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森と林業と田舎の本

2022/12/05

黒い水の正体~世界土壌デーに寄せて

本日12月5日は、世界土壌デーであった。

世界土壌デーとは、土壌資源に対する理解を深め、その認知度を高める目的で制定された国際デー。国際連合食糧農業機関(FAO)が2013年に制定した。世界の土壌のうち33%が侵食や塩類集積、圧密や酸性化、化学物質による汚染……などが原因で劣化していると報告されている。

そこで気になったのは、先日の木の文化フォーラムで行った「フィンランドの森林と林業の虚実」の中でも紹介したフィンランドの湖に発生している黒い水の話。美しい湖……のはずが、黒い汚泥が溜まっているのである。

もちろん『フィンランド 虚像の森』に登場する出来事のことだ。

森林面積を増やすために湿地に排水路を掘削して造林するのだが、すると湖に黒い泥土が流れ込んで沈殿物に覆われてしまったというのだ。そこで私は監訳する際に悩んだのは、この泥の正体は何か、であった。

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黒くなった湖に飛び込むと、沈殿物が湧き上がる。

私は、フィンランドというかスカンジアビナ半島の地質に関する論文などを検索して調べたのだが、確実な正体はわからなかった。だから本では「茶色いのは腐食土」「黒いのは泥炭」ではないか、という前提でぼやかしつつ訳している。

土壌デイなんだから、フィンランドの湖沼の沈殿物の正体をはっきりさせたい。というわけで、また調べだしている(´Д`)。今頃何をやってるんだか。。。。

北欧に多いポドゾル土壌は、鉄分の抜けた灰色の土壌だ。一方で鉄が浸透した深部土壌は赤くなる。黒い泥ではないようだ。ただ湖沼に沈殿するものに黒泥土かもしれない。泥炭ポドゾルという土壌もあるようだ。それらが排水路掘削で森林土壌がかき乱される際に溶けだす可能性はあるだろう。またポトゾル・ツンドラ土なるものも候補かもしれない。

誰か判定してくれる専門家はいないかね。

 

2022/12/02

見られない、月下美人の開花

昨夜から冷え込みがきつくなってきたので、玄関先の月下美人の鉢を室内に取り込んだ。

そして、朝見ると……なんと蕾が開きかけているではないか。

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おそらく今晩に咲くだろう。

が、今日はこれから東京へ出かけるのであった。つまり、見られない……。

今年は、何かと月下美人の開花を見損ねている。もともと花の数が少ない(開花数は毎年、大きく変わる)のだけど、気付かないうちに咲いていたり(翌朝、気付いたときは花はしおれ気味)。

私自身が外れ年なのかね。

ほかの観葉植物も、寒さ対策で温室を設置したのだけど、すると余計に気付かなくなるというジレンマもあり。

 

2022/12/01

指先で野菜摂取量がわかる?

農水省のサイトに、こんなページがあった。

「もっと野菜を食べよう」野菜摂取量の見える化の取組結果について

結果としては、職員の健康診断時と2週間以上空けて再び測ると、平均で野菜約35グラム分、数値が上昇したのいうのだが……そんなことはどうでもよくて(笑)。
何が驚いたか言えば、「手指のカロテノイドを測定することで日頃の野菜摂取状況が把握できる測定機器」なるものが存在することだ。そんなものがあるの?

一応の説明としては、
〇測定機器は、人の体内で合成できず野菜と果物からの摂取が多い「カロテノイド」を手指の皮膚から測定し数値化することで、野菜の摂取状況を見える化するものを使用しました。

とある。カロテノイドの量を手指の皮膚から測定できるとは。農水省には来庁者向けにも設置してあるそうだから、せっせと通えば部外者も測定できるわけだ。ちゃんと2種類の機器の紹介もしてくれている。

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最近は、さまざまな機器が発明されているのだね。まあ、私には関係なさそうだが。

しかし、「見える化」は努力目標になる。緑視率(目に入る緑の量・割合)や木視率(目に入る木質の割合・量)を測る機材もあるそうだから、それを貸し出して、各種の施設の木質度を測定しまくったらどうだろう。緑化や木造化の努力目標になるかもよ。

緑視率

木視率

さて、明日から東京へ。よろしければ3日に木と文化フォーラムでお会いしましょう。東京の「木心率」を図ってみたい(^-^)/ 。

2022/11/28

ぬる湯?

