割り箸

2009/11/20

割り箸戦線異常あり

東京の土産話もいろいろあるのだけど……。

先のコメントにもあったように、私が帰りの新幹線に乗っているころ、テレビ番組で割り箸が取り上げられたらしい。「サプライズ」という番組の中の1コーナーである。

そこで私も、割り箸が次々と樹脂箸に置き換えられていくことへの怒りを訴えたわけだが、さすがに全国放送である。今日は、放映を見た割り箸関係者から相次ぎ電話をいただいた。

皆さん、喜んでくださるとともに、現状への怒りと不安を口にした。たしかに割り箸需要はどんどん落ちている。外食産業そのものが割り箸離れを起こしているからだ。

そこで聞いた情報の一つ。

割り箸輸入月統計によると、近頃は中国からの輸入が数年前からすると半減している。

これを年ベースに置き換えると、これまで250億膳輸入していた割り箸が、今年は120億~130億膳程度になるだろうということだ。とくに中国製が急減している。一部は、中国以外の国に移ったことが考えられる(中国が輸入関税を上げて、輸入禁止を匂わせたため、ロシアやベトナム、チリ……など他国に分散したことがある)が、基本的に日本の需要が減ったことは間違いない。

これだけの劇的な減少は、これまでにない。本当に日本人が外食を減らして割り箸を使わなくなったのなら、それはそれで新たな文化・経済状況に入ったとあきらめもつくが、おそらくそうではない。石油で作った樹脂箸に取って代わられているのだ。

ともあれ、いくつか新しい動きや提案もあった。今後の出方を考えよう。

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2009/10/09

携帯食具

近所のディスカウントスーパーで買い物をすると、こんなオマケが付いてきた。

Photo_2                                                  

これは開いた状態で、実際は二つ折りに畳める。

見えにくいが黄色い柄があり、それをつなぐと、こうなる。

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箸である。

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スプーンとフォークである。

ついにこうしたものを景品にする時代となったか。

そう言えば、昨日入ったラーメン屋でも、樹脂箸が出た。私は、割り箸を要求したが。(ちゃんと出てくるところを見ると、まだ割り箸を求める客は、一定数いるのだろう。)

この形勢をいかに変えるか、かなり難物だ。

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2009/09/29

割り箸の本当の敵

昨日、取材中に携帯が鳴った。割り箸業界の関係者からだった。

割り箸を樹脂箸に代える外食産業が後を絶たないそうだ。
それで、割り箸と樹脂箸のCO2排出量を出せないか、というのだ。

これは難問だ。そんな研究・試算している学者はいないだろうか。直接、割り箸や樹脂箸の数値を計算していなくても、割り箸の原料量や製造方法、流通経路などを伝えれば計算してくれる人はいないか。そして、樹脂箸の原料、つまりプラスチックも同じように計算できる公式を開発いないものか。

世にウッドマイルズを普及させようと頑張っているNPOなどがあるのだから、協力してくれないかなあ。

さて、その後昼食に入ったのは、中華のチェーン店。だが、ここでも置かれていたのが樹脂箸だった。ラーメンも出す店で、つるつるのプラスチックの箸かよ。世の中の流れは、本当に割り箸を駆逐する方向に進んでいるのだろうか。

外食産業が樹脂箸を使うのは、表向きの環境対策ではないことはあきらかだ。マジメに考えれば、石油製品が木材より環境によいわけがない。単に割り箸のコスト比較によって樹脂箸を選んだにすぎない。本当は樹脂箸は洗浄過程があり、そこに人件費が増す要因があったのだが、この不況下の雇用情勢は、サービス残業を厭わない人材が簡単に雇えるのだろう。

いまや、割り箸の敵は、塗り箸ではない

また一部で展開される国産割り箸と輸入割り箸の区別も意味ない
中国で作られている割り箸が森林を破壊しているということはなく、それを攻撃しても国産割り箸の需要を増やすことにつながらず、むしろ割り箸全体のシェアを下げる。かといって塗り箸に移行することもほとんどない。ひたすら樹脂箸の跋扈を推進していることになる。

