれの実験結果の事実を羅列しているように見えて、その文章の読みにくさが「だからなんなんだ」と感じさせてしまうのだ。たとえば皆伐したらいいの?悪いの?という結論部分が両論併記で曖昧になっているからだろう。

もちろん科学的に計測されたデータ結果と結論を否定はしないが、いみじくも上記に「限定された条件下」など逃げ道も記してある。ただ現実には、いい加減な間伐が森林を傷つけ劣化させているケースも少なくない(そこは「良好に実施された間伐は」といった言葉遣いで逃げ道を作っている)し、間伐しなくてもよく育つ健全な人工林だっていっぱいある。
良好に実施された間伐と、現在増えているいい加減な定量的な間伐の違いを明確に示さないから机上の空論ぽく読めるのだ。

それでも一般的な常識に対する「否定的な事例」も紹介されているから、じっくり目を通すことをお勧めする。

 

2019/11/07

ダイハツ・ロッキーの思い出

ダイハツからロッキーという小型SUVが発表された。

1471619 ダイハツHPより

ダイハツの車としては、テリオス、ビーゴに続くSUVという位置づけだろうか。私的には小型SUVというのは好みのカテゴリーなので気になるところだが、それが今回の趣旨ではない。私の脳裏に引っかかったのは、ロッキーという車名である。

実は、ダイハツは過去に同じくロッキーという小型クロスカントリー車を発売している。位置づけはスズキのエスクードと張り合うつもりだったのか。初代ロッギーの外観は、むしろジムニーに似ている。性能的にも本格的なクロカン車だった。(馬力はないけど……。)

Daihatsu_rocky_001 Wikipediaより

あまり売れずに姿を消したので、知っている人は少ないと思う。しかし、私にとっては思い出の車なのだ。

と言っても私の車だったわけではない。運転したこともない。助手席に乗ったのも、パプア・ニューギニアのニューブリテン島(ラバウルのある島)タラセアという小さな町だ。

ここを訪れたのはもはや30年以上前になるが、タラセアから舟(乗合カヌー)で半島先のブルムリという村に向かおうとしたのだ。そして舟便探しで何泊かした。
と言ってもホテルなどない町である。案内されたのがよろず屋的商店。売店の店主にお願いしたら、そこの裏の空き家に泊めてもらえることになった。舟は数日後に出るとのことだった。

その日、そしてその夜はいろいろあったのだが、翌朝、店に行くと昨日の店主とは別の男がいた。彼はルカス・ワカ。なんでも昨日の男の兄で、彼こそ店のオーナーだったのだ。しかもフォレスト・ミニスターだという。ちょっと戸惑ったが、林業大臣ということ? こんな田舎町に住んでいるのだから、州か県か、自治体の役職かと思った。

挨拶したら、昨夜、ポートモレスビーからもどってきたという。パプア・ニューギニア政府の林業大臣であった。なんと、知らずに大臣の実家に泊めてもらっていたわけだ。実際、その日の英字新聞を開くと、彼の写真が載っていて「ワカ大臣は、将来のために森林資源を保全するため伐採制限を設けることにした」なんて記されているではないか。

それだけでも驚いたのだが、大臣は町を案内しようという。

そこで乗せてもらった彼の車がロッキーだったのだ。(私は当時はこの車種を知らず、ダイハツがジムニーみたいな車を出しているんだな、と思った。)で、大臣の運転でアチコチ走り回る。

まず、大臣のタロイモ畑に寄った。そこでイモ堀りをする。

Photo_20191107161001 林業大臣

次に山の上に悪路を登った。そこに戦時中は飛行場があったという。日本軍がつくったのだ。そして米軍が占領したらしい。もっとも、すでに背丈以上の草ぼうぼうになっている。滑走路跡なのか道なのか、ロッキーでぐいぐい走った。かなりの速度であった。
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そこで撮った写真。この機体はツインテールの尾翼から、アメリカ軍のB25(もしくはB24)爆撃機だと思う。飛行場に放置されているのだ。