佐伯、臼杵からの帰り道、別府で下りた。飛行機の出発時間を勘案すると、約2時間の余裕がある。それを別府で過ごそうというわけ。

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別府といえば……やはり温泉でしょ! と言っても泊まりではないので、日帰り、それも駅近でないといけない。

そこで発見したのが、これ。その名も駅前温泉である。より正確には「駅前高等温泉」とある。駅から徒歩3分。まさに公衆浴場、というたたずまい。入浴料は、たったの200円。これだ!と思って飛び込む。

……が、番台に人はおらず、なんともひなびた様子。常連客らしき人が人を呼んでくれて、なんとか入浴できたのだが……。

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ちなみに「あつ湯」と「ぬる湯」がある。私は、ここでゆっくりしたいからぬるい湯で長く浸かるつもり。脱衣場もろくにないほどだったが、扉を開けると、階段を下りて地下に下るような構造で、そこに湯船。

すごいね、この浴槽。いやあ、これこそ本物の別府温泉だよ、これこそ……。

足を入れて悲鳴を上げた。熱いの何の。しびれる熱さだ。どこがぬる湯なんだ。

悲鳴を上げて、それでもなんとか浸かるが、30秒後に上がって体を冷やす。たまらん。これでは「あつ湯」はどんな温度なんだ。

後から入ってきた客もいたのだが、みんな悲鳴を上げる。どうも水で薄めていないのだ。もしかしたら夕方に向けてこれからぬるくするつもりなのかもしれないが、今は源泉そのものの温度ではないか。45度は超えている。

これでは癒されない……が、逆に目が覚めた。疲れを忘れるシビアな湯だった。

ふと、気付く。この銭湯は「駅前高等温泉」ではなく、「駅前高湯温泉」の間違いではないか……。

 

2022/11/26

プロペラ機の楽しみ

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大分へ飛ぶ。

これがプロペラ機であった。ANAでは最後の路線だとか。

私はプロペラ機が好きである。なんたって飛ぶ高度が低いから、下界がよく見える。

実は9月に伊豆諸島の神津島に旅行したのも小型プロペラ機の路線だったから。まあ、揺れることも多いのだが。

今日は雲が多くてイマイチであった。

が、訪れた大分は、なかなか面白い体験続き。元林野庁長官の本郷さんと一緒になったのだが、そこで林野庁の政策について衝撃の発言(笑)。

続く。

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2022/11/20

忘れられたネイチャー雑誌群

まだまだ終活、いや書庫の整理を続けている。

雑誌類は、かなか思い入れのある。前回の科学誌に続いて今回は自然・環境系雑誌。有名どころでは「ナショナルジオグラフィック」、日本ではシンラなどだが、ほかにも数多いのだ。そのほとんどは今や名も忘れられている。

たとえばインターナショナル・ジオ・マガジンこと「GEO」を知っているか。ドイツ発のナショジオに対抗したネイチャー雑誌だが、その日本版が発行されていたことをする者は少ない。20年以上前のことで、5年足らずで消えたけどね。内容的にはナショジオよりも自然面が多いように思えるが、傾向としてはよく似ている。ナショジオより大判で、写真の発色もよいので私は好きだった。それを私は創刊号から休刊まで揃えている。

ほかにも 「ネイチャーサイエンス」という雑誌もあった。これまた日本版のナショジオかもしれない。が、数年で消えた。

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ちなみに日本版ナショジオの元祖は、「世界の秘境」だろう。こちらは50年ぐらい前に10年近く発行されたかな。かなりパクリ記事が多くて、一部にはオカルトもどき記事もある。しかし、読んでいるとドキドキして楽しいのだよ。人食い人種やら古代の秘宝なども登場するし、まだ地球に秘境が残っていたんだな、と思う。実際当時は「秘境」があったのだよ。
もっと真面目な者に「現代の探検」。こちらは日本人の探検家の記録的側面が強い。さらに「アドベン」「ポカラ」とか「ラパン」「マザーネイチャー」「ネイチャーランド」とか……。ちょっと毛色は違うが、「探検倶楽部」というのもある。