輸入産割り箸も、木製の塗り箸も、割り箸の敵ではなく、いずれも木工製品仲間である。本当の敵は、石油から作られた樹脂箸だ。

それを撃つには、CO2排出量を指摘するのも一つの手かもしれない。誰か、比較できるよう数字を出せる人、いませんか。

ちなみに、10月11日に、塗り箸のメッカ、福井に乗り込み、割り箸の話をしますsmile

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2009/07/22

中本製箸のスギ割り箸

金沢市の中本製箸は、今や日本で最大手の割り箸メーカー。年間2億膳は製造しているそうだ。これは、国産割り箸の何割かを1社で占めていることを意味する。

以前はロシアのエゾマツを材料とした割り箸を作っていたが、3年くらい前から国産材を使いだした。それも、北海道のエゾマツだけでなく、スギ材も扱いだしたのだ。来年度は、8割を国産材にする予定だという。

私も拙著『割り箸はもったいない?』を執筆の際は取材に行きたかったのだが、取材コスト面で断念している。結構、コストパフォーマンスを計算して行った出版だからね(~_~;)。
まあ、その頃は外材による割り箸しか作っていなかったから、国産割り箸と言えずに少し躊躇した面もある。

だが、今は大いに興味を持っている。それは、単に杉箸を作り出したからではない。その製法は、いわゆる背板などの端材を材料にしたスライス式(吉野式)による製造ではないからだ。スギの丸太から作っているのである。

私は、スギ材でもロータリー式で割り箸を作れないかと幾度も提案してきたが、「スギは柔らかくて、ロータリーレースで剥き取ると割れるから無理」と言われ続けてきた。が、スギで合板づくりができるのだから、剥き取るのができないわけはない。さらに北海道では、丸太をスライスする方式の製造法もある。

中本製箸は、ちゃんと技術的に確立したのだ。おかげで機械化も進んで大型マシンで割り箸製造が行われている。材料も、合板メーカーから合板用に仕入れられたスギ材も割り箸に回してもらっているそうである。スギ割り箸をロータリー式で作れるのなら、生産速度も早く、しかも安価にできる。国産割り箸を普及する大きな戦力になるはずだ。

ただし、それでもコストは安い中国製の2倍になるとか。しかし、その程度なら営業努力と流通の工夫次第で吸収できるのではないか。すでに大手外食チェーンで使いだしているらしい。

これが、国産割り箸の本命になる可能性を秘めている。

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2009/06/14

職人の矜持? 見栄?

吉野から帰って来た。

久しぶりに訪ねた割り箸の現場。いろいろ新しい情報に接して、割り箸業界も動いていることを実感。改めて注視したい。

ところで、訪ねた製箸所の最後の検品過程を見学した。

だいたい10種類に分類する。合格というか、一級品が8割。残りは問題ありだが、多少表面をカンナ掛けすれば売り物になるもの、白地の木地に少しだけ赤身が混じったもの、木目が目粗、箸先が開いている……という風に分けられる。これらは、値段を下げて出荷される。

で、欠陥品として外されるものも、数%出る。それは、燃やしてしまうそうだ。

その山を手に取ると、たしかに木地が欠けていたり、折れているもの、節、黒点が入ったものなどだが、なかにはどこが悪いんだか、わからないものもあった。

手に取ってまじまじと見るが、わからない。検品していたお母さんに聞くと、「………」。

あれえ? すぐにわからないらしい(^^;)。

どうやら、寸法足らずとか、赤身が多すぎて色がダンダラのもの、木目が流れていてきれいに割れないであろうもの、などらしいが、それだって使える。

どう見ても、食べる道具として、さして問題があるように思えない。

「これはどうするんですか?」

「燃やします」 きっぱりと言った。

「燃やすなんて! じゃあ、私がもらっていきます!」

「ダメです、ダメ」

押し問答を繰り返した。

「それなら、こちらの箸を持って行ってください」と示したのは、商品になるものではないか。そんなもの、もらえない。精根かけて作った品は、ちゃんと現金化してもらわないと。

いや、私は、商品にならない箸になった木材がもったいなく感じるから、せめて私が使いたいという思いなのに、欠陥品をお土産に持たせることに抵抗するのだ。
とうとう、押し切られて、商品をもらってしまった……。でも、手にしていた欠陥品も数膳こっそりと持ち帰る。窃盗だ(^^ゞ。