日本人はB29しか知らないが、実は戦時中にもっとも多く製造されて活躍したのはB24と25だ。(B25は、日本を初空襲であるドーリットル空襲に使われた機体として有名だろう。これにあわてて日本軍はミッドウェーに出撃、大敗を被るのだが……。)

そして写真左下に写っているのがロッキー。だから思い出深い車となった。そしてダイハツ・ロッキーの名は、私にはニューギニアの思い出を想起するのである。

このあと、私は沈みそうなカヌーに乗ってブルムリ村へ行き、ダカタウア湖を探検した。

大臣とはいろいろ話したと思うのだが、あまり記憶していない。ただダカタウア湖の森林保護を訴えた記憶はある。この湖で何をしたかについては、『森は怪しいワンダーランド』(サイドバー参照)を参照のこと。

 

2019/10/30

ボルネオの森が一斉結実

BSプレミアムの「ワイルドライフ」で、オランウータンを取り上げるというので見てみたら、なんとボルネオの森が一斉開花、一斉結実していた。今年がそうだったのか!

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いやあ、すっかり忘れていた。かつては「一斉開花」に興奮したのに。

東南アジアの熱帯雨林では「一斉開花」という現象がある。森のさまざまな植物がある年に一斉に開花し、続けて結実する現象だ。違う種類が一斉というのも謎なんだが、それによって昆虫も動物もどどどと活動を活発化し繁殖も盛んになる。熱帯雨林の生態系はお祭騒ぎ?になるのだ。

これは森林生態学の研究からも大きなテーマで、私はその現場を取材したこともあって興味津々だった。その頃(2000年代)は数年に一度、一斉開花していたのだが、このところご無沙汰で今年は約10年ぶりだという。

私もすっかりご無沙汰して意識から消えていた。オランウータンの研究も興味津々だが、番組取材陣はいいときにぶつかったねえ。

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この撮影のために、ジャングルの高木にもカメラをセットしたらしい。これ、ツリークライミング技術が発揮される。NHKのカメラマン自身が登ったのか? それとも専門家が誰が現地まで行ったのだろうか。
ちなみに番組に登場するオランウータンの研究家・久世濃子博士も木に登る。その登り方を教えに現地まで行ったツリークライマーが私の知り合いだったのだが、その話は面白かった。彼は、木の上のオランウータンの巣で寝たりしている。木登り技術は、そんな使い方もあるというか、新しいビジネス、林業のヒントになるんじゃないか。

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そしてフタバガキ科の大木(よくラワンの呼ぶ木)が結実すると、羽子板の羽根のような種子ができる。羽根をつけていて、風に乗って飛ぶのだ。私も一つ拾って帰り、今も持っているよ(^o^)。

ちょっと興奮の森林異変を映し出していたのだった。

 

2019/10/26

ブックオフの裏口で見たもの

あんまり見たくないものを見てしまった。

買い物で車を走らせていたら、そのコースにブックオフがあることを思い出し、ちょっと寄り道。駐車場のある店舗の裏側へと回ったのだが……そこでみかけたのがパッカー車。いわゆるゴミの収集車である。

この店から生ゴミが出るとは思えないんだけどな、と思いつつ眺めていたら、ガラガラと回っている回転板で圧縮されているのは……本だった。
係員も、裏口から大きなバスケットや段ボール箱をかついで出てきたかと思うと、その中身を投げ込む。もちろん、中身は本。

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そうか、ブックオフの買い取りも、「これは値がつきません」というものもある。あるいは何年間も本棚で売れずに処分することになる本もあるだろう。それらは、こうしてゴミ収集に出されるのね(泣)。。。せめて古紙回収に出すんだと思っていたが、完全にゴミか。あるいは、このパッカー車は古紙回収をしているのか。
別にブックオフがどうだというのではなく、どこでも行われているのだろうけど。(ちなみに最近のブックオフは、新しい本でも買い取らない場合がある。結構、選別するみたいだ。)