これらを思い切り減量することにした。写真は今見ても美しいのだが、なにしろ20年以上前となると、もはや古本屋も引き取らぬ。寄贈先もない。紙屑扱いだ。とりあえず内容が今も資料的価値のあるものや記念的なもの(創刊号など)、そして私が執筆した記事の掲載号は残すとして、なんとか全体の半分、いや3分の2は処分したい。

雑誌類は、ほかにも山ほどあるのだが、結局、扱いに困るよなあ。私の所蔵も、もはやマニアックなコレクションのようなものだが、家をすっきりさせるためには諦めるしかないか。

それにしても、忘れられた雑誌というのは数多いものだ。かつては年間100種類ぐらいが創刊されていた。そのほとんどはすぐに消えるのだが、なかには希少な雑誌もあったのだ。こんな分野、扱う? と思える様なものも多い。今は、そもそも雑誌創刊そのものが極めて少なくなった。もはや紙では出せなくなっている。

そういや、数年前に林業業界誌も大半を処分したが、なんにも困らない(笑)。必要ないということだね。

2022/11/18

町で見かけた謎の植物

駅をめざして歩いていると、不思議な植物を発見。垣根代わりに植えたように見えるのだが。

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こんなトゲトゲの不思議な茎を高く伸ばしているなんて……。

が、近くで見て気付いた。この下のほうに残る葉っぱはどうも柑橘類だ。おそらくユズとかの類。柑橘類は枝にトゲが生えるものが多い。しかし、トゲのある茎だけが伸びるというのも……なぜ、こんな3本のトゲがスックリと伸びているのか。

いやいや、何もトゲだけが伸びているのではなく、葉を全部毟られたか、食べられたらしい。残ったのがトゲだけなのだ。毛虫や芋虫など葉食昆虫がいるかと探してみるが、見つからない。もう羽化したのかもしれないが、伸びた枝は新芽で葉も柔らかかったのか、美味しかったのか。

とんだ新植物であった。

2022/11/10

リニューアル劣化博物館

奈良県内の某博物館に寄ってきた。

以前、ふらりと寄った際に、意外や?その豊富な展示に驚き見直したものだ。いきいきと人々の生活が浮かび上がる。吉野は桐の産地でもあり、奈良は桐下駄産業が盛んだったことや、膠づくりも重要だったことも示されており、私は非常に参考になったのだ。

そのことは、以前にもブログに記している。吉野は桐の産地だった

今回、たまたま近くを通り掛かったこともあるが、実はその内容を深掘りしたくて寄ってみた。ちょうど展示をリニューアルしたとの報道も見かけたからだ。あの展示は今書いている内容に関わりがあるので、新たなインスピレーションを得られるかもしれない……。

入場料500円。ここは団体客が主で、この時は私以外観覧者はいない。ゆっくり見て回れるという期待があったのだが……。

なんと、展示がガラリと変わった。悪い方に。

以前、注目した明治時代の奈良の産業部分はばっさり切り捨てられたようだ。そして、展示がほとんどパネルのみ。せいぜい昔の雑誌や新聞紙面が並んでいるだけ。パネルも文字が多く、写真は人物中心。かつての生業に関する展示はほぼゼロ。

えっ? と驚いて入るところを間違ったのか、と思わせる程であった。何か展示スペースも減ったような気がする。映像は増えたかもしれないが、もしかしたら生業についてはこちらに入れたのか? しかし、タイトルにそんなものはない。それに、以前展示されていた実物(桐の原木から下駄になるまでとか、ノコギリとか膠とか)はどこに行った? まさか処分していないと思うが、ほかに収蔵する博物館施設は奈良にないぞ。奈良民俗博物館はあるが、こちらも今夏行ったときはなかった。