その写真を載せて、どこが欠陥なんだ? と示そうかと思ったが、失敗作を世に出したくないという思いを裏切ることになるから、止めておこう。

見栄えの点から欠陥扱いするが、使用に問題ない割り箸を外に出したくないというのは、割り箸職人の矜持なのか。それとも見栄なのか。

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2009/06/13

右肩上がり割り箸

右肩上がり割り箸
新しい割り箸。
割ると、長さが違う。

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2009/05/12

九州からの割り箸事情

読売新聞の西部版(九州地域)に、「森守る割り箸」という記事が載ったようだ。

http://kyushu.yomiuri.co.jp/magazine/life/905/li_090511.htm

記事によると、上天草市の松島木材センターは、1964年創業のスギの製材所だが、3年前から端材を使った割りばしづくりを始めたとある。

同センターの出荷量は1か月約50万膳。というから、年間約600万膳。まずまずの規模だ。大阪、熊本、福岡、東京などの問屋や飲食店に出荷している。箸袋には「九州の元気な森林づくりを応援しています」のメッセージがある。

後半は、全国の割り箸事情の紹介。

●北海道洞爺湖サミットに割り箸10万膳を提供したこと。

●全国大学生活協同組合連合会(大学生協連)で使われているNPO法人樹恩ネットワークの割り箸のこと。

●コンビニエンスストアのミニストップの国産割りばしの販売。

●広告入りの箸袋アドバシの紹介と、ハートツリーによる「ナチュラルローソン」82店で、使われていること。

●奈良県の吉野杉箸商工業協同組合の動き。

●山口大生協の使用済み国産割り箸のリサイクル運動。

そして、最後に林野庁のまとめとして、「08年の国内割りばし消費量は227億膳」と紹介する。また「輸入ものが約97%を占め、そのほとんどが中国産という。国産は6億膳」ともある。これは、私が調べたときと少し数値が違う。

2年前までは、250億膳、国産は5億膳と言われた。(だから輸入ものが98%。)

それが国産割り箸が3%になった。全体の消費量が減ったのは、景気の悪化や飲食店の樹脂箸への転換などが影響しているのだろう。一方で、国産割り箸の生産はわずかに上向いたことになる。この3年間の変化は、割り箸の将来に何を示しているのだろうか。

ざっと、割り箸事情を俯瞰するにはよい記事だね。

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2009/05/02

世界最大のお箸

本日よりゴールデンウィーク本番、いや、後半戦入りか。

少なくても5連休、なかには10日までの9連休の人もいるだろう。あるいは25日からの16連休で後半入りの人も? 仕事をさずに済むのは、やっぱり嬉しいはず。
新型インフルエンザ対策に追われている人は休みどころではないだろうが、政府のバラマキ政策もあって、浮かれている人が目立つ。

こんなときに、拙ブログを読む人はどんな人か、少し興味がある(笑)。

その中で関西の大きなイベントが、09食博覧会・大阪。食べ物のイベントになると元気になるのが、大阪人である(笑)。

そこで展示されているのが、これ。

009                                                  わかるかな。ギネス認定を受けた世界最大の塗り箸。福井県小浜市の箸組合の出展である。

素材はマツで集成材。長さ8,4メートル。重さ約1トン。

これが箸なのか、世界一なのか、と思わぬでもないが、ともかく目立つから人だかりしている。記念撮影もしている。そしてお土産の若狭塗り箸も売っている。

やっぱり、うまい。塗り箸の宣伝効果抜群である。

割り箸の出展はないかなあ、と思って探したが、案の定、ない。ここで国産割り箸を配るなどして、大いにアピールしてほしかったのに。
会場でも割り箸は使われていたが、ほぼ中国製である。しかし、全体としてプラスチック製のフォークやスプーンが使われていた。奈良県も、無理に名物料理つくって出展するより、割り箸を宣伝してほしかった。

ちなみに私は、連休中は全部埋まっている。もちろん仕事。あまり自宅にもいない。
仕事がなくて困っている人も多いのに、有り難いことである……と、自分を慰めている(^^;)。