ちょいと身につまされる。後で店内を見て回ったら、私の本も1冊見つけたよ。新書だけど、誰か買ってくれないとゴミ扱いされるよ~。

そりゃ、毎日毎月、膨大な出版物が刊行されているから、それらは時間差はあれど最終的にゴミとなるのは理解しているが、パッカー車で圧縮されるのを目にするとなあ。やはり普通のゴミと書籍は感じ方が違う。

『絶望の林業』、4刷決定したのはよいけれど、しっかり人の手に渡りますように。

 

2019/10/20

タピオカからソロモン諸島を想う

いまだにタピオカドリンクは流行しているようだ。生駒駅前にも専門店がオープンした。冬を越せるか……。

Dsc02730_20191020111701台湾のタピオカミルクティ。

このタピオカ、キャッサバというイモの澱粉からつくることは知られてきた。私は、キャッサバはイモとして食べた方が美味しいと思うのだが……。というか、私はかつてキャッサバで命をつないでいた(笑)。正確にはサツマイモとキャッサバだが。

どちらも南米原産だが、南太平洋を通して東南アジアまで栽培は広がっている。私自身はソロモン諸島を旅して現地住民のところへホームステイしたいた時、毎食がこの二つのイモだった。

キャッサバイモは、皮をむかねばならない(皮にはシアン化化合物を含んでいて毒)。ただ焼くほか水にさらすと、毒は水溶性なので抜けて食べられる。タピオカは、澱粉だけを取り出したものなので安全だ。イモを焼くか蒸かして食べると淡白でさほど味がしないのだが、砕いてココナツミルクと捏ねて焼いた「キャッサバケーキ」とすると、美味い。

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キャッサバケーキ(パンケーキみたいなもの)の作り方。
1、ココナツの実の中のコプラを削って水に浸して絞るとミルク状の液体が採れる。それがココナツミルク。
2、キャッサバは、蒸したり茹でてからつぶし(写真左。おろし金でおろすこともある)て、ココナツミルクと混ぜて捏ねる。
3、それを円盤状にしてバナナの葉(鍋でもよい)に包む。
4、焚き火に放り込んで焼くか、焚き火の後の熱い地面に埋めてバナナの葉をかぶせて一晩おく。あるいは地熱の高いところに埋めて蒸かす。写真右は、サボ島の火山地帯で熱い蒸気の吹き出す地面に埋めて蒸し焼きにする様子。

当時は、こうしてつくったキャッサバケーキが主食だった。なかなか美味いのだよ。ついでにツカツクリという鳥の卵(写真中)も掘り出し(ツカツクリは地面深くに卵を産んで地熱で孵化させる)てゆで卵にする。

だから私にとってのタピオカドリンクは、回り回ってソロモン諸島の思い出につながっている。

 

そのソロモン諸島。いきなりニュースになった。南太平洋ののどかな島国のはずが、中央州のツラギ島周辺を、中国の企業に経済特区として貸し出すというのだ。ツラギ島といえば州都。それを外国企業に租借? かつての上海じゃないんだから……。

そもそも中央州はフロリダ諸島とサボ島などほんのわずかな島々で構成されている。フロリダ諸島に付属するツラギ島は、イギリス植民地時代の行政省庁が置かれたところだが、島としては極めて小さい。2平方キロしかない。かつてはガダルカナル島の州に属していたはずだが、独立した州になったらしい。

私は40年ぐらい前に訪れたのだが、殺風景な小島である。ただ日本の大洋漁業(ソロモンタイヨー)が進出していて、鰹節工場があった。沖縄人が多く働いていて、私もお邪魔した記憶がある。