リニューアルって、何を意図して行ったのか。新たに見せるものが増えたのではなく、むしろ内容を薄くするのが目的だったのか。パネル展示なんて、文字数にしたら極めて少ない。わずか10分で見終えてしまった。500円返せ! とは言わなかったが。よほど受け付けで以前の展示はどうなったのか聞いてやろうかと思ったが、徒労に終わることが見えて諦めた。

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なんだか、函館の北方民族資料館が、リニューアルしてウポポイになったのような内容の劣化……(^^;)。

この手の資料館は、通常の文献検索では見つからない資料があること、そして体感できる展示があることに価値がある。それを無にした。観覧者に何を伝えたいのかわかってるのかね。

 

2022/11/06

月下美人はどこまで大きくなるのか

朝起きて、ベランダを見ると、月下美人の花が2輪咲いていた。

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通常、夜に咲いて朝にはしぼむものだが、かろうじてまだ大輪を保っている。青空の下で月下美人の花を見た経験は、意外とないよ。

それで思い出した。函館でも月下美人を見た。ただし、桁違いの大きさ。

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五稜郭タワーの一階吹き抜けの中に大きな花壇が設置されているんだが、なんとまあ、ここまでよくぞ育てた。高さ3~4メートルもあり、幹というか茎は何十本にもあり、それが枝分かれを重ねて入り組んで編んだかのよう。花の蕾も相当数ついている。夜になって一斉に咲き始めたら壮観だろう。そして香りも相当強くなるのではないか。

我が家の月下美人は、40年ぐらい育てているのだが、幾度か分けている。成長力はたくましいのだが、十分大きく育てるのは難しい。なぜなら多肉植物らしく冬の寒さが苦手だからだ。春から秋まで玄関やベランダなのに出しているが、そろそろ夜の気温が一桁だし、室内にいれなくてはならない。そのために植木鉢にしてあるのだから。そして、家の中はやはり光量は少なく、しかも天井がある。どこまでも好きに伸びてもいいよ、とは言えないのだ。

結局、剪定する(切り取った葉を水に浸しておくと、また根が出て成長し始める)しかない。が、それでは大きくならない。いや大きくならないことを人側も望んでいる。

五稜郭タワーは吹き抜けだから天上まで高さ10メートル以上あるし、冬は暖房を入れるだろう。また壁はガラス張りだから光も入って来る。だから冬でも成長できるだろう。少なくても剪定せずに伸ばし続けられる。高さも直径も3メートル内外でこの調子でどこまで伸びるのか挑戦してほしい。上へ上へと伸びるとは限らず、横へ広がるかもしれない。あるいは伸びすぎたら伐ってそれを売り出すつもりなのではあるまいな。

 

2022/11/05

五稜郭のサクラの秘密

こちらは五稜郭の外郭に植えられたサクラ。ほとんどがソメイヨシノだろう。

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もともと五稜郭は、地元ではサクラの名所として知られる。なんでも函館毎日新聞社が、大正2年(1913 年)に1万号の記念として桜の苗を5000本植えたのが始まりだそうだ。(植栽したのは翌年だと。)その後も植えられ続けて、昭和40年頃までには約1万1300本のサクラが植栽されたという。ただ現在残っているのは約1300本。最初に植えたのが残っていれば、樹齢は100年になるわけだ。

それにしても、よくこんなみ密に植えたな、と思う。現在は間隔が約5~6メートルというところか。実は植えたときは3メートル間隔だったという。だが、さすがに高さ15メートルぐらいになるとひょろひょろになり病気が広がって枯れ始めたため、間伐をした。加えて幹の上部を切り落とした。だから、現在見たかさ3メートルぐらいまでは太いが、その上は枝分かれして細く樹冠が広がっている。

それでも密のまま大木に育っている。密植状態でも、ちゃんと育てたのだから、ある意味見事な植栽管理かも。間隔は狭いが、列はわずかなので、日射は横から当たるのだろう。

しかし、そろそろ寿命が近づいている。ソメイヨシノは、長く生きても100年くらいだから。

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