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2009/04/19

割り箸を土産として売る方法

昨日、今日と、関西への来訪者がいてアテンドしていた。

昨日は京都の北方面を回る。そして京都に泊まるつもりだったようだが……私が無理やり奈良に宿泊するよう手配した。奈良県宿泊客数全国最下位からの脱出の一助である。

で、夜は飲み歩いたのだが、お土産を買うために店に入って、私が勧めたのが、割り箸。

しっかり吉野杉の割り箸コーナーがあったからだ。

その中の一つは、割り箸に大仏のイラストが焼き印として圧されていた。これは面白い、お土産になると喜んでくれた。会社の同僚などに配るには、たいして高くないもので、使って(食べて)すぐなくなるものがいい。そしてご当地(奈良)を象徴するものが土産となる。
割り箸は、それらの条件に満たす。とくに大仏のイラストがオシャレだ。奈良土産であることを主張できる。だが……彼は、結局、買わなかった。

なぜか。大仏焼き印が入っているのはいいのだが、その箸は50膳ばかりをまとめて詰められていたからだ。箸袋がない。

土産に配るということは、一人1膳ずつ、渡すということだ。だが、口に運ぶ箸をむき出しでは渡せない。受け取っても、箸として使う気になれないだろう。

50膳、100膳まとめて袋詰めしているのは、お得タイプであり、自宅で使うのならそれでいい。私も、そうしたものを買う。しかし、自分が使うものに大仏の焼き印はいらない。あくまでお土産用だから引き立つのだ。

せっかく割り箸に大仏印をいれるというアイデアを思い付いたのに、それを土産用というコンセプトに合わせたパッケージをしなければ、買ってくれないのである。どうせなら、和紙とか千代紙とかでオシャレな箸袋を付けたら、少々高くなっても売れるのに。

なかにはきれいな箸袋入りの吉野杉箸も売っていたのだが、それには大仏印が入っていない。やたら高級感を出していて、大勢に配るシャレの効いた土産用にはなっていなかった。

どこか、奈良の土産はちぐはぐ。これが来客の感想だった。

で、彼の買ったお土産は、せんと君の饅頭である(^o^)。

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2009/02/24

北海道でタダ箸

北海道で足止めを食らっている日だっただろうか、夜見ていたテレビのニュースに目が行った。

「道産材割り箸がタダ」

ニュースは、北海道産のトドマツで作った天削げ割り箸を、ただで提供しているというのだ。

なになに? おお、これは昨年夏に訪れた留辺蘂のホクト製箸さんではないか。

3 昨年会った人や製箸現場の様子が放送される。

あわてて、写真を撮る。

なぜ、割り箸をただで配らなくてはならないのか。……と思っていたら、何も損失覚悟の提供ではなかった。割り箸に直接印刷する技術を採用して、それにより広告を掲載したのだ。だから飲食店にはタダで提供できる。そして、消費者もタダで使えるようにしたというもの。

つまり、アド箸である。それも、箸袋ではなく、箸そのものに書き込むのだから、効果は大きいのではないか。おかげで、広告代が入るというわけだ。また広告主も、国産割り箸を使っていることでアピールできる。

何もタダにせず、中国製の割り箸より少し安い程度の価格を設定すればよいのになあ。それでも利益が出るのなら結構なことだ。

……もっとも、実は私は、このことを初めて知ったわけではない。そもそも昨夏に訪問した際に、割り箸に直接印刷する例を見せてもらっている。いや、見本をもらっている(^-^)。

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これは見本だから、書き込んであるのは広告ではなく標語? みたいなものだが、その際にも「箸に印字」計画を聞かせてもらっていた。それがいよいよ実現したわけだ。当時は、広告を載せるのではなく、デザイン感覚で付加価値を付けるような話だったけど、それがアド箸と進化したのだろう。

これって、北海道のローカルニュースで終わらせるのはもったいない。いろいろなところに応用が効くはずだ。

箸袋入りの割り箸は、多少高めになるが、裸箸でもアド箸になるのなら、より広告効果を活かせる。消費者も、デザインによっては捨てずに持ち帰る客も出るかもしれない。いっそコレクターを生み出せるほどデザインにこだわったらどうだ?……と次々とアイデアが出る。

どうです? 採用したいと思うところはありませんか。

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