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ツラギ港と、鰹節工場。

当時はソロモン諸島は独立間もない時期だったが、貧しくても貿易は黒字で堅実に国づくりを行っていた。ところが、今や援助漬けで財政危機に陥っている。ただ民族間の確執があって各島の分離指向となり、治安も悪化したようだ。オーストラリア軍が介入して治安維持をした時期もあった。すでにソロモンタイヨーは撤退している。

あげくに中国に“身売り”。。。つい最近まで台湾側を承認していたのだが、急に断交し大陸側に乗り換えたかと思えば領土を貸し出すとは、よほど切羽詰まっているのか。

日本は、ソロモンから木材を輸入している。今や南洋材(丸太)といえば、東南アジアはすっかり減って、ニューギニアとソロモンになってしまった。ほか、ダイビングツアーによる観光客が結構多く訪れているようだ。ツラギ-サボ島の周辺は、日本海軍の墓場と言われるほど多くの艦船が沈んでいるのである。だが治安が悪くなっては今後どうなるだろうか。過去の思い出の地の変貌が心に刺さる。

そんなソロモンの精霊と探検の話を知りたい方は、『森は怪しいワンダーランド』をどうぞ(^o^)。※左サイドバーにあります。

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2019/10/08

「健康と自然」の研究は信じられるか?

最近、森林や自然と健康に関する記事がよく目に入る。

たとえば、週に何分以上を自然の中で過ごせば健康さや幸福度が増すのか、その最低ラインが研究で判明 という記事。

イギリスで2014年から2016年にかけてイギリスで暮らす2万人を対象に、自然と触れ合うことで効果が得られるようになる時間を調べたという。具体的には、過去7日間の間に何時間、自然(公園、森林、海浜……)と触れ合いましたか、というアンケートをとって、詳しく調べたらしい。
その調査の結果、少なくとも週に2時間を自然の中で過ごしている人は、自然の中で過ごす時間がゼロの人に比べて「健康状態がよい」「幸福感がある」らしい。逆に2時間以下の人は、全く自然の中で過ごさない人と、健康やウェルビーイングの感覚が同程度。また3時間以上になると、増加割合が緩やかになり、5時間以上自然の中で過ごしてもそれ以上大きなメリットが得られるわけではない……という結果が出たという。

ま、これはインタビューによって得られた主観的感覚なので、それほど確度が高いようには思えないが、自然の中に1週間でたった2時間? その程度でいいの? 私は、どう考えても2時間以上になる。1回森に入って散策すれば、やはり1時間は過ごす。週に2、3回はあるんじゃないか。5時間を越えるかどうかは微妙だが、1回朝からずっと森に入っている日があれば5時間を超すだろう。

どうも、私は無駄に自然と触れ合っているようだ(´Д`)。。。山村住まいだったら、林業関係者だったら、毎日5時間以上かもね。健康には無駄に緑と触れ合っている(笑)。

 

さらにオーストラリア在住の4万6786人を対象に健康状態について調査を行い、居住地から半径1・6キロに占める緑地面積の割合との関連性を調べたという研究結果も出ている。
この場合の緑地とは、樹林地、草地、その他の緑地の3種類。すると樹林地の占める割合が0~9%の環境に居住している人と30%以上のところに住んでいる人を比べると、前者の方が心理的苦痛を訴える人31%、自身の健康状態が悪いと評価した人33%……と、統計学的に有意な低下を確認できたという。そして草地やその他の緑地環境と健康状態には関連性を認められなかった。

少なくても、我が家は数十メートル離れたところから森が始まり、森の入口までも100メートルはない。半径1・6キロ内の面積比だと6割ぐらいが樹林地(笑)。

なんだか私は、えらく健康に効果のある生活を送っていることになるではないか。

こんな取ってつけた「自然と健康」なんて研究結果に惑わされてはイカン(笑)。

 

 

「そこで夕方になってからごそごそ動き出す。とりあえずタナカ山林へ。思えば夏の間はほとんど来ていなかった。やはり酷暑の中運動を控えていたのだ。
見ると草ぼうぼう。ジャングルと化していた。